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2023年4月23日06時15分 〜
記事 [政治・選挙・NHK290] <死んでる最中に5回目、超大量死!>超過死亡の意味 「死ぬかもしれないけど打て」未必の故意と言う  鹿ドクター(ニコニコ動画) :医療板リンク 
<死んでる最中に5回目、超大量死!>超過死亡の意味 「死ぬかもしれないけど打て」未必の故意と言う  鹿ドクター(ニコニコ動画)

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記事 [政治・選挙・NHK290] 政局決定づける衆参5補選(植草一秀の『知られざる真実』)
政局決定づける衆参5補選
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-ec4a60.html
2023年4月22日 植草一秀の『知られざる真実』

今後の政局に重大な影響を与える4月23日の衆参両院議員補欠選挙。

投票日までの時間がわずかになった。

4月24日には結果が判明する。

補欠選挙が行われるのは

参議院の大分選挙区

衆議院の千葉5区、和歌山1区、山口2区、山口4区。

このうち、千葉5区、山口2区、山口4区は、自民党議員の辞職に伴う補欠選挙。

和歌山では国民民主党所属の議員が辞職して知事に就任した。

これに伴う補欠選挙だが、知事に就任した岸本周平氏は補欠選挙で自民党候補の支援に回った。

大分選挙区では大分選出参議院議員が知事選に出馬し、これに伴い補欠選挙が実施される。

知事選では自公系の候補が大差で勝利した。

この勢いが残るなかで参議院議員補欠選挙が実施される。

これらの経緯を踏まえると岸田自民は5戦全勝が原点と言える。

五つの選挙で2つの取りこぼしがあれば岸田首相の求心力に負の影響が働く。

5戦全勝なら岸田首相は5月サミット後の衆院解散・総選挙に突き進むだろう。

任期途上の自己都合の解散・総選挙は違憲行為であると考えられるが、自民党はその批判を無視して自己都合解散を実行し続けてきた。

岸田内閣与党が2敗以上の敗北を喫する場合、解散総選挙に躊躇せざるを得なくなる。

自民大敗の恐れも生じる。

今回補選での焦点の一つは和歌山1区の衆院補選。

自民党は元議員を擁立した。

負けられぬ選挙だが、維新が女性市議を擁立した。

維新は統一地方選前半戦において大阪ダブル選を制し、奈良県知事選でも勝利した。

大阪以外の近県での躍進を果たしている。

和歌山1区で維新が勝利すると、次期衆院総選挙での維新の全国躍進が取り沙汰されることになる。

もともとメディアの過剰宣伝でここまで生育された政治勢力であるが、ここに来て勢いづき始めている。

衆院解散・総選挙に突き進む場合、岸田首相は維新の旋風を考慮に入れざるを得なくなる。

和歌山1区の勝敗は今後の解散戦略に直接的な影響を与えることになるだろう。

他方、自公政治に対峙する勢力の動きが弱くなっている。

これが日本政治最大の問題点だ。

原因は野党第一党の立憲民主党が転向し、主権者を裏切る右旋回を演じたこと。

立憲民主党が主権者支持を著しく失っており、これに連動してリベラル勢力の勢いが落ちてしまっている。

右旋回した立憲民主党は極右の維新にすり寄る醜態を晒している。

これでは、野党共闘支持の立憲民主党支持者が一斉離脱することを止めようがない。

通常国会で放送法解釈変更問題を厳しく追及した小西洋之議員を守らず、維新の立憲民主分断策に立憲民主党が翻弄されている姿は哀れである。

立憲民主党は極右勢力とリベラル勢力に直ちに分離・分割されるべきである。

このなかで注目するべき選挙が参院大分選挙区と衆院山口2区である。

大分選挙区では元社民党の吉田忠智氏が出馬。

大接戦を演じている。

山口2区は岸信夫元防衛相辞職に伴う補選で、岸氏子息が地盤、看板、カバンをすべて引き継いで出馬した。

本来なら世襲候補圧勝の図式が崩れないところだが、元法務大臣の平岡秀夫氏が出馬。

大接戦を演じている。

立憲民主党は平岡氏出馬を応援しなかった。

原発推進の連合が原発廃止論の平岡秀夫氏の支援を拒絶したためである。

立憲民主が支援に回らなかったことで平岡氏に勢いが出ている。

しかし、選挙は勝たねば意味が薄い。

平岡氏当選を勝ち取るためには山口2区の眠れる有権者が動く必要がある。

最後の最後まで力を振り絞り、平岡氏を当選圏内に押し上げねばならない。

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関連記事
自民「2勝3敗」めぐる攻防…4.23投開票 衆参5補選の最終情勢「全勝から1勝4敗まである」(日刊ゲンダイ)
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記事 [政治・選挙・NHK290] 「下関は統一教会の聖地」は統一教会幹部の発言なのに…事実を捻じ曲げて有田芳生を叩いたロンブー田村淳の卑劣(リテラ)
「下関は統一教会の聖地」は統一教会幹部の発言なのに…事実を捻じ曲げて有田芳生を叩いたロンブー田村淳の卑劣
https://lite-ra.com/2023/04/post-6273.html
2023.04.22 リテラ


田村淳Twitterより

 明日23日、統一地方選の後半戦が投票日を迎えるが、とりわけ注目を集めているのが、安倍晋三元首相の死去に伴って実施される山口4区の衆院補欠選挙だ。自民党は前下関市議の吉田真次を擁立し、「安倍元首相の後継者」としてPR。一方、そこに殴り込みをかけたのが、有田芳生。争点のひとつに統一教会問題を掲げ、自民党が必死になかったことにしようとしている“カルト教団との癒着”という歪んだ政治との決別を訴えている。

 そんななか、有田が街頭演説で「下関は統一教会の聖地」と発言したことに対し、タレントの田村淳が「印象操作だ」「有田氏を軽蔑する」と猛反発。ついには国生さゆりまでもが〈淳くんの怒りは理解できる。根拠なくヨシフさん『聖地』とか言っちゃった訳だし、軽蔑するよ〉〈選挙中なんのに軽率過ぎる。そんな事も考えられないほど、お花畑なのかな〉などと同調を示し、投票日を控えて大きな波紋を広げている。

 だが、この騒動は、田村による事実の歪曲としか言いようがないものだ。

 まず、田村は19日にこうツイートした。

〈地元下関が統一教会の聖地だって!?聖地って神・仏・聖人や宗教の発祥などに関係が深く、神聖視されている土地って意味だよな?僕は支持政党無しだが、下関がカルト教団の聖地という印象操作をした事にムカついてるし、有田芳生氏やその発言を支持した議員を心から軽蔑します。下関はそんな街じゃない〉

 しかし、下関が「統一教会の聖地」とされているのは事実である。実際、統一教会の幹部は2021年3月に下関で開催された「日臨節80周年記念大会」において、「山口の下関は聖地と同等の場所です」と発言している。

 ところが、こうした事実の指摘を受けても、田村は姿勢を変えず、有田発言を糾弾。20日には、立憲民主党の原口一博衆院議員に返信するかたちで〈今回の件ですが、旧統一教会が過去に聖地同等と言った発言は存じております〉とし、〈今回、僕が怒ったのは教団や信者が聖地と言ってる事が、あたかも下関市が市民がそれを受け入れてると捉えられる発言を演説に盛り込み、全国に下関という街のことを勘違いしてしまった人が増えたのではないか?もう少し表現の方法はあったのではないか?という点です〉と投稿した。

 本当に田村が、統一教会が「山口の下関は聖地と同等の場所」と述べていたことを知っていたなら、最初の「(有田が)下関がカルト教団の聖地という印象操作をした」というツイートは意図的に事実を捻じ曲げて、有田叩きをしたということになる。悪質な選挙妨害と言うしかないだろう。

■淳のデタラメ抗弁 一方安倍後継候補の出陣式に萩生田光一、下村博文、江島潔の“壺トリオ”が

 さらにもうひとつ、田村淳の抗弁がおかしいのは、有田発言の問題を「“下関は統一教会の聖地”だと市民が受け入れていると捉えられる発言だった」と述べている点だ。

 この田村の指摘はまったく事実ではない。そもそも、問題となっている「下関は統一教会の聖地」という発言が出た11日の演説において、有田はこう述べていた。

「(選挙の)争点は3つです。ひとつは統一教会問題。極端な韓国ナショナリズム、世界をやがて韓国語に統一される、あるいは日本はサタン側の国家である。原理講論という教理解説書を信者たちはそれを学び信じて、いまもこの下関でも今日も活動している。
 この下関ってのは統一教会の聖地なんです。聖なる土地なんです。1941年4月1日、後に教祖になる、ある青年が釜山から関釜連絡船に乗ってこの下関に到着しました。だからいまでも多くの信者さんたちがいらっしゃる。この聖地で、しかし先ほどお話をしましたように、極端な韓国ナショナリズム、天皇陛下が文鮮明教祖にひざまずくような儀式を持った、そういう組織と、どうしてみなさん保守の政治家が手を携えてこれまでやってくることができたんでしょうか。こんな政治を今度こそやめさせなければなりません」

 つまり有田は、統一教会の教祖である文鮮明が初来日した土地であることから“下関は統一教会にとっての聖地”だと述べただけであって、「下関が統一教会の聖地であることを市民が受け入れている」と捉えられるようなことは何ひとつ口にしていないのだ。

 いや、それどころか、この演説のなかで有田が訴えたことは、「下関は統一教会の聖地」と言わせないためにも現実を変えよう、ということだった。

 演説では、有田はつづけてこう述べていた。

「いま全国各地で今度の選挙戦においても統一教会と深い関わりを持った国会議員、地方議員が、この山口も含めて何もなかったかのように活動している。こんな現実を、みなさん変えていかなければなりません」

 そして、この有田の訴えは、まさしく現実を捉えたものだった。

 現に、有田がこの演説をおこなったのと同じ日、「安倍元首相の後継者」である吉田氏の出陣式には、萩生田光一政調会長に下村博文・元文部科学相、江島潔参院議員という、自民党内でもとくに統一教会と蜜月関係を築いてきた“壺議員”が雁首を揃えた。安倍元首相が統一教会と深い関係を持ったことによって恨みを買って凶弾に倒れたというのに、よりにもよって、安倍元首相の後継者をPRするために集結したのは統一教会との関係が深かった国会議員たちだったのだ。これはむしろ、統一教会に対してアピールする目的なのではないかと勘ぐられても何の不思議もない、異常な光景としか言いようがないだろう。

■“安倍元首相と統一教会の関係”がまともに検証されないまま有耶無耶という異常

 そもそも、安倍元首相と統一教会の関係については、自民党が調査することさえ拒絶したためにしっかりと検証されることもなく有耶無耶になっているが、その癒着関係を考える際、下関は切っても切り離せない土地だ。事実、統一教会と自民党の接近の源流にあるのは安倍氏の祖父・岸信介元首相と文鮮明の関係であり、それが父・晋太郎を経て引き継がれてきたという、下関を地元とする「安倍三代」の問題だからだ。

 しかも、統一教会を追及してきたジャーナリストである有田は、下関を舞台として、安倍元首相が統一教会といかに接近してきたかを、このように言及している。

「安倍晋太郎さんの事務所を安倍晋三さんが継いで、今度候補者になる吉田さんも、そこを事務所にされています。この安倍事務所の近くに、もともと旧統一教会の施設があったんですよ。月に何回か定期的に安倍事務所に教会の信者が来ていたそうです」
「結果的には、銃撃される原因となってしまった旧統一教会と非常に親しくなって、票まで差配するようになってしまいます。その原因っていうのは、安倍さんの秘書なんです。旧統一教会と安倍さんの間に立っていた秘書が下関にいたんですよ。やはり下関というのは、安倍さんを統一教会に接近させていく鍵の土地だったんです」(アジアプレス・インターナショナル4月8日付)

 下関における安倍元首相と統一教会の関係については、何も有田ひとりが指摘している問題ではない。実際、昨年10月のテレビ西日本の取材では、「安倍事務所の内情を知る人物」が、こう証言をおこなっていた。

「統一教会の下関の事務所が、安倍事務所から徒歩で200メートルくらいのところにあって。男性の幹部の方が定期的に事務所に出入りしていた。選挙戦になると電話作戦。イベントで動員をかけるときも、統一教会、世界平和統一家庭連合に何人か出してくれということで、事務所の方が声かけをして。事務所との協力関係にあった」
「第二次安倍政権を誕生させるために統一教会の力が必要だった。安倍晋三さんにしても自民党にしても、イデオロギーよりも、とにかく選挙に勝つことが(必要だった)」

 ところが、このような下関における安倍元首相と統一教会の問題について徹底した検証と精算がなされないまま、選挙に突入。その結果、文鮮明が提唱した日韓トンネルを推進する「日韓トンネル推進山口県民会議」の幹事長を務めていた安倍元首相の直系議員・友田有氏が先の山口県議選で再選を果たしたり、前述したように、統一教会と深い関係を持ってきた萩生田光一に下村博文、江島潔という“壺トリオ”が安倍氏の後継候補の応援に駆けつけるという事態が起こっているのだ。

 だが、田村淳や国生さゆりは、下関のこのような異常な状況を打開しようと訴える有田の主張を歪め、「印象操作だ」「軽蔑する」と喧伝しているのである。その上、田村にいたっては、20日に配信したYouTubeライブでも「(自分のツイートが)左翼の方々に捕まって、もう、首根っこ持って引きずり回されている状況ですよ」などと発言。有田発言を精査もせずに曲解して喧伝していることを批判されているだけなのに、“左翼ガー”と主張したのだ。

 田村といえば、2008年に自身のラジオ番組に安倍昭恵氏が出演したことをきっかけにして交友関係があると報じられ、自民党から出馬するのではないかと噂されたこともある。一方で当時の安倍首相を諌めるような発言をしたこともあり、完全な御用芸人ともいえないが、選挙期間中に指摘を受けても訂正せず、ここまで明白なフェイクを垂れ流すその態度は、自民党に媚を売っていると言われても仕方がないだろう。

(編集部)

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/217.html

記事 [政治・選挙・NHK290] <政界地獄耳>志位、二階の立ち位置と対中国の政策矛盾 間違ったシグナルになるか心配だ(日刊スポーツ)

【政界地獄耳】志位、二階の立ち位置と対中国の政策矛盾 間違ったシグナルになるか心配だ
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304210000100.html
2023年4月21日8時14分 日刊スポーツ

★日本が中国を事実上の仮想敵国にして久しい。原因は民主党・野田政権が行った愚策12年9月の尖閣諸島の国有化以来、関係は悪化したままだ。一応、ロシアや北朝鮮も懸念材料にしているものの軍事費の増強もすべては対中対策に他ならない。一方、対中経済依存度は高まるばかり。インバウンドで海外からの観光客も中国からの観光客を当てにする極めて矛盾に満ちた政策を政府は進めている。それでもこのつじつまの合わない外交を気にせず日中関係を眺めているから日本は不思議な国だ。

★その不思議にもうひとつ加わるのが日中の政治関係だ。中国政府が窓口と認める超党派の日中友好議連の会長に自民党元幹事長・二階俊博が19日選出された。同議連副会長の共産党委員長・志位和夫はその時のあいさつで「平和と友好の関係に現状を打開していくことを考えた場合、日中両国政府が積み上げてきた幾つかの土台がある」とし「日中友好議連は、今、活躍のしどころではないかと思う」と前向きなあいさつをした。だが共産党はソ連のスターリン、中国の毛沢東の時代に中ソの共産党と対立して決裂し関係は冷めている。

★21年7月1日、志位は中国共産党100周年についてコメントを求められ「中国による東シナ海や南シナ海での覇権主義的行動、香港やウイグルでの人権侵害は社会主義とは無縁であり、共産党の名に値しない。国際社会が中国に対し『国際法を守れ』と求めていくことが大切だ」と厳しい対応をしている。新会長の二階は習近平と幾度も会談する中国通だが超党派の日越友好議員連盟会長も務めていて日越外交関係樹立50周年記念セレモニーに出席のため5月4〜9日までベトナムに行く。中越関係は南シナ海にある南沙諸島・西沙諸島の領有権問題を抱える複雑な隣国同士だが、志位や二階の立ち位置は国内でもなかなか理解しにくい。政治の間違ったシグナルになっていまいか心配だ。(K)※敬称略

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/218.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 岸田首相襲撃の爆発物は着火式「パイプ爆弾」 ねじ式で密閉され導火線で着火(日刊スポーツ)

※2023年4月21日 日刊スポーツ17面 紙面クリック拡大

岸田首相襲撃の爆発物は着火式「パイプ爆弾」 ねじ式で密閉され導火線で着火
https://www.nikkansports.com/general/news/202304200000531.html
2023年4月20日14時50分 日刊スポーツ


岸田首相の演説会場に残された筒状の爆発物(共同)

岸田文雄首相の応援演説会場で爆発物が投げ込まれた事件で、威力業務妨害容疑で逮捕された木村隆二容疑者(24)=兵庫県川西市=が作ったとみられる筒状の爆発物は、金属製のパイプに穴を開けて導火線のひもを通し、ねじ式のふたで両側を密閉した構造だったことが20日、捜査関係者への取材で分かった。容疑者はライター2個を所持しており、和歌山県警はライター着火式の「パイプ爆弾」とみて、殺傷能力の程度を調べている。

パイプ爆弾は、金属製のパイプに火薬などを詰めて密閉し、導火線で着火して爆発させる仕組み。捜査関係者によると、爆発物は筒状の2本で、1本が爆発。現場に残っていた1本は、導火線のようなひもの付近にナットが複数取り付けられ、中には火薬が詰められていた。

爆発した1本の一部は、聴衆を通り越して飛んだとみられ、約40メートル離れた倉庫近くにあるいけすの網の上で見つかった。さらに約20メートル先のコンテナの側面にふたの部分とみられる破片が突き刺さっていたことも判明している。

1本目が爆発したのは、首相に向けて投げられてから約50秒後だった。県警は2本が同様の仕組みで作られたとみており、残された1本の構造について爆発のタイミングをコントロールできるものだったかどうかも含めて調べている。

事件は15日午前11時25分ごろ、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港で発生。岸田首相が演説を始めようとした際に爆発物が投げ込まれた。(共同)


パイプ爆弾“密造”対策は「難しい」 専門家が指摘、「黒色火薬」使用か
https://www.nikkansports.com/general/news/202304210000101.html
2023年4月21日8時14分 日刊スポーツ


黒色火薬(共同)

岸田文雄首相の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、逮捕された木村隆二容疑者(24)が自作したとみられるパイプ爆弾について、専門家は黒色火薬が使われた可能性を指摘する。安倍晋三元首相銃撃事件でもユーチューブ動画などを参考に黒色火薬が自作されたとみられる。国は対策を強化してきたが、入手や製造を防ぐ難しさが改めて浮き彫りになった。

火薬に詳しい防衛大学校の甲賀誠教授は、今回の事件映像を見て、多量の煙が出た特徴などから黒色火薬が使用された可能性が高いと分析。火薬の製造や販売は火薬類取締法で規制され一般購入はできないが、原材料の硫黄などは入手でき、火薬そのものも市販の「家庭用花火」を分解すれば少量ずつだが手に入ると説明する。

パイプ爆弾は、国内では1960〜70年代の学生運動などで使われ、製造方法は今もネット上で散見されており、「ホームセンターで数千円も出せば材料も手に入る。自作を防ぐのは難しい」と話した。

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/219.html

記事 [政治・選挙・NHK290] <日本版CDCである内閣感染症危機管理統括庁が新設>どうすれば逃げられるのか真剣に考えなければいけません :医療板リンク 
<日本版CDCである内閣感染症危機管理統括庁が新設>どうすれば逃げられるのか真剣に考えなければいけません 

http://www.asyura2.com/23/iryo11/msg/277.html



http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/220.html
記事 [政治・選挙・NHK290] 4.23衆参5補選 自民敗北で動き出す「サミット後解散」…狙いは党内の“岸田降ろし”封じ(日刊ゲンダイ)

4.23衆参5補選 自民敗北で動き出す「サミット後解散」…狙いは党内の“岸田降ろし”封じ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321996
2023/04/23 日刊ゲンダイ


衆参補欠選挙後の解散総選挙はあるのか…(首相官邸で記者会見をする岸田文雄首相)/(C)共同通信社

「サミット後解散」になだれ込むのか──。いよいよ、23日投開票される衆参5つの補欠選挙。自民党の勝敗ラインは3勝2敗だ。

 自民党関係者からは、「4勝1敗だったら、一気に解散・総選挙になだれ込んだ方がいい。5戦全勝なら絶対に解散すべきだ」との声が上がっている。解散は勝てる時に打つのが鉄則である。

「支持率が上昇し、岸田さんは最近、機嫌がいいらしい。とくに自民党支持層の内閣支持率が上昇していることに気を良くしているようです。選挙の勝敗は、自民党支持層に支持されているかどうかが大きいですからね。補選の結果が4勝1敗だったり、5戦全勝だと、岸田さんは選挙に対して自信を強めるはずです」(自民党関係者)

 実際、自民党が補選で勝利したら、党内で“早期解散説”が強まるのは間違いない。

 しかし、意外なことに岸田首相周辺からは、正反対の見方が浮上している。補欠選挙で敗北した時ほど、解散・総選挙の可能性が強まるという見立てだ。

「補選で敗北したら、党内で『岸田首相では選挙に勝てない』の声が強まるのは確実です。“岸田降ろし”に火がつくのは間違いない。たとえば、もし衆院千葉5区で負けたら、風頼みで当選を重ねてきた若手から『千葉5区は野党候補が乱立したのに、それでも負けたのは深刻だ』との声が噴出するでしょう。党内の“岸田降ろし”の動きを封じるには早期解散しかない。5月の広島サミット後、6月21日の国会会期末までに解散すれば“岸田降ろし”をしている暇はなくなる。少なくとも、首相の求心力を高めるために、岸田官邸は意図的に“解散風”を吹かせる必要が出てくるはずです」(官邸事情通)

 内閣支持率の上昇に気を良くしている岸田周辺は、この先の政権運営を「党内に“ポスト岸田”は見当たらない。来年秋の総裁選は、岸田首相の無投票再選になるのではないか」「リスクがあるのに無理に解散する必要はない」と楽観視しはじめているという。

 補欠選挙で敗北すると甘いシナリオは、すべて吹き飛ぶことになる。

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/221.html

記事 [政治・選挙・NHK290] <政界地獄耳>安倍元首相襲撃の教訓生かされず 奈良市長の指摘を本気で受け止めよ(日刊スポーツ)

【政界地獄耳】安倍元首相襲撃の教訓生かされず 奈良市長の指摘を本気で受け止めよ
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304220000033.html
2023年4月22日7時7分 日刊スポーツ

★20日、会見で奈良市長・仲川げんは15日に和歌山の遊説先で首相・岸田文雄に爆発物が投げ込まれた事件について「手荷物検査をせずに不特定多数の人を集め、現職の首相を近づけるというのはありえない」「めったに起きないという思い込みや、活動を制約するのは現実的ではないとの考えがあったのかもしれない。だが何かあれば国家としての存亡に関わる重大事件だ」と厳しく指摘し、「元首相・安倍晋三銃撃事件の教訓が生かされていない」と危機感をあらわにした。仲川は元首相銃撃事件の際、近くにいて事件の一部始終を目撃している。

★和歌山では警察官が聴衆の中から投げられた爆発物をカバンで止めて足で蹴り、首相の警護は完璧に成功したが、蹴った先には多くの聴衆がいた。要人警護と不審者確保は首尾よくできたが爆発物がある中、聴衆の安全や誘導などはできていたとは思えず、爆発音とともに聴衆はくもの子を散らすようにその場から逃げ回った。

★自民党は17日になってから警視庁がSP(警備部警護課)を付けている閣僚、党幹部、首相経験者らを対象に、明日23日投開票の衆参5補欠選挙での政権幹部の遊説を原則として屋内で実施するとした。警備当局は当初から警護対象者の来場する遊説については屋内だけにすれば、入り口に金属探知機を設置して入場者の手荷物検査もできる。また侵入、逃走経路なども限定的に絞れ、警護対象者、不審人物、来場した聴衆の誘導がしやすくなるなどの意向を強く持っていたが、現場の選対がなかなか受け入れず、絶えず妥協案が警備の軸になっていた。また、せっかく要人が来訪したからと地元の顔役たちが、予定外に要人を連れまわそうとするなど、当局が強く制止しにくい状況が絶えずあった。サミットなど大規模警護の場合は通行止めなど、市民生活の制限も可能だが、選挙の遊説で制限すれば選挙に影響もある。奈良市長の指摘を本気で受け止めるべきだ。(K)※敬称略

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/222.html

記事 [政治・選挙・NHK290] <なにこの地獄みたいな世界>プロパガンダによって作り上げられた虚構の世界を維持するため、学校で洗脳を行い、それを教育と称する 









http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/223.html
記事 [政治・選挙・NHK290] 衆参5補選 衆院山口4区は自民 新人 吉田真次氏の当選確実(NHK)

衆参5補選 衆院山口4区は自民 新人 吉田真次氏の当選確実
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230423/k10014047041000.html
2023年4月23日 20時01分 NHK

衆参5つの補欠選挙は、統一地方選挙の後半戦とともに23日に投票が行われ、衆議院山口4区では、自民党の新人で元山口県下関市議会議員の吉田真次氏の当選が確実になりました。

衆参5つの補欠選挙の投票は23日、統一地方選挙の後半戦とともに行われ、午後8時に締め切られました。

衆議院 山口4区

このうち、衆議院山口4区は、自民党の新人で公明党が推薦した元山口県下関市議会議員の吉田真次氏(38)が、立憲民主党の新人で元参議院議員の有田芳生氏(71)らをおさえ、当選を確実にしました。

安倍氏の後継として立候補した吉田氏は憲法改正の必要性や、伝統と文化を尊重する教育の推進などを掲げて選挙戦に臨みました。

これに対し、有田氏は旧統一教会と政治との関係の見直しや物価高騰対策などを訴えて支持の拡大を図りましたが、議席を獲得することはできませんでした。

衆議院 千葉5区

衆議院千葉5区は、NHKが行った出口調査では自民党の新人で公明党が推薦した元国連職員の英利アルフィヤ氏(34)と立憲民主党の新人で元千葉県議会議員の矢崎堅太郎氏(55)が競り合っています。

衆議院 和歌山1区

衆議院和歌山1区は、出口調査では日本維新の会の新人で元和歌山市議会議員の林佑美氏(41)が自民党の元衆議院議員で公明党が推薦した元国土交通政務官の門博文氏(57)らをリードし、やや優勢です。

衆議院 山口2区

衆議院山口2区は、自民党の新人で公明党が推薦した元衆議院議員秘書の岸信千世氏(31)が、無所属の元衆議院議員で元法務大臣の平岡秀夫氏(69)をリードし、やや優勢です。

参議院 大分選挙区

参議院大分選挙区は、立憲民主党の前議員で共産党と社民党が支持した吉田忠智氏(67)と自民党の新人で公明党が推薦した飲食店経営の白坂亜紀氏(56)が競り合っています。

県庁所在地の市長選

また、23は統一地方選挙の後半戦として、無投票を除く全国で679の市区町村長や市区町村議員の選挙の投票が行われました。

県庁所在地の4つの市長選挙のうち、3つで当選確実が出ています。

水戸市

現職と新人の2人の争いとなった水戸市長選挙は、現職の高橋靖氏が共産党が推薦した新人をおさえ、4回目の当選を確実にしました。

津市

津市長選挙は現職と新人の2人の争いで、自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党が推薦した現職の前葉泰幸氏が無所属の新人を破り、4回目の当選を確実にしました。

高松市

現職と新人の2人の争いとなった高松市長選挙は、自民党と公明党が推薦した現職の大西秀人氏が無所属の新人をおさえ、5回目の当選を確実にしました。

長崎市

16年ぶりに新人のみによる選挙戦となった長崎市長選挙は、出口調査では、新人で自民党と公明党が推薦し、国民民主党が支持した元九州運輸局長の鈴木史朗氏と、無所属の新人で元県議会議員の赤木幸仁氏が競り合っています。

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/224.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 被選挙権の年齢制限と供託金は「差別」か? 問題はなくはないが… ここがおかしい 小林節が斬る!(日刊ゲンダイ)

被選挙権の年齢制限と供託金は「差別」か? 問題はなくはないが… ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321997
2023/04/23 日刊ゲンダイ


岸田文雄首相にパイプ爆弾を投げた木村隆二容疑者(C)共同通信社

 和歌山県内で街宣中の岸田文雄首相にパイプ爆弾を投げて失敗した青年が、現行の立候補制限(年齢と供託金)が「差別」であるとして、国家賠償請求訴訟を提起して1審で敗訴していた。

 24歳の「大人」でも、参院議員選挙には立候補できない。また、300万円の供託金は普通人が立候補を断念せざるを得ない高額である。だから、それらを「差別」だと感じる者がいることは事実であろう。

 しかし、憲法は、この問題について次のことしか定めていない。国民には参政権がある(15条)、国民は差別を受けない(14条)、国会は二院制である(42条)、選挙制度は国会自身が定める(47条)、選挙に参加する資格について差別してはならない(44条)。

 だから、選挙制度については国会に広い裁量権が与えられている。その上で、二院制の趣旨に照らして、「再考の府」の役割が期待される参院には、衆院以上に熟議ができると推定される年長者が好ましいと考えるのも自然である。従って、参院議員の立候補資格年齢は衆院議員より5歳高く設定されている。

 また、立候補の際の供託金を低く設定すると、「表現の自由」だけが目的の者が立候補しやすくなり、かえって公正な選挙の妨げになることが、経験上、推定される。

 だから、現行の制度は立法裁量として「著しく不合理」とは言えないであろう。

 だとすると、国会ではない裁判所としては原告の訴えを棄却せざるを得なかったはずである。

 ただし、国会として検討すべき課題はある。既に成人年齢が世界標準の18歳に下げられ、若者が有権者として責任を負っているのだから、立候補年齢の引き下げも検討すべきであろう。

 また、政党制・予備選挙制により立候補者の事前選抜が行われる英米と同様に低額の供託金にする必要はない。しかし、300万円が適正な額であるかは、政治への「参入障壁」になっていないか? を、国会の責任で常に検討を続けるべきであろう。

 いずれにせよ、憲法上、これは裁判官の仕事ではない。 


小林節 慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院の客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著) 5月27日新刊発売「『人権』がわからない政治家たち」(日刊現代・講談社 1430円)

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/225.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 「安倍一強」の終焉…何でもできた政権は、こうして国家を破壊した (日刊ゲンダイ)
「安倍一強」の終焉…何でもできた政権は、こうして国家を破壊した
日刊ゲンダイ
https://gendai.media/articles/-/75291

「安倍一強」とは何だったのか

2020年8月28日、その数日前に憲政史上最長となった安倍晋三政権が、持病の悪化という理由で任期満了を待たずにあっけなく幕を閉じた。

安倍政権とはいったい何だったのか。

ともかくこの政権を特徴づけるのは、「安倍一強」とも言われた、国民による前代未聞の全権委任状況であった。

批判や異論の多いアベノミクスを頑なに貫き、特定秘密保護法や「共謀罪」法など、難しいと言われていたものを次々と強引に成立させた。消費増税の実現もまた異論を封じて実現されたものである。

他方で、この政権の周りで生じた様々な疑惑もまた、解明されることなくうやむやなまま闇に葬られた。森友・加計問題、さらには桜を見る会では、存在するはずの文書までもが次々と消えた。

そんな中でも国民が温かく安倍首相を見守ってきたのは、すべてこの国の舵取りをまかせるのは安倍政権しかないと国民に思わせ、国民もそう信じたからである。

すべては全面信頼による全権委任状態だったからといってよい。

コロナ対策の失敗から突然の辞任へ

ところがこの半年ほどの間で、驚くべきことが露呈してしまった。

新型コロナ感染症対応の失敗である。

万能と思われていたこの政権が、まったく危機管理能力を欠いた、政策形成能力の乏しい政権だったことが明らかになってしまったのである。

アベノマスク、増えないPCR検査、減収世帯30万円から国民一人当たり10万円一律給付への転換、GoToキャンペーンに持続化給付金と、打つ政策が次から次へと誤りを指摘され、修正を余儀なくされる事態を繰り返した。

いまのところ、事態が好転する気配はなく、新たな悪性ウイルスが侵入してくる危険もささやかれる中、総理自身が状況を重く受け止めたことで持病が悪化し、自ら政権から身を引いたということなのだろう。

緊急事態下で見えた安倍政権の能力

だが、なぜこのコロナ危機で、この政権はこれほどまでに痛烈に失敗したのだろうか。

先述のように、この政権には何でもできた。ほぼ全権委任に近い状態だったのである。

そして安倍首相自身もこれまで、選挙のたびに、旧民主党の失敗をあげつらってきた。

念願の憲法改正も、危機管理や非常事態時の政府・国家のあり方を問題にしてきたのである。

コロナ危機は、首相が自分たちのもつ政治力を国民に示す最大かつ格好のチャンスだったはずだ。

ところがその危機対応に次々と失敗してしまった。

それどころか、せっかく到来した緊急事態宣言下の強力な国家総動員体制を、自ら前に立って指揮することもなく、かつ新型コロナウイルスの危機が去ったわけでもないのに、早々に解除している。まるで急ぎ、責任から逃れるかのように。

もし本当の有事が起きたとき、「この人たちがトップで大丈夫なのか」という体たらく。

なぜこの政権は、コロナ対策にきちんと向き合えなかったのだろうか。

様々な説があるが、基本的にはやはり、この政権にその能力がなかったからに他ならない。

コロナ危機を迎え、おそらくこの政権には、「危機」とは何かについての心構えさえできていなかった。

考えてみれば2011年の東日本大震災・原発事故は旧民主党政権で迎え、自民党はこの危機に直接対応していない。

安倍総理が、選挙のたびごとに「悪夢」といってきた旧民主党の幹部らの方が、「国家の危機」を実体験している分、今回の事態への理解は明確だったように見える。間違いなくそうだろう。

なぜ国民は全権委任してしまったのか?

いや、私たちが全権を委ねた安倍政権は、ただ統治能力に欠けていたというだけではなかったようである。

森友・加計の問題にしても、桜を見る会にしても、政策実現のための大事な国家予算を政権に近い誰かのために漏出する危険を伴うものであり、この政権はあるべき統治からはかけ離れたところへと国家を誘っていた可能性が高い。

しかも問題は、こうした露骨ともいえる利益誘導案件のみではないのである。

本誌で報告してきたように、東日本大震災・原発事故でも、地方創生でも、掲げる目標から事業の実態が大きく外れ、被災者のためでも、地方のためでもない、別の誰かのための政策・事業がこの数年つづいてきた。

そしてそれは当然のように今回のコロナ対策でも現れてしまい、アベノマスクやGoToキャンペーン、そして持続化給付金の事務局経費などで、その本来の目的に達する前に、どこか別のところに事業費が流れているのではという疑惑のオンパレードになってしまった。

安倍政権の政策は、ただうまくいかないというだけでないのである。

打ち立てる政策にはことごとく穴が抜けており、実際の事業費が目指す目的と全く違うところにダダ漏れで流れていくのがこの政権の常態であった。事態は本当に深刻なのである。

一体なぜこんなふうに、安倍政権では統治そのものが崩壊してしまったのだろうか。そしてなぜそんな政権に、我々国民は全権委任のような形で政治を委ねてきたのだろうか。

危うい人々を引き寄せたことによる統治の崩壊

筆者がずっとこの点で引っかかっていたのは、安倍政権発足直後に、ある人から言われた次の言葉である。「大変だ。安倍さんの無能におかしな官僚がたかってまずいことになっている」と。

言い方にトゲがあるが、その後の事態を明確に予言した言葉である。やわらかくいえばこうなる。「安倍首相の人の良さにつけ込んで、一部のおかしな人々がつきまとっている。が、安倍首相がそのことに気づかないので、彼らによってゆがんだ政策が実現されるようになってしまった」と。

筆者もまさしくこのことを、地方創生や東日本大震災・原発事故の復興をめぐって何度も目撃してきた。そして同様に、このコロナ対策でも何人か特定の人物の名があがっている。

とはいえそれでも、第2次安倍政権発足直後には、ここまでのことはなかったはずである。だが、この政権の末期には安倍首相の周りは完全に取り巻きだけになり、新型コロナ禍ではもっとも身近な人物とだけで大事な物事を決めるようになっていたようだ。

そのことにより、統治に必要な、幅広く多様で異論を含む情報が決定のうちに入らなくなってしまった。

かわりに我田引水の作用ばかりが働いて、政策や事業を打っても打っても、目標に届くことはなく、別のところにその利益が流れるようになってしまったものと思われる。

とはいえこれまでは、そうした状態が、体のいい言葉や数字に次々と置き換えられてきたので、ただ見ているだけだと、国民には何がおきているのか分からずにきた。

しかしそれが、この新型コロナで一気に顕在化してしまったというわけだ。

コロナ危機を乗り切るには、専門家と現場の協力が不可欠である。

だがこの政権は、例の専門家会議を政策決定に都合よく利用しながら、異論が出ると解散・再編させた。現場を統率する都道府県知事とも意見が合わないと、自分たちの意思だけをゴリ押しする姿が目立った。

これらも一見、国民からすれば、政治の機敏で動いているように見えたかもしれない。

だがその内実は、森友・加計問題や桜を見る会問題で報道されているのと同じような、忖度と自己利益誘導の様々な人間の思惑、欲望の連鎖にすぎなくなっており、そのことによって失敗の許されない国家の運営が、まったく統治の体をなさなくなってきているということなのである。

だがここまでの統治の崩壊は、いつどこから始まったのだろうか。

政権が国家破壊に用いたツール群

ここまで述べてきたことを要約すれば、安倍政権の本質とは、日本の統治体制をことごとく壊してきたことにあるといってよさそうである。

もっともこの統治破壊がどのように進んだのか、そのカラクリを明確なかたちで示すには時間がかかりそうだ。今後様々な形で情報開示がおこなわれ、事情を知る人間の証言や証拠があがってくるのを待たねばなるまい。

だがまたこの破壊は、必ずしも安倍政権に始まったものでもなく、それ以前からの流れの中にあることは明確に認識しておく必要があろう。

統治の崩壊は、民主党政権下でも進行していた。いや、その前の小泉政権でも「自民党をぶっ潰す」といっていたが、これが実は現在の統治の機能不全につながった可能性が高い。

そしてたどっていけば、平成期の政治社会変革の全体が統治の破壊に関わっており、さらには平成に入る直前の中曽根政権による行財政改革にこそ、その発端は見出せるのかもしれない。

他方で、さしあたってこの政権の一強体制を実現した直接のツールに目を向ければ、安倍内閣が多用した行政人事権の濫用、国会解散権の濫用、そして小選挙区制に由来する党内政治の変質などがあげられる。

要は、選挙による国会議員の選出法と、そこから形成される政党および内閣の性格、そしてその内閣による行政人事権という、政治的決定に関わる重要ポストの人事全般に、まずは問題の焦点はありそうだ。

つまりこの政権は、権力に関わる社会的地位の決定方法(制度やルール、習慣、規範)への接近・変更に巧みであり、そのことによって自分たちに都合のよい体制への転換を実現してきたということである。それが一強体制の根幹になってきた。

だがこの体制は、決して統治の確実性にはつながらず、こうした人事が何度か繰り返されたことで、内閣総理大臣という職の周辺に、統治を担うのにどうにもふさわしくない人々が集まる構造ができあがってしまった。それが統治崩壊の直接的な原因になったのではないか。

政治構造の正常化に至る道は?

それゆえ、この国が安倍長期政権脱却後に、本来の正しい統治の姿に戻るためには、このゆがんだ選挙・人事に関わる政治構造を変革する(元に戻す)必要があるということになる。

が、報道では、次の自民党総裁選は、現政権に近い人々に都合よく設定されそうだから、なおも安倍政権と同様の統治体制がつづく可能性が高い。

他方で、安倍晋三首相だったからこそ、結局は憲法改正をはじめ、真にこの国の根幹に関わる変革はなしえず、政権の後半は友人たちへの優遇だけにその権力を行使したものといえる。それ故、「一強政権」がもつ本当の怖さを、我々はまだ味わってはいないのでもあった。

筆者は思う。現状の統治体制を立て直さずにいるのは本当にまずいと。

この新型コロナさえ、今の体制ではきちんと対応できなくなっている。

早くこの状態から脱しなければ、次の危機には間違いなく国家が危うい。安倍首相もそれを察して、自ら身を引いたのだと筆者は理解する。

我々は今、多様なリスクに向き合う時代に生きている。

リスク時代の意思決定はそれにふさわしい形になっていなければならない。成長発展型のイケイケドンドンから大きく転換し、フィードバックを基本とした、下からの情報・意見の吸い上げ体制の構築が必須である。それによって様々な微妙な調整を施していくのが、リスク時代の危機管理になる。

従来、旧民主党の統治能力が問題視されてきたが、今や統治を担う能力が失われているのは自民党自身である。コロナ対応を見る限り、相当ひどいことになっているのではないか。

政治の再建は政治にしかできない。そして政治には、選挙が本質的に関わっているのだから、次の総裁選、次の総選挙が重要になる。はたして、今のままの選挙のあり方で、適切な統治を実現しうる人々を選べるのだろうか。

筆者にはどうも、二大政党制という罠からどう逃れ、どう別の道が描けるかにすべてがかかっているように思う。そこにはまた小選挙区制も絡む。ともかく問題は次の点にある。

政治家は「勝てばよい」「勝たねば意味がない」という選挙の業から逃れられない。いったん勝利した政治家が、自ら不利になるかもしれない選挙改革を、はたして自ら実現できるのだろうか。このジレンマは、一体どんなタイミングで解消されるのかということだ。

ともかく差し当たっては、新たな総裁を選ぶ過程で自民党自身の反省・自浄・再生がいかに働くかであろう。そこで事態は急に好転するかもしれない。まずはこの1ヵ月をしっかりと見守っていきたい。

https://gendai.media/articles/-/75291

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/226.html
記事 [政治・選挙・NHK290] 「普通の人々」こそが巻き込まれる「全体主義」という悪夢。日本でも起きうるナチズムの再来 (現代ビジネス)
「普通の人々」こそが巻き込まれる「全体主義」という悪夢
日本でも起きうるナチズムの再来
現代ビジネス  2022年9月8日号

人々を分断し、生活基盤を破壊し尽くす「全体主義」。一部の熱狂的な人間ではなく、ごく普通の人々さえもが運動に加わり、自分の意志とは無関係に突き進んでしまうところに、全体主義の本当の怖さがある。格差が拡大し、民族・人種間の対立が再燃し、テクノロジーが進化を遂げる今日の世界、形を変えた全体主義が、我々のもとに再び現れる可能性はあるのか。

「全体主義」との対決を生涯のテーマとしたハンナ・アレントの思想に迫る書籍『ハンナ・アレント 全体主義という悪夢』から、「はじめに」を抜粋してお届けします。

人間性を破壊する全体主義

「これは決して起きてはならないことだった」

これがナチスによるユダヤ人の大量虐殺のニュースをはじめて聞いたときのハンナ・アレントの感想だった。大量の人間が身にまとうもの一切を剥ぎ取られて殺される。まるで死体製造工場のように、生きるに値するかどうかで人間が選別されてガス室に送られ、つくりだされた死体は焼却され解体されて処分される。一切の人間的な痕跡がそこでは抹消されている。

そもそもこのようなことを人間はしてはならないはずだった。どうしてそのようなことが起こってしまったのか。あのようなことが起きてしまった後で、われわれは人間としてどのように生きて行けばよいのだろうか。

アレントにとってユダヤ人の大量虐殺は、一握りの者の犯した残虐行為ではない。筋金入りのサディスト、極悪非道の人間の犯罪であれば、しかるべく法に照らして処罰すれば事は済むだろう。だが、ナチスの行ったのは一部の犯罪集団の犯行ではない。数百万人といわれる人間を拘束して収容所で殺処分するなどということは、警察や軍隊、行政、ナチス党や親衛隊などの実行部隊がその遂行を担うだけではなく、無数の人間が協力しなければ到底なしうることではない。そこには、ナチスを積極的に支持したこともなければ党の活動に加わったこともない普通の市民、普段は他人に暴力をふるったり犯罪に手を染めたりするなど思いもよらないごく普通の人間が、密告などのかたちでユダヤ人の摘発に協力することから、見て見ぬ振りをしてユダヤ人に対する蛮行をやり過ごすことまでを含めて、何らかの形で関与していた。殺害の標的となるはずのユダヤ人自身も、一部の者はナチスに取り入って難を逃れようとして、あるいは自分にとって大切な者を救おうとして、収容対象者の選抜や収容所への移送に協力したし、多くの者は諦めからか絶望からか、ナチスの指示に従順に従っていったのである。

意図するしないにかかわらずナチスの犯行に関わった多くの人々からは、およそまっとうな感情や感覚、正常な判断力が失われていた。ナチスの暴政はユダヤ人や一部の少数者、反対者を弾圧しただけではない、ユダヤ人の抹殺にいきつく運動に多くの者を巻きこむことによって、彼らの人間性そのものを奪ったのである。その意味において、ナチスが行ったことは、人間を人間として成り立たせている基盤そのものの破壊であった。そうした人間破壊の現象をアレントは「全体主義」と名づけたのである。

「運動」としての全体主義

「全体主義」という言葉は普通、ヒトラーのナチス・ドイツやスターリン時代のソビエト・ロシアのように、独裁的な人物を指導者と仰ぐ政党が排他的なイデオロギーに基づいて支配する政治体制に対して用いられる。政治学などでは、単一政党による軍や官僚の統制、マス・メディアなどを通じた社会・経済の一元的・全面的な支配がその指標とされているが、アレントは全体主義の特徴を何よりも「運動」に求めている。幅広い国民大衆を巻きこんだ「運動」が強大化して政治権力を掌握したあかつきには、旧体制の官僚や軍指導者、政界・財界の指導者でこれに従わないものは粛清され、野党の抵抗は徹底的に弾圧される。排他的なイデオロギーに基づいて敵対勢力とされた集団は逮捕されて収容所に送られる。社会の隅々にまでおよぶこうした支配は、経済的な破局や自滅的な戦争によってやがては自らの体制そのものを破壊する。ユダヤ人の強制収容所での大量虐殺はその終着点であった。

人々を分断し、生活基盤を破壊し尽くす「全体主義」。一部の熱狂的な人間ではなく、ごく普通の人々さえもが運動に加わり、自分の意志とは無関係に突き進んでしまうところに、全体主義の本当の怖さがある。格差が拡大し、民族・人種間の対立が再燃し、テクノロジーが進化を遂げる今日の世界、形を変えた全体主義が、我々のもとに再び現れる可能性はあるのか。

「全体主義」との対決を生涯のテーマとしたハンナ・アレントの思想に迫る書籍『ハンナ・アレント 全体主義という悪夢』から、「はじめに」を抜粋してお届けします。
人間性を破壊する全体主義

「これは決して起きてはならないことだった」

これがナチスによるユダヤ人の大量虐殺のニュースをはじめて聞いたときのハンナ・アレントの感想だった。大量の人間が身にまとうもの一切を剥ぎ取られて殺される。まるで死体製造工場のように、生きるに値するかどうかで人間が選別されてガス室に送られ、つくりだされた死体は焼却され解体されて処分される。一切の人間的な痕跡がそこでは抹消されている。

そもそもこのようなことを人間はしてはならないはずだった。どうしてそのようなことが起こってしまったのか。あのようなことが起きてしまった後で、われわれは人間としてどのように生きて行けばよいのだろうか。

アレントにとってユダヤ人の大量虐殺は、一握りの者の犯した残虐行為ではない。筋金入りのサディスト、極悪非道の人間の犯罪であれば、しかるべく法に照らして処罰すれば事は済むだろう。だが、ナチスの行ったのは一部の犯罪集団の犯行ではない。数百万人といわれる人間を拘束して収容所で殺処分するなどということは、警察や軍隊、行政、ナチス党や親衛隊などの実行部隊がその遂行を担うだけではなく、無数の人間が協力しなければ到底なしうることではない。そこには、ナチスを積極的に支持したこともなければ党の活動に加わったこともない普通の市民、普段は他人に暴力をふるったり犯罪に手を染めたりするなど思いもよらないごく普通の人間が、密告などのかたちでユダヤ人の摘発に協力することから、見て見ぬ振りをしてユダヤ人に対する蛮行をやり過ごすことまでを含めて、何らかの形で関与していた。殺害の標的となるはずのユダヤ人自身も、一部の者はナチスに取り入って難を逃れようとして、あるいは自分にとって大切な者を救おうとして、収容対象者の選抜や収容所への移送に協力したし、多くの者は諦めからか絶望からか、ナチスの指示に従順に従っていったのである。

意図するしないにかかわらずナチスの犯行に関わった多くの人々からは、およそまっとうな感情や感覚、正常な判断力が失われていた。ナチスの暴政はユダヤ人や一部の少数者、反対者を弾圧しただけではない、ユダヤ人の抹殺にいきつく運動に多くの者を巻きこむことによって、彼らの人間性そのものを奪ったのである。その意味において、ナチスが行ったことは、人間を人間として成り立たせている基盤そのものの破壊であった。そうした人間破壊の現象をアレントは「全体主義」と名づけたのである。
「運動」としての全体主義

「全体主義」という言葉は普通、ヒトラーのナチス・ドイツやスターリン時代のソビエト・ロシアのように、独裁的な人物を指導者と仰ぐ政党が排他的なイデオロギーに基づいて支配する政治体制に対して用いられる。政治学などでは、単一政党による軍や官僚の統制、マス・メディアなどを通じた社会・経済の一元的・全面的な支配がその指標とされているが、アレントは全体主義の特徴を何よりも「運動」に求めている。幅広い国民大衆を巻きこんだ「運動」が強大化して政治権力を掌握したあかつきには、旧体制の官僚や軍指導者、政界・財界の指導者でこれに従わないものは粛清され、野党の抵抗は徹底的に弾圧される。排他的なイデオロギーに基づいて敵対勢力とされた集団は逮捕されて収容所に送られる。社会の隅々にまでおよぶこうした支配は、経済的な破局や自滅的な戦争によってやがては自らの体制そのものを破壊する。ユダヤ人の強制収容所での大量虐殺はその終着点であった。

「全体主義」によって破壊されるのは敵対集団や被支配者層だけではない。全体主義体制においては、単一政党や国家の諸機関の間に競合や対立が日常的に生じる。軍や警察をはじめとする各種の行政や経済管理の分野で同一領域に複数の党機関や行政機関が設立されて争いを繰り広げる。通常の国家体制において存在していた権限配分や役割分担は解体される。効率的な行政や権力の相互抑制はなく、指導者を取りまくリーダーの権力争いが混乱に拍車をかける。全体主義の運動は国家そのものを破壊するのである。

かくして全体主義はそれまで人間の生活基盤となっていたもの、既存の道徳規範や伝統をはじめとする一切のものを破壊してしまった。そこでは自由主義や保守主義、社会主義といった従来の政治思想やイデオロギーはもはや通用しない。

「既存の一切のものが効力を失った世界にわれわれはいま生きている。そこから、人間はどのような関係をとり結んでいったらいいのか」、これがアレントの問いであった。

全体主義は再来するか?

全体主義は過ぎ去った遠い昔の話ではない。

なるほど、ヒトラーのナチス・ドイツは第二次世界大戦の敗戦によって崩壊し、全体主義のもう一つの代表であるソビエト・ロシアのスターリン体制も彼の死後に変容を遂げ、「ベルリンの壁」の崩壊によってコミュニズムの体制そのものが消滅した。ナチスの体制であれスターリン体制であれ、いくつもの歴史的な要因や出来事が積み重なって成立している。

人々を分断し、生活基盤を破壊し尽くす「全体主義」。一部の熱狂的な人間ではなく、ごく普通の人々さえもが運動に加わり、自分の意志とは無関係に突き進んでしまうところに、全体主義の本当の怖さがある。格差が拡大し、民族・人種間の対立が再燃し、テクノロジーが進化を遂げる今日の世界、形を変えた全体主義が、我々のもとに再び現れる可能性はあるのか。

「全体主義」との対決を生涯のテーマとしたハンナ・アレントの思想に迫る書籍『ハンナ・アレント 全体主義という悪夢』から、「はじめに」を抜粋してお届けします。
人間性を破壊する全体主義

「これは決して起きてはならないことだった」

これがナチスによるユダヤ人の大量虐殺のニュースをはじめて聞いたときのハンナ・アレントの感想だった。大量の人間が身にまとうもの一切を剥ぎ取られて殺される。まるで死体製造工場のように、生きるに値するかどうかで人間が選別されてガス室に送られ、つくりだされた死体は焼却され解体されて処分される。一切の人間的な痕跡がそこでは抹消されている。

そもそもこのようなことを人間はしてはならないはずだった。どうしてそのようなことが起こってしまったのか。あのようなことが起きてしまった後で、われわれは人間としてどのように生きて行けばよいのだろうか。

アレントにとってユダヤ人の大量虐殺は、一握りの者の犯した残虐行為ではない。筋金入りのサディスト、極悪非道の人間の犯罪であれば、しかるべく法に照らして処罰すれば事は済むだろう。だが、ナチスの行ったのは一部の犯罪集団の犯行ではない。数百万人といわれる人間を拘束して収容所で殺処分するなどということは、警察や軍隊、行政、ナチス党や親衛隊などの実行部隊がその遂行を担うだけではなく、無数の人間が協力しなければ到底なしうることではない。そこには、ナチスを積極的に支持したこともなければ党の活動に加わったこともない普通の市民、普段は他人に暴力をふるったり犯罪に手を染めたりするなど思いもよらないごく普通の人間が、密告などのかたちでユダヤ人の摘発に協力することから、見て見ぬ振りをしてユダヤ人に対する蛮行をやり過ごすことまでを含めて、何らかの形で関与していた。殺害の標的となるはずのユダヤ人自身も、一部の者はナチスに取り入って難を逃れようとして、あるいは自分にとって大切な者を救おうとして、収容対象者の選抜や収容所への移送に協力したし、多くの者は諦めからか絶望からか、ナチスの指示に従順に従っていったのである。

意図するしないにかかわらずナチスの犯行に関わった多くの人々からは、およそまっとうな感情や感覚、正常な判断力が失われていた。ナチスの暴政はユダヤ人や一部の少数者、反対者を弾圧しただけではない、ユダヤ人の抹殺にいきつく運動に多くの者を巻きこむことによって、彼らの人間性そのものを奪ったのである。その意味において、ナチスが行ったことは、人間を人間として成り立たせている基盤そのものの破壊であった。そうした人間破壊の現象をアレントは「全体主義」と名づけたのである。
「運動」としての全体主義

「全体主義」という言葉は普通、ヒトラーのナチス・ドイツやスターリン時代のソビエト・ロシアのように、独裁的な人物を指導者と仰ぐ政党が排他的なイデオロギーに基づいて支配する政治体制に対して用いられる。政治学などでは、単一政党による軍や官僚の統制、マス・メディアなどを通じた社会・経済の一元的・全面的な支配がその指標とされているが、アレントは全体主義の特徴を何よりも「運動」に求めている。幅広い国民大衆を巻きこんだ「運動」が強大化して政治権力を掌握したあかつきには、旧体制の官僚や軍指導者、政界・財界の指導者でこれに従わないものは粛清され、野党の抵抗は徹底的に弾圧される。排他的なイデオロギーに基づいて敵対勢力とされた集団は逮捕されて収容所に送られる。社会の隅々にまでおよぶこうした支配は、経済的な破局や自滅的な戦争によってやがては自らの体制そのものを破壊する。ユダヤ人の強制収容所での大量虐殺はその終着点であった。

「全体主義」によって破壊されるのは敵対集団や被支配者層だけではない。全体主義体制においては、単一政党や国家の諸機関の間に競合や対立が日常的に生じる。軍や警察をはじめとする各種の行政や経済管理の分野で同一領域に複数の党機関や行政機関が設立されて争いを繰り広げる。通常の国家体制において存在していた権限配分や役割分担は解体される。効率的な行政や権力の相互抑制はなく、指導者を取りまくリーダーの権力争いが混乱に拍車をかける。全体主義の運動は国家そのものを破壊するのである。

かくして全体主義はそれまで人間の生活基盤となっていたもの、既存の道徳規範や伝統をはじめとする一切のものを破壊してしまった。そこでは自由主義や保守主義、社会主義といった従来の政治思想やイデオロギーはもはや通用しない。

「既存の一切のものが効力を失った世界にわれわれはいま生きている。そこから、人間はどのような関係をとり結んでいったらいいのか」、これがアレントの問いであった。
全体主義は再来するか?

全体主義は過ぎ去った遠い昔の話ではない。

なるほど、ヒトラーのナチス・ドイツは第二次世界大戦の敗戦によって崩壊し、全体主義のもう一つの代表であるソビエト・ロシアのスターリン体制も彼の死後に変容を遂げ、「ベルリンの壁」の崩壊によってコミュニズムの体制そのものが消滅した。ナチスの体制であれスターリン体制であれ、いくつもの歴史的な要因や出来事が積み重なって成立している。

しかしながら全体主義をもたらしたさまざまの要因は今日においても存在し続けている。グローバリゼーションの名の下で進められているモノ、カネ、人の国境を越えた移動や交流は、経済的な格差の拡大やそれにともなう民族、人種間の対立を生み出しつつある。経済発展と手を携えて進行する科学技術・テクノロジーの進展は、それまでの人間の生活のあり方を変容させつつある。そうした状況の中で「全体主義」が形を変えて再び登場する危険はむしろ拡大している

たとえば、政府が国民の求めている情報を隠蔽し、行政が関係文書や資料を隠匿・改竄(かいざん)する事件が頻発している。民間企業でも顧客や消費者に公表すべき情報の隠蔽や改竄は日常的に行われている。情報の隠匿や虚偽に対する不信は、そうした事態を伝えて監視すべきマス・メディアや野党にもおよんでいる。新聞やテレビなどの報道こそ偏った立場から間違った情報を意図的に流しているのではないかという指摘がしばしばなされ、政府を批判する野党も同じような不正や腐敗に手を染めていたというのもよくある話である。政治不信やマス・メディアに対する不信を背景に、インターネットやその他の情報発信のツールによって不確かな情報や噂が瞬時に拡がる。扇情的な意見や憶測が氾濫する背後で、「陰で誰かが操っているのではないか」、「誰が得をしているのか」という陰謀論がいろいろなところでささやかれている。

政治に対する不信や社会に対する不満がひろまり、先の見通しがきかない状況の中で、人々の間の不信や不安を駆り立てるような指導者が登場し、広範な人々をまきこんだ全体主義の運動が生まれる地盤は整いつつあるように見える。インターネットなどのテクノロジーの発展は、まったく新しいかたちで全体主義を登場させることになるかもしれない。

アレントの思想が今日さまざまなところで注目され、彼女の著作が読まれているのも、アレントが「全体主義」という現象に正面から向き合い、そこから自らの思想を生みだしていったからにほかならない。アレントを読むことは、全体主義に抵抗するための人間のあり方を考えるということなのである。

それでは全体主義とは何であったのか。それをもたらしたのはいったい何か。われわれはそれにどう向き合っていったらいいのか。順を追ってみていくことにしよう。

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E6%99%AE%E9%80%9A%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%80%85-%E3%81%93%E3%81%9D%E3%81%8C%E5%B7%BB%E3%81%8D%E8%BE%BC%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%82%8B-%E5%85%A8%E4%BD%93%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E6%82%AA%E5%A4%A2/ar-AA11CsxB

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/227.html
記事 [政治・選挙・NHK290] 衆参5補選 衆院山口2区は自民 新人 岸信千世氏の当選確実 平岡秀夫氏、一歩及ばず 

衆参5補選 衆院山口2区は自民 新人 岸信千世氏の当選確実
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230423/k10014047041000.html
2023年4月23日 22時45分 NHK

23日に投票が行われた衆参5つの補欠選挙は、新たに衆議院山口2区で、自民党・新人の岸信千世氏の当選が確実になりました。山口4区は、自民党・新人の吉田真次氏の当選が確実で、残る3つの選挙で与野党の候補が競り合っています。

衆参5つの補欠選挙は23日、統一地方選挙の後半戦とともに投票が行われ、各地で開票作業が続いています。

衆議院 山口2区


衆議院山口2区は、自民党の新人で公明党が推薦した元衆議院議員秘書の岸信千世氏(31)が、無所属の元衆議院議員で元法務大臣の平岡秀夫氏(69)をおさえ、当選を確実にしました。

今回の選挙は、防衛大臣などを務めた岸信夫氏の辞職に伴うもので、信夫氏の後継として立候補した信千世氏は安全保障の強化や人口減少対策の必要性などを訴えました。

衆議院 山口4区


衆議院山口4区は、自民党の新人で公明党が推薦した元山口県下関市議会議員の吉田真次氏(38)が、立憲民主党の新人で元参議院議員の有田芳生氏(71)らをおさえ、当選を確実にしました。

衆議院 千葉5区

衆議院千葉5区は、NHKが行った出口調査では自民党の新人で公明党が推薦した元国連職員の英利アルフィヤ氏(34)と、立憲民主党の新人で元千葉県議会議員の矢崎堅太郎氏(55)が競り合っています。

衆議院 和歌山1区

衆議院和歌山1区は、出口調査では日本維新の会の新人で元和歌山市議会議員の林佑美氏(41)が、自民党の元衆議院議員で公明党が推薦した元国土交通政務官の門博文氏(57)らをリードし、やや優勢です。

参議院 大分選挙区

参議院大分選挙区は、立憲民主党の前議員で共産党と社民党が支持した吉田忠智氏(67)と、自民党の新人で公明党が推薦した飲食店経営の白坂亜紀氏(56)が競り合っています。

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/228.html

   

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