ユングの共時性と東洋哲学

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ジーン・シノダ・ボーレン 日時 2001 年 9 月 07 日 16:35:07:

ユングの共時性と東洋哲学

                       −−ジーン・シノダ・ボーレン
ユングによれば、共時性とは、因果関係によらずに物事を結びつける原理で
あって、それは、意味のある一致〈同調meaningful coincidences〉において
示されます。例えば人が何か考えたり、夢見たり、ある内的な心理状態にあ
るとき、それが外で起こる出来事と一致するというような状況については、
普通どんな合理的な説明もつきません。例えば、ある女性が彼女の妹の家
が燃えているハッキリとした夢を見て、妹が安全かどうか電話でたたき起こ
したところ、まさにそのとおり火事になっていて、妹は、電話で目を覚まし
たため命びろいしたというような例です。ある研究者が、高度に技術的にわ
かりにくい問題にぶつかって情報が得られず、困っている時、あるパーティー
に出席した所、たまたま隣の席に座った人が丁度必要な情報を提供してく
れたというような場合もあります。またある人のことを考えてる時、電話が鳴る。
出てみると、丁度その時考えていた相手だった。と言う具合です。こういった
例はすべて、共時性を示しています。どの場合でも人はその一致にびっくり
しますが、どうしてそうなったかはわかりません。そういった出来事は、直観
的に何か意味のあることだと感じられ、そこにはそういうことが起こるような
見えない未知のつながりがある、と言う可能性が示されます。ユングはこの
現象を<共時性>と名づけたのです。彼はその重要性を指摘してこういっ
てます。<共時性について理解することは、我々にとって非常に神秘的に
見える東洋の全体性についての考え方に対してその扉を開く鍵である。>
        ーータオ心理学〈ユングの共時性と自己性) 春秋社

ジーン・シノダ・ボーレン
精神医学博士 カリフォルニア大学精神医学臨床教授
ユング派の分析家であり、サンフランシスコを中心に
精力的にセミナー活動する

〈コメント)
強く思い描いたことは、現実になるという現象は、当メルマガでも数多くの
著名人の言葉でご紹介してるとおり、まぎれもない事実です。しかしこうした
現象がなぜに起こるのかと聞かれると、ある人は、単なる偶然や運で片付け
たり、またある人は、宗教、哲学的世界に突入していったりします。
そういう意味でユングの共時性の理論は、それまで偶然やオカルト的な物事として
片付けられてきたこれらの現象に初めて、学術的なメスを入れ、より理論的
に現代人が受け入れれるものとして確立した第一人者ではないでしょうか。


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