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「日銀ウオッチ」円高は日本を潰すか(上)ブルームバーグ
http://www.asyura2.com/2us0310/hasan30/msg/201.html
投稿者 小耳 日時 2003 年 10 月 09 日 09:27:54:1UddCTsVwSrOw

「日銀ウオッチ」円高は日本を潰すか(上)為替めぐる危うい政治ゲーム (ブルームバーグ)
http://news.www.infoseek.co.jp/business/story.html?q=09bloombergto7283944&cat=10

 10月 9日(ブルームバーグ):政府・日銀の年初来の円売り介入は約13.5兆円と、昨年の日本の経常黒字に匹敵する規模に達した。それにもかかわらず、為替相場は1ドル=120円近辺だった年初から大幅な円高が進んでいる円相場は今後どう動くのか円高は日本経済にどのような影響を与えるのか。円高が一段と進んだ時、政府・日銀はどう対応すべきなのか。2回の連載で探った

 ここに来て急速に円高が進んだ背景として、悲観に傾き過ぎた日本経済を見直す動きが強まったことに加え、来年11月の米大統領選をめぐる政治的な思惑を挙げる向きが多いそれだけに「再選戦略でブッシュ政権に『使える手段は何でも使う』という瀬戸際ム ードが漂う限り、政治的な円高圧力がくすぶる」(三菱証券の石井純チーフ債券ストラテジスト)という見方が強い

 経常赤字と財政赤字がいずれも対国内総生産(GDP)比5%前後に達する米国の双子の赤字も、ドル円相場の先行きに重くのしかかっているBNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「基軸通貨を持つ米国にとって、経常赤字は経済的に大きな問題ではないが、選挙の年は『経常赤字拡大=競争力低迷』という誤った図式になりやすい」と言う円相場は8日の東京市場で、約3年ぶりの水準である同109円台に突入短期的に一段と円高が進むという見方が多い。

中期的に1ドル=100円の声も

 JPモルガン証券の菅野雅明調査部長は、1)米国の双子の赤字、2)ドルの低金利政策、3)日本経済の堅調さ――を背景に「12月末で同107円、来年3月末で同104円」まで円高が進むと見る。大和証券SMBCの白石誠司チーフマーケットエコノミストは「日米の鉱工業生産の前年比伸び率格差、日本の経常黒字、購買力平価の円高トレンドは、いずれもファンダメンタルズ面で円高圧力がかかりやすいことを示している。中期的に同100円を目指す公算がある」と語る

 ただ、BNPパリバの河野氏は「仮に米国の対外債務の持続可能性が問題なら、米国は急激な調整を避ける政策をとらなければならないし、主要国もドルを買い支えてドル急落を回避する姿勢を見せる必要がある。米国の財政赤字削減も緊急課題となろう。米国政府は数少ないドルの買い手である日本政府や中国政府のドル買いを強くけん制する発言を続けることはないだろう」と予想する。

 財政赤字を賄う資本が海外から入ってこなければ、長期金利が上昇し、株価に下押し圧力を加え、景気の足を引っ張るドル安が急激に進んで困るのは米国だブッシュ政権にとっての最優先課題が景気の確実な浮揚であることを考えれば、一方的なドル安を放置できるはずがない――複数の日銀幹部はこう口を揃える

 長期的には円安との見方も

 ドバイで9月開かれた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の声明に「為替相場のさらなる柔軟性が望ましい」という文言が盛り込まれたのを受け、週明け22日の米市場はドル、株式、債券のトリプル安になった。G7後の会見で「米国の双子の赤字は持続性がないという共通認識だ」と発言し、周囲をひやりとさせた福井俊彦日銀総裁だが、ブッシュ政権が安易な政治ゲームに走らぬよう、釘を刺す深慮遠謀だったと読めないこともない

 メリルリンチ証券の小林益久・債券ストラテジストは「市場のテーマはその時によって変わる。市場が米国の双子の赤字を懸念する間は円高が進みやすいが、テーマは常に変わるので、一概に円高が続くとは見ていない」と言う日興シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジストは「短期的には資金流入を背景に円高が進むが、長期的には労働力人口・総人口の減少が及ぼす成長率の下方屈折圧力などから、円安局面が訪れる可能性が高い」と見る。

 双子の赤字に関心が向かうのも、米経済の先行きに不透明感があるからこそ米経済の強さがはっきり認識されれば、資金は再び米国に向かうドル相場の先行きを左右するのは結局、米国経済の動向だ――。日銀のある幹部はこう語るとは言え、米大統領選まであと1年あまりブッシュ政権が国内製造業者を取り込むため、為替相場を材料に危うい政治ゲームを続けるリスクは依然残っている

  時間稼ぎにも限界が

「介入で円高のスピードを遅くして時間を稼ぐのは、政策として合理性がある」(みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト)。しかし、時間稼ぎにも限界がある「8月の輸出数量が前月比2.5%減と対米中心に落ち込むなか、大企業・製造業の下期の想定円相場(短観=同117円53銭)を大幅に超える円高が起きているだけに、政府・日銀は真剣に円高対策に取り組むべきだ」(UFJ総合研究所の嶋中雄二投資調査部長)という声も根強い

「円高は日本を潰すか」(下)では、円高が日本経済に与える影響、巨額の円売り介入の効果と是非、金融政策のあり方を考え

「日銀ウオッチ」のバックナンバーは「日銀関係の日本語企画記事」 {TNI KIKAKU JBOJ JBN}でご覧になれます

(36)円高は日銀が原因か―岩田副総裁が仙台で総裁の代役(10月2日)(35)米国の双子の赤字に再三言及-中長期的な円高覚悟か(9月26日)(34)検証・長期金利(下)今こそ将来の悪い上昇に備える時(9月12日)(34)検証・長期金利(上)良い金利上昇か、悪い金利上昇か(9月11日)(33)総裁は時間軸修復に成功したか-市場はなおも疑念(9月4日)(32)量的緩和が終わる日(下)引締め局面は一気に大幅に(8月8月)(32)量的緩和が終わる日(上)長引くほど難しい出口政策(8月7日)(31)国債管理政策(下)物価連 動債は万能か、財務省は反発(7月16日)(31)国債管理政策(中)悪い金利上昇に国債市場版の介入も(7月15日)(31)国債管理政策(上)究極の策、長期金利ペッグは可能か(7月14日)

東京   日高 正裕   Masahiro Hidaka

[ 2003年10月9日7時30分 ]

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