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01/09 16:15 消えたリシンの発見に全力　恐怖あおる無差別テロか　外信53

　【ロンドン９日共同】ロンドン北部の住宅で猛毒物質リシンが見
つかった事件で、ロンドンの警視庁テロ対策部隊は八日、住宅で製
造されたリシンの大部分が他の場所に持ち出された疑いを強め、拘
束したアルジェリア人ら七容疑者以外の共犯者の発見に全力を挙げ
ている。動機は未解明で憶測が先行しているが、無差別テロにより
社会不安をあおるのが狙いなどとする見方が出ている。　　　　　
　これまでの調べでは、リシンが見つかった住宅には難民申請中の
十六―十七歳のアルジェリア人とエチオピア人（いずれも拘束）が
住んでおり、室内からリシンの原料トウゴマとそれをつぶす器具な
どが見つかった。しかし、リシンそのものは少量が残っていただけ
で、仲間が外部に持ち出した可能性が高いという。　　　　　　　
　警視庁は共犯者の逃亡に備え空港や港湾を重点警戒し、周辺国や
米国にも協力を要請した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　専門家によると、リシンを大量殺人に使うには密閉空間で相当量
を噴霧する必要があり、限定された相手に危害を加えるのにより適
している。七日付の夕刊紙イブニング・スタンダードはブレア首相
ら要人の暗殺を狙った可能性があると報道。一方、ＰＡ通信はクリ
ーム状にして地下鉄のエスカレーターの手すりなどに塗り、不特定
多数に被害を及ぼすことで社会全体を恐怖に陥れる計画が考えられ
ると伝えた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　英国は「テロとの戦い」で米国と最も緊密に協力し、国際テロ組
織アルカイダの過去の声明で主要な標的のひとつに挙げられてきた
。英メディアは「ついに来た」（デーリー・ミラー紙）などと大き
く報じ、さまざまな憶測を書き立てているが、政府は社会不安が広
がればテロリストの思うつぼだとして「警戒すべきだが恐れる必要
はない」（内務省）と平静を呼び掛けている。　　　　　　　　　
（了）　　０３０１０９　１６１４　　　　　　　　　　　　　　
[2003-01-09-16:15]

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フォローアップ:

• リシン事件の容疑者、２人は難民認定待ちの少年　［ＣＮＮ］ あっしら 2003/1/10 16:04:25 (0)

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