『未来の衝撃』を読もう


[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ ★阿修羅♪ Ψ空耳の丘Ψ ] [ FAQ ]

 
投稿者 ふらし 日時 1998 年 11 月 14 日 19:52:13:

●『未来の衝撃』を読もう

※長文駄文私文なんで、忙しいひとは空耳モードで飛ばしてください。

アルビン・トフラーという人の『未来の衝撃』(中公文庫 \680)という
本があります。この著者は、他の著作でもかなり有名な未来学者の方
で、読者家の方なら何かきっと読まれたことがあるでしょうね。
(「第三の波」とか)。まあこの人は陰謀論からはあやしい人物
(ロックフェラー財団とか)とされてるんだけど。

で、私はガチガチの陰謀論ではないですので^^、それはおいとして、
本当に私はこの『未来の衝撃』に非常に驚いてしまいましたね。
今の状況、恐慌の噂、戦争の噂、伝統的な社会システムの停滞・破綻、
今の、分けの分からない社会の混乱は一体何が原因なのか、あっさり
わかりました。ある意味で。

私も中学生以来いろいろと本は読んできたほうなんで、これまでにも
本を読んで驚いたことは多くあります。でまあ私がどういう場合に驚く
か考えてみると、その驚きというのは、非常にシンプルかつ壮大な
スケールのビジョンが示された場合が多かったように
思いますね。そのモノサシさえあれば一応全部解釈できるというか。
これはまあ、ある意味当たり前なんで、今までの自分の
外界を見る基本的な視座が変わるからこそ、驚くわけですから。

で、この本の一貫して行ってることも非常にシンプルなんですね。
要は、

1.現代の我々の住む世界の運行の「スピード」、つまり社会の
  変化する速度が異様に大きい。
2.そのために我々の社会システムはいたるところで機能障害を起こし、
  我々の心身は破壊されてきている。
3.適応淘汰が起こっている。

この大規模な適応不良の状況は、「未来が早く来すぎている」と
面白い表現で描かれ、これが、「未来の(未来から来る)衝撃」という
書名になるわけです。結局この本は何が画期的かというと、

「「社会の変化が著しく速いこと」が全てのトラブルの原因である」

と非常にシンプルに断定していることでしょう。
難しいことは何もありません。

今はやりのヘッジファンドとかデリバティブ技術というのも市場の
変化速度を極限まで捉えて対応したにすぎない話だし、
政治家・官僚の無能もやはり速度に対する対応不良に一因があり、、、
その他いろんな話がここから導き出せると思いますよね。

この本というのは1970年に
書かれた本ですからね、例も古いんだけども、はっきりいって
言ってることが全部当たってますね。家族・産業・情報・文化
などなど・・。私はささやかながらインターネットで生の情報を発信、
収集するという経験をしてきましたが、この本が書かれた
年から見て、そういう今と近未来の状況を指摘されていることを
おもうに、恐ろしい気がしています。

細かいことはここではかきませんが例が具体的なんでよく
わかりますよね。読んでみてください。

ひとつ書くとすれば、最初のまえがきで、人間の歴史が5万年
だとすると、今は八百回目の生涯だというんですが、

「この八百回目の生涯とそれ以前の生涯との間の決定的な質的
差異はよく見逃されがちである・・・・変化の流れが非常に
速度を増したため、われわれの時間の観念は大きく影響を受け、
毎日の生活のテンポは大変革をきたし、われわれがまわりの世界を
「感知」するときにも強力な影響を受けるようになった。
・・・
われわれは過去との間にとりかえしのつかないほどの溝をつくって
しまった。昔の考え方、感じ方、適応の方法などを完全に葬り去り
・・・人間の適応力に疑問を投げかけているのだ」

ここ50年くらいで、指数関数的にさまざまな指標が増大している
のを社会の教科書で見た人は多いでしょう。それを
何万年という悠久の時の流れからながめてみたときに感じる、
「意味」、これは大きいですね。普段は考えないことだけども。
人類そのものの「変質」が余儀なくされているんですね。個体的にも、
社会的にもね。卑近な例でいうと、昔の映画は「テンポが遅くて」
イライラするなんてことまで及びます。
まあこれが水瓶座の時代の始まりということでしょうかね。
どういう社会になるか全くみえないんだけど。
個人的には1997〜1998に底流が質的にも変わってきたような
気がしていますけどね。

こういう巨大な流れが押し寄せているとすれば、
妙な主義主張にこだわりすぎた議論はアホラシイ。
一番まともなのは、アーミッシュなどの、そもそも変化を
拒絶し、「実行」するような人でしょう。

怖いのは、「未来の衝撃」のために、近々、矛盾が爆発しそうな
ことですね。一度爆発していまえば、水瓶座の新しい世界の建設が
はじまるのでしょう。ただ、それに我々が参加しているかどうかは不明。




フォローアップ:



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。