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2003.02.06
Web posted at: 16:13 JST

- CNN/REUTERS
国連本部――５日開かれた国連安全保障理事会の外相級会合では、パウエル米国務長官がイラクの大量破壊兵器隠ぺいを裏付けるとされる証拠を提示した演説に続いて、各理事国がイラク問題をめぐる立場を説明した。フランスが国連査察の強化を提案したのをはじめ、中国、ロシア、ドイツなども「政治解決」を求める姿勢をあらためて強調し、米英が主張する武力行使への抵抗が依然として強いことがわかった。

フランスのドビルパン外相は、査察団のメンバーを３倍に増員し、現地事務所も増設するなど一連の査察強化策を提案。「われわれは軍事介入か不十分な査察かの選択を迫られているが、査察の強化を選ぶべきだ」と主張した。

中国の唐外相は、米の提示した証拠について「査察作業の助けになるだろう」と評価した上で、「安保理の枠内での政治解決が可能だと信じている」との立場を強調。ロシアのイワノフ外相も、査察へのイラクの全面協力が「政治解決」につながると述べた。議長を務めたドイツのフィッシャー外相は「軍事行動の危険さ」を訴え、査察の継続と平和解決への努力を呼びかけた。

一方、英国のストロー外相はパウエル長官がイラクの兵器隠ぺいを示す「非常に強力」な議論を展開したと述べ、米国への支持をあらためて表明した。

米当局者らは会合での各国の反応について、「原稿はあらかじめ用意されていた」と説明。提示した証拠の分析には専門的知識が必要とされることから、各国の立場に何らかの変化がみられるまでにはしばらく時間がかかるとの見方を示している。

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