イギリス国防省“UFO捜査官”が爆弾証言(『ボーダーランド』96年12月号)

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投稿者 SP' 日時 2000 年 10 月 31 日 10:01:06:

前UFO担当室書記官長 現一般金融政策部門担当 ニック・ポウプ

PROFILE 1965年ロンドン生まれ。大学で法律を学ぶが1年で中退。税務署勤務などを経て85年に国防省に就職。湾岸戦争時には海軍と空軍の共同オペレーションセンターで働く。91年、Sec(AS)2aでUFO捜査官となる。同部署を異動した後に自らの職務経験に基づいてUFOについての著書を記した。

「領空内に飛行物体が飛んできても、それがレーダーで捕え切れないために、空軍の軍機を発進できないという現状は非常に心配だ。UFOの技術は我々より優れているので、彼らが友好的であることを望むしかない」とUFOの脅威を語る

山嵜信明=文Text by Nobuaki Yamasaki 菅伸子=取材・翻訳Report&Translation by Shinko Suga 佐田美津也=撮影Photos by Mitsuya T-Max Sada


  英国国防省前UFO捜査官、ニック・ポウプ。正式な職名では@Sec(AS)2aのUFO担当室書記官長を一昨年まで3年間務めていた。現役官僚の彼が今年になってUFOの実態を暴露した本を書いた。黙々と任務をこなしていさえすれば、エリートの地位が約束されていようはずの彼が、国防省の「検閲」を受けてまでUFOにこだわる理由は何か。
──著書A『Open Skies, Closed Minds』を出版した動機は。
ポウプ この部署を離れる時に最も心残りだったことは、私がこれまで率先してやってきたことが、続行されそうにないということだった。基本的に国防省にはUFOを信じている人はいないからね。多くの人は偏見を持っていて、UFOという言葉を聞くやいなや心を閉ざしてしまう。飛行機や写真にスクランブルが掛かる、レーダーに映る、民間飛行機とUFOのニアミスといった立派な証拠があっても、誰も関心を示さない。私は心配な事態だと感じた。
 本を書いて情報を一般に公開し、私のこだわりを皆とわかちあうのが、真面目に受け取ってもらえる唯一の方法だと考えた。
──一般の今までUFOに興味を持っていなかった人にも読んでもらいたいと思っているのか。
ポウプ もちろん。本にはUFOに関する公式の状況説明報告書に近い内容を盛り込んでいる。実際に何が起きているのか、政府に勤務する人間が書いたことをマスコミのキャンペーンで広め、英国だけでなく、世界中に伝えるいい機会だと思った。
──検閲はあったのか。
ポウプ 国家公務員が業務を通して得た知識を基に本を出版するには、出版検査部に提出しなければならない。そこで機密が漏れていないか、チェックするシステムが取られているのだ。が、ここで困ったことが起こった。内部の2、3人が出版停止にしようとしたのだ。彼らは業務上の情報は公開できないと主張したが、そんなものは無効だった。湾岸戦争の元将軍たちが堂々と本を出しているのだからね。
 機密情報さえ含まなければ、業務上の情報を使って出版はできる。表現を変えるように指摘された部分もあったがね。今では彼らはよその部署に移っているよ。
──UFO担当から外れたのは、本を出したからか。
ポウプ 違う。昇格して他の部署に移ったからだ。昇格しなかったとしてもそろそろ他の部署に移る時期に来ていた。国防省では様々な経験を積むために、3年くらいで配置換えがある。
 できればもっと長くUFO担当をやりたかったが、許されなかっただろう。
  ポウプ氏の本の反響はすさまじく、ノンフィクション部門の3位まで上昇し、10週間以上もベストセラーにランクイン。BBCほかのテレビ出演、新聞や雑誌のインタビュー、レクチャーの依頼が相次ぎ、彼の生活は多忙を極めている。
──ところでUFOの仕事にかかわったそもそものきっかけは。
ポウプ 湾岸戦争の時に仕事を一緒にしていた同僚から、終戦後に「UFO部門に空きができたので働かないか」と声を掛けられた。UFOの仕事をしたのは偶然で、それまでは関心も知識もなかった。担当を始めた頃は、全くの白紙状態だった。
──担当してみてどうだったのか。
ポウプ 最初は全然面白くなかった。UFO担当となった91年当時、UFOはいいかげんにしか扱われていなかった。前任者の多くは、一般からの通報に対して「UFOの大半は飛行機のライトに過ぎないので、心配する必要はない」といった決まりきった返事をしているだけで、きちんとした調査は行っていなかった。
 国防省がUFOの調査をする理由は、英国の防衛上、脅威となるものが存在するかどうかを判定するためなのだから、私は従来のそうしたやり方を踏襲する気にはなれなくてね。3年間の在任中、まず最初にやったのは、本や雑誌をたくさん入手して知識を得るということ。それからUFOロビー(圧力団体)と言われる人たちにも会った。
──UFOの問題はそれだけ軽く考えられていたと。
ポウプ そう。それで仕事の内容を全般的に把握する作業と並行して、国防省に保管されている事件ファイルを過去まで遡ってみることにした。そうして調査を開始した。
 UFOの報告があると、まるで探偵のように、そこから何らかの論理を組み立てようとしたよ。空軍がその時、その地域で飛行活動を行っていたかどうか、レーダーテープを入手して確認もした。グリニッジの王立天文台で天文学の説明がつくかどうか、空軍のミサイル早期警告発信所で衛星の動きや宇宙の残留物(くず、破片)が地球に再突入した形跡があるかどうか、その地域の警察にレーザー光線やサーチライトを使う野外ポップコンサートがあったかどうかのチェックもしたし、飛行船の会社から飛行スケジュールも入手した。
 あらゆる可能性をチェックして、それで説明がつくものを削除していった。
 年間300件程度のUFO発見の報告があったが、そのうちのおよそ1割については原因が解明できず、そこには普通ではないことがあるのではと関心をそそられた。
──UFO目撃が多発する場所があるのか。
ポウプ 英国の白地図を入手し、報告がある度にバツ印を書き込んだが、パターンは見つけられなかった。唯一言えることは人口の密集地からの報告が多かったことだ。これは場所的な特性ではなく、単に人口の多い所は見ている人も多いためだと思う。ロンドン、リバプール、バーミンガム、マンチェスター、ブリストル、グラスゴー、エジンバラなどからの報告が多かった。
  ポウプ氏の仕事を要約すると、次のようになる。彼のもとへUFO目撃の手紙や電話が来る。あるいは直接、話に来る人がいる。その内容を規定の用紙に詳細に書き留め、チェックを行い、原因 究明を試みた上で、結果をその当人に文書で知らせる。と同時に記録や報告書をファイルする。現場へ調査に出掛けることもあるが、UFOはそこにはもう存在しないのだから、検証は非常に難しい。
──UFO担当が置かれるようになった経緯について知っていることは。
ポウプ そもそもUFOの謎は、1947年に米国で起きたB「ロズウェル事件」に始まり、その直後から世界中でUFO目撃が報告されるようになった。英国国防省には、40年代末から50年代に掛けて届くようになった。それを調査するため、担当者を置いたんじゃないかな。
 それと、空で何か奇妙なものを見るとソ連の軍機か偵察機ではないかと思うような冷戦の時代だったことも関係している。ソ連の飛行機が英国の領空防衛システムにどこまで接近できるか計っていた頃だった。
──担当になって、UFOについての考え方がだんだん変わっていったのか。
ポウプ 最初はUFOについては懐疑的だったが、解明できない未確認飛行物体の一部は地球外のものだという結論に到った。戦争を抑止するという軍の目的からすれば、それが敵対するかどうか実態を解明しなければ何とも言えない。これらはレーダーに映し出される場合も、映し出されない場合もあるんだけどね。
──ご自身が実際にUFOを見たことは。
ポウプ 残念ながらない。
──では、UFOは本当に存在するのか、単なるイマジネーションなのか。
ポウプ 形状、スピード、動きなどの点で、信頼できる人からの報告の中で、UFOと呼ぶしか説明できないものが1割ほどある。パイロット、軍人、警官からの報告はめったにはないが、あれば信頼できる。偽りの情報を流す人間ではないし、ものの認識という点についても訓練を受けているから非常に貴重だ。見間違いってことはほとんどないね。特に空軍のパイロットは空を見慣れていて、気球や異なった角度から見た飛行機の姿、飛行機のライトなどについてよく知っているからね。
──UFOの実態は。
ポウプ 謎全体に対して、ひとつの簡潔な答は出すことはできない。地球の外からの飛行物体もあるだろうし、様々な要素が絡んでいると思う。超常現象に関しては、何も想定しない方がいい。言い方を換えれば、宇宙に生命が進化して地球を訪れたとしても、超常現象でも何でもない。
──UFOの情報を一番持っているのは米国だと思うが、なぜ米国はUFOに関して秘密主義なのか。
ポウプ 多くの人は、その理由を米国が47年にロズウェルで墜落した宇宙船を捕獲したためだと考えている。それ以降、米国はエンジニアを使って宇宙船を造る技術を得ようとしていると。冷戦時代には、米国の技術はソ連や中国と大きな格差はなかったが、突然、非常に進んだ技術を習得するチャンスがあったとしたら、軍がこれを公にしないというのは、容易に理解できる。
 米国は69年にCプロジェクト・ブルーブックを終えて以来、公式にはUFOの調査を行っていないと言っているが、情報公開法で公開された記録を見ると調査を行っているらしいことが分かる。私はUFOはグローバルな現象と思ったので、米国の調査もしてみようと思って大使館を通して米国の相棒を探そうとしたが見つからなかった。私の知る限り、公表はされていないがUFO問題にはCIAやNSA(国家安全保障局)といった機関が絡んでいるらしい。
──このロズウェル事件をどう見ているか。
ポウプ 米国は宇宙船を捕獲したんだと思う。私は常に情報源に戻って考えることにしている。最初の証言は「空飛ぶ円盤を見た。これまで見たことのない、薄い素材でできていた」というものだった。24時間以内に、それは気象用の風船だという情報が流されたが、もし気象用の風船だったら、軍から「空飛ぶ円盤を回収」というセンセーショナルなプレスリリースが出されることはなかっただろうね。
 ロズウェルは当時、エリート中のエリートが勤務していた軍の基地。ここに駐留していた509爆撃機は世界で唯一、原子爆弾を搭載していた飛行機だった。気象用風船を宇宙船と見間違うような、そんな人たちではなかったことを忘れてはいけない。
──そのときに、やはり宇宙人も捕獲したと思うのか。
ポウプ 私が書いた本の中にはDレイ・サンティリの資料映像を使っているが、現在ではこの映像はニセ物だと思っている。理由はいくつかある。カメラマンが捕獲した宇宙人を撮影したのに、その一部を軍が回収していないということはあり得ない。それに軍の元カメラマンは、当時の軍の撮影水準とは違うと言っている。「軍では焦点を合わせる撮影の仕方をしていたが、この映像は焦点が合ったり合わなかったりしているのでおかしい」とね。
 軍が宇宙人を捕獲した可能性は、否定しない。グレン・デニスという地元の葬儀屋が、砂漠で死体を長期間保存する方法を尋ねられて、子供用の小さな棺桶の発注を受け、軍が夜間に何かをその棺桶に詰めたことも分かっているからね。
──UFO陰謀説について。
ポウプ 世界各国の政府はUFOを知っているけれども、その情報を公開していないと考える人たちがいる。私はUFOの担当だったので、この件に関しての質問をよく受けるが、英国に関する限り情報を隠しているという事実はないだろう。もし情報が隠されていれば、私が知らないということはあり得ない。政府が隠蔽しようとしたら、私が見ることのできるUFOの報告や資料、私の調査の方向性、誰に証言を聞くかということをどこかで知る必要があったはずだ。私が話を聞いた証言者の中で、「政府から調査に来た」という人はひとりもいなかったし、内部の誰かが「調査ファイルを見たい」と言ってきたこともなかった。英国の問題は、逆にUFOについて知らなさすぎることだ。
──英国にはロズウェル事件と似たようなケースはあったのか。
ポウプ 1件だけあった。80年12月に起きた事件で、Eレンドルシャム・フォーレスト事件と呼ばれている。サフォーク州の米軍基地のパトロール隊員が、基地の近くで遠隔操作された小型飛行物体を目撃した。その時の痕跡も見つかっていて、ガイガー探知機を使ったところ、異常に高い放射熱が記録されていたんだ。しかしUFOが墜落した形跡はなく、コントロールされた着陸のようなので興味深い事件だ。
 実はその数日前から、英国軍のレーダーや空港の管制塔などから、複数の目撃を告げる情報もあった。この事件は軍によって調査され たにもかかわらず、国防に影響を投げかけるほどのものではなかったということで処理されている。確かに飛行物体は攻撃をしていないのだから、そうかもしれないが、基地の近辺で何かが活動していたという事実は否定できない。とすれば、それだけでも重大なことだと思うが。
──英国南西部によく出現するミステリー・サークルはUFOの仕業なのか。
ポウプ 私はUFOによる可能性があると見ている。完璧に左右対称なものや、形が入り組んでいて大きいものもある。それはUFOが着陸してできたものではなくて、何らかの装置か光線でつくられたもので、地球外生命がコミュニケーションを計ろうと試みているのではないかと思う。今夏も巨大なミステリー・サークルがストーンヘンジの近くに現れた。大きな円の直径は約300メートル、さらに150個の小さな円がパターンを形づくっていた。
 もっとも人為的につくったニセ物も数多くある。UFO担当室では特に調査を行わなかったが、私が知る範囲では本物とニセ物はほぼ半々ではないのかと思う。
──英国にはUFO関連の秘密文書は存在するのか。
ポウプ 機密情報に関しては一切、答えられない。国家公務員なら誰でもそうだ。機密情報とは、公開することによって、国民に何らかの害を及ぼしてしまいかねない情報だ。私が書いた本の中にはセンセーショナルな内容や、空で起きるスキャンダラスな情報が含まれているが、機密情報は入っていない。本には私が知っている情報の大半が含まれているが、1、2件は入れていないこともある。
──最後に、はたしてUFOは地球への侵略者なのか。
ポウプ まだ分からない。彼らはオープンに接触してこないし、目撃は散発的だから証明できないのだ。私がUFO担当の頃はアブダクション(誘拐)やキャトルミューティレーション(家畜惨殺)の報告があった。これらは複雑で興味深い問題で、私たちが誤解して受け取っているのかもしれないが、彼らが隠れて何かやっているとすれば、懐疑的にならざるを得ない。良識のある宇宙人が地球に来て、技術や文化の交流を行ってほしいと願っているが、敵対する相手かもしれない。
  現在、ポウプ氏は2冊目の本を執筆中で本のタイトルは『The Uninvited』、招かれざる者という意味だ。宇宙人によるアブダクションを取り上げ、実際に彼が追及した事例が載せられている。UFOとアブダクションは分けて考えることができないというのが、彼の主張である。ポウプ氏の健筆を期待したい。


Notes
@Sec(AS)2a:英国空軍と一般、広報、国防長官との連絡を密にする部門。この一部にUFO捜査に当たるUFO担当室書記官長が置かれているが、人員は1名、別の仕事との掛け持ち。
A『Open Skies, Closed Minds』:ニック・ポウプが書いた著書。3年間の任務から得た知識に基づいて、UFO現象と、公式の調査・探究が記されている。
Bロズウェル事件:1947年、米国のロズウェル空軍基地の近くで起きたUFO墜落事件。UFO史上初の大事件、かつ世界最大のUFO事件と言われる。
Cプロジェクト・ブルーブック:1952年に誕生したUFO調査のための米軍特別機関。プロジェクト・サイン、グラッジを受け継ぐ形で、科学的に調査した。69年に終了。
Dレイ・サンティリ:ロズウェル事件で米国軍が傷ついた小柄な宇宙人の捕獲に成功したが、まもなく宇宙人は死亡したとされている。その遺体を当局が解剖するシーンを撮ったというビデオを公開した人物。昨年全世界の話題をさらった。
Eレンドルシャム・フォーレスト事件:1980年に米英両空軍の共同基地がある英国サフォーク州ベントウォーターズとウッドブリッジから目と鼻の先、レンドルシャムの森の中で起こったエイリアンとの遭遇事件。ロズウェル事件の英国版。




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