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カルビー「白黒ポテチ」に透ける石油ショックの深刻度…ナフサ不足が大手菓子メーカーを直撃
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/387549
2026/05/13 日刊ゲンダイ

主力商品計14点のパッケージが順次白黒2色に変更(提供)カルビー
米国とイスラエルによるイラン攻撃から約2カ月半。長引く中東情勢の混乱が日本の大手菓子メーカーを直撃だ。
カルビーは12日、中東情勢の緊迫化に伴い印刷インクの調達が不安定になっているとして、「ポテトチップス」や「かっぱえびせん」など主力商品計14品のパッケージを白黒2色に変更すると発表。今月25日以降、順次「白黒包装」が店頭に並ぶ。商品の品質そのものに影響はないという。
変更後のポテチの袋には「石油原料節約パッケージ」の文字が表記されている一方、ポテチ発売の翌1976年からパッケージを彩ってきた通称「ポテト坊や」の姿はない。あのお馴染みキャラクターもナフサ不足には抗えなかったようだ。
「対象の商品は生産量が多く、まず安定供給を図る観点から包装の見直しを判断しました。通常、銀の袋にベースとなる白色を載せ、その上から5〜7色を使ってフィルム印刷しているのですが、白と黒で調整することで印刷用溶剤の削減が可能であると見込んでいます。大きな反響をいただいていると受け止めています」(カルビー広報部)
白黒のパッケージ自体は「企画品や業務用として、すでに実施しているので今回が初めてではない」(同前)が、中東情勢の悪化によるナフサ不足に端を発していることから、政府は慌てて反応。佐藤啓官房副長官は12日の会見で、印刷用インクやナフサについて「日本全体として必要な量は確保されている」と強弁し、食品産業を所管する農水省がカルビーへの聞き取りを実施した。
買いだめの動きも
いくら政府が「足りている」と言い張って圧力まがいのヒアリングをしても、企業からすれば包装見直しは待ったなしだ。大手ハムメーカーの伊藤ハム米久ホールディングスも包装の簡素化を検討中。飲食料品メーカーを中心に構成される国民生活産業・消費者団体連合会が「(ナフサ不足で)印字が難しくなる、あるいは多色での印刷が確保しにくくなる」(広報担当)と懸念した通りの状況になっている。
総務省が12日発表した3月の家計調査によれば、消費支出(2人以上世帯)は前年同月比2.9%減。一方、原油・ナフサ不足を意識した買いだめの動きが起きた可能性があり、ポリ袋やラップは17.4%増、トイレットペーパーは7.7%増だった。
企業や消費者が抱く危機感をよそに、政府だけが「まだ大丈夫」と繰り返している。こうしている間に原油・ナフサの在庫は消えていく。
◇ ◇ ◇
ナフサ供給不足に高市政権は策なし。中小メーカー、医療現場からは悲鳴が…【もっと読む】『消えないナフサ供給不安、現場にはモノ届かず…高市首相4.16明言「目詰まり解消」はやはり大ウソだった』で詳しく報じている。
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