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宇宙飛行士の言葉はなぜインターネット上にないのか 萬晩報
http://www.asyura.com/2003/war25/msg/175.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2003 年 3 月 05 日 00:48:13:

  宇宙飛行士の言葉はなぜインターネット上にないのか
 
       2003年03月04日(火)東京大学教授 中澤 英雄(ドイツ文学)


 ブルッキングス研究所客員研究員の中野有氏は、2月8日の萬晩報「不吉なイ
ラク戦 期待される平和構想」で、スペースシャトル・コロンビア号の事故に触
れてこう書いている。

「こともあろうにイスラエルのスペースシャトルの飛行士は、22年前にバクダ
ッドの核疑惑施設を先制攻撃したときの副操縦士であった。テキサス州のパレス
ティンという場所の上空でシャトルは爆発し、ブッシュ大統領のクロフォードの
牧場の近くに落下した。何たる偶然であろうか。

 宇宙の目的によって人類は生かされている。と考えると、コロンビア号の宇宙
からのメッセージは何を意味するのであろうか。果たして今回の戦争を回避せよ
との啓示か、戦争遂行後の不吉な結末を意味するのか。」
http://www.yorozubp.com/0302/030208.htm

 私も、この事故に宇宙からの不思議なメッセージが込められている、と考える
者の一人である。そして、中野氏の考察をさらに深める形で、「宇宙からのメッ
セージに耳を傾けよ――スペースシャトル事故と迫り来るイラク攻撃」という論
文を書いた。かなり長文であるが、ご関心のある方は以下でお読みいただける。

日本語 http://thank-water.net/japanese/article/nakazawa1.htm
英 語 http://thank-water.net/english/article/nakazawa1.htm

 私がこの論文を書くきっかけになったのは、事故直後のあるテレビ番組(たし
かフジテレビの「とくダネ!」だったと思う)で、宇宙飛行士たちが自分たちの
好きな音楽をモーニングコールとして地上から送信してもらっていたこと、そし
てその中の一人がジョン・レノンの「イマジン」を希望した、ということを知っ
たことである。その番組の中ではさらに、その飛行士が、宇宙から見た地球には
国境がないこと、そして地球の平和を祈ると述べていたことも報道されていた。

 私は、その宇宙飛行士の言葉に深い感銘を受けると同時に、彼がなぜ「イマジ
ン」という曲を選んだのかに興味をいだいた。なぜなら、911同時多発テロ発
生以降の世界情勢の中で、「イマジン」は、米英のアフガン報復爆撃、イラク攻
撃に反対する人々の反戦歌、ピースソングになっているからである。レノン夫人
のオノ・ヨーコさんは、アフガン爆撃開始直前の2001年9月25日に、ニュ
ーヨーク・タイムズ紙に「イマジン」の一節、「すべての人々が平和に生きてい
るのを想像してごらん」という全面1行だけの広告を出した。世界各地の反戦集
会では、必ずと言ってもよいほど「イマジン」が歌われる。逆に、制裁戦争賛成
派は「イマジンを歌っていればテロがなくなるか」と言って反戦運動を嘲笑する。

 アメリカ人であれば、この曲の今日的意味を知らないはずはない。宇宙飛行士
はそれをはっきりと意識した上でこの曲を選んだのではないだろうか。

 ただし、朝の忙しい時間帯であったので、私は彼の名前も彼の言った言葉も正
確に記憶することができなかった。そこで、その夜、宇宙飛行士の名前と彼の言
葉をインターネットで探した。「イマジン」を希望した宇宙飛行士がウィリアム
・マックール氏であるということはすぐにわかった。しかし、彼が「イマジン」
とともに語った言葉はなかなか見つからなかった。

 私は彼の言葉を探して、数日間、次から次へと様々なサイトを渡り歩いた。し
かし、ごく短いコメントを除いて、マックール氏が語ったそのままの言葉は、ど
のニュースサイトにも載っていなかった。

 たとえば、宇宙飛行士の活動を時系列的に非常に詳しく記載しているABCニ
ュースのサイトではこんな具合である。

「午後3時39分。青チームメンバーのアンダーソン、マックール、ブラウンは、
ジョン・レノンの《イマジン》で起床した。マックールとラモンは、宇宙の眺望
のよい地点から見ると、地球には国境がないと述べる。《ここから見える世界は
素晴らしいものです。とても平和で、とても素晴らしく、そしてとても壊れやす
く見えます》とラモンは語った。二人の搭乗員は英語とヘブライ語で世界平和へ
の希望を表明した」
http://abcnews.go.com/sections/scitech/DailyNews/shuttle_timeline030201.html

 ここで「イマジン」に関して報道されているのは、イスラエル人飛行士イラン
・ラモン氏の語った言葉であって、当のマックール氏の言葉ではない。デビッド
・ブラウン氏やローレル・クラークさんなど、ほかの飛行士の語った言葉や宇宙
から送信したEメールの内容は、いろいろな新聞・雑誌サイトに非常に詳しく載
っているのに、マックール氏が「イマジン」とともに語った言葉は、どのニュー
スサイトにも見つからなかった。アメリカの友人数人にも問い合わせたが、彼ら
も、私がすでに知っている以上の情報は持っていなかった。

 彼の言葉が日本のテレビでも報道されたということは、彼の宇宙からの交信は
おそらくアメリカのテレビで実況中継放送され、日本人の記者はそれをもとに日
本にレポートを送ったのであろう。一時は全米に流れたはずのマックール氏の言
葉がどのニュースサイトにも見いだせないということは、きわめて不自然な感じ
がした。

 だが、彼の言葉を探してあちこちのサイトを読みあさるうちに、私は、この事
故には、単なる偶然とは言えない、天からの重大なメッセージが込められている
ものと考えるようになった。それをまとめたのが上掲の論文である。マックール
氏の言葉の不在がこの論文を成立させたといってもよい。しかし、日本語論文執
筆の時点では、マックール氏の言葉は見つからず、彼に関してはテレビ報道のう
ろ覚えで書くしかなかった。

 この事故に込められたメッセージは、日本人というよりも、アメリカ人、イス
ラエル人、そしてインド人に向けられたものであった。そこで、日本語論文完成
後、ただちに英訳に取りかかった。英訳の最中に、先に問い合わせていたアメリ
カ人の友人の一人が、一通のメールを転送してきた。それは、New Age Study of
Humanity's Purposeという団体のPatricia Diane Cota-Roblesという方が書いた、
「COLUMBIA...DEJA VU?」というエッセイであった。これは著作権のついたメール
通信で、私が受け取った時点ではまだWebには載っていなかったが、現在ではHP
に公開されている。
http://www.1spirit.com/eraofpeace/1st.html

 このエッセイは、今回のコロンビア号事故と1986年のチャレンジャー号爆
発事故を比較し、両方の事故の間には様々な類似性があることを指摘している。
たとえば、チャレンジャー号にも、コロンビア号と同様に、様々な人種的、宗教
的背景を持った男5名、女2名の7名の飛行士が搭乗していたこと(その中の一
人は日系人オニヅカ氏であった)、そして、チャレンジャー号の爆発は、その当
時スターウォーズ計画を進めていたアメリカ政府への天からの警鐘と見られると
主張していた。ただし、いわゆるニューエイジ的な視点で語られているので、そ
のすべてをそのまま受け取ることができる人は少ないかもしれない。

 だが、私にとって重要であったのは、そのエッセイの中に、探し求めていたマ
ックール氏の言葉を見つけたことである。それをここに引用しよう。

「私たちがいる周回軌道上という眺望のよい地点からは、国境がなく、平和と、
美と、壮麗さに満ちた地球の姿が見えます。そして私たちは、人類が一つの全体
となって、私たちがいま見ているように、国境のない世界を想像(イマジン)し、
平和の中で一つになって生きる(live as one in peace)ように努力することを祈
ります」

 そして、この言葉はラモン氏よってそのままヘブライ語に翻訳され、地上に伝
えられたのである。

 なんと素晴らしい言葉ではないか。

 ここでマックール氏はわざわざ「イマジン」という言葉を使っている。さらに、
「平和の中で一つになって生きる(live as one in peace)」は「イマジン」の
オノ・ヨーコ広告:

Imagine all the people living life in peace
(すべての人々が平和に生きているのを想像してごらん)

の部分と、レノンの歌詞の最後の部分:

And the world will live as one
(そうすれば世界は一つになって生きるだろう)

を踏まえている。マックール氏がジョン・レノンの曲に世界平和への明確なメッ
セージを込めたことは明白である。

 そして私には、彼の言葉がなぜどのニュースサイトに載っていないのか、その
理由もわかった。イラク戦争に邁進するアメリカの政府と大手マスコミは、自国
の悲劇の英雄が戦争に反対していたという事実を封殺したいのである。先に紹介
したABCニュースのサイトが、いかにマックール氏の言葉を迂回し、歪め、隠
しているかは一目瞭然である。

 だが、ひとたびインターネットに載った以上、もはや彼の言葉を封印すること
はできないだろう。

 中澤さんにメールは mailto:friede@tokyo.email.ne.jp

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