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2022年12月09日13時40分 〜
記事 [政治・選挙・NHK288] 旧統一教会の被害者救済法案成立へ 厳格な規制求めた立憲民主党はなぜ与党に急に「妥協」したのか…(東京新聞)
2022年12月9日 12時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/218851/1
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218851/2

 旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)をめぐる被害者救済法案は8日、衆院本会議で可決され、今国会で成立する見通しとなった。「この内容では使い物にならない」などと、より厳格な規制を求めてきた立憲民主党が7日、急に「妥協」したためだ。はた目には不可解なこの動きに、宗教2世らは「もっと時間をかけて議論してほしかった」とした上で、より本質的なカルト規制法や宗教虐待規制などにも政治が目を向けるよう訴えている。 (大杉はるか、山田祐一郎)

◆法案は60点 40点分は政府与野党で埋めていく
 「法案は60点。でも『60点だから知りません』と反対するのではなく、残り40点分は必ず政府与野党で埋めていくという思いで賛成した」。衆院消費者問題特別委員会で法案可決後、立憲民主党筆頭理事の山井和則氏は話した。
 法案では被害を防止するため、宗教法人などが寄付を勧誘する際、意思を抑圧して適切な判断ができないようにすることを「禁止」とはせず「配慮義務」とした。政府側は「配慮」の方が広い行為を規制できるという考えだが、同教団の被害対策に取り組んできた全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は、実効性に疑問を呈していた。
 立民は今国会が始まった10月から、日本維新の会と旧統一教会問題での共闘路線をとる。動かない政府与党を尻目に、救済法案を議員立法し共同提出。自公両党との4党協議、さらに政府に法案を提出させるところまでこぎつけた。ただその維新が11月末、与党との事前協議を受け、早々に賛成に傾いた。

◆反対して蚊帳の外に置かれるよりは…
 立民の安住淳国対委員長は「このままでは使い物にならない法律になる」と批判的な姿勢を維持していたが、ある立民議員は「最初から、最終的に法案に反対して蚊帳の外に置かれるより、賛成するつもりだった」という。一方で、「全国弁連や被害者らがどう思うかは相当気にしていた」。
 政府与党側はその後、▽法人が配慮義務を怠れば従うよう勧告し、従わなければ公表する▽法律の見直し期間は3年から2年に短縮▽配慮義務に「十分に」を加える—と次々に修正案を繰り出した。
 「こちらは『配慮義務』ではなく『禁止規定』にしたかった。だが政府与党は会期を延長させたところで、そこだけは無理という感じで、間を探る中でいろいろ修正された」と修正協議に関わった立民議員は話す。「見直し期間が2年という法律は珍しい。今回の法案は旧統一教会以外の法人にも適用されうる。様子を見るためにも、不十分な形でも始めて見直せばいい」との考えを示す同議員も。

◆維新との連携は意識していた
 問題の多い法案に賛成したことで、維新との連携を優先したようにも見える今回の立民の対応。ある議員は「維新との連携は意識していた」と率直に認める一方で「被害者からはお礼を伝えられ、賛成しかないと思った」とも話す。
 立民国対幹部は「(創価学会を支持母体とする)公明が相手だから、最初から限界はあった」とし、「これで終わらせず、通常国会でも追及する」と話す。その公明党関係者は、法案について「信教の自由を保障した憲法違反にならないことが重要」と原則論を語るにとどまった。
 一方、共産党は8日、禁止規定を盛り込んだ法案の修正案を単独提出し、政府案には反対した。同党の穀田恵二国対委員長は「(賛成した)みなさんはこの問題が『30年前からあった』と言っているが違う。我々は50年前から統一教会の霊感商法を追及してきた。癒着の解明などさらに追及すべきだ」と強調する。ただ、立民の対応については「特に何か言うことはない」と話した。 

◆修正要望も反映されず「まだまだ課題」
 立民の妥協によって早期成立に道筋がついたが、「被害実態とあまりに乖離かいりしている。実効性のある被害救済ができるのか」と法案修正を求めてきた宗教2世や、被害者を支援してきた弁護士らの声が十分反映されたとは言い難い。
 両親が旧統一教会信者の小川さゆりさん(仮名)は、救済法案が衆院を通過した8日、国会内で記者会見し「短い期間で新法を作ることは、いろいろな壁があると思う」と一定の理解を示した上で「まだまだ課題が残っている。被害者がいることを忘れないでほしい」と議論の継続を求めた。
 旧統一教会やエホバの証人などの信者を親に持つ「宗教2世」が設立した「宗教2世問題ネットワーク」は、法案の修正を求める要望書を6日に消費者庁に提出した。要望書で、最終的な法律の解釈・適用はあくまで裁判所が行うとし、「条文の解釈について法律に明記してほしい」と訴えていたが、可決された法案には付帯決議に「十分な周知をすること」と言及されただけだ。
 同ネットワーク代表の団作さん(仮名)は「政治の分断の材料になってほしくない」と複雑な思いを明かす。「法案についていろいろ意見はあるが、与野党が宗教2世のかかわる問題に一定の成果を出した。これを今後の宗教2世問題への対応に生かしてほしい」と話す。

◆献金はごく一部の問題 これで解決では決してない
 一方、全国弁連代表世話人の山口広弁護士は「政治的判断は分からないが、もっと時間を掛けても良かった。つくるのであればもっとしっかりしたものをつくってほしかった」と話す。
 例えば、自由な意思を抑圧し、適切な判断をするのが困難な状態で献金を勧誘をしないことについて、禁止行為に規定するよう求めていたが配慮義務にとどまった。「信者は寄付をしないと子や孫、先祖が苦しむと本当に信じている。正常な判断能力を欠く状態で、献金せざるを得なくさせる勧誘を不法行為として認めるべきだ」と強調する。
 「この『配慮義務』条文はこれまでの判例の水準を変えるものではない。子や配偶者らが信者本人に代わって返還請求ができる債権者代位権も極めて対象が狭く、使えない」
 霊感商法による高額献金は、旧統一教会を巡る問題の中の一つの側面でしかない。また、信仰を理由とした宗教2世への児童虐待や権利侵害は他の団体でも問題となっている。エホバの証人の宗教2世である団作さんは「献金はごくごく一部の問題。これで解決では決してない」と強調する。「これまで宗教2世は一貫して見捨てられてきた。現実問題として、すぐには解決できないと思うからこそ団体を設立した」と問題の根深さを訴える。

◆法案成立で支持率が上がれば政治家が幕引きを図るのでは
 「そもそも被害者救済のために法律が必要となるほど悪質な団体をなぜ放置してきたのか。団体自体を規制する法整備が求められている」と話すのは、旧統一教会問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイトさん。「法案成立で支持率が上がれば政治家が幕引きを図るのでは」と危ぶむ。「長年、教団と自民党の密接な関係があり、付き合ってきた政治家がいる。それらを明らかにし、なぜ教団がのさばってきたのかを国会で追及するべきだ」と求める。
 救済法では、過去にさかのぼって献金の取り消しはできないが、法案の成立で今後の損害賠償訴訟が有利に進む可能性があるとし、こう問題提起する。「教団が敗訴するケースが相次いだ場合、返還するための金はどこにあるのかという問題も出てくる。韓国に流れた巨額の金を取り戻すことができるのか、ということにも焦点を当てなければいけない」

◆デスクメモ
 確かに旧統一教会の問題は、霊感商法などによる高額献金が代表的に取りざたされ、信者らの生活破壊への影響も実際大きい。ただ、根本はやはり、このような異常なカネ集めを可能にした団体の構造とそれを許してきた環境にあるだろう。今回の不十分な救済法案は、まだ一里塚だ。(歩)
http://www.asyura2.com/22/senkyo288/msg/862.html

   

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