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2021年8月15日06時05分 〜
記事 [政治・選挙・NHK282] <菅首相>ぶら下がり、自己評価は「 僭越」だからできない、ロックダウンで語気荒げ(まるこ姫の独り言)
ぶら下がり、自己評価は「 僭越」だからできない、ロックダウンで語気荒げ
http://jxd12569and.cocolog-nifty.com/raihu/2021/08/post-dea705.html
2021.08.14 まるこ姫の独り言


昨日のぶら下がり、突っ込みどころ満載で次から次へと疑問が

そしてやっぱり日本語がおかしい。


コロナ感染拡大 菅首相が記者団にコメント
8/13(金) 18:16配信 日本テレビ系(NNN)

>酸素ステーションを速やかに構築するように関係大臣に指示をした

>中和抗体薬、これについては医療機関の中で治療できるようにする、集中的に治療できる拠点を作ってそこでも行う事が出来るように、そういう体制を近いうちに整備をする。

>商業施設などによる人流の抑制、ここはしっかり取り組んでいきたい。


今ごろ、指示したとか、そういう体制を近いうちに整備するとか、しっかり取り組んでいきたいとか。。。。

菅政権の場合、にっちもさっちもいかなくなり切羽詰まってようやく少し動き出すが、これでは遅すぎるのだ。

どうしてここまで後手後手なんだろう。

五輪を開催すると決めたなら、バブル内はもちろん、国民の命と健康が最悪の状態になる事を想定して、とっくの昔に菅の言う近いうちではなく、最悪の事態を想定した「体制を整備」しておかなければいけなかった。

ここまで入院できない患者が増えて、ようやく近いうちに整備をするというトップの神経が分からない。

整備し終わったころには相当数の重症者が死んでいるのではないか?

だから、多くの人が菅のことを後手後手だと言い、楽観論者だというのだ。

しかも、この会見は、菅の能天気度がどんどんひどくなる。

記者
>感染拡大を招いたこれまでの総括・反省、これまでの取り組みを総理はどのように自己評価をされるのか。


>私自身自己評価することは僭越だと思う

はあ?僭越とは「自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすること」

記者は他人への評価をお願いしたのではなく、菅本人の評価を聞いたのに「僭越だから」できない?

自己評価ぐらいどんどんやればいいし、僭越でも何でもない。

それが菅にかかったら自己評価どころか、ワクチン進捗自慢に話がすり替わってしまった。

日本語がやたら変だ。

極めつけは、

>世界でロックダウン、外出禁止、罰金かけてもなかなか守ることができなかったじゃないですか。それに対して対応するためにやはりワクチンだということで、人流の抑制と同時にそうしたことをしっかり全力で取り組んできてます

他国のいいところは見習わず(例えばPCR検査等々)他国はロックダウンを守らなかったと逆切れしていたが、確かに米国や英国は解除、すぐにリバウンド、これが続いているが、ロックダウンをしてきちんと国民に補償をしてそれで成功したオーストラリアの事は眼中にないようだ。

しかし、米国や英国は自由人ばかりだが、日本人の場合、同調圧力が働くし、ロックダウンをして守らないという事は考えられないと思うが。

なんと言っても国民性が欧米とは全然違う。

ロックダウンは効果がないと決めつけるのはいかがなものか。

結局、菅はワクチン一択しか頭にない。


だとすると少なくとも秋にならないと感染拡大が止まらないという事じゃないか。



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/528.html

記事 [政治・選挙・NHK282] これは人災だ! 小池知事の失政が都民を「医療難民」化させている 小池知事「伏魔殿都政」を嗤う(日刊ゲンダイ)
これは人災だ! 小池知事の失政が都民を「医療難民」化させている 小池知事「伏魔殿都政」を嗤う
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293316
2021/08/14 日刊ゲンダイ


いったい、この1年半の間、医療機関や医師会とどれだけ真剣に調整してきたのか(小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ

 東京の感染拡大が「制御不能」に陥った。東京都の専門家自らが言っているのだから間違いあるまい。だが、小池知事は「買い物の回数を減らして」「テレワークを7割に」などと1年以上前と同じセリフを深刻そうに言うだけで、相変わらずの無策振りを露呈している。

 つい2週間前、コロナ対策の司令塔である都の福祉保健局長は「直ちに医療崩壊は起きない。マスコミはあまり煽らないでください」とチョー楽観的な言葉を口にしていた。ところが、自宅待機者は見る見る積み上がり2万人を突破、入院等調整中の人を加えれば、優に3万人を超える都民がまともな医療を受けられないという前代未聞の異常事態なのである。

 これを災害レベルの感染状況なのだからどうしようもないと諦めることはできない。なぜなら、3万人の何割かは小池都政の「失敗」の犠牲者だからである。

 小池知事が「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」を座右の書としていることはよく知られているが、いったい知事はこの本から何を学び取り、何を実行に移しているのだろうか、首をかしげざるを得ない。

 現場を無視した上層部の楽観的な判断、課題を先送りする穴だらけのリスク管理。日本軍への厳しい指摘はそのまま小池都政に当てはまるのである。

「先手先手」は口先だけ

 現在猛威を振っているデルタ株の危険性については、6月の段階から何人もの専門家が警告を鳴らしていた。そうであるなら、小池知事はなぜ先手先手で対策を講じなかったのか。知事はこれまで何度も「先手先手」と口酸っぱく発言している。「先手先手の対策が不可欠」これは今年4月、新規の感染確認者が連日500人を越えていた頃の言葉だ。さらに、昨年9月の都議会では「危機に対する備えを先手先手で講じる」と胸を張って宣言していた。

 だが、言っていることとやっていることは180度、真逆である。6〜7月の2か月間で都内のコロナ重症者用の病床数はまったく増加していない。新規感染者が2000、3000人に跳ね上がって初めて、6000床をプラス400床に増やしてくださいと医療機関にお願いしただけである。しかも、これはあくまで要請ベースの数字であって、実働のベッド数は少なくならざるを得ない。いったい、この1年半の間、医療機関や医師会とどれだけ真剣に調整してきたのか。何もやってこなかったと批判されても、小池知事は弁解できないのではないか。

「失敗の本質」を地で行く小池知事

 さらに、宿泊療養施設、いわゆるホテルに関しても、7月末時点で約6000室を確保しているとはいえ、3〜5月にはいくつものホテルとの契約が終了し手放しているのだ。危機の到来を予見できなかった責任が小池都政にあるのは明白である。

 仮に、1〜2万室に倍増しておけば、医療スタッフを集中的に配置して、災害時対応の特例として、酸素吸入や投薬を行うなど、いかようにも活用できたはずである。一部で発案されている野戦病院的な利用も可能だったのだ。

 少なくとも、自宅療養者のケアを民間の訪問診療機関に丸投げするよりは、よほど効率的に医療行為等を届けることができたと言わざるを得ない。こんなところにも、後手後手の小池都政の弊害が顕著に現れているのである。

 リスク管理の要諦は、最悪の事態を想定して早め早めに対策を打つことだ。しかし、ここまで見てきたように、小池知事はそれがまったくわかっていない。事態が悪化して初めてアタフタと付け焼き刃の策を言い出しているに過ぎない。「失敗の本質」を地で行く体たらく振りである。

 貧乏くじを引かされたのは都民だ。都民が医療難民と化して多くの人が苦しんでいる現状は、小池知事がもたらした失政に起因するのではないか。人災と言ってもいいレベルである。

 是非、小池知事には引退後、「都政 失敗の本質」というタイトルで反省の書を執筆していただきたい。



澤章 東京都環境公社前理事長
1958年、長崎生まれ。一橋大学経済学部卒、1986年、東京都庁入都。総務局人事部人事課長、知事本局計画調整部長、中央卸売市場次長、選挙管理委員会事務局長などを歴任。(公)東京都環境公社前理事長。2020年に『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』(都政新報社)を上梓。YouTubeチャンネル"都庁OB澤章"を開設。最新作に「ハダカの東京都庁」(文藝春秋)、「自治体係長のきほん 係長スイッチ」(公職研)

http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/529.html
記事 [政治・選挙・NHK282] 安倍再々登板の目は消えた! 自民「菅おろし」のカギ握る”青木の法則”とは(アサ芸)
安倍再々登板の目は消えた! 自民「菅おろし」のカギ握る”青木の法則”とは
https://asagei.biz/excerpt/32127
2021年8月13日 18:00  Asagei Biz アサ芸ビズ



 総理大臣だった者が、秘書がやったことだと言って関知しない姿勢は、国民感情として納得できない。きちんと説明責任を果たすべきだ——。安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜の夕食会収支をめぐる事件で、一部容疑で十分な捜査が尽くされていないとして、東京第1検察審査会がこんな付言を添え、「不起訴不当」と議決したのは先月30日のことだ。

 政治ジャーナリストが語る。

「今回、不起訴不当になったのは、安倍氏側が補填した夕食会の費用が選挙区内での寄付にあたるという公職選挙法違反と、安倍氏が代表を務める資金管理団体『晋和会』の会計責任者の選任監督を怠ったという政治資金規正法違反の二つの容疑。夕食会は安倍氏の後援会主催で、2013年から年1回、都内のホテルで開かれていたのですが、安倍氏は『ホテルが設定した額を参加者が払った。事務所や後援会の収入、支出は一切ない』と国会等で説明していました。しかし、実際は会費だけで賄えず、不足分は安倍氏側が補填していた事が発覚し、二つの容疑で告発されていましたが、結局は東京地検特捜部が詰め切れず、嫌疑不十分で不起訴になっていたんです」

 今回の議決を受け、東京地検特捜部は再捜査を行い、改めて起訴するかどうかを決めることになるが、前出のジャーナリストによれば、「改めて安倍前首相が起訴される可能性は低いものの、再捜査の結果が出るのが総選挙後になるため、政局に与える影響が大きい事は間違いない」という。

 このところ、議連活動に参加したり、都議選の応援に駆けつけるなど、徐々に活動を再開させている安倍氏。その背景にはもちろん、出身派閥である細田派に復帰し、安倍派形成の地ならしがあることは言うまでもない。

「自民党内には、いまでも安倍氏待望論が根強く、その母体となるのが安倍氏が実質のキングメーカーとなりつつある細田派です。ただ自民党としては、7月中旬時点では、菅首相のまま衆院選に臨み、その後もよほどのことがない限り、菅政権が継続する前提で動いてきました。ところが、いくら五輪でメダルラッシュが続いても、菅内閣の支持率低下が一向に止まらない。永田町には、かつて参院のドンと呼ばれた青木幹雄氏に由来する『青木の法則』なるものがあり、これは、『内閣と与党第1党の支持率を足して5割を割ったら、その内閣はつぶれる』というもの。それに倣えば、7月の時事通信の調査による内閣支持率は29.3%と3割を割り込み、自民党の支持率21.4%と足しても50.7%。菅氏は『時事とNHKの世論調査を重視している』と言われるので、仮に8月13日発表予定の時事通信調査による支持率が5割を待っていた場合、菅氏では選挙は戦えない、というムードが広がり、一気に『菅おろし』が加速する可能性は高いですね」(前出のジャーナリスト)

 つまり、その際に、安倍氏を推そうと考えていた人々にとって、今回の「不起訴不当」決議は青天の霹靂だったというわけだ。

 永田町では、9月5日にパラリンピックが閉会式を迎えたら、菅義偉首相はすぐに臨時国会を召集して冒頭解散。総裁選の日程を延期して、10月の総選挙へと突入するのでは、との見立てもあった。だが、菅内閣の支持率が下げ止まらない今となっては、このシナリオも実現性に乏しいだろう。

 さて、9月末に任期満了を迎える自民党総裁選には、どんな顔ぶれが立候補するのか。安倍氏の再々登板はあるのか? パラリンピック終了後、政局は重大な局面に突入する。

(灯倫太郎)



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/530.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 感染2万人超えも菅首相はワクチン自慢と逆ギレ! 読売など応援団は安倍の時と同様「休みがない」「疲れている」と同情誘う作戦展開(リテラ)
感染2万人超えも菅首相はワクチン自慢と逆ギレ! 読売など応援団は安倍の時と同様「休みがない」「疲れている」と同情誘う作戦展開
https://lite-ra.com/2021/08/post-5987.html
2021.08.14 感染2万人超も菅首相が逆ギレ!応援団は「休みがない」「疲れている」 リテラ

    
    首相官邸HPより

 昨日13日、東京都では新規感染者数が過去最多の5773人となり、全国でもついに初の2万人を超えた。重症者数も過去最大となり、医療は完全に崩壊状態になっている。東京五輪の開催をはじめ、この間の菅政権のコロナ対策の失敗が数字として叩きつけられているわけだが、しかし、この男は反省するどころか、自分の失敗を絶対に認める気がないらしい。

 というのも、昨日、菅首相は東京で感染者数が過去最多を更新したことを受けてぶら下がり取材に応じたのだが、なんとそこで、この期に及んで手柄自慢をはじめたばかりか、記者を相手に盛大に逆ギレまでしてみせたからだ。

 まず、菅首相は、東京の医療提供体制が厳しい状況にあるとした上で、「自宅にいる患者と必ず連絡が取れるようにする」と明言。「酸素の投与が必要になった場合、酸素ステーションを設置してそこで対処する体制をこれから速やかに構築するよう関係大臣に指示した」と述べた。

 東京都では保健所も「自宅療養者フォローアップセンター」も対応が追いつかなくなっているというのに、「“必ず”連絡が取れるようにする」などと言い切れる根拠は一体何なのか。だいたい、東京では基礎疾患のある50代男性が約1週間も自宅待機となり、保健所が容態を把握する前に死亡していたことが判明しており、いまごろ連絡体制だの「酸素ステーション」だのと言い出すのは、あまりにも遅すぎる。

 だが、菅首相はその後、さらなる醜態を晒す。朝日新聞の記者が「感染拡大を招いたこれまでの総括や反省がなければ国民に政治の声は届かないと思う」と追及し、これまでの取り組みについての自己評価を問うたのだが、すると菅首相は「あのー、私自身、自己評価することは僭越だと思います」と言いつつ、記者を睨みつけながらこうつづけたのだ。

「政府がやってきている、例えばこのワクチン接種状況、高齢者のみなさんには7月一杯ですべて投与する、ここを実現させていただきました。また、1日100万回を目指す約束をしました。これも130万回とか、あるいは、その、職域接種などによりプラス20万回とか、そうしたかたちでひとりでも多くの方に1日も早く接種する……」

「僭越」と言いながら、おっ始めたのはワクチン手柄自慢……。他の先進国にくらべて接種開始が遅れに遅れ、ワクチン供給不足によって接種したくても接種できない40〜50代の重症化がここまで問題になっているというのに、まだ言うか。

 しかも、こうして手柄でもなんでもないワクチン自慢を延々と述べた菅首相は、突然、怒気をあらわにし、こんな逆ギレを繰り広げたのだ。

「それと同時に、世界でロックダウンをする、外出禁止に罰金を掛けてもなかなか守ることができなかったじゃないですか! それに対して対応するためにやはり、ワクチンだということで、人流の抑制と同時にですね、そうしたことをしっかり全力で取り組んできています」

 緊急事態宣言下で東京五輪を強行開催するという矛盾したメッセージを発信した張本人が何を逆ギレしているのか。キレたいのはこっちだ。

■読売新聞はさんざん「疲れている」ことを喧伝した上で「なるべく休むべきだ」のコメント

 全国で新規感染者数が2万人を突破するというかつてない非常事態に陥っても、何ひとつ反省しようともしない菅首相。当然、その責任が徹底して追及されるべき局面にあることは言うまでもない。

 ところが、この状況下にあって、メディアではむしろ菅首相に同情を寄せるような記事が目立ちはじめている。「菅首相が疲れている」「休みもなく働いている」というのだ。

 たとえば、昨日13日付の読売新聞ウェブ版では、「首相「目に力ない」「やつれた」…137日連続執務、夏休みモードでも休めず」という記事を掲載。そこにはこう書かれていた。

〈菅首相は12日から夏休みモードに入った。執務時間を短縮し、省庁幹部らとの面会も絞ったが、新型コロナウイルスの感染拡大で完全な休暇は取りづらい状況だ。疲労の蓄積を懸念する声も出ている。〉

〈首相と頻繁に面会する閣僚は「首相はやつれたように見える。目に力がなくなった」と語る。最近は、省庁幹部が拍子抜けするほど淡々と面会が終わることもあり、首相周辺は「疲れがたまり、関心が低いテーマでは集中できない時間が増えている」と漏らす。〉

 医療崩壊が進行し、災害レベルというこの非常事態に危機管理のトップが「夏休みモード」に入っていること自体が信じられないのだが、「疲労蓄積」「やつれた」とは……。だいたい、「目に力がなくなった」というが、前述したように昨日のぶら下がりでは目一杯、朝日の記者を睨みつけていたし、「関心が低いテーマでは集中できない時間が増えている」って、疲労云々以前にそんな態度の総理大臣はその座を退くべきではないのか。

 だが、読売の記事はご丁寧にも、元陸自幹部で心理カウンセラーの下園壮太氏にわざわざコメントを求め、〈「迅速、的確な判断が求められる指揮官は、なるべく休むべきだ。休めない場合でも面会や移動を減らすなど工夫する必要がある」と指摘する〉と書き、記事を締めくくっているのだ。

 これは読売だけではない。時事通信や朝日新聞も同じように、菅首相周辺のこんな声を伝えている。

〈首相周辺は「休むように言っている」と明かすが、首相は土日や祝日も首相公邸で新型コロナウイルス関係の会議や民間人との面会などの日程を入れるスタイルを変えない。〉

〈普段接している閣僚の一人は「首相は明らかに疲れている」と指摘。休暇取得を促す周囲の言葉に耳を傾けない姿勢に「いつの時代も首相は独りぼっちだというけれども、菅さんは究極の独りぼっちだ」と語った。〉(時事通信13日付)

〈菅義偉首相が「夏休み」をとるのかどうかが、政権内の話題になっている。昨年9月の就任から11カ月間で、首相が終日、自宅から出なかった「休み」は計3日。周辺は「さすがに疲れている」と休みをとるよう進言。〉

〈閣僚の一人は「相当疲れていると思う。休んでほしい」と話す。〉(朝日新聞12日付)

 何度でも繰り返すが、無為無策どころか東京五輪の開催強行で感染拡大に拍車をかけ、国民を命の危険に晒しているのはこの男だ。にもかかわらず、その責任追及もせずに“コロナ対策に尽力して疲労が蓄積しているのに休もうとしない”などというストーリーが流布されているのである。

■読売や時事通信は、広島原爆の日の挨拶文読み飛ばしまで「疲れているせい」に

 しかも、読売や時事通信にいたっては、広島や長崎の平和祈念式典で挨拶文を読み飛ばしたり遅刻した件までも、自民党内の「相当疲れているのだろう」「点滴でもして1日ゆっくりした方がいい」などというコメントを使って、あたかも“疲労のせい”にしようとしていた。

 もはやアホか、としか言いようがない。とくに広島では挨拶文の読み飛ばしを「原稿がのりでくっついて剥がれなかった」などと噴飯ものの言い訳をしたが、菅首相は「原爆」を「原発」と読み間違えただけでなく、もっとも重要な「核兵器のない世界の実現」という部分をも読み飛ばした上、日本語として意味不明の挨拶を平然と読み上げるという無神経ぶりを見せつけた。それを「のり」だけではなく、メディア側が「疲れているせい」などと片付けようとするのである。

 無論、これは菅官邸が仕掛けた「同情作戦」であることは明白だろう。実際、昨年の夏も、コロナ対策の無為無策が批判されていた当時の安倍晋三首相をめぐって、安倍応援団メディアやネトウヨたちから「147日も『公務なし』の休日がない!」「働きすぎ!」などという声があふれた。

 これにあやかり、菅官邸もコロナ対策の失敗や広島・長崎での失態を覆い隠すために、「菅首相は疲れている」「やつれた」などと強調しようと必死なのだろう。

 この非常事態に臨時国会も開かず、さらには国内で1日の新規感染者数が2万人を超えても会見のひとつも開かないという怠慢な態度をとる総理大臣に対し、徹底して責任を追及しなければならない。そんな重要な時期に、官邸の誘導に乗っかって「相当疲れている」などと片棒担ぎをするメディア……。五輪報道しかり、メディアがこの体たらくだからこそ、能無しのコロナ指揮官は一向に反省しないのだろう。

(野尻民夫)



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/531.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 最悪だった開会式 165億円もかけて、なぜキティちゃんもドラえもんも使わなかったの? 東京五輪「私はこう見た」(日刊ゲンダイ)
最悪だった開会式 165億円もかけて、なぜキティちゃんもドラえもんも使わなかったの? 東京五輪「私はこう見た」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/293214
2021/08/15 日刊ゲンダイ


デーブ・スペクター氏(C)日刊ゲンダイ

デーブ・スペクター(テレビプロデューサー)

 今まで、こんなにイチャモンをつけられた五輪はなかったよね。1年延期になったから、それも仕方ないけど。

 そもそも、コロナ禍で国民の自由は奪われ、飲食店は「営業妨害」と言っていいぐらいの自粛を強いられているのに、なぜ五輪だけ特別なのか、というのもある。無観客になっても、首都高の料金は1000円追加だし。“ボッタクリ男爵”顔負けのボッタクリじゃないの。

 それに、誘致の時に約束したことも何ひとつ実現できていない。むしろ真逆。良いところをアピールしたいから合コンでウソをつくのと同じで、誘致でも、かなり盛ったと思うけど今回はあまりにもヒドイ。特に「復興五輪」なんて言ってはいけなかった。政治利用したのは許しがたい。しかも、「理想的な気候」とまで偽った。招致委員会は誰も天気予報を見なかったのかな。今どき、珍しいよね。

国立競技場のイスを作った人に金メダルをあげたい

 最悪だったのは開会式。4時間もやる必要ないし、165億円もかけた割に内容がイマイチだった。日本が世界に誇るアニメとかロボットとか、何もない。前回のリオ五輪の閉会式で安倍さんがマリオで登場したプロモーションビデオには、キティちゃんもドラえもんも入っていたのに、何で開会式に使わなかったの? 開会式は注目度が高いのに、もったいない。唯一良かったのは、国立競技場のイスかな。人がいるようにペイントしているでしょ。昼間はそれほど奇麗じゃないけど、開会式は夜だったから、本当に人がいるように見えた。これを作った人に金メダルをあげたい。

 こうしたことは、あまりテレビでは言えない。テレビだとコメンテーターが競技を見て「勇気をもらった」とか、お決まりの文句を並べるばかり。

 でも、スポーツとして、どこまで十分な競争になったのか。日本人選手の方が競技場まで通い慣れているし、食生活も全く変わらないし、日本のコロナ対策に動揺しない。そもそも、コロナ禍で参加を辞退した選手もいる。

 ホームアドバンテージは仕方ないにしても、基本的に無観客だったから、観客がいた方がモチベーションの上がる選手にとっては戦いづらかったと思う。


開会式での国立競技場のイス、奇麗でしょ?(C)JMPA

変な哲学のせいで何も言えないシラけた雰囲気

 パンデミックにおいては、開催する勇気よりも、開催しない勇気の方が立派ですよ。

「アスリートに罪はない」とか、よく言われるけれど、選手は自分の生活のためにもやっている。ヒーロー扱いしたり、妄信的にほめたりするのはどうかと思う。難しいところだけどね。

 ただ、五輪はプロスポーツと違って「ピュアさ」を尊重しなければならないという違和感がある。野球でもサッカーでも、プロスポーツには、みんな「何だ、今のプレー!」って怒鳴ったりしているじゃないですか。五輪特有の何も言えない空気って何なのかな。美化しすぎているから面白くないし、「平和の祭典」とか変な哲学や思想を入れるからシラケる。正直、大谷翔平のホームランダービーの方が楽しかったでしょ。世界平和とか、誰か言った? 純粋な競争だから見ている方も楽しいんです。

 五輪は純粋にスポーツ競技として成り立っていないし、エンターテインメントにもなっていない。

「平和の祭典」と言ってもいいのは、ボートぐらいじゃない? “平和島”だけにね(笑い)。

 ◇  ◇  ◇

▽デーブ・スペクター
 米国でテレビプロデューサー、放送作家として活躍し、1983年、米国ABC放送の番組プロデューサーとして来日。ツイッターのフォロワー数は、約190万人に上る。



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/532.html

記事 [政治・選挙・NHK282] ラムダ株“隠蔽”の菅政権に「ふざけるな」国民激怒。人命より五輪、最凶ウイルス日本上陸を隠しクソ開会式を決行していた?(まぐまぐニュース)
ラムダ株“隠蔽”の菅政権に「ふざけるな」国民激怒。人命より五輪、最凶ウイルス日本上陸を隠しクソ開会式を決行していた?
https://www.mag2.com/p/news/507771
2021.08.13 tututu まぐまぐニュース



新型コロナウイルスの中でも致死率が高いとされるラムダ株が検出されながら、東京五輪期間中に“隠蔽”したとされる問題で、自民党外交部会長を務める佐藤正久参院議員が「もっと早く問い合わせがあれば答えた」と答えたことが物議を醸している。何か意図があったと疑われても仕方のない言い訳で、大きな波紋を呼びそうだ。

ラムダ株の国内初感染を公表しなかった菅政権

12日にBS-TBSで放送された『報道1930』に出演した佐藤氏は、ラムダ株感染が国内で初確認されながら公表しなかった件について問われ、「早く発表すべきだったが、政府の中でも情報が共有されていなかった。(8月6日に明らかにしたのは)報道機関から問い合わせがあったから答えた」と釈明した。東京中日スポーツが報じた。

南米・ペルーが由来とされるラムダ株をめぐっては、ペルーに滞在歴のある30代女性が7月20日に羽田空港に到着し、検疫で陽性が判明。その後、国立感染症研究所の調査によりラムダ株と確認されたという。



一連の動きが東京五輪開催時期とほぼ同じため、「五輪を優先してラムダ株感染を隠蔽したのでは」との疑いがもたれている。

国立感染症研究所の解析により「ラムダ株が日本に入った」と明らかになったのは7月23日。その事実を厚労省に報告している。23日は東京五輪が開幕した日でもある。

そして、ラムダ株が日本で確認されたことを国際機関に報告したのは3日後の26日。この日の日本はメダルラッシュに沸き、卓球・混合ダブルスで水谷&伊藤ペアが金メダル、柔道男子73kg級で大野将平が金メダル、スケートボード女子ストリートで西矢椛が金メダルなど、金銀銅合わせて7個ものメダルを獲得していた。

永田町や霞が関の動向に詳しい記者は、「開幕直後のメダルラッシュで盛り上がる中、『致死率の高いラムダ株が国内で初感染された』と水を差すような発表はできなかったいうのが本音」だと語る。

「ラムダ株だときちんと調べた、国際機関にもちゃんと報告したと、後から言われても答えられるように、やることだけはやっておいたということです。その上で、国民に向けた発表だけはせず、ラムダ株感染の事実を隠蔽したと疑われても仕方がありません」

厚労省が発表したのは今月6日で、その間の14日間は沈黙していたことになる。報道機関からの問い合わせがなければ公表する気はなかったと言わざるを得ない。

【関連】東京五輪“強行”の代償。国民の血税で尻ぬぐい開催費4兆円と箱モノ大赤字の連帯責任

「東京五輪が最優先」で人命無視の“隠蔽疑惑”

ラムダ株の隠蔽疑惑を最初に報じたのは米国のニュースサイト「デイリー・ビースト」だった。

デイリー・ビーストは8月6日付で、『東京はオリンピック直前に命に関わる新しいCOVIDの変異株を隠蔽』と題した記事を配信。その中で、「国立感染症研究所の研究者はデイリー・ビーストに、ラムダ株は空港のチェックで発見されたと語った」と報じている。

同メディアはラムダ株が確認された事実を再三厚労省に問い合わせたが返答はなかったといい、「私たちは24時間態勢で電話をかけて警鐘を鳴らした。しかし、大臣が記者会見を予定していた日まで厚労省は黙っていた。発表するつもりはなかった」と隠蔽を糾弾した。

いずれにしても、佐藤氏が語った「もっと早く問い合わせがあれば答えた」という言い訳はあり得ない。ラムダ株の存在はすでに世界中で知られており、「ラムダ株に対する意識の高さがなかった」とのコメントはあまりにも無責任だといえるだろう。

ラムダ株はすでに中南米を中心に広域に拡大している。日本国内で初感染が確認された時点ですぐに公表すべきで、早めに公開しなかったというのは何かの意図があったと疑われても仕方がない。

【関連】世界的エンジニアが提言。深刻な「救急患者たらい回し」を解消する最適解

アスリートたちには何も責任がない。政府の隠蔽体質がまた東京五輪の価値を損ねてしまう結果となってしまった。

Twitterの反応






https://twitter.com/tk_kh2000/status/1426003961534836741



https://twitter.com/singetukaeru/status/1426004451769262080



https://twitter.com/hamemen/status/1425926616178335747






https://twitter.com/grobda/status/1426004323201273861



※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by: Tomacrosse / Shutterstock.com


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http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/533.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 懲りない小池都政が広報に血税7.5億円投入のムダ使い 昨年度もショボい動画で大コケ(日刊ゲンダイ)



懲りない小池都政が広報に血税7.5億円投入のムダ使い 昨年度もショボい動画で大コケ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293340
2021/08/15 日刊ゲンダイ


五輪中はおとなしかったが(C)日刊ゲンダイ

「災害級の危機」「(帰省や旅行は)もう諦めて」――。新型コロナウイルスの感染爆発が止まらない東京都の小池知事は13日、こう“危機感”を口にした。東京五輪開催中は口数が少なかったのに、随分な変わりようだ。

「小池知事は先月末、新規感染者数が3000人を超えているのに、大会期間中だからか『第3波の時とは状況が異なる』と静観していました。都の福祉保健局長が『いたずらに不安をあおらないで』と発言したことも容認。期間中に『五輪中止』の世論に再び火が付くのを恐れていたのでしょう」(都政関係者)

 五輪が終わった途端、お得意の「危機管理」を前面に押し出してきたというわけか。

 おかしな動きもある。18日開会の都議会に提出される1556億円規模の2021年度補正予算案に、怪しい事業が盛り込まれているのだ。〈新型コロナウイルスワクチン接種促進キャンペーン事業〉として、10億円を計上。一体どんなキャンペーンなのか。

「20〜30代の若年層へのワクチン接種を促進するため、動画や広告などを通じて広報する予定。ネットのみならず、テレビやラジオなどのメディアにも広告を出す可能性もある」(福祉保健局)

 接種記録を登録することで、協賛企業からクーポンなどを受け取ることができるアプリ開発費に2.5億円が充てられる。つまり、単純計算で動画制作など広報に7.5億円を投入することになる。小池知事が出演する動画も制作する可能性があるという。

昨年度のコロナ対策動画は再生回数わずか数百回

 都は昨年度も新型コロナ対策として小池知事出演動画を山ほど作ったものの、大ゴケ。公開から1年以上経ても、再生が数百回というショボい動画ばかりなのに、動画制作費や広告出稿料などに約12億円もの都税がつぎ込まれた。懲りずに7.5億円の血税を投じるとはフザケている。

 都議会議員の上田令子氏はこう言う。

「知事が頻繁に登場する広告に費やした12億円の妥当性について、議会で質問しましたが、小池知事はゴマカすだけで答えませんでした。昨年度の検証がされていないのに、また同じようなことを繰り返すのは許されません。そもそも、都がこれまでに作成した広報動画はひとつたりともバズっていない。実績がないのに、若年層に届く動画や広告を作れるとは思えません」

 ムダ金を使う余裕はないはずだ。



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/534.html

記事 [政治・選挙・NHK282] <「在宅のまま見殺し」>Zoom会議の医師・看護師ら「当局発表の5倍は在宅で死んでいる」(田中龍作ジャーナル)



Zoom会議の医師・看護師ら「当局発表の5倍は在宅で死んでいる」
https://tanakaryusaku.jp/2021/08/00025553
2021年8月14日 23:41 田中龍作ジャーナル


オリンピックの開催に強く反対していた医師は「心が折れそう」と嘆いた。=1日、新宿 撮影:田中龍作=

 昨夜、コロナ診療にあたっている各地の医師・看護師たちがZoom会議を開いた。

 参加した都内の医師によれば、「入院できず在宅で息を引き取っていく感染者は、行政当局発表の5倍はあるという見方で一致した」。

 ギリギリになって(重篤化して)病院に搬送され、わずか2〜3時間で死亡した場合、病院で死亡したこととしてカウントされるからである。事実上は、在宅のまま見殺しにされ亡くなったにもかかわらず、だ。=Zoom会議ここまで=

    〜発熱外来の点数加算なくす〜

 感染爆発に拍車をかけるような施策を厚労省が取っていることが分かった。

 発熱外来の点数加算をなくしたのである。発熱外来はコストがかかる。PCR検査キット、エプロン、N95サージカルマスクなどを装備しなければならないからだ。点数加算がなくなれば、クリニックのような小規模医院は赤字となる。

 ただでさえコロナの影響で一般の患者が減り、経営が苦しくなっているところに、赤字要因を持ち込まれたら、クリニックは潰れる。

 神奈川県のある自治体では、点数加算があった頃は10軒あった発熱外来対応のクリニックが1軒にまで減ってしまった。

 感染防止に欠かせない早期発見、早期隔離、早期治療の道は閉ざされてしまった。それも厚労省によって。

 残る1軒となったクリニックで発熱外来を担当する医師は憤る。「政府は足を引っ張ることしかやっていない」。


「菅首相では感染爆発を止めることができない」との見方が医療現場では支配的だ。=撮影:田中龍作=

     〜重症化してからでは遅い「カクテル療法」〜

 「やってる感」を演出したい菅首相が厚労官僚の尻を叩いて打ち出したのが「抗体カクテル療法」だ。

 2種類の抗体を投与してウイルスの増殖を抑える「抗体カクテル療法」。早めに投与すれば重症化を防げる。

 だが「抗体カクテル療法」は医療施設においてでしかできない。在宅での投与は厚労省が認可していないのだ。
 
 前出の医師は「在宅で重症化する前にカクテル療法をできるようにすれば、重症化せずに済むのに」と悔しがる。

 菅政権は抗体カクテル療法を行う拠点を整備する方針だ。だが、在宅の患者にどうやって治療拠点にたどり着けというのか。ハードルが横たわる。

 「救える方法があるのに救えていない。これは人災だ」。医師はやり切れなさで一杯の表情で語った。

    〜終わり〜



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/535.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 記憶を語り継ぐ者が亡くなれば、この国がアジアで戦争したことさえ知らなくなりそうだ 井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場(日刊ゲンダイ)



記憶を語り継ぐ者が亡くなれば、この国がアジアで戦争したことさえ知らなくなりそうだ 井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/293303
2021/08/14 日刊ゲンダイ

 東京オリンピックが、何を残したというのか。「勇気」をもらいました? こっちはコロナ禍で映画館に行く気力もなくなってしまった。今度の「強制執行五輪」は昔の「国威発揚五輪」と同様、景気を呼ぶための祭りで、懐かしさだけで「ニッポンよ、夢よもう一度」とやっただけだ。結局は、仕事を失い、暮らしが壊れて、これから先、どうしたらいいのかと悩んでる庶民たちが取り残されただけじゃないか。金ばかり使い込み、このツケが社会をさらに苦しめ、犯罪も増えることだろう。おまけにアゴが外れそうになったのは、閉会式が「東京音頭で盆踊り大会」だったとか。どこのどいつの発案なのか。その音頭は謀略で満州国をでっち上げた頃の景気付けの歌だ。いよいよ日本は思考停止だな。踊ってどうするんだ。

 今こそ記憶しなければならないのは、昭和の戦争だ。長崎の原爆式典でスガ首相(写真=代表撮影)はまたテキトーな文句を感情ゼロで朗読した。「……戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の努力を一歩ずつ、着実に前に進めていくことは我が国の変わらぬ使命です」と。世界に向けて何の努力をしてるんだ? 核兵器禁止条約に署名さえしていないのに何が一歩ずつだ。長崎市長が今年もダメ押しで「条約国会議のオブザーバーになって、一日も早く署名し批准することを求めます」と訴える傍らで、今年も首相ははぐらかしていた。アメリカと同盟の杯をかわしていようと“署名します”とアメリカに盾ついてみたらどうだ。経済制裁されるのか。嫌がらせされるのか? 五輪を開くより世界から歓迎されるぞ。「核のない世界を着実に前に……」ってどの口で言ってんだ。被爆者や遺族、国民に恥ずかしくないのか。

 長崎市長の「私たちは命ある限り、語り継ぎ、核廃絶と平和を訴えていく」という挨拶も今年はとりわけ空しく思った。被爆の惨禍も、中国大陸で皇軍兵士がしたことも、戦場の何もかもを語り継ぐ証言者がますます亡くなっていく。あと4年経てば、昭和20年のこの15日に国民学校6年生だった少年少女も92歳。当時20歳で南方の戦場などにいた兵士たちはどれほど生きておられるかだ。語られていない記憶を語り継ぐ者が亡くなれば、渋谷で遊ぶ若者も道頓堀で飲む中年サラリーマンも、この国がアジアで戦争したことさえ知らなくなりそうだ。

 今の若者には前の戦争といえば「スター・ウォーズ」だ。「鬼畜米英」も知らないし「南京事件」て何ですかだ。元兵士の記憶を映像でも記録して伝えていかないと、侵略された側のアジアの国々と認識の食い違いがさらに広がりバカにされるだろう。ましてや大人に「日本は戦没者の犠牲の上に今の平和繁栄がある」なんて言われても、うなずく人がどれほどいるか、だ。

 今日13日は時の政府が会議ばかりして、ポツダム宣言受諾を国民には何も伝えてなかったために、まだ米軍の空襲がやまなかった日だ。



井筒和幸 映画監督
1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/536.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 山中竹春氏、小此木八郎氏が横一線で競り合う 4選を目指す林文子氏が追う展開<横浜市長選>(東京新聞)
山中竹春氏、小此木八郎氏が横一線で競り合う 4選を目指す林文子氏が追う展開<横浜市長選>
https://www.tokyo-np.co.jp/article/124366
2021年8月14日 17時49分 東京新聞


横浜市長選に立候補した(上段左から)太田正孝氏、田中康夫氏、小此木八郎氏、坪倉良和氏(下段左から)福田峰之氏、山中竹春氏、林文子氏、松沢成文氏

 22日投開票の横浜市長選は終盤戦に入り、立憲民主党推薦の横浜市立大元教授山中竹春氏(48)と前国家公安委員長小此木八郎氏(56)の両新人が横一線で激しく競り合い、4選を目指す現職林文子氏(75)が追う展開となっている。いずれも無所属。過去最多の8人が立候補し、当選に必要な法定得票数に届く候補がおらず再選挙となる可能性も指摘されている。

 山中氏は共産、社民両党に加え、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)反対派の市民団体や港湾関係者の支援を得て「真のIR反対候補」を掲げる。政府の新型コロナウイルス対策にも矛先を向け、政権批判票を取り込む作戦で浸透を図っている。

 小此木氏は自民、公明両党の組織票に期待し、菅義偉首相の全面支援も受ける。ただIR誘致中止を打ち出したことで自民市連は自主投票となり、離反者も出た。一部の組織票は林氏に流れているとみて、支持固めを徹底する方針だ。

 林氏は、IR誘致推進で一致する一部自民市議や地元経済界の後押しを受け、現職の知名度と3期12年の実績をアピールする。前神奈川県知事松沢成文氏(63)と元長野県知事田中康夫氏(65)は伸び悩んでいる。 (共同)



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/537.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 東京五輪の“学芸会”開閉会式は日本のダサさと思考停止ぶりを世界に知らしめた 三枝成彰の中高年革命(日刊ゲンダイ)



東京五輪の“学芸会”開閉会式は日本のダサさと思考停止ぶりを世界に知らしめた 三枝成彰の中高年革命
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/293310
2021/08/14 日刊ゲンダイ


閉会式で表示された「ARIGATO」の文字 (C)真野慎也/JMPA

 すったもんだのオリンピックが終わった。コロナ禍で精いっぱいの健闘をされた選手の皆さんには敬意を表したい。しかしながら開閉会式の中継を見て覚えたのは、「オリンピックはすっかり広告代理店が仕掛ける学芸会になってしまった」という諦念である。

 オリンピックが商業主義化したのは1984年のロサンゼルス大会からだ。以来、開催に伴い動くカネはどんどん大きくなっている。今回の経費は7340億円から3兆円に膨れ上がり、史上最高額となった。

 当初に掲げていた“コンパクトなオリンピック”はどこ吹く風。「オリンピックは儲かる」というイメージとともに、経費は肥大化を続けてきたのだ。

 そこで乗り出したのが広告代理店で、スポンサーと組織委員会の間を取り持ち、メディアへの出稿を管理しマージンを取ってきた。4年に1度の数千億円の商機ともなれば、気合も入るだろう。インターネットの普及で一般消費者の新聞離れ、テレビ離れが加速して広告が儲からなくなるにつけ、余計にオリンピック関連の稼ぎが売り上げの大きな割合を占めるようになった。その仕事を取るためなら、政府や組織委員会が表立ってできない裏での交渉や“汚れ仕事”も喜んで引き受けるというわけだ。

 1つの国や都市が自弁でやろうとするから無理が出るし、広告代理店が業務を仲介することでどんどん焦点がぼやける。“知”と“芸術”の薫りのないショーとなり、スポーツの祭典たるオリンピックの本質からずれていくのだ。

 そもそも大会のためにいちいちスタジアムを建設していたら、億単位のカネが簡単に消えてしまう。ならばいっそのこと開催地をオリンピック発祥の地であるギリシャのアテネに固定してはどうか。“幹事役”は持ち回りとしてもカネはIOC加盟各国が同等に負担し共催にすればいい。それなら負担が1国に集中せず、無駄な経費もかからない。

 出場するアスリートも、場所が一定ならコンディションを整えやすいだろう。アテネで共催と決めることで近代オリンピズムの精神に回帰できるし、おのずと“コンパクトなオリンピック”が実現すると思う。

五輪その国の“芸術力”のショーウインドーでもある

 今回は閉会式で「天皇も参加する〇×クイズ」の演出案があったという週刊文春の記事には心底あきれたが、それがなくてもあの支離滅裂な学芸会は日本のダサさと思考停止ぶりを世界に知らしめてしまった。

 案内役の女性たちのマタニティーウエアのような衣装も意味不明である。日本は三宅一生さんや山本耀司さんら気鋭のデザイナーが画期的なセンスで世界を驚かせたファッション先進国ではなかったのか? このダサさはもうどうしようもないと思った。

 自衛隊が毎年行う「音楽まつり」には、礼服姿の防衛大学の学生たちが出演する。これが実に格好いい。閉会式の国旗掲揚には選りすぐりの防大の学生や自衛隊の儀仗隊を出せばよかったのにと思う。世界へのとっておきのプレゼンにこそ見目麗しい人材を投じ、日本人の凛とした美しさを見せるべきだった。それに比べてパリの次回大会のアピールは素晴らしかった。完全に日本は負けていた。

 かつての日本人には、あえて崇高で難しいテーマに取り組み、わからないことを理解しようとする気概があった。そのための努力をいとわなかった。それがこの国を発展させてきた一因のはずなのに、いつのまにか私たちの中から抜け落ちた。代わりにはびこっているのは、流行やウケのよさや実利ばかりを優先し、安直な方向に流れる広告代理店的で商業主義的な発想だ。

 オリンピックはスポーツだけではなく、その国の“芸術力”のショーウインドーでもある。今回の開会式と閉会式で、もはや日本が尊敬に値する国ではないことを、私たちははからずも世界にアピールする結果となった。



三枝成彰 作曲家
1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2020年、文化功労者顕彰を受ける。




http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/538.html

記事 [政治・選挙・NHK282] <これは凄い、逆転した!菅首相ピンチ!>横浜市長選 世論調査:山中氏先行、追う小此木氏 林・松沢・田中氏続く( 神奈川新聞)
横浜市長選 世論調査:山中氏先行、追う小此木氏 林・松沢・田中氏続く
https://www.kanaloco.jp/news/government/electiondata/article-632860.html
2021年8月14日(土) 20:06  神奈川新聞


横浜市長選に出馬した8候補。左上から下段に太田氏、田中氏、小此木氏、坪倉氏、福田氏、山中氏、林氏、松沢氏=いずれも8日、横浜市内 

 任期満了に伴う横浜市長選(22日投開票)で、神奈川新聞社は13、14の両日、市内の有権者を対象に電話世論調査を実施し、取材結果を加味して情勢を探った。

 過去最多の8人が立候補する中、元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)=立憲民主党推薦=が先行し、前国家公安委員長で元衆院議員の小此木八郎氏(56)が追う展開。現職の林文子氏(75)、前神奈川県知事で元参院議員の松沢成文氏(63)、元長野県知事で作家の田中康夫氏(65)が続いている。

 約2割が態度を決めておらず、今後の各陣営の活動によっては情勢が変わる可能性もある。

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致に「断固反対」の立場を取る山中氏は、推薦を受けた立憲民主党支持層の約7割を固め、自主的支援を表明した共産党支持層にも浸透しているほか、無党派層の2割強からも支持を獲得。IR反対派にも浸透し、年代を問わず幅広く支持を得ている。

 IRの横浜誘致「取りやめ」や、災害に強い都市づくりを訴える小此木氏は、自民党支持層の半数を固めたほか、自主的支援を表明している公明党支持層の約6割から支持を得ている。元閣僚としての実績などを基に支援を呼び掛けているが、無党派層からの支持は約1割にとどまっている。

 IRの誘致推進を掲げ、4期目を目指す林氏は、自民党支持層の1割強から支持を得た。3期12年の実績と知名度を武器に無党派層の1割から支持を得ているほか、IR誘致賛成派にも支持を広げている。

 松沢氏は、離党した日本維新の会支持層の約3割から支持を獲得。高い知名度を誇るが、無党派層からの支持は1割に届いていない。田中氏は、知事時代の実績や知名度を基に支持を呼び掛けているが、無党派層からの支持も1割未満にとどまっており、浸透しきれていない。

 元横浜市議の太田正孝氏(75)、水産仲卸業社長の坪倉良和氏(70)、元衆院議員の福田峰之氏(57)は支持の広がりが見られず、厳しい戦いとなっている。

【調査の方法】 横浜市内の有権者を対象に13、14の両日、コンピューターで無作為に発生させて電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。質問・回答は自動音声システムを活用。市内全18区の1107人から回答を得た。
















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8.22横浜市長選が菅首相にトドメを刺す! まさかの野党候補リード(日刊ゲンダイ)
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記事 [政治・選挙・NHK282] <政界地獄耳>国会も開かず党の選挙が優先か(日刊スポーツ)


【政界地獄耳】国会も開かず党の選挙が優先か
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108140000106.html
2021年8月14日8時29分 日刊スポーツ


★コロナ禍の全国へのまん延と重症者の増加、加えて医療機関の逼迫(ひっぱく)などワクチンの効果を凌駕(りょうが)する状況だが、与党は国会開会をかたくなに否定する。11日、立憲民主党国対委員長・安住淳は首相・菅義偉欠席の閉会中審査にとどまらず臨時国会の召集を自民党国対委員長・森山裕に求めたが反応はない。「理由は首相隠しだよ。かみ合わない答弁を繰り返してワクチン接種計画のめどを繰り返すだけでは野党のみならず国民の怒りを買うだけだ」(自民党閣僚経験者)。

★今、首相のおひざ元では横浜市長選をやっているが、神奈川県も感染者が激増。緊急事態宣言の対象県だ。県内の感染者は連日2000人を超え、そのうちの半分は横浜市の数字だ。不要不急の外出を禁じながら緊急事態宣言下の選挙は問題ないという説明もそろそろ通用しなくなる。有権者を相手にする選挙に安心安全な選挙などないはずで、今後全国に緊急事態宣言を拡大させた場合、総選挙は予定通り行うと言い切れるだろうか。選挙が少しでも遅れるということになれば首相が考える総裁選挙前の解散・総選挙は実現しない。

★自民党総裁選挙管理委員会は日程を9月17日告示29日投開票と示し、今月26日の同委員会で決定する。首相は26日までに解散を決めるか否かを決断することになろう。しかし、国民は国会も開かず党の選挙が優先か、自分たちの身分を守るための選挙は民主主義を守るために言い換えられるのか。今選挙が必要だと言い切る政治家に国民はどんな反応を見せるのか。政府与党は30兆円規模の補正予算を選挙の目玉に据えようとするが、国民に生きたカネが行き渡らない限り、効果は見定められないだろう。国民が納得する知恵を示さない限り日程だけ決めても意味はない。(K)※敬称略



http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/540.html

記事 [政治・選挙・NHK282] 小池知事“二階派乗っ取り”で自民総裁就任か。盆明け政局の有力シナリオ  冷泉彰彦(まぐまぐニュース)
小池知事“二階派乗っ取り”で自民総裁就任か。盆明け政局の有力シナリオ
https://www.mag2.com/p/news/507471
2021.08.12 冷泉彰彦『冷泉彰彦のプリンストン通信』 まぐまぐニュース



先日掲載の「菅首相を待つのは地獄のみ。支持率30%切りで始まる自民“菅おろし”」でもお伝えしたとおり、崩壊寸前とも囁かれる菅政権。この秋に行われる総選挙に関しては、自民党内から「菅首相では戦えない」という声が多く上がっているとも聞かれますが、識者はどう見るのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では著者で米国在住作家の冷泉彰彦さんが、菅政権の求心力崩壊の理由を考察するとともに、盆休み明けの政治シナリオを予測。日本初の女性宰相誕生の可能性についても言及しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2021年8月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

【関連】菅首相を待つのは地獄のみ。支持率30%切りで始まる自民“菅おろし”
【関連】オリンピック中に「感染爆発」を起こした自民を待ち受ける秋の衆院選ボロ負け

日本の政局の重苦しさを考える

これからの政治課題としては、五輪の後始末とパラ開催問題というのが直近の問題になるわけですが、同時にコロナ対策についても、ワクチン接種の加速とコロナ病床確保、在宅診療ケアを含めた要員(医師、看護師)確保といった問題が待ったなしとなっています。何とも重苦しい政局です。

さて、そんな中で懸念されるのが菅政権の求心力崩壊です。私は、菅義偉という人は、安倍政権の官房長官を長く経験したことから、行政の全分野に関して過去の経緯と現状の問題点を把握し、また官僚組織の可能性と限界も理解した上でスタートしたと思っていました。

その上で、安倍政権の森友・加計・桜の3大疑惑に関する関与は気になるけれども、関与はパッシブ(受け身)であり、少なくとも菅という人は安倍晋三とは違って、右派イデオロギーを政権求心力に使うという「綱渡り」はやらないことで、前政権よりは安定度を見せるのではと期待もしていました。

ですが、ここへ来て政策と世論との調整という総理に求められるタスクが、どうにも処理できない局面が多くなっています。密室の調整と、世論とのオープンな調整というのはタスクとして全く質が異なるにしても、前任者のすぐ脇でサポートしていた中で、どうするべきかを学ぶチャンスはいくらでもあったわけです。

にも関わらず、結果が出ないのは人材の種類ということなのでしょう。大きな政策に対して孤独な決定を行い、世論に対して孤独な対話を行うには、そのベースとなる世界観、国家観のようなものが必要になります。大局観といっても良いでしょう。勿論、全ての政策において総理個人の大局観が貫き通せるわけではありませんが、何らかのベースとなる「観」があって、その上で妥協したり現実に合わせて修正したりするのと、ベースのないまま力の落ちている官僚機構との調整で確信の持てないまま結論を決めるのでは、やはり大きな違いが出ると思います。

これは、学力とか教養というような話ではなく、政治を行う上でのベースになる基礎力とでもいったものですが、では歴代総理が相当なものを持っていたのかというと、大したものでもありませんでした。

中曽根康弘はやたらに大局観と言っていましたが、事態の展開に追いつくのがやっとで流されるだけでしたし、小渕恵三は善意をベースに、これまた結局は流されるだけでした。小泉純一郎にしても、改革好きというのは良いにしても、改革の本意が日本の衰退を食い止める、とりわけ多国籍企業の海外業績を抜いた真水のGDPを守り抜く迫力はなかったように思います。その他の1年やっては投げ出した多くの政治家には見るべきものはありません。

私個人としては宮沢喜一という政治家には関心がありますが、この人は大きなベースを持っていた一方で、実行力としては訓練がされておらず、参謀以上の仕事は無理があったように思います。広い意味での野心がやや足りなかったのも悲劇でした。

そう考えると、菅義偉という人は、及第点には行くのではと思っていたのですが、このままですとご本人も心身が限界に来そうで見ていられません。

今後のシナリオですが、9月に総裁選があるとして、五輪の片付けとパラを乗り切ったら巷間噂されているように小池が志帥会(二階派、物騒な名前ですが)を乗っ取って総裁になって総選挙で政権を固めるか、小池が断念した場合には岸田でしょうか。岸田政権の場合は、福田康夫政権程度で終わる感じもしますが、さてどうでしょうか?

一部には小池以外の女性宰相への期待がありますが、高市早苗はここでいうところのベースがなさすぎてダメ、野田聖子は関係者にスキャンダルがあり難しいようです。稲田朋美はイデオロギーを少し右に寄せたのは評価できますが、やはりベースとなる「観」となると怪しさ満点です。

では、野党勢力はどうかというと、仮の話ですが共産党が私有財産を認め、自由経済を認め、党内民主主義を認めて改名して、大きな政府と相当強めの平和主義、相当強めの環境政策、相当強めの再分配をやることで、立憲から自民の党内左派などを糾合すれば、衰退国家に相応しい一つの軸にはなると思います。それすらもできないのであれば、政権担当の意思を認めることはできません。

そんなわけで、日本の政治のことを考えると暗澹たる思いがします。勿論、アメリカの場合もバカバカしい「分断」があり、現在では「バイデンの民主党とトランプの共和党」の戦いだけでなく、民主党内における左右両派のバトルも激しくなってきました。

ここへ来てNY州のアンドリュー・クオモ知事の「セクハラ疑惑」の風圧が激しくなっていますが、背景にあるのは民主党内の中道派であるクオモへの「追い落とし」です。

ですが、アメリカの対立構図には日本とは大きな違いがあります。まず、どのグループも政権担当能力があるということです。また、政権を担ったら何をするかという政策プログラムも持っています。その上で、大ゲンカはしても妥協点を探ることはできるわけです。また有権者も(多くの場合は浅い考えであるにしても)支持政党があり、政策に対する賛否は一応に持っているということがあります。

アメリカには確かにひどい対立があるわけですが、少なくとも大統領制とか、上下両院の制度への不信というのはありません。上院議員100名の権力は、依然として大きいし、トランプ時代を経たと言え大統領の権限も不変です。その意味で、アメリカの政治システムが崩壊するということは考えにくいわけです。

ですが、日本の場合の危機というのは、非常に難しいところへ来ているように思います。これは総理大臣に人を得ないから起きている危機というよりも、国全体に危機が進行していることから、政治家や総理大臣に人材が集まらなくなっているということだと思います。

危機というのは、国のかたちの変化です。

明治以来の日本というのは、それこそ三酔人経綸問答で中江兆民が戯画化したように、「洋楽紳士=理想主義の改革派」と「豪傑君=国粋主義から中国進出を主張」が対立する中で、最終的には「南海先生=是々非々主義のバランス派」が描く基本線に収まるという構図がありました。

勿論、その対立というのは健全に機能していたとは言えません。大正デモクラシーと普通選挙というのは、治安維持法と裏返しでしたし、政友会と民進党の対立構図も後半になると「右派ポピュリズム」の煽りを競うようになって半端な軍事政権の到来を許すようになりました。その軍事政権にしても、明治の先人が攘夷の不可能を見るや開国に転じたほどの愛国心はなく、利己心から国を破滅させるという愚を犯すに至っています。

戦後の左右対立も、対米従属派が枢軸の名誉回復を狙ったり、格差是正がどういうわけかスターリンの全体主義国家を認めたり、ひどい迷走となっていました。ですが、どんなに迷走的な対立であっても、対立は大真面目であり、何らかの大義なり、中長期の夢なりを持っていたのでした。

それに比べると、現在の日本社会には一種の虚無を感じます。

それは、政治的な対立は調整不可能だという一種の絶望的な諦念です。対立の原動力が自己実現の意思であるうちは良いのです。そうではなくて、一種の動物的な直感、あるいは本能のようなものに根ざしている時、そのレベルがある一線を超えてしまうと、人は相手を説得するのが非常に難しいと感じるようになります。

現在の日本で起きているのは、そうした現象であると思います。そして、その結果として合意形成とか、国民の統合ということが難しくなっているのを感じます。

様々な例を挙げることができます。

例えばですが、オンラインの会議で自分は密室に一人という場合でも、組織の風土によってはマスク着用がデフォルトになっていたりします。医学とかサイエンスとは無関係の行動ですが、既に「公の席では鼻と口は晒さない」という戒律が行き渡っているからです。

問題は、戒律の是非ではありません。また、マスク姿に慣れてしまったために着用していないとタブーを犯しているような感覚を持つことでもありません。そうではなくて、「サイエンスとは無縁の直感としてノーマスクにはドン引き」という種類の人とは、論争は不能だから自分を捨てて同調しておかないと、リスクになるという判断がデフォルトになっていることです。

これは、同調の底に根深い分断を抱え、また分断を固定化することです。マスクによって素顔の表情を見て話すことができなくなったことも含めて、こうした風潮が続くことによって社会の合意形成力は大きく損なわれると思います。

コロナ自体への対応もそうです。例えば、緊急事態宣言における努力要請と、その遵守ということでは、日本社会の特質であった同調や秩序形成という行動がされなくなってきています。若い人の間ではコロナが重症化しないとか、会社ごとの仕事の進め方が自己流でなので、出社して対面でコミュニケーションを取らないと、ノウハウが学べないとか、色々な事情があると思います。

そうではあるのですが、ここまで規範が機能しなくなる、規範の核は機能していて周辺に例外があるという構図ではなく、規範がボヤけてしまうというのは、やはり危機であると思います。

そんな中で、揺らぐはずのない権威が崩壊する、そんな現象も起きています。これまでの日本人は少なくともオリンピックと、ノーベル賞と皇室の権威には尊敬を払ってきました。ですが、今回、このような形でオリンピックの権威が崩壊し、また皇室でも秋篠宮家の権威が危機に瀕しています。

このままでは、日本が避けて通れない3大改革を実現するための合意形成というのは非常に難しくなります。

ちなみに3大改革というのは、「公教育における能力別指導による全体の底上げと才能の発見」「経済規模を縮小するまでの暫定期間は原発を稼働させることによる排出ガス削減と製造業の維持」「枢軸の名誉の最終放棄と引き換えに、自主軍備を経て東アジアの安定のための集団安保実現」の3つですが、痛みも含めた多くの変更を伴うこうした国家の大計に関しての合意形成は非常に難しいというわけです。

漠然とではありますが、社会が崩壊して一種のアパシー(無感動、無刺激)のような現象が広まっているとも思えます。その背景にあるのはネットです。ネットが社会の深層にある「行儀の良くない本音」を瞬時に拡散させることで、既存の価値や、規範といったものがどんどん崩されているのだと言えます。

現実論ではなく、思想として考えると、この現象は悪ではありません。例えば、20世紀までは、社会に対して意見を言うというのは、名の通った評論家や財界人、あるいは政治家だけであり、それ以外の無名の民が「異議申し立て」をするにはデモや暴力などの実力行使を行うしかありませんでした。

ですが、ネットというインフラが整備されたことで、人々の意見が、本音も建前も含めて大量に飛び交うことになったわけです。現在の底の知れない分断というのは、多くの人の民意が史上初めて水面の上に出てきたということになります。思想的にはそのような理解が可能であり、その上では少なくともトランプ現象よりは「まし」かもしれません。

しかしながら、それで満足していては評論のための評論で終わります。

具体的には、盆休み明けの政治というのは、五輪の後始末をつけ、パラを成功させ、同時にワクチン接種を加速させる中で、フランスなどのように国境をオープンさせて行くステップに入っていきます。困難だといっても何とか民意をまとめて政策を前へ進めなくてはなりません。

そこで総選挙のタイミングが割り込んできますが、選挙がより空白を生むのは避けねばなりません。まずは、少なくともベースとなる「観」という足場を持った政治家を選び、官僚機構と良い関係を築いて、最善手を模索しながら必死で前へ進むようにしなくてはなりません。

そのためには、この社会はどうしたらいいのか。盂蘭盆の季節に考えなくてはならない課題は非常に重たいと思うのです。

(メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』より一部抜粋)

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冷泉彰彦 この著者の記事一覧

東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1〜第4火曜日配信。



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