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2023年2月10日20時51分 〜
記事 [政治・選挙・NHK289] GX基本方針を閣議決定…次世代原発の新設と既存原発の60年超運転を盛り込む(読売新聞オンライン)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230210-OYT1T50088/

岸田政権になってから、これで何件目になるだろうか。

今回もまた、科学的根拠が無いことに加え、国民的議論も、合意も無く、選挙で民意を問うことも無く、なだただ「閣議」という儀式の名において、日本の前途に重大な影響を及ぼすことが明らかな政策が、こっそりと決められていく。
そのことを、ひっそりと、短い記事で伝える読売新聞というメディア。


以下に記事の前半を抜粋する。

「政府は10日、エネルギーの安定供給と脱炭素社会の実現に向けて原子力発電などを最大限活用するとした「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」を閣議決定した。次世代原発の開発・建設を進めるほか、既存原発の60年超の運転を認める。2011年の東京電力福島第一原発事故以降、原発の新増設や建て替えを「想定していない」としていた方針を転換した。

首相官邸
 基本方針では「新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設に取り組む」とし、「廃炉を決定した原発の敷地内での建て替えを対象」に具体化を進めるとした。

 また、現行制度で「最長60年」となっている原発の運転期間については、上限を維持しながら一定の停止期間について延長を認めるとした。・・・」

記事は長くはないが、抜粋は以上。


閣議決定なるものの、濫用が目に余る。

その決定を、メディアが、あたかも国の決定事項であるかのように報道する。
閣議決定の乱用に危機感を持って、国民へ警鐘を鳴らす責務を果たすどころか、政府をアシストするような記事を書いて、どうしようというのか。

「社会の木鐸」と、期待を持たれていた時代の面影はない。

そう感じていた時に、僅かな光明を感じさせる記事を目にした。

毎日新聞の記事で、下記URLで見ることができる。

https://mainichi.jp/articles/20230210/k00/00m/020/002000c

記事のタイトルは、「使用済み核燃料問題で迫る原発停止 原発推進は「絵に描いた餅」か」

「政府は10日、脱炭素社会への移行を進めるグリーントランスフォーメーション(GX)に向けた基本方針を閣議決定した。・・・東京電力福島第1原発事故以来の方針を転換し、原発の長期活用を目指す。しかし、その足元では、使用済み核燃料の処理問題がネックとなり、原発が運転停止に追い込まれる懸念が高まっている。・・・

・・・福井県は長年、「原発は引き受けたが、使用済み核燃料を引き受ける義務はない」として使用済み核燃料を一時貯蔵する「中間貯蔵施設」を県外に立地するよう求めてきた。・・・」

本記事は、有料記事につき、抜粋はここまで。

しかし、毎日新聞の記者が、解決の見通しの立たない、原発の根本的問題を鋭く指摘している。

政府の広報と化したような読売新聞との差は、歴然としていると言えよう。

国会は、国の最高意思決定機関であることは、今も、これからも変わらない。

国会議員たるもの、国民の代表との気概を持って、閣議決定なるものの、追認機関に堕している現状を変革してもらいたい。
特に野党の責務は重い。

それにしても、原発設置当初から、「トイレの無いマンション」と言われながら、未だに、使用済み核燃料の処置、方法が決まらない。
どうしたことか。
そして、そんな状況を知りながら、まだ原発を増やそうとする。
どうしたことか。

「狂気」としか、表現の言葉が見つからない。

既に、積みあがってしまった、使用済み核燃料の問題は、万年、10万年のオーダーで、後世まで、想像力を働かせ、10万年、20万年後の日本人の生活を守る、そのことを確固たるものにする、確信の持てる解決策を見出さなければならないのだろう。

今だけ良ければいい昨今の政治家には、所詮無理な芸当かもしれない。

だとすれば、科学に望みを託し、解決策を見出すことに、巨額の資金であろうと、投入すべきではないのか。

敵地攻撃能力の保有などと、世迷言を言っている余裕など、あるわけがない。

日本の安全保障を考えるなら、真っ先にやるべきことは、足元にたまった、危険極まりない「糞」の処理を考えるべきだろう。

毎日新聞の記者は、「溢れているよ〜」と木鐸を鳴らしている。

蛇足だが、「使用済み核燃料」とはどんなに危険なものか、下記に引用しておく。

「使用済み核燃料とは、ある期間原子炉内で使用したのちに取り出した核燃料を言う。日本においては、低濃縮ウランを核燃料として軽水炉で核反応させたあとのものを指す。 使用済み核燃料には超寿命核種である超ウラン核種や大量の核分裂生成物などが含まれており、その危険性と処理の困難さのため、その処理・処分が世界的な問題となっている。」 ウィキペディア





http://www.asyura2.com/22/senkyo289/msg/253.html

   

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