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2024年9月09日03時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK295] <誰もいなくなるぞ>知らされぬ能登被災地の現状 震災から8カ月の石川県珠洲市 進まぬ復旧、打ち切られる支援 棄民政治への怒り渦巻く(長周新聞)
知らされぬ能登被災地の現状 震災から8カ月の石川県珠洲市 進まぬ復旧、打ち切られる支援 棄民政治への怒り渦巻く
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/31537
2024年9月3日 長周新聞

(8月26日付掲載)

珠洲市内では手つかずの倒壊家屋が連なり、まだ水が出ない地域もある。元旦の発災直後から時が止まったような光景が広がっている(8月23日)

 元日に発生した能登半島地震から8カ月――。能登被災地の現状がメディアでとりあげられることも減り、自民党総裁選に名乗りを上げた政治家が記者を引き連れて顔売りに来たり、復興が進み始めたかのようなニュアンスで報じられる一方、現地では今なお被災直後と変わらない深刻な現実が横たわっている。公費解体や交通網の整備、仮設住宅の建設などが遅れているにもかかわらず、震災直後には当然のように注がれた国や行政からの支援が次々に打ち切られ、行き場を失う被災者たち。失われた暮らしや生業をいつとり戻せるのか、まったく先が見通せない絶望感が覆うなかで、歯を食いしばって互いに協力しながら困難と対峙する日々を強いられている。本紙は石川県能登半島に赴き、被災地の今を取材した。


珠洲市宝立町鵜飼地区(8月24日)

 石川県の県都金沢市から車で北上すること約2時間半。左手に広々とした日本海を臨みながら一直線に続く高規格道路「のと里山海道」は、能登半島に入るとその表情をガラリと変える。道幅は狭まり、急峻な山間を縫うようにして蛇行するルートのため勾配が険しくなるうえ、地震で発生した崖崩れや亀裂、段差の応急箇所や迂回路があちこちにもうけられている。

 奥能登に近づくにつれ、屋根にブルーシートがかけられた家、大きく傾いた家が目立ち始め、道はひび割れ、両脇には土砂崩れを防ぐため積み上げられた土嚢(のう)が敷き詰められ、観光客で賑わう金沢界隈とは打って変わった震災被災地の現実が次第にあらわになってくる。

 能登半島の北端に位置する珠洲市(人口約1万3000人)は、元旦に発生した地震の震源地となり、震度6強の揺れと最大4・7bの津波が沿岸部を襲い、市内全域で6000棟以上の家屋倒壊、死者102人を出す壊滅的な被害を被った。

 市内に足を踏み入れると、まともといえる家が少ないことに驚く。1階部分が完全に潰れている家、菱形に変形して今にも崩れそうな家、2階部分がねじれるようにひねり潰されている家、粉砕されてガレキの山となっている家……密集した木造の家屋が軒並み潰れ、地面についた瓦屋根が連なって波打っている光景に出くわすことも。かろうじて道路は通れるが、そこを覆っていた倒壊家屋はガレキの山となって道の両脇にうずたかく積まれている。

 遠目には健全に見える家も、近づいて見ると、柱や壁は傾き、玄関も窓も垂直ではなく、とても住める状態ではないことがわかる。電柱も家々の屋根も右に左に傾いているため、街中を歩いていると平衡感覚が失われてくるほどだ。

 市内中心部から南北に広がる沿岸部の集落は「全滅」といっても過言ではないほど被害が広範囲に及んでおり、道の両脇には人が住んでいないおびただしい被災家屋、ガレキの山が延々と続いている。かといって重機やダンプが大量に投入されて解体作業やガレキ運搬にせわしなく動いているわけでもなく、人気(ひとけ)もなく、静寂に包まれている。とても震災から8カ月たったとは思えない。「被災直後とまるで変わっていない」「復興どころか復旧も進んでいない」と誰もが口にする現実が広がっている。


地震と津波に襲われた珠洲市鵜飼地区。マンホールが1b以上突き出している(8月24日)


地震で崩れたまま手つかずの珠洲市宝立町の町並み(8月24日)

「誰もいなくなるぞ」 国は復興に責任持て

 「このままじゃ誰もいなくなるぞ」。珠洲市内でも特に被害が甚大だった宝立町鵜飼地区で被災家屋のエアコンとり外し作業をしていた業者の男性は語気を強めた。

 「見ての通り残った家はわずかで、人が住めない街になってしまった。この地域は水道がまだ通水していないのでトイレも風呂も使えない。避難所で仮設風呂を提供していた自衛隊も4月以降順次撤退し、珠洲での活動も8月末で終わるようだ。私が暮らす地域では2月に水道管が復旧したが、それぞれの宅地内に繋がる配管が破裂していたり、浄化槽が使えないから上下水道が使えない家も多い。修理しようにも珠洲市内の業者は被災して廃業したり、従業員がいなくなって動けない。だから市外の業者に修理を依頼するのだが、着工は1年先のことだという。これでは人口は減る一方だ。復興どころか“復旧”ができていないんだ」

 「私自身も自宅が全壊して今は仮設住宅で暮らしている。隣近所の仲の良かった人たちはバラバラになって誰がどこにいるかもわからない。今はこの家の家主から、解体前にエアコンをとり外して今後新しい住居に引っ越したときのためにとっておきたいという依頼を受けて作業をしているが、金沢などの不動産ではトラブル回避のために被災地から持ち込んだエアコンの設置を受け付けていないことを知って驚いている。とり外しても保管場所がない」と話した。

 作業していた家屋は被害度認定で「一部損壊」の判定を受けたため、自治体が費用を負担する公費解体(半壊以上)の対象外だが、建て付けは歪んで室内の戸や襖は開け閉めできず、屋根瓦がずれてブルーシートで覆っても雨漏りは続くという。とても住むことはできないため家主一家は金沢でアパートを借りて暮らしているという。

 「たとえ住めなくても半壊以上の認定でなければ、仮設住宅への入居も後回しだ。小さな家を建てようにも、今は価格が通常の1・5倍に上がり、大手ハウスメーカーに発注した知人の話では、着工は来年7月以降になるそうだ。震災後、珠洲では医者も少なくなり、再開した歯医者は1軒だけ。何の補助もなかったため、金沢に行ってしまった医者もいる。何よりもまず道路状況を早く復旧して業者がスムーズに解体やガレキ撤去をおこなえる環境を整えるべきではないか。道路も穴だらけで私も車が2回もパンクした。なにもかもが震災後から動かない状態では人口流出は止まらない」と危機感を口にしていた。

 8月5日から仮設住宅で暮らしているという70代の男性は、「1月1日から7カ月間、小学校の避難所で段ボール生活をしてきた。長くてつらい毎日だった。でも仮設に入れた私はまだいい方で、今も県外や金沢方面のホテルやアパートを転々として生活している高齢者のことを思うと胸が痛む。これまでのんびりと米や野菜を作って生活してきた人たちが、右も左もわからない都会にポツンと行って、何もすることがないことほどつらいものはない。しかも2次避難先のホテルも国や県が“北陸応援割”といって観光客誘致を進めるため、8月いっぱいで被災者は立ち退かなければいけないという。帰りたいけど帰れない。それなのになぜ期限だけ決めるのか。まるで年寄りに死ねといっているようなものだ」と静かに怒りを口にした。

 「この地域は能登半島国定公園の一部で、県の天然記念物の見附島や海水浴場もあり、震災前は能登有数の観光地として賑わっていた。それが地震と津波を受けて2、3軒残して街が全滅した。8カ月経った今、“復旧よりも復興”“集約化でコンパクトに”といって行政が音頭をとって話し合いをしているが、復興どころか見ての通り住む人がいない。これでは復興のイメージすら浮かんでこない。まずみんなが戻ってこられるようにするのが先ではないか。珠洲市は本州で一番小さな市だ。高齢化率は50%だ。これほどの震災被害が独力で立て直せるわけもなく、これまで細々と生活してきた市民に“それぞれ自立して再建しろ”といってできるわけがない。国が強いリーダーシップをもって再建しなければ、この地域は二度と立ち上がれなくなってしまう。そのことをぜひ伝えて欲しい」と訴えた。

業者不足もルールは煩雑 公費解体進捗は1割


ところどころで解体業者のトラックが見られるが被災規模に対して圧倒的に足りていない(8月24日、珠洲市)

 壊滅した集落のところどころで解体業者がユンボやトラックを使って作業をしているものの、被災家屋の数に比べて圧倒的に少なく、集団で作業をするボランティアやNPOの姿なども見られない。「それでも以前よりは動き始めた方だ」といわれるが、かつての熊本地震や広島豪雨災害の被災地と比べても動きの鈍さは歴然としている。

 金沢市内から来ている解体業者に聞くと、珠洲市内では宿泊場所がないため金沢から毎日片道3時間かけて往復しているという。「珠洲で作業しているのは大手の下請けに入った県外業者が多く、県内業者は少ないのではないか。今一番困っているのは仕分けの煩雑さだ。これまでは可燃物と不燃物を分ければよかったものを、今週から解体業協会に県から指導が入り、可燃物でも木材やプラなどを細かく分類して出すことが義務づけられた。原型を保っている家ならまだしも、粉々になった家のガレキを手作業で分別していけば、1カ月で2軒できたものが1軒になる。復興のためとはいえ、これではとても割に合わず、従業員を使った仕事はできない。一度集まった業者も撤退してしまったのには理由がある。自分たちもこの家が終わったら引き上げるつもりだ」とのべた。

 震災ガレキの仕分けの厳格化は、県外から来たゼネコンの6次下請け業者が解体で出た鋼材やアルミなどを発注主の許可を得て転売していたことをメディアが袋叩きにしたことも関係していると思われる。だが、交通事情も悪く、過酷な現場であることに加え、さらに不効率で利益が少ない作業を強いれば業者は敬遠し、それだけ解体も復旧も遅れるのは自明のことだ。

 ただでさえ業者が不足し、ボランティアの数も限られているなか、地元業者が仕事をしやすい環境や条件を整備せず、ルールだけ厳しくしていることも珠洲市や輪島市の公費解体の進捗率が1割程度に止まっていることと無関係ではない。

 珠洲市内では事業所の廃業・休業が続き、現在までに再開したのは震災前の6割程度(珠洲商工会議所まとめ)。ガソリンスタンドや小売店の閉鎖休業も多く、宿泊所や飲食店も多くが休業し、再開のメドも立っていない。生活インフラが整わないことが休廃業に拍車をかけている。

 食料事情を見ても、中心市街地でわずかに開いているコンビニも午後7時には閉店。一部ドラッグストアも開店しているが、生鮮食品などの数は限られている。そこに県外から来た作業員たちも押し寄せるため、夕方に行くと売り切れている場合も多い。

 国や県市は「経済を回す」として食料や水のプッシュ型支援を打ち切ったが、周辺部の集落や避難所では今も食料の調達が困難な地域が存在し、それを被災者である市民がボランティアとなって炊き出しの支援をするという事態が続いている。

公的支援乏しく「自助」に丸投げ 見通し立たぬ暮らし


市内各地に建設されているプレハブ式の仮設住宅(珠洲市)

 街の復旧が遅々として進まないなか、市内の各所にプレハブや木造の仮設住宅ができ、被災者たちが身を寄せ合うようにして生活している。店などで久しぶりに顔見知りに出くわすとお互いの近況報告になり、「ようやく仮設に入れたよ」「それはよかったね」「でも広い一軒家で暮らしてきたから狭いよね」「でも贅沢はいえないよ」――そんな被災者同士の立ち話があちこちで聞かれる。

 仮設住宅は1〜2人世帯なら1DK(四畳半一間)、3〜5人世帯なら2DK(八畳一間)、6人世帯以上なら3DKなど手狭だが、何カ月間も他人の家に身を寄せたり、避難所での段ボール生活をしてきた被災者にとっては天と地ほどの違いがあるといわれる。

 それでも入居できるのは例外を除いて自宅が「半壊以上」の世帯に限られ、入居期限は2年。「あっという間に期限が来る。入った途端に次の住まいについて考えなければいけない」という人もいれば、「この復旧速度ではとても2年後の自宅再建にはこぎ着けない。これからずっと仮設暮らしになるのかもしれない」と不安を口にする人もいる。仮設住宅に入って終わりではなく、期限付きの「仮」生活はまだまだ続くのだ。

 一方、仮設住宅に応募するも当選から漏れ、一次避難所で今も段ボール生活を続ける被災者もいる。避難所でボランティアをする市民からは、積もり積もった憤りの声が聞かれた。

 宝立地区の避難所でボランティアをする50代の男性は、「今は国を挙げて総裁選をやっている場合なのか? 政治家とはそんなものなのか」と語気を強めた。この地域にも先日、自民党総裁選候補の「大名行列」が在京メディアを引き連れて視察に来たが、違和感しかなかったという。

 「この地域は水も下水も使えない。行政は最初は“3月までに復旧”と説明していたが、それが“6月まで”になり、もう8月も終わる。今では期限をいわなくなり“一生懸命やっています”というだけだ。地域にとって必須の橋も地震で壊れてしまったが、修復は5年先だという。いつまでにというよりも、本当に復旧させるつもりがあるのかを確認しなければならない状態だ。見ての通りこの地域(宝立町鵜飼地区)は、7〜8割の家が住める状態ではない。公民館も上下水が使えないため避難所としては役に立たず、宝立小学校に最大で700〜800人の被災者が身を寄せ、当初は玄関から体育館まで段ボールベッドを敷き詰めて生活していた。今は順次仮設に移って30人程度になっているが、次の行き先がない。抽選に外れても“○月には仮設に入れる”といわれたらまだ頑張れるが、いつまで続くのかもわからない避難生活ほど辛いものはない」と訴えた。

 震災後から避難所となった市内の小中学校では、体育館や空き教室に段ボールベッドを敷いた生活が8カ月続いており、学校も再開しているため使えるスペースも先細りしてきた。国や行政のサポートが皆無のなかで、被災した市民たちが交替でボランティアを担い、炊き出しや支援物資の配布などをおこなってきたという。市内最大の宝立小中学校の避難所も8月末で閉鎖される予定だという。


避難所に身を寄せる避難者たちの段ボールベッドで仕切られた生活空間(8月24日、珠洲市)


避難所の小学校ではサーカス団が慰問に訪れ、親子連れが集まっていた(同上)

 ボランティアの男性は、「珠洲市では仮設住宅の設計を有名デザイナーに依頼したが、建築費が高すぎるため頓挫して遅れ、さらに土地がないなどの理由で工期が3カ月以上遅れた。だから8月末になっても仮設住宅が全員分完成していない。早く入りたい市民はたくさんいるが、1世帯につき申請は1回限りと法律で決まっているので、狭い部屋が複数空いていても家族連れは入居することができない。入りたいのに入れる部屋がない。もっと柔軟な対応はできないものか」と疑問を語った。

 また「私の自宅は最初の調査では“半壊”となったが、その後に不動産鑑定士が改めて調査して“全壊”と認定された。そのため罹災証明の発行が1カ月遅れ、公費解体や仮設入居の申請もすべて遅れた。学校での避難所生活が半年間続くなかで後期高齢者の母が体調を崩し、エコノミークラス症候群と診断されたので焦って仮設住宅を申し込んだが、1Kの部屋しか開いていない。だから母だけ入居させ、私は電気だけ使える知人宅に家賃を払って暮らしている。それも3カ月間の期限付きだ」と話した。

 別の男性被災者は「仮設住宅の整備は何カ月も遅れているのに、国も県市も支援だけはきっちり期限通りに打ち切る。高齢者や避難者への朝夕の弁当配食もついに夕方の1食だけになり、それも午後3時〜6時の間に健康増進センターにとりに行かなければいけなくなった。無料バスは週2回しか出ていないのに。“食中毒を考慮した措置”というが、要するに配食数を減らしたいのだ。そのため前日に配られた異臭がする弁当を高齢者が食べる事態にもなった。そもそも避難所には冷蔵庫もなければ、炊事場もなく、すべて民間ボランティアが実費を出して揃えたものだ。僻地の避難所では調理師免許を持った市民が炊き出し支援をしてきたが、生活も成り立たせなければならず、限界が来ている。国や県市は“復興のために経済を回せ”というが、避難者は自炊する環境も魚や肉を買う場所もなく、ドラッグストアやコンビニの弁当でしのいでいる。そんなことを8カ月間も自分の親や家族に強いることができるのか?と行政の長には考えてもらいたい」と胸の内をのべた。

 8カ月が経過するなかで国や行政は「○カ月間」「○月まで」と支援の期限だけ決めて打ち切り、メディアは現地報道をやめ、「仮設が完成」「避難者は減少」と復興ぶりを演出しているが、住民たちが本来帰還すべき居住地域は、崩壊家屋やガレキがそのまま放置され、道路はひび割れ、電柱は倒れ、水道や下水も使えず、使えても仮の応急処置にすぎない。「復旧した」という水道管も仮設の管が道路脇に剥き出しになっており、本格復旧といえる状態ではないことは現場に来ればすぐにわかる。離散した地域コミュニティや、失われた生業(なりわい)の再建はほど遠いのが現実だ。

 「こんな状態で今後の見通しを立てて自立しろといわれてもできるわけがない」「たとえ自宅を修復したとしても、目の前の電柱は倒れて家に電気が来ていない。地域で暮らす人が減ったとき、果たして直してくれるのか心配している」「“やる、やる”といいながら実態が動かない状態を見ると、そもそも行政に街を復旧する気があるのかどうかもわからない。若い人が将来にわたって珠洲で生活しようと思えなければ帰ってこない」「高齢者たちが帰ってきても、若い人たちが流出していくことが街の将来にとっては大きな心配だ」と、行政への不信感や絶望感が口々に語られていた。

 それぞれの市町行政の問題とは別に、震災直後から国は被災地復興における財政の効率化や能登半島居住区の集約化をうち出しており、そのメッセージが自治体に対する隠然とした圧力となっていることは想像に難くない。メディアから賑々しく流れる「北陸応援」「がんばれ!石川」のアナウンスとは裏腹に、放置された被災地の冷酷な現実からは、能登被災地の切り捨てという明確な意図を感じざるを得ない。

地域消滅を心配する声も 珠洲市沿岸部集落


土砂に埋まった沿岸道路とトンネル(珠洲市大谷地区)

 津波被害を受けた珠洲市宝立町の40代の男性は、「行政の迷走ぶりを見ていると、この街を再建して元の生活をとり戻すのか、それとも東北被災地のように沿岸部から集団移転するのか、明確な方針が見えない。いつまでたっても解体やインフラ復旧が進まない裏には住民にいえない事情があるのではないかと思ってしまう。石巻から来たボランティアに聞くと、“宮城県沿岸部の復興計画では集団移転を既定方針にして、地元に残る選択肢を作らなかったことが大きな失敗だった”と話していた。珠洲市の住民アンケートで、宝立町では“地域に戻りたい”という回答が大多数だった。アンケートをとるだけで復旧が進まない。国や県は、どうせ過疎地なんだから金をかけて復旧しても意味がないと考えているのではないか」と話した。

 約50年前に関西電力や中部電力が原発立地を計画(2003年に凍結)した珠洲市高屋地区の男性漁師は、「地震で海底が隆起して漁港の岩盤が崩落し、船底が海底に当たるため漁船を港から出すこともできない状態になっている。私は金沢で暮らす息子のもとに身を寄せたが、住民の多くは加賀市山代に集団避難していた。7月になって仮設住宅に入ることができ、高屋に戻ってこられた。だが自宅は全壊。これからローンを組んで新居を建てることはできない。先は見えないが地元に戻ってこられただけでもほっとしている」と話した。

 また「原発を作らせていたら今頃大変なことになっていたと思う。当時は電力会社が住民への買収工作をして、住民は反対と推進に分断されて親戚同士でも挨拶もしない異様な空気もあったが、計画凍結後はしこりを残さずに部落は正常に戻った。この地域を再建して、若い人たちが戻ってこられるようにしないと、また同じような施設の計画候補地にされるのではないかと危惧している」と話した。

 同じく仮設住宅で暮らす女性も「この地域の海では春にはワカメ、冬にはノリもサザエも住民は好きなように採れる。山にはウドもワラビもある。震災で家はなくなったが、この地域で生まれ育ったものとして海と山、畑があれば生きていける。それだけに都会で何もしない避難生活は苦痛でたまらなかった」と話し、「それでも若い人たちは収入がなければ家族を養ったり、生活もできない。私たちも貯金を切り崩す生活がいつまで持つか。今も崖崩れで海岸の道路が寸断されたままで、珠洲市北端の大谷や高屋は陸の孤島状態だ。早く道路と港を直して漁業を復興しないと集落がなくなってしまうのではないか」と将来への不安を口にした。

(次号につづく)


漁港に掲げられた横断幕(珠洲市高屋地区)


軒並み家屋が倒壊している珠洲市蛸島地区の現状(8月24日)

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/470.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 米国の影と危うい新自由主義 進次郎出馬会見の舞台裏と下馬評(日刊ゲンダイ)

※2024年9月7日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大 文字起こし


※紙面抜粋


「改革」を連呼(C)日刊ゲンダイ

「政治改革」「聖域なき規制改革」などを挙げたが、マトモな識者はどう見たか。親父と菅譲りの新自由主義の加速と、その裏に見え隠れする大企業との癒着と米国の影。庶民の暮らしには何も響かないボンボン2世の薄っぺらさと付け焼き刃。

  ◇  ◇  ◇

 予定より1週間ずらし、念入りに“予行演習”したのだろう。6日開かれた小泉進次郎元環境相(43)の自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬表明会見。世論人気から石破茂元幹事長(67)との決選投票になるといわれている。真打ち登場とばかりに、メディアも自民党内も固唾をのむ注目度だった。

「永田町近くにオフィスを借りて、選挙事務所にしている。会見はそこで行われ、記者の人数を絞り込んで、座席指定までする警戒ぶりでした。番記者ばかりが質問にあたって文句が出たので、フリーもあてたようです」(会見に出席した記者)

 プロンプターを駆使し、用意された原稿に何度も目をやる。質疑応答では「環境省時代の発言が軽い」「知的レベルの低さで(首脳会議で)恥をかくのではないか」などの厳しい質問もあったが、へりくだる様子でかわし、自民党内からは安堵の声も聞かれた。

「とりあえず、ボロは出なかった。落ち着いて安定していた。第一関門は突破した。これで評判が上がるんじゃないか」(自民党中堅議員)

各論だけの菅前首相タイプ

 会見場の進次郎の背中のボードには「決着」の文字。「長年議論ばかりを続け、答えを出していない課題に決着をつけたい」と意気込んだ。

 1年以内に実行する政策として掲げたのは「政治改革」と「聖域なき規制改革」だ。しかし、政治改革では、派閥裏金事件に関与した議員の非公認にまで踏み込むのではないか、などと囁かれたが、「説明責任や再発防止に取り組む姿勢、地元の意見を踏まえ厳正に判断」にとどまる弱腰。政策活動費の廃止や旧文通費(調査研究広報滞在費)の公開は既に他候補も打ち出していて目新しくもない。

 一方、規制改革では、労働市場改革として解雇規制の見直しをしきりに強調した。自民党内で賛否が割れる夫婦別姓については、法案を出し、採決で党議拘束を外すとした。

 そして、「最優先課題」と位置づけ、ことのほか力を込めたのは「憲法改正」だ。「立党以来の国民との約束」だと仰々しく、自衛隊明記などで国民投票を実施すると訴えた。岩盤保守層対策なのだろうが、「今まで進次郎氏から、改憲なんて聞いたことがない」(ベテラン議員)と党内でもいぶかしむ声しきりである。

 ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。

「記者からの嫌な質問も爽やかに切り返し、自民党を変えるという印象は出していました。けれども、肝心の『政治とカネ』で裏金事件の総括や再調査を口にすることはなく、それでは真の『改革』にならないでしょう。政策の中身も総花的でした。外交や経済で新しいことを言うわけでもない。菅前首相のような『各論』に着目して変えようというタイプですね。日本をどういう国にするのか、どういう国にしたいのか、総合的な国家観が見えず、物足りなさを感じました」

父・純一郎の「聖域なき構造改革」を彷彿


またあの時代へ逆戻り(左から菅前首相、小泉元首相)/(C)日刊ゲンダイ

 弁舌爽やかな中で、国民だましの言い回しがあったことは見過ごせない。

 裏金議員について「選挙で信任を受けるまで要職に起用しない」と言い切ったが、これは“改革やってる感”の演出にすぎない。進次郎は、その前段で「早期に衆院を解散し、国民の信を問う」と発言しているのである。

 すぐに選挙に突入するのだから、裏金議員が要職に就く場面など、そもそもないはずだ。国民をペテンにかけてはいけない。

 そして、進次郎の主張の根底に見え隠れしたのが、父・純一郎元首相と、後見人である菅前首相譲りの危うい新自由主義思考だ。「聖域なき規制改革」の文言は、かつて純一郎が竹中平蔵氏とともに推し進めた「聖域なき構造改革」を彷彿させる。

 進次郎の政策を実際にまとめたのは、菅が首相時代に重用した官僚たちだとされる。菅の短命政権ではやれなかった新自由主義的な政策を、進次郎政権で加速させるということだ。

労働者が求めるのはクビ切り自由化ではなく賃金上昇

 それがクッキリ現れたのは、自民党にとって長年の懸案事項となっている「解雇規制の見直し」への言及である。1時間の記者会見で、進次郎が最も時間を割いて説明した。安倍政権時代に「働き方改革」の一環として打ち出された生産性向上のための労働市場改革であり、別名「クビ切り自由化」と呼ばれた金銭解決による解雇のことである。

 進次郎は、既に岸田政権でも導入されているリスキリング(学び直し)と再就職支援を大企業に義務付けることで、「働く人が前向きに成長分野へ移ることのできる制度を構想したい」と言ったが、ちょっと待って欲しい。

 元経産官僚の古賀茂明氏はこう言う。

「『リスキリングを企業に義務付ける』と言うと、企業にとって厳しい政策に聞こえますが、実態はこれまでの自民党政権が進めてきた仕組みと何ら変わらず、労働者個人のための政策にはなり得ません。企業のご用聞きをして、金銭解決とセットで解雇規制を緩和し、企業に補助金を出すことになる。労働市場改革で生産性を向上──これを自民党は長年、投資家から要求され続けてきている。従業員をどんどん解雇すれば、企業収益が上がり、株価も上がる。つまり、大企業やマーケットに応えるための政策なのです。お金をくれる人にお金を戻すのが自民党政治。だから企業・団体献金を残している。労働者が求めているのは賃金上昇ですよ。現状、全国平均で1054円の最低賃金を2000円に大幅アップさせるとでも言ったらどうですか」

「地位協定見直し」を否定

 労働市場改革で生産性を向上させようというのが株式市場の要求であれば、まさにそれは、富める者はますます富み、持たざる者はますます苦しくなるという「弱肉強食」を是とする米国の論理だ。

 進次郎は純一郎同様、知る人ぞ知る親米政治家。当時、現職首相だった父のコネを利用して米名門・コロンビア大大学院に留学したと報じられているし、政治学修士号を取得した後は、ワシントンの「戦略国際問題研究所」(CSIS)の非常勤研究員を務めた。CSISは日本外交に絶大な影響力を持つジャパンハンドラーの巣窟だ。

 そういえば会見で、米軍関係者の犯罪などへの対応として「日米地位協定の見直し」について問われたが、即座に「考えていません」と否定していた。米国の属国のままでいいということなのだろう。

「エネルギー政策は脱原発から原発の活用へと変わった。改憲への熱心さにも驚きました。結局、進次郎氏も『自民党の総理』になるという覚悟を決めたということ。『古い自民党と決別する』と力説し、新しい自民党政治の象徴のように振る舞っていますが、現実には、自民党の多数派が望む方向性を打ち出し、普通の自民党議員にならなければ総理になれないわけです。だから、進次郎氏が総理になったら、これまでの自民党とは違う政策を掲げるのではないかと“豹変”を期待するのは甘い。他の総裁候補も同様ですが、みな自民党の政治家ですから、『改革』と言ったって何も変わりませんよ」(古賀茂明氏=前出)

 進次郎はこの週末、7日は東京・銀座、8日は横浜で街頭演説する。「自民党をぶっ壊す」で自民党員でもない世論を巻き込んで沸かせた「小泉劇場」の再来を狙っているのは間違いない。

 とはいえ、「出馬表明の第一関門はクリアしたが、この先はもっと厳しく突っ込まれるだろう。総裁選は告示から15日間もある。最後までボロを出さずに行けるのかどうか」(前出の自民党中堅議員)。

 会見で透けて見えたのは、大企業との癒着と米国の影。庶民の暮らしには何も響かないボンボン2世の薄っぺらさと付け焼き刃だ。断言しよう。進次郎で自民党が変わることも、日本が良くなることもない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/471.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 麻生太郎キングメーカー残留狙いで「石破茂に乗る日」…次の総理総裁が「進次郎なら亡命」(日刊ゲンダイ)

麻生太郎キングメーカー残留狙いで「石破茂に乗る日」…次の総理総裁が「進次郎なら亡命」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/360289
2024/09/09 日刊ゲンダイ


確かに総裁選は人気投票であってはならないけれど…(自民党の麻生太郎副総裁)/(C)日刊ゲンダイ


麻生太郎副総裁の支援を受ける河野太郎デジタル相(C)日刊ゲンダイ

「人気投票になっては絶対にいけない。国の将来を間違えることになる」

 自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で河野太郎デジタル相(61)を支援する麻生太郎副総裁(83)が、こんな発言をしていたという。麻生派に所属しながら茂木敏充幹事長(68)の支援を決めた参院議員が、7日に宇都宮市で開かれた茂木の総決起大会で明らかにした。

「次の総裁に誰がふさわしいか」という人気投票のような世論調査の結果への皮肉か、河野の不人気ゆえの負け惜しみか。現状、世論調査ではトップ争いを石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相(43)、3位に高市早苗経済安保相(63)という順で、河野は4、5位やそれ以下に沈んでいる。麻生はキングメーカー脱落必至、政界引退も囁かれるほどの落ち目だが、麻生発言を深読みする自民党関係者はこう言う。

「人気投票がダメというのは『進次郎はNO』という意味でしょう。麻生さんは近しい周辺に『進次郎が総理総裁になったら亡命する』とまで言っているそうです。総理経験者として、進次郎さんの政治経験の浅さが不安なのは当然ですが、それ以上に問題なのは、進次郎さんのバックにいるのが菅義偉前首相(75)と武田良太元総務相(56)だということ。特に、同じ福岡県が地元の武田さんとは犬猿の仲です。地元の地方選挙を含め、常に対立してきた。麻生さんは、武田さんを利することだけは絶対に許せないはずです」

決選投票が下馬評通り「石破vs進次郎」なら…


進次郎はNO(C)日刊ゲンダイ

 自らの政権時に“麻生降ろし”に走った石破とは長年の確執があるといわれてきたが、総裁選の勝者が1回目の投票で決まらず、決選投票が下馬評通り「石破vs進次郎」なら、究極の選択で麻生は石破に乗るのか。

「岸田派は決選投票で石破さんに乗る可能性が高い。岸田首相ひとりにキングメーカーの座を奪われるくらいなら、麻生派の票を石破さんに乗せて恩を売るかもしれません」(前出の自民党関係者)

 どこまでも醜い権力争いで懲りない面々。たとえ麻生が本当に亡命しても、国民は嘆かないだろう。

  ◇  ◇  ◇

 麻生派の「裏金疑惑」が拡大し、派閥領袖・麻生太郎副総裁の「政界引退説」まで浮上。●関連記事『麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援』で詳報している。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/472.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 立民代表選、消費税で相違 4候補が福岡市で討論会(東京新聞 TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352963?rct=politics



テーマは、消費税減税。


こういう議論は、代表選くらいでしか聞くことは出来ない。

有権者にとっては、この上なくいい機会になっていると言えるのではないか。

それにしても、消費税に対する認識は4者4様とは。

この違いは、政治家としての立ち位置の違いを色濃く反映していて面白い。

場合によっては、その政治家の仮面に隠された素顔を知ることができる。

消費税に関しては、個人的には吉田氏に一票。

「生活現場の声」は重たく響く。



以下に記事(共同通信配信)の全文を転載する。


立憲民主党は8日、代表選討論会を福岡市で開いた。消費税減税がテーマとなり、野田佳彦元首相(67)と枝野幸男前代表(60)はいずれも否定的な見解を示した上で、所得に応じて給付や控除を実施する「給付付き税額控除」の導入を主張した。泉健太代表(50)と吉田晴美衆院議員(52)は物価高対策の一環として、食料品の税率引き下げに言及。4氏の間で立場に相違があった。

 財務相経験者でもある野田氏は「消費税を基幹税と位置付けることで、日本社会は成り立っている。安易に減税はできない」と強調した。

 枝野氏も「財政の健全性を無視して物事を進めれば、国民生活に多大な迷惑をかける」と指摘。逆進性対策としては、減税より給付の方が効率的だと語った。

 泉氏は、給付付き税額控除とともに「食料品の税率引き下げはかなり効果がある」と説明し、二つの方法を中心に検討を進めたいとの考えを示した。

 吉田氏は、毎日買い物をする中で、負担を感じるのが食料品の消費税だとした上で「生活現場の声として、非課税にする必要がある」と主張した。


記事の転載はここまで。



そもそも「消費税」とは何ぞや。EU各国で実施されている「付加価値税(VAT)」とはどう違うのか。

そして、EU各国と同様に、食料品は非課税、或いは日用品も医薬品も非課税、といったことがどうして出来ないのか。

どうしてやらないのか。


「消費税」とは何ぞや。

国税庁の説明によれば、

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/01_3.htm

「商品などの価格に上乗せされた消費税と地方消費税分は、最終的に消費者が負担し、納税義務者である事業者が納めます。」

要するに、「消費」にかかる税であり、事業者は納税義務者であるだけであって、消費税の負担は1円もしていないと。

(但し、商取引の関係の中で、立場の弱い零細事業者が正当に消費税分を商品の価格に上乗せ出来ているとの前提に立てばの話ではあるのだけれども・・・)

そして、財務省によれば、

「消費税は、他の税とは異なり、世代や就労の状況に関わらず、広く国民の皆さまに負担をお願いするものです。」

と説明している。

消費税を負担しているのは、「世代や就労の状況に関わらず、幼稚園児から、食事を切り詰めながら細々と生きている老人に至るまで、全ての国民」ということになる。

そうなのだ。

そうであるからこそ、所得の少ない人ほど重税感がより大きくなっていく、「逆進性の問題」が無視されてはならない・・・のだ。


消費税減税に反対の立場をとる野田氏は、「消費税を基幹税と位置付けることで、日本社会は成り立っている。・・・と、基幹税であることを反対の理由にしている。」

それはおかしい。

基幹税とは、税収に占める割合が高い税目。国税では所得税・法人税・消費税の 三つ で、基幹三税といわれている。

野田氏の論理では、基幹三税の減税、すなわち所得税も法人税も減税などは出来ないことになる。

実際には、所得税減税、法人税減税は行われている。

野田氏の言う、

「消費税を基幹税と位置付けることで、日本社会は成り立っている。安易に減税はできない」

という言葉は、その場の出まかせの類いでしかない。

消費税減税が出来ない理由とはなり得ない。

野田氏の意識は、消費税をEU等の付加価値税と同じと考えているのだろうか。

付加価値税といえば、事業者の生みだした付加価値にかかる税である以上、担税者は付加価値を生み出した事業者ということになる。

そして、事業者が、付加価値税分を価格転嫁した場合に、消費者にその負担が転嫁され、のしかかることになる。

消費税と付加価値税の決定的な違いは、「輸出戻し税」に表れてくる。

消費税の「事業者負担は無い」という考え方では「輸出戻し税」は制度として必須になる。

付加価値税の「担税者は事業者」との考え方からは、「輸出戻し税」は存在する理由が無い。

「消費税」が、輸出大企業のための税制と言われる所以だ。


日本の一般会計の税収はどのようになっているのか。

財務省の資料によれば、

2024年(予算)で見れば、消費税23.8兆円、所得税17.9兆円、法人税17兆円となっている。

1989年は、消費税3.3兆円、所得税21.4兆円、法人税19.0兆円。

2010年は、消費税10.0兆円、所得税13.0兆円、法人税9.0兆円。


1989年から2010年の20年を見れば、消費税が7兆円増加し、法人税は10兆円減少している。

消費税導入当初の1989年から2024年の35年間で見ても、法人税、所得税は、減少し、消費税のみが20兆円も増加していることがわかる。

このことは何を意味しているのか。

幼稚園児にまで税負担を強いて、大企業優遇、富裕層優遇をしているということだ。

しかも、「付加価値税」とぜず、「消費税」とすることで、輸出大企業への「輸出戻し税」という「補助金」を正当化しているということだ。


そんな消費税を基幹税などと言う。

「逆進性の問題」を解消してからにしてもらいたい。

同時に所得税、法人税の累進性の強化も頼むわ。


枝野氏曰く、

「財政の健全性を無視して物事を進めれば、国民生活に多大な迷惑をかける」

と。

消費税減税を否定する理由として、「財政の健全性」を人質にする。

消費税の過大な負担は、国民生活に多大な迷惑をかけていることに、無神経すぎる。

そんな意識が、彼をして、消費税減税は「焼け石に水」と言わせるのだろう。

枝野氏によれば、年間1億円を消費する富裕層から1000万円の消費税を集めて、貧困層に再配分するのだとか・・・。

日本の富裕層とは、どのくらいの比率なのかご存じなのだろうか。

国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」を基にした資料によれば、年収1000万円以上の人の割合は5.4%、年収2000万円以上の人の割合は0.6%だそうだ。

ちなみにこの調査時の給与所得者数は5078万人。

私には、「年収」ではなくて、年間1億円を「消費する人」がいることなど想像ができない。

ましてや、そんな人の数など・・・。

典型的な「机上の空論」ではないのか。


このことも、野田氏と同様、財務真理教と揶揄されるほどの財務省の代弁者振り。

まるで、財務省に重大な秘密を握られているかのような従順さではないか。

国会議員が代弁すべきは、「国民の声」。

そのことを忘れてはいまいか。

そんな中、吉田氏の発言が「国民の声」、「生活現場の声」を代弁している。

今の狂乱物価の最中、EUの付加価値意税を研究すれば、食料品の非課税は当然の帰結として、俎上に上がる。


野田氏の「・・・日本社会は成り立っている。」発言も、枝野氏の「財政の健全性を無視して・・・」発言にしても、そう言うことが「天下・国家」を論じていると錯覚してはいまいか。

それとも、自身を「大物」に見せるための・・・なんと言えばいいか、ほら・・・。

おお、その「法螺」よ。

2人の発言からは国民に対して「寄り添う姿勢」、「慈愛」といったものは感じられない。

泉氏の食料品の税率引き下げ発言は評価するが、今問題になっているインボイス制度、その必要性が複数税率の存在が理由の一つになっていることを勘案すれば、吉田氏の言うように、「非課税」が妥当ではないのか。

その時は、是非とも「生活必需品」も非課税にしてもらいたいものだ。














http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/473.html
記事 [政治・選挙・NHK295] 吉田晴美氏のジャイキリあるか? 立憲代表選「食料品は非課税」掲げ“台風の目”になる可能性(日刊ゲンダイ)

吉田晴美氏のジャイキリあるか? 立憲代表選「食料品は非課税」掲げ“台風の目”になる可能性
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/360288
2024/09/09 日刊ゲンダイ


1期生で出馬した吉田晴美候補に高まる期待感(C)日刊ゲンダイ


1期生で出馬の吉田晴美(C)日刊ゲンダイ


1期生で出馬の吉田晴美(C)日刊ゲンダイ


立憲民主党代表選挙、候補者の4人(C)日刊ゲンダイ

 立憲民主党の代表選(23日投開票)にスポットが当たりつつある。

 8日は、出馬した野田佳彦元首相(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4人が福岡市で揃って街宣した。下馬評は「野田優勢」(立憲関係者)だが、目下、1期生で出馬した吉田氏に期待する声が高まっている。

 特に注目されているのが、吉田氏が掲げた政策だ。「教育+経済」の視点で国民生活の底上げを訴えている。物価高対策の一環として、食料品の消費税について「非課税にする必要がある」と公約に明記した。

 これを受け、泉房穂前明石市長がX(旧ツイッター)で〈『消費税の食料品非課税』は、イギリスなど多くの国で具体化されてきており、かねてから私も訴え続けてきた。代表選での政策論争に期待している〉と評価。吉田氏は台風の目となる可能性がある。

「爪痕」残す展開も


(C)日刊ゲンダイ

「吉田さんといえば、2021年衆院選の東京8区で自民党の石原伸晃元幹事長を落選させる“ジャイアントキリング”を果たし、話題を集めた。党内ではそんな彼女を評価する声がある。野田、枝野、泉3氏のいずれかを支援することで色がついてしまうことを恐れる議員にとっては、1期生でフレッシュな吉田さんは支援しやすい事情もあります。決選投票に進むなど“爪痕”を残す展開もあるだろう」(永田町関係者)

 一方「現実的にはなかなか厳しい」と言うのは、立憲ベテランだ。

「代表選では何だかんだ言って組織票の存在が大きい。地方議員には野田さん支持者が、党員・サポーターは枝野さんファンが多い。いわゆる浮動票が少ないため、1期生の吉田さんには票が集まりづらいでしょう」

 結局「昔の顔」の野田元首相が代表になるのか。気がかりなのは“ゆ党”日本維新の会との距離感だ。たびたび、協力に前向きな姿勢を示している。

「野田さんは維新の馬場代表と懇意で、『自分なら維新と協力態勢をつくれる』と考えているはずです。5日の民放番組で、与党候補に勝てるなら立憲候補を降ろす可能性に言及しましたから、選挙協力まで視野に入れているのでしょう」(前出の永田町関係者)

 今秋にも行われそうな衆院総選挙での野党一本化は重要だ。ただ、兵庫県知事のパワハラ告発問題などで維新はボロボロ。手を組めば立憲もダメージを受ける恐れがある。そもそも「第2自民党でいい」と言い放つ政党と握って大丈夫なのか。いっそ、若い人材に任せた方がいいのかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 野田元首相の民主党政権転落“A級戦犯”との批判は今もつきまとうが、野党第1党のナンバー2に返り咲き、選挙を仕切った過去はあまり知られていない。●関連記事『【もっと読む】立憲新代表「最有力は野田佳彦」で大丈夫? 仕切った大型選挙ことごとく惨敗の“黒実績”』で詳報している。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/474.html

記事 [政治・選挙・NHK295] 次期総選挙対応は候補者選別支援(植草一秀の『知られざる真実』)
次期総選挙対応は候補者選別支援
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/09/post-28fa2c.html
2024年9月 9日 植草一秀の『知られざる真実』

9月4日開催の「ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)」主催

災害・食料・消費税
総選挙で日本をアップデート
ガーベラの風″国会イベント

は会場を埋め尽くす市民の熱気が満ち溢れるなかで開催された。

参加受付開始から早々に参加申し込みが定員に達し、多くの方に受け付けをお断りさせていただきご不便をおかけした。

しかし、すでにインターネット上に動画が配信されているので、ぜひご高覧賜りたい。

TTBジャーナルさま
https://www.youtube.com/watch?v=MGQT7ygxutw&t=2846s

IWJさま
前半
https://www.youtube.com/watch?v=w2ORBF_QKhY&t=19s
後半
https://www.youtube.com/watch?v=KPTH30p5qEI

基本テーマは

災害・食料・消費税。

新3S政策と命名した。

災害の焦点は原発で、日本は直ちに原発ゼロの決断を下すべきだ

政府は日本農業の崩壊を誘導し、米国の規制基準を日本に持ち込み、食の安全を破壊している。

これを抜本修正すべきである。

消費税減税・廃止が喫緊の課題。

イベントでは私から消費税減税・廃止について提言を示す予定だったが、時間が無くなり断念した。

次期衆院選では、これらの基本政策を確認し、基本政策を共有する市民と政治勢力、候補者の連帯を呼び掛ける。

政党単位では一部の野党が示す基本政策が私たちの主張と合致しない。

政策を基軸に候補者を選別し、私たちと基本政策を共有する候補祖を選別し、その候補者に私たちの投票を集中させる戦術を採用する。

「選別支援」が総選挙の基本対応になる。

イベントでは「ガーベラの風」顧問で「村山談話を継承し発展させる会」理事長の藤田高景氏から私たちのイニシアティブを提案させていただき、満場一致で承認いただいた。

その「イニシアティブ」を掲載する。

「総選挙に向けてのガーベラの風″イニシアティブ

日本経済長期停滞の下で労働者の実質賃金は過去27年間に17%も減少しました。この間に消費税率は10%に引き上げられ、日本の主権者は下流に押し流されています。他方、大企業利益は空前の規模に拡大しています。

集団的自衛権行使は憲法違反であるとの政府見解は書き換えられ、憲法改正の手続きを経ることなく憲法の中身が一内閣によって改変されました。自衛隊は米軍指揮下に組み込まれ、戦争準備が加速しています。

福島原発の悲劇を体験した私たちは原発廃止を決意したはずでしたが、一転、原発全面推進の旗が振られています。

TPP断固反対を掲げた自民党がTPPを推進し、日本の農業は壊滅の危機に瀕し、食の安全が根底から損なわれています。

このなかで、政治とカネの巨大組織犯罪に直面した岸田内閣が終焉し、次の総選挙を通じて、私たち主権者が望む基本政策を実現する清新な政権を樹立することが求められています。

原発廃止・食料と食の安全確保・消費税減税・廃止の基本政策を掲げる国会議員が衆議院過半数を制し、私たち主権者が希求する基本政策を実現する清新な政権を樹立することが必要です。そのために、思いを共有する主権者と政治勢力・議員候補者との強固な連帯を呼びかけます。

政治は私たちの命と暮らしを守る根本です。政治に無関心でいられても、政治に無関係ではいられません。私たちの未来を明るいものにするために、すべての市民が笑顔で生きてゆける社会を作り出すために、手をつなぎ、来る総選挙で輝かしい勝利を勝ち取ろうではありませんか。

本日の貴重な提言、提案を基礎にして、沈みゆく日本に、新しい輝きを取り戻しましょう。

未来を明るいものにするか、暗いものにしてしまうか。それは、私たち主権者の行動にかかっています。私たち主権者が主導してこの国の未来を明るいものにしてゆかねばなりません。

この決意を共有し、本日の国会イベントのイニシアティブといたします。

2024年9月4日
ガーベラの風″国会イベント
参加者一同」

9月末に自民と立民の党首選が投票日を迎える。

自民は新しい党首を選出し、その党首を首班とする内閣を樹立すると、直ちに衆院解散・総選挙に突き進むと考えられる。

かねてより、11月10日投開票日での衆院総選挙を予測してきたが、その予測が現実化する可能性が高まっている。

自民は選挙の顔をすげかえるが、新自由主義=弱肉強食奨励=大資本利益拡大のための経済政策を継続する可能性が高い。

これに対して、主権者国民の利益拡大を目指す経済政策を前面に押し立てる政治勢力の躍進が求められる。

そのためには、野党勢力が基本政策を明確にした上で、主権者国民の支持を集める必要がある。

この点を詰めなければならない。

気鋭の政治学者・政治思想家である白井聡氏との共著が好評販売中です。

『沈む日本 4つの大罪
経済、政治、外交、メディアの大嘘にダマされるな!』
(ビジネス社)


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ぜひご高覧賜りたい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/475.html

   

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