《週刊阿修羅マガジン》第8回「神戸事件の謎」

マガジンメイン 《週刊阿修羅マガジン》第8回「神戸事件の謎」 98/04/25(土) 03:48:53

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以下「★阿修羅♪掲示板」より、


●『神戸事件の謎』

インターネットでも話題になった「酒鬼薔薇事件」は【終わりました】。
今やこのことを機縁に、現代の教育を考えるだとか、少年法改正を考える
だとか、要はその事実を【前提】にして、さまざまな立場の人が登場して
いろんなことを好き放題言いあっています。

しかし、酒鬼薔薇事件は【終わっていない】と主張している人たち、しかも
説得的な証拠をたずさえ強力に主張している人たちがいます。果たして少年
Aは犯人なのか、と。とすると、いま酒鬼薔薇事件の事実を【前提】として
いるいろいろな議論、そして社会の方向づけというものの意義が非常に疑わ
しくなってくるのではないだろうか。

いや、それどころか、本当は逆であって、一連の事件は、社会を悪い方向に
向かわせるための【前提】を無理矢理つくるために、何者か権力によってし
くまれた謀略なのではないか、ということさえいえるかもしれない。

と、こうした主張を現在している人たちが「革マル」で、政治的な団体なの
ですが、以前このBBSでも話題になっていました。最近では調書流出やア
ジト捜索などで物議をかもしていますが、いったい彼らは何を言っているの
か、ということを、そもそも知らずして最近の動きを正しく理解することは
できないでしょう。

とはいっても、今、まじめに「少年Aは犯人ではない」などというと、言わ
れたほうが引いてしまうのも当然だし、「お前はオウムか」となるのが正直
なところでしょう(^^)。しかし、かといって、国家機関やマスコミが事実を
歪曲や隠蔽していたり、都合の良い事実ばかり選択していたりすることが
見え隠れしてくる場合、そのことに最初から目をつぶるのはおかしいだろう。
目のつぶる度合いでその人のある種の【信頼度】を判定できるだろう。
全く目をつぶっている人は【何かある】に違いない。そうした論者の社会の
制度改革にかんする意見の意図にも【何かある】のでは、となる。そんな
論者は【信頼】できるのか。

というわけで、私がこう抽象的にダラダラ書いても仕方がないので、
『神戸事件の謎〜「酒鬼薔薇聖斗」とは?』、4/15刊行の新刊書ですが、
「あとがき」の引用と、多少コメントをしたいと思います。
この本に書かれていることがすべて本当であれば、正直な感想は

「すごく怖い」

です。オカルトまじりの陰謀論なら、「著者もすこし頭きてるのでは」とい
う変な安心感がありますが、これは過激な反権力的政治結社によるものと
はいえ、終始その論証は事実=根拠をしめしつつ冷静に行われています。

「日本が狂ってきている…」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

『神戸事件の謎〜「酒鬼薔薇聖斗」とは?』

あとがき

〔1〕

 日本列島を震撼させた神戸の小学生惨殺事件は、この事件の「容疑者」
として逮捕されたA少年を、家庭裁判所の審判にもとづいて医療少年院に
送致する、というかたちで決着させられた。
 この事件は、しかし、ほんとうに終わったのであろうか。断じて否である。
 実際、この事件をめぐる数々の疑惑と謎は、具体的になんら分析されはしな
かった。物証が何ひとつないことを知りながら、しかも「決定要旨」第四項目
にみられるように、「偽計による自白」をあえて認めながら、神戸家裁の
井垣康弘裁判官は、「非行からの更生を促す」という少年審判の建前をも逆用
するかたちで保護処分を選択したのである。
 そしてA少年の弁護団もまた、「大人であればとうぜん無罪で争うが、少年
であったから争わなかった」という弁護団長・野口義国の言辞(一九九七年
十一月十五日に札幌で開かれた全国付添人経験交流集会での特別報告)どおり
に“温情あふれる”弁護をおこない、もってA少年を医療少年院送りにしたの
である。
 かくしてこの事件は、闇の中に封じられることになった。
 こうした結果がうみだされたのは、いうまでもなく、警察権力の情報操作
と、これに踊らされた日本のマスコミと自称「知識人」たちの思想的荒廃
に固く結びついているのである。すなわち、A少年を「犯人」にしたてあげた
うえで、みずからの思想的低水準を自己暴露するような評論をならべたて、そ
うすることによって、神戸児童連続殺傷事件の謀略性を隠蔽しようとして躍起
になっていた警察権力に奉仕する、という破廉恥きわまりない役割を果たした
のが、多くのジャーナリストや知識人であったのだ。
 警察の捜査を嘲笑い「義務教育」への憎悪を剥きだしにした第一・第二の
挑戦状(犯行声明)や、「懲役13年」と題された『死霊』の作者も真っ青に
なるような文章が、国語の成績のけっして良くないA君によって書かれたと
する警察発表。――この荒唐無稽な物語に何の疑問も抱かず、たとえ抱いたと
しても“臭いものにフタ”式の沈黙を守ってきたのが、自称「文学者」や
「知識人」であった。
 さらにA君を逮捕した警察が、二、三月の連続少女殴打殺傷事件についての
「証拠」をつくりあげるために、拘置中に書かせたと推測しうる「バモイドオ
キ神」ではじまる「犯行日記」と、第一・第二挑戦状および「懲役13年」と
のあいだに存在する思想性・文体・文字形象などの画然たる相違について、
正面からとりあげ論じた者も全くいないのである。なされたのはただ、
大本営発表にもひとしい警察発表を大前提とした、訳知り顔の解釈でしか
なかった。
 このようなジャーナリストや知識人たちには、警察権力への批判精神もなけ
れば、警察発表の自家撞着に気づくだけの分析力も直感力も欠如している。い
わんや、「ペンは剣よりも強し」の精紳で、敢然と事件の謀略性を暴きだし、
権力の不正や犯罪に挑もうとする勇気などは微塵もないのだ。
 本書は、これらの日本のジャーナリストや知識人たちの度し難い腐敗にも切
り込みつつ、神戸事件のどす黒い真相を暴き出した諸論考を、一冊の論集とし
てまとめたものである。
 神戸事件の謀略的権力犯罪としての本質およびその背景については第T部
に収められた諸論文において解明されている。そして、何の証拠もなしに不当
に逮捕されたA少年を、彼の弁護団がいかに「弁護」し医療少年院送りに尽力
したのか、ということについて、またそれを主導した代々木系弁護士と日本
共産党そのものの犯罪性については、第U部の諸論文が完膚無きまでに暴きだ
している。さらに、A君の思想性とは無関係な第一、第二挑戦状や「懲役13
年」について、まったく分析することができなかったジャーナリストや知識人
の感覚の鈍磨と惨澹たる状況については、第V部の諸論文が徹底的に批判して
いる。

〔2〕

 この事件は、その発生直後から、一部のマスコミによって、一九六六年から
七二年にかけてアメリカでひきこされ今も迷宮入りとなっているゾディアック
事件(連続女性殺害事件)とよく似ている、と喧伝されてきたのであった。に
もかかわらず、この神戸事件とゾディアック事件との比較解釈さえおこなわれ
てはいない。それだけではなく、「プレデター2」とか「セプン」とか「ゲー
ム」(九七年九月にアメリカで封切)とかのハリウッド製近未来犯罪映画の
ストーリーや場面と、現実の神戸事件とのあいだに見られる奇妙な一致(「プ
レデター2」は一九九〇年制作にもかかわらず物語の設定は九七年のこととさ
れている)をめぐって、それが何を意味するのかということについてさえ、
まともに分析されてはいないのである。事件の背後に見え隠れする『FBI捜
査官』(現題は“WHOEVER FIGHTS MONSTERS”)の著者R・レスラーの影や、
マッキントッシュのコンピューター画面を書き写したと思われる犯行声明の
文字などに着目した者も、ほとんどいなかった。
 だがこれらの諸事実は、この事件の深部においてアメリカの諜報機関が蠢い
ていることを推察させるに十分ではないか。アメリカ製映画のバーチャル・
リアリティが、CIAやFBIの手によって日本の地においてアクチュアル・
リアリティへと転化させられたものが神戸事件である。――このように推論す
ることは、鋭敏な政治感覚と透徹した理性を働かせるかぎりは当然のことであ
ろう。
 神戸事件そのものにこのようなキナ臭さを直感することができないのは、知
識人やジャーナリストたちが、日本と世界をいまのみこみつつある恐るべき時
代のうねりになにひとつ危機感ももたず、それを感得し透視するだけの想像力
も洞察力も欠如しているからにほかならない。
 そもそも神戸事件はいったいどのような政治情勢のもとにおいてひきおこさ
れたのか。――橋龍式の「六つの改革」が官僚機構や族議員の抵抗によっては
かばかしく進展しないだけでなく、住専汚職や泉井献金汚職や野村證券などの
総会屋疑惑が次々と暴露されて、橋龍自民党政権がヨレヨレとなりつつあった
まさにそのときに、かの事件はひきおこされたのであった。
 それだけではない。なによりも、「ニューガイドライン」――日本国憲法に
違反し、日米安保条約の旧来の条文とも無関係なwar manual――を、それにも
かかわらず、国会批准さえなしに日米両政府の合意によってとりきめる、とい
う戦後日米関係史の大転換がはかられようとしていたまさにそのさなかに、神
戸事件はひきおこされたのであった。マスコミ・ジャーナリズムの神戸事件を
めぐる「過熱報道」の喧燥に隠れて、「ニュー・ガイドライン」はほとんど詳
しく報道もされず、世論の抵抗もないままに調印され、既成事実とされてしま
ったのである。
 このことからするならば、神戸事件は、「ニュー・ガイドライン」という画
歴史的な攻撃やさまざまな政治腐敗から社会の注目をそらすために、アメリカ
謀略機関の指南を受けた国家権力内謀略グループによって実行されたと推論し
うるではないか。
 だが、このような当時の政治的・社会的情勢との関係において、神戸事件の
意味を捉えようとする者は皆無であったのだ。

〔3〕

 神戸事件の真相と深層は、ここ数年来の日本内外において惹起している重大
な政治的・経済的・社会的諸変化との関係においてしかとらえられない。とり
わけ深刻な政治的経済的危機に揺さぶられている日本を「事実上の保護国」(
ブレジンスキー)にしようとしているアメリカ帝国主義の新たな策謀との関係
なしに、このことを捉えることはできないのである。

 「ニュー・ガイドライン」にもとづいて中国を「仮想敵国」とみなした日米
共同の戦争遂行体制が着々とつくりだされつつあるという現実こそは、日本を、
極東におけるアメリカの「不沈空母」にしようとする計画の現実化にほかなら
ない。
 アメリカの経済的世界制覇の先兵の役割を演じている政商ソロス、彼によっ
てしかけられたタイのバーツ暴落とそれに続くASEAN各国の将棋倒し式の
通貨危機。香港株の暴落に端を発した全世界的な株価の一挙的暴落(いわゆる
ブルーマンデー)。事実上のデフォルト(債務不履行)宣言を発するに到った
韓国経済の破産と、アメリカ主導のもとでのIMFによるその経済的再建の開
始。そして「参入障壁の撤廃」のための「日本経済の構造改革」の名による「
規制緩和」や「金融ビッグバン」の強引な押しつけ。アメリカの格付け機関に
よってしかけられた北海道拓殖銀行や山一証券の連続的倒産。――これらのす
べては、ヤンキー帝国主義の「日本・アジア制覇」の野望にもとづいてしかけ
られたものにほかならない。
 そして、まさにこのようなどす黒い野望を貫徹するためにこそ、アメリカの
謀略機関は、日本の地において、さまざまな政治的・経済的・社会的混乱をひ
きおこすための対日工作を強化しているに違いないのだ。すでに九六年以来、
執拗にくりかえされている列車妨害事件や、日本列島を南から北へと縦断した
「CAF」「COBOLT(KOBOLD)」などのJR列車・鉄道施設への
落書きなどは、まさに戦後の大混乱期において、GHQの謀略機関によってひ
きおこされた国鉄三大謀略事件(三鷹、下山、松川事件)の手口を彷彿とさせ
るではないか。
 明らかにいま、世紀末の世界的構造の大変動のもとで、アメリカ帝国主義は
、日本を「事実上の保護国」にするための策動を、CIAやFBIなどの謀略
機関をも動かして、一気呵成にしかけているのである。社会的パニックをつく
りだすことを狙った神戸事件こそは、このヤンキー帝国主義の新たな対日工作
の一端を告げ知らせたものというべきなのだ。

〔4〕

 本書の諸論文は、神戸事件の分析をつうじて、アメリカ帝国主義の倣岸きわ
まりない「日本制覇」の策動とこの策動の動因としてうみだされつつある新た
な危機的諸情勢の特質をも、先取り的に明らかにしている。本書が、凡百の知
識人たちのpost factoの冗漫きわまりない議論とはまったく質的に異なるゆえ
んは、そこにある。
 世紀末の暗雲に危機意識を抱き、アメリカ帝国主義の世界支配の策動に憤激
を抱く、すべての良心的な人びとに、本書を捧げる。

一九九七年十二月二十五日
現代社会問題研究会

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このあとがきは全体の解説をしていますが主張に偏ったかもしれません。詳し
くは読んでみてください。\2,400もしますが(TT)。

私は戦後GHQのやり口から考える(あれは絶対陰謀だと思う)と、この種の
謀略はありうると思います。

本編では、詳細に事実を列挙し疑義をだしている部分、少年Aの文書の文体
や内容を分析している部分、日本共産党=弁護団批判、知識人批判(立花隆
・大江健三郎)、アメリカ的なものとの関連(プレデター、ゾディアック、
FBI捜査官)があります。

証拠事実への疑いについては以下のリンク先でもみれますので。
参考・「神戸事件の真相を究明する会」


http://www2.odn.ne.jp/~cac05270/

以上、掲示板投稿より。
(ここまでの内容に私が加筆修正した部分はありません)


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◆編集後記
本、読んでみるべきだろう。


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