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<多数派工作失敗話も> イラク問題:査察継続へ 根回しで米国、空回り [毎日新聞]
http://www.asyura.com/2003/war23/msg/991.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 16 日 04:49:42:


 イラク査察に関して国連安保理で14日行われた安保理15カ国の意見表明では、査察継続派が大勢を占め、武力行使容認決議の早期採択を目指す米英には厳しい結果となった。ブッシュ米大統領の事前の「念押し」にもかかわらず、安保理協議で米英路線(武力行使)に難色を示した国もあり、米政府のショックは隠せない。だが、ブッシュ政権は今後、巻き返しに転じ、安保理内で懸命の多数派工作を展開することが予想され、武力行使が遠のいたとは必ずしも言えないのが実情だ。

 ブッシュ大統領は14日、「いずれにせよフセイン(大統領)を武装解除する」と述べ、武力行使の決意を改めて示唆した。だが、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らの査察追加報告と、これを受けた安保理各国の意見表明の結果は米政府にとって予想外だった。対イラク武力行使の追い風になると想定していた新安保理決議採択の見通しは極めて不透明になり、米政府の戦略は軌道修正を迫られている。

 最も深刻な衝撃を受けたのは、パウエル米国務長官だったろう。

 長官は5日の安保理で、機密情報を基にイラクの「査察逃れ」などの立証を試み、米国では高い評価を受けた。だが、14日の安保理における各国代表の意見表明を見る限り、長官の5日の熱弁の効果はすでに色あせたようにも見える。

 例えばパキスタンやアンゴラ。ブッシュ大統領が両国首脳に電話して「念押し」したにもかかわらず、両国の国連大使は戦争回避の希望を強調した。「我々は驚いた」というブッシュ政権高官の発言を、15日付のワシントン・ポスト紙は伝えている。

 また、ブルガリアは決議なしの武力行使にも理解を示すなど、基本的には米国支持だが、最近は査察による問題解決の方向に傾いているとの見方もある。

 米政府は、14日を機に安保理の流れを武力行使容認へと動かせると見ていた。慎重派の常任理事国、仏露中3国はいずれ折れ、賛成しないまでも拒否権も行使せず棄権に回るだろうと予測。ドイツとシリアが反対しても決議採択に必要な9カ国の賛成は確保可能と踏んでいた。

 このため米国は、「浮動票」を集めにくい明確な軍事攻撃容認でなく、安保理決議1441を強める程度の決議案を用意し、週明け早々にも採択に向けた説得工作を本格化させる戦略だった。

 この戦略は失敗と決まったわけではない。フライシャー大統領報道官は14日、「ブッシュ大統領は、世界がブリクス氏の発言に注目することを望んでいる」と述べ、イラクが生物・化学兵器を廃棄した証明がないこと、一部ミサイルの射程が既存の国連決議に違反するとされたことを指摘。これらを「重大な違反」として新決議採択を図る意向を示唆した。

 また、ブッシュ大統領が各国首脳との電話協議などで説得に努める方針も明らかにし、採択を悲観視してはいないことを強調した。

 だが、現在の状況で、早期に決議案を提出することが得策かどうか。軍事的な事情としては、3月14日に再度の追加報告というフランス提案を受け入れ、同月後半の「開戦」を目指すことも不可能ではない。性急な独自行動に走れば威信失墜も招きかねないだけに、米国は慎重に手探りを続けざるを得ないだろう。

 【ワシントン中島哲夫】

 ブリクス委員長が14日に国連安保理で行ったイラク査察追加報告は、査察の成果を淡々と語り、ことさら厳しいイラク批判を含まなかった点で、結果的に仏独露中の武力行使反対派を勢い付かせるものになった。

 74歳のブリクス氏は毎朝、国連本部に歩いて出勤する。記者団から声をかけられると、気さくに応じる。同氏の発言次第では世界中の株価や原油の値段が変動し、米英のイラク攻撃が始まるかもしれないが、本人はひょうひょうとしている。

 スウェーデン生まれの外交官で、同国外相を経験し、4期16年間も国際原子力機関(IAEA)事務局長を務めた。その間にイラク政府当局者と核兵器開発問題で交渉を続け、イラクとは昔から縁がある。UNMOVIC委員長に選出された時、ブリクス氏は仏露中の推薦を受け、米英の推す別の候補と対決したため、米英とブリクス氏の関係を「因縁の対決」と呼ぶ人もある。

 追加報告の直前には、ライス米大統領補佐官がニューヨークでブリクス氏とこっそり会談、イラクにとって厳しい内容の報告を出すよう圧力をかけたのではないか、という報道もあった。

 こうした観測は憶測の域を出ないが、追加報告で注目されたのは、パウエル米国務長官が今月5日に公表した「新証拠」に疑問符を投げかけた点だ。米政府の「新証拠」開示には政治的思惑もあっただろう。ブリクス氏の発言は、あくまで客観的に疑惑解明をめざす査察団トップの「意地」を感じさせた。

 ブリクス氏が言及したのは、パウエル長官がイラクの「隠ぺい工作」を指摘した「タジ化学兵器貯蔵庫」。パウエル長官は査察前の昨年11月10日と、査察団が現地入りした12月22日の衛星写真を並べ、11月の写真では化学汚染除去車が確認されたのに、12月の査察では何も見つからなかったと述べ、イラクが査察に備え兵器を移動し、化学物質の除染作業をしていた証拠だと強調した。

 これに対し、ブリクス委員長は「2枚の写真は数週間の間を置いて撮られた。この場所での武器の移動は、査察に備えた動きだったとも取れるし、通常の活動だったとも考えられる」と述べ、長官の見方に異議を唱えた。さらに、「この点に疑念があるからといって我々の報告の評価は損なわれない」と強調し、あくまで独立した調査を貫く姿勢を示した。

 パウエル長官の「新証拠」開示は、イラクの疑惑立証に向けた米国の「決め球」とも言えただけに、長官の目の前でブリクス氏が「新証拠」の権威に疑問を投げかけたことは、米政府にとって痛手だった。 【ニューヨーク上村幸治、外信部・高橋宗男】

[毎日新聞2月16日] ( 2003-02-16-02:52 )

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