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《国連査察団の報告詳報》 [産経新聞]
投稿者 三満夛 日時 2003 年 1 月 28 日 23:58:55:

(回答先: 国連のイラク査察報告、クウェートは評価・サウジは沈黙守る  [ロイター] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 28 日 23:44:41)

国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長と国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長が27日、国連安保理に行ったイラク査察の正式報告の詳報は次の通り。
 ▽ブリクス委員長

 イラクは現在も(大量破壊兵器の)武装解除を受け入れていない。3つの重要な疑問の第一は、1991年(湾岸戦争)以前のものがどの程度公表されずに残っているか。第二は、査察官が退去した98年以降に違法に製造、購入されたものがあるかどうか。第三は、将来どうすれば兵器の製造、購入を防げるかだ。

 安保理はいつでも追加的な報告を求めることができる。1月9日に行われ、暫定的に2月14日にも予定されている。

 イラクは概してUNMOVICに協力し、査察したい場所に立ち入らせたが、空の活動で2つの問題があった。監視などのためにU2偵察機を使う計画を知らせたが、イラクは多くの条件を提示し、それを満たさなければ安全は保障できないとした。飛行禁止空域でのヘリコプターの使用でもイラクは自国のヘリの同行を求めた。

 昨年12月7日、イラクが提出した1万2000ページの申告書の大半は過去の文書の焼き直しで、疑問を払しょくする新しい証拠は含まれていない。

 神経ガスVXについて、イラクは「数トンしか製造せず、品質も悪く、兵器には使わなかった。湾岸戦争後残った微量のVXも91年夏に廃棄した」と申告したが、UNMOVICは相反する情報を持っている。イラクは(VXの)純度向上などに取り組み、成果を上げ、兵器化の形跡もある。

 98年に国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の査察官が発見し、その後イラクの監視員に持ち去られた「空軍文書」によると、イラン・イラク戦争中の83年から88年にかけて、イラク空軍は1万3000個の化学爆弾を投下した。一方でイラクは当時1万9500個の爆弾を使ったと申告した。この差の6500個分の物質の総量は約1000トンで、この量について説明されていないとみなす。

 バグダッド南東部でロケット弾の化学弾頭が発見されたが、ロケット弾は過去数年内に運び込まれたと考えなければならない。別の場所でマスタードガスの先駆物質を満載した実験室を発見。

 イラクは8500リットルの生物兵器物質を生産し、91年に全量廃棄したと申告したが、証拠をほとんど提出せず、廃棄についての説得力ある証拠を示していない。

 イラクが申告量以外の炭疽菌を生産、廃棄したと主張する期日以後も保有していることを強く示す兆候があり、現存している可能性もある。

 イラクは650キロものバクテリアを成長させる媒体を申告しなかった。イラク外相は「輸入した媒体は全量申告した」としているが、この量の媒体があれば5000リットルの凝縮した炭疽菌がつくれる。

 イラクが湾岸戦争後、スカッド・ミサイルを保有しているか否かについて強い疑問がある。

 過去4年、禁止されていないミサイル開発の申告があったが、「アルサムード2」は最長183キロ、「アルファタハ」は同161キロといずれも禁じられた射程150キロを超えている。一部は開発中との申告にもかかわらず、既に配備されている。

 イラクはUNSCOMの監視下で破壊された工場を再建、工場は射程150キロ以上のミサイル生産能力がある。

 UNMOVICはイラクに禁止兵器があると推定はしないが、イラクにそうした兵器が存在しないとの推定もしない。

 安保理メンバー国の提供情報で、ミサイルや化学兵器の移動や隠ぺい、生物兵器生産の移動施設の存在が判明した。

 イラク側は、生物兵器開発に関する資料は兵器とともに破棄したと主張するが、あらゆる資料を所持している。

 最近、科学者の自宅から濃縮ウランに関する文書が見つかったことは、文書が(査察逃れのために)個人の家に保管されているとの懸念を裏付けた。意図的に発見を難しくさせていると考えざるを得ない。

 イラクは生物・化学兵器、ミサイル計画の関係者約400人の名前を提供したが、この数を、過去に兵器計画に関係し、UNSCOMが90年代に聴取するなどした3500人と比較すべきだ。イラクは約80人を追加し、11人にバグダッドで聴取を求めたがイラク当局者の立ち会いを条件にした。

 この2カ月間、230を超える施設を約300回にわたり査察した。うち20カ所は過去に査察していなかった。

 ▽エルバラダイIAEA事務局長

 91−98年の査察の結果得た結論は、われわれがイラクの核開発計画を無力化し、イラクが兵器化可能な核物質の製造能力を保持していないというものだった。

 国連安保理決議1441が採択された後、われわれは主要施設が再開されていないとの確認や、核物質や核関連物質の所在の検証に努め、関係者の聴取をしてきた。

 過去2カ月で、106カ所で139回の査察をした。国営や民間の工場や研究所、大学などだ。特に必要がない限りは査察はすべて抜き打ちで実施した。

 われわれは"詳細な調査"の段階に入りつつある。

 査察と並行して、IAEAはイラクが昨年12月7日に提出した申告書などの分析を進めている。申告書の内容は91年以前の核開発計画に関するわれわれの知識と矛盾はない。しかし申告書は新たな情報を全く含んでおらず、98年以降の疑問に答えていない。

 査察官は、イラクの科学者、技術者の聴取も実施。最初の2人はイラク当局者の同席なしでの聴取を断った。3人目も聴取を拒否した。

 IAEAは今後も聴取の形態と場所を決定するとともに、海外での聴取が可能かも検討する。

 われわれはイラクがアルミ管の入手を試みていたことに注目した。問題は核遠心分離機の製造に使用したかどうかだが、分析ではアルミ管はイラク側の説明と矛盾せず、遠心分離機の製造には適さないようだ。

 イラクは高性能爆薬HMXが98年末、鉱業用としてセメント工場に供給されたとしているが調査が必要だ。

 1991年以降、イラクがウランを輸入しようとしていたという報告も調査する。

 査察官はさらに数カ月間、施設訪問や主要研究者の聴取を行う予定だ。

 イラク政府には査察にもっと積極的に協力するよう求めた。世界はイラクが大量破壊兵器と無縁になったという保証を必要としている。

 イラクが核開発計画を復活したとの証拠は現時点で発見していない。イラクの積極的な協力があれば、IAEAは数カ月後にイラクには核兵器開発計画がないと保証できる。(共同)

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