
学歴詐称市長の最終目的は450万円のカネ? 観光客もふるさと納税も失う伊東市民の哀れ
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2025/09/21 日刊ゲンダイ

議会を解散した田久保市長(C)共同通信社
静岡県伊東市は今や日本一有名な町になった。
だが、離れていった観光客は戻ってこない。駅前はシャッター通りになったままだ。
「地元の小学生の間で『タクボる』という言葉が流行っています。“嘘をつく”という意味で『お前、タクボったな〜』などと使うよう。市長の居直りは子どもたちにとっても悪影響でしかない」(伊東市民=週刊文春電子版9月7日)
影響は昨年度に約6億5000万円を集めた「ふるさと納税」にまで及んでいるという。
「電話やメールで『去年までふるさと納税で伊東市に寄付していたが、今年はやめる』という厳しい声が届いている」(伊東市企画課=同)
短期間でこれほど“悪名高い”町にしたのは、5月に市長になったばかりの田久保真紀(55)の“しょうもないスキャンダル”だった。
田久保は、市の広報誌に学歴を「東洋大学法学部卒業」としていたが、中退どころか除籍だったことがバレてしまったのだ。
だが、田久保は卒業証書らしきものを市議会で「チラ見せ」するなど、呆れた工作の末、卒業していないことをシブシブ認めた。市民の1人が公職選挙法違反の疑いで告発状を提出し、捜査も始まっている。
7月初めに田久保は「辞職する」と表明した。だが、月末には一転、辞めるのをやめてしまったのだ。不可解というより、彼女は世の中をナメ切っているように私には思える。
市議会が9月1日、市長に対する不信任決議案を全会一致で可決すると、辞職ではなく市議会を解散してしまったのだ。
大義も政策論争もない、ただ「市長の経歴詐称は是か非か」を問う前代未聞の選挙(10月19日投開票)になる。
なぜ、田久保は斎藤元彦兵庫県知事のように、失職して、市長選に再出馬するという道を選ばなかったのだろう。市民の中にも「経歴詐称なんかどうでもいい。市政を進めてくれ」という声があるというから、再選される可能性もわずかだがあったのではないか。
伊東市議会の定数は20人。市長に対する不信任決議を再び可決するには、議員定数の3分の2以上の議員が出席し、過半数が賛成することが必要になる。従って、それを阻止するために田久保は、彼女のシンパ議員を7人以上当選させなければならない。
田久保と長年“事実婚”状態にあるといわれる男性や、彼女の“番犬”を自任する弁護士、伊豆高原メガソーラー計画の反対運動をした仲間をかき集めて擁立しても難しいはずだ。
田久保が解散を選んだのはカネが目当てではないかと、私は睨んでいる。
新しい市議会が招集され、不信任案が決議されるのは12月ごろになる。そうなれば田久保には、ボーナスに当たる期末手当が支給される。
「市長給与は1カ月あたり85万5千円です。期末手当は6月と12月の2回支給されますが、12月分は約180万円。6月の分は就任して日が浅かったので、支給されていない。退職手当の額は市長給与×45%×在職月数で計算します」(伊東市職員課=文春電子版8月19日)
居座った日数だけ給与が増え、ボーナスと退職金で450万円ほどを手にすることになるというのである。
10歳で父親を亡くしたという田久保は、カネに苦労して生きてきたのではないか。もらえるものなら1円でも多くというのが彼女の信条なのかもしれない。
伊東の市民たちよ! 二度と過ちは繰り返すなと檄を飛ばしたいが、こちらもカイロ大学卒業疑惑を抱えている小池百合子を都知事に選んでしまっているから、言いにくいな〜。 (文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)
http://www.asyura2.com/25/senkyo298/msg/175.html


題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。