月刊プレイボーイの提灯記事を日テレ『きょうの出来事』がどう“料理”するか【笑】

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投稿者 ナベゴネこと渡辺ゴネ夫 日時 2001 年 3 月 21 日 17:23:59:

プレイボーイ誌のゲラが流出した、というので、「すわ芸能人ゴ
シップか!」と下衆[げす]の勘ぐりをしたら、公安調査庁ヨイショ
ネタだって。

それにしても公安調査庁ってのはオウムで騒がなきゃ食ってい
けねえみたいな乞食官庁なんですねえ。【笑】

ところで公安調査庁って、外務省みたいに機密費があるのかしら?
外務省のバカ患部――もとい幹部――は馬を飼っていたけど、
ひょっとすると公安調査庁はオウム/アレフに闇献金――もとい
闇お布施――してるかもしれねえな。

いやいや卑劣な役所のことだから、アレフやその周辺にスパイを
送り込んでるなんてことは、きっとあるに違いない。もうそれだけで
間接的に“闇お布施”なり“闇献金”と呼べると思うんですケド……。

阿修羅に出ていたサイトに飛んでみたら、“公衆の敵”公安調査庁
と独りで戦っている野田敬生氏のサイトだった。面白かったんで転載
しちゃいます。野田氏ガンバレ!

ところで、プレイボーイが出る頃には日本テレビの晩11時数分前
からのニュースもどき政府公報番組『きょうの出来事』の”特集”で
またきっと「オウム・ロシアルートの闇」とか言っちゃって、おどろ
おどろしい提灯“ルポ”を垂れ流すんだろうな……。【苦笑】

『きょう出来』の当面の特集は注目かもね。 ……で、ホントに
プレイボーイの提灯記事をなぞるような“猥褻”な特集を流したら
ナベツネ・ゲッベルスの破廉恥ぶりを大笑いしてあげましょうや。
わるいけど私は『きょう出来』みるとノーミソにオデキが出来るんで
あの時間帯はテレ東の経済ニュースみることにしてますけどさ。


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 野田敬生氏の Virtual Intelligence Officeサイト

http://balder.prohosting.com/~vhnoda/

以下は、このサイトからの転載
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● 03/21/01_スクープ!月刊『プレイボーイ』が公調提灯記事を掲載!!
    http://balder.prohosting.com/~vhnoda/a032101b.htm

 ご承知のとおり、私は対公調戦を完遂するため、日々、革命的情報活動を展開している。そしてこの度、またもその華々しい成果を皆さんに披露できることをここに明らかにしたい。
 勿体ぶらずに単刀直入に言おう。
 あの『プレイボーイ』が、なんと公安調査庁ことポンコツ官庁の、提灯記事を準備していることが判明したのである。

(21日、一部訂正)
 『週刊プレイボーイ』ではなく3月24日発売の『月刊プレイボーイ』5月号の誤りであった。一部関係者の方にご迷惑をおかけしたようなので陳謝したい。
 ―つまり、伝聞情報というのは、これだけ確度が高い場合でも、かく間違いを犯しがちなものなのである。したがって証拠として採用されないのだ。
 とはいえ、内容には何の間違いもない。当該個所のみ修正し、再度アップロードすることとする。


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 問題の記事は、3月24日発売の同誌5月号発売予定。タイトルはずばり、
 「ロシアオウム『麻原彰晃奪還未遂事件」の全貌」
である。
 事情通の方は「またか」という印象を抱くかもしれない。
 “ロシア・オウム過激派”のシガチョフとかいう人物が、昨年7月の沖縄サミットにあわせて麻原奪還テロを企てていた、という内容である。
 すでに皆さん周知のとおり、内容については、すでに昨年から週刊誌等で報じられており、目新しいものではない。にもかかわらず5ページぶち抜きで特集が組まれているので、さすがの私も違和感を感じてしまったのである。
 わざわざ本稿でもその内容を取り上げるのはそういう理由からだ。

 とはいっても、過去の胡散臭い話の蒸し返しでは、単なる週刊誌の焼き直しのヨタ記事になってしまうので、いくぶん新情報が付け加えられているようだ。
 その核心となる内容とは、すなわち大略以下のとおりだ。そのまま要約になっていると思うので、文中の一節を忠実に転載しておこう。以下引用個所のパラグラフの冒頭には(引用)と記すことにする。

(引用)「99年秋、シガチョフは日本のオウム真理教の幹部の一人とインターネットで接触し、彼に布教活動のための資金を要請した。これに対し、ある“功徳を積んだ”人物が応答してくれた。
 この人物(男性)と何度か会合を重ね、そこでシガチョフは、捜査報告によると約10万ドルを受領。しかもそのカネの大半はテロ行為の準備に費やされた」

 つまり、麻原奪還計画は、ロシアのわけの分からない妄想信者が勝手に起こそうとした事件ではなく、実際にアレフから容疑者に資金提供があったということを言いたいようである。
 事実だとすれば大変な話である。

 そこで「おお何だこれは!」と思って、斜め読みではなく、仔細に読んでみると、その根拠情報の一つは、なんとロシアのテレビ番組「人間と法」。
 しかし、さすがにテレビ番組をそのままパクりましたというのは恥かしかったのだろう。連邦保安局(FSB)ブリモルスキー地域支部の捜査官に取材して得たコメントとして、以下の内容を引用している。

(引用)「10万ドルの件はその通りだが、誰があげたのかは捜査の秘密で、今の段階では言えない。誰に対しても明かすことはできない。夏には裁判が始まるので、そこで明らかになると思う。もちろん、日本の警察には名前を知らせてある」

 ということで、その後に後述の公安調査官のコメントが続くのだが(C)、その胡散臭さについては後で指摘するとして先に進もう。ただ、先に簡単に記しておくと、これは「明かしてくれなかった」のではなく、単に「知らなかった」可能性のほうが高い(笑)。

 引き続いて、取材者はロシアの非公然信徒との接触は極めて困難としながらも、その取材に成功したとして、自称アレックセイという「最古参ロシア男性信徒」のコメントをとっている。

(引用)「シガチョフが使った金は、当時すでにオウムを脱会していた人物から第三国で彼がもらったものだ。その人物の名前を明かすことはしたくない。しかしここで付け加えておかなければいけないことが一つある。それはシガチョフに提供された資金は全く違う用途で渡されたものだった。
 乱暴な言い方をすれば、彼がその資金を着服したということだ。
 ・・・(中略)・・・
 アレフにこの事件が伝わると、アレフの対応は迅速で断 定的だった。しかもアレフの総意だった。
 その内容は、すべての準備を即座に中止せよ、すべての武器を破壊せよ、というものだった。しかしアレフの幹部は、シガチョフを説得して行動を中止させることができないとわかった。それで日本とロシアの関係機関に連絡をした。これ以上は言えない」

 「ふ〜ん」と思って読み進めると、次いで記事は、「ある信頼できる筋からの情報」という、信頼のしにくい情報源を挙げながら、以下のように続けている。

 「シガチョフに10万ドルを提供した人物はアレフの現役信者。彼は布教資金として与えたつもりだったのだが、シガチョフが勝手に流用してしまったことは事実のようだ。しかしシガチョフと彼との会合はすべてモスクワ、カネの受け渡しもモスクワだった」

 最初からディテールに入っているので、記事を読んでいない人には何だか話の流れが見えにくいかもしれない。したがって、『プレイボーイ』誌のためにも、ぜひ買って読んで仔細に検討してみることを進める。
 それにしても、上の話はいずれもずいぶん細部の事実関係が異なっているではないか。いったい、どれが本当なのだろうか。本当のようでもあり、そうでないようでもある。
 しかし、である。記事はその直後、急転直下、以下のように結論づけているのだ。

(引用)上祐やアレックセイがどう弁明してもアレフからシガチョフにカネが渡り、麻原奪還未遂事件に使われたことは揺るがぬ事実である。

 「カネがわたったかもしれない」「使われたかもしれない」ぐらいならまだ分かるのだが、断定である。この程度の「裏取り」で断定できるのだろうかと、素朴な疑問が起こる。
 断定はさらに続く。

(引用)だが、布教活動用という口実で10万ドルをもらったというシガチョフの供述の方が正しいのは明らかだ。

 つまり、上祐があくまで「脱会信徒が脱会後の生活のためにロシアで事業をパートナーと興すための資金がわたったようだ」と述べたらしい、ことを受けて上の記述があるわけだ。
 どういうことかというと、オウムは現在ロシアでは非合法化されている。そのオウムに、「生活資金援助」ではなく、「布教目的」で資金を渡したんだろう。布教は違法だから、それに対する資金提供も違法だぞ、としているのである。
 そして、さしたる根拠もなく、「シガチョフの供述の方が正しいのは明らかだ」としているのである。
 しかし、もしそうだとすれば、上の記述は「少なくともテロ支援目的ではなかった」ということをも同時に裏書きすることにもなる。
 ロシアの非合法団体に対する日本からの資金提供が何らかの犯罪を構成するのか、ロシアあるいは日本の捜査当局がその件につき犯罪捜査を進めているのか、そういう事実関係について取材した形跡は記事からはうかがえない。
 このあたり論旨がどうもよく分からず、どうも記事の性格を曖昧なものにしている。あるいは役所の国会答弁のように、あえてそういう記述の仕方をしているのかもしれない。

 本当に取材しているかどうか分からないので何とも言えないのだが、上の内容で一番まともそうなのは、FSBのコメントである。つまり、「シガチョフに対してどこぞから使途目的は不明なるも、10万ドルの資金がわたった。しかし、事実関係については公判が始まるまでは何とも言えない」ということである。
 もっともそれすら、FSBのコメントである。FSBとか聞くと何となく恐れ入ってしまうが、言うまでもなくKGBの後継機関。国内治安・防諜を担当しているとはいえ、スパイ組織には間違いないのである。
 どうして、本邦の記者諸君はジャーナリストであるはずにも関わらず、スパイ機関や権力機関の発表を額面通りに受け止めるのか、その神経のほうに私は危険性を感じる。

 まあ、それは若干言い過ぎかもしれないが、記事は上のように断定しつつも、訴訟対策からなのだろうか、「アレフが意図していたわけではないにしても、結果的には・・・」資金提供された、というような具合で、巧妙にも随所に逃げ道を作っているのだ。
 記事のほかの部分では、アレフがしきりにシガチョフとの関係を否定し、言葉だけでなく実際にも警察にも協力していることも指摘しているのだが、つまり、むしろ「危険性がないこと」がよく分かるのだが、このことをもって逆に「破防法適用逃れを画策する危険団体」という論旨を終始展開しているのである。
 そういう言い方をすれば何とでも言えてしまう。私が「公調の提灯記事」と指摘する理由の一つだ。

 実際に資金援助があったことが確認されて、しかもそれが間違いなくテロ支援目的であれば、たしかに即座に破防法を適用すべきに違いない。が、結局その肝心なところも、上のとおり「アレフが意図していたわけではないにしても、結果的には・・・」という具合に逃げているので、結局、記事全体の内容は非常に分かりづらいものになっている。
 要するに決定的な証拠、まあ捜査機関ではないので、それは無理だとしても、十分説得力にたる事実が欠けている。少なくとも私はそう感じざるを得ないということなのだ。

 たしかに末尾には資料らしきものが掲載されている。シガチョフが事件前にインターネットで森首相に送ったとされる警告状あるいは「最後通告」なるものである。
 しかし、普通に考えて、これから日本に赴いて本気で一大テロ攻撃を企てようとしている者が、いかにハイテンションとはいえ、どうして事前に治安機関の注目を惹くようなことをするのか。もし、本当にこれがシガチョフの送ったものだとすれば、シガチョフというのは、文中にもあるとおり単なる「詐欺師」上がりの頭のイカレタ兄ちゃんではないか。そう考えるのが自然だろう。

 念のために付け加えておくと、私とてアレフがシガチョフを問題視していることぐらいとうの昔に把握していた。そして昨年、「信頼できる情報筋」から入手した情報では、なんとアレフがシガチョフの入国情報及び動向について公安警察に逐一提報し、しかも単に提報するだけでなく、24時間体制で当人に張り付いて、公安警察と共同でオペレーションを展開していた」ということだったのである。まったく涙ぐましい努力である。
 当時、私は「ホンマかいな」と疑ったものだが、この記事を読んで私が受けた感想はむしろ、「やっぱり公安警察との協力は事実だったのか」ということだ。
 映画監督の森達也氏も指摘するとおり、教団の体質はここ最近、劇的に変化しているのだ。

 そのほか細かくはいろいろあるが、ここで全部指摘すると、読者が『プレイボーイ』を買わなくなるかもしれないので、あとの判断は読者の感想に委ねる。


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 ただし、組織攻撃 者としては、何としても指摘しておかねばならない大事なことがまだある。前置きが長くなってしまったが、実は本稿の核心部分である。
 いったい何のことなのか?
 それは、この記事には、「ロシアで独自に入手した事件の全貌を知る関係者ら」とか「ある信頼できる筋」とか輪郭のぼやけたネタ元が再三登場するにもかかわらず、一際、目を惹く個所があるということである。
 すなわち、相当個所にわたって、我がポンコツ官庁の職員が、しかも官職・実名つきで登場し、もっともらしいコメントしているのだ。
 その部分を引用すると、以下のとおり(以下、説明の便宜上、順にA、B、Cとする)。

 A 日本の法執行機関関係者もシガチョフと上祐に面識があったと分析している。公安調査庁調査第1部第2課幸野悦二課長補佐は、「シガチョフは上祐氏がモスクワ支部長時代、16〜17歳で入信し直に教えた愛弟子であったはずですよ」とコメントする。

 B 上祐がどのようにしてシガチョフの計画を知ったかは後で触れる。問題は、彼がなぜシガチョフの行動を必死になって止めようとしたのかである。前出幸野課長補佐の説明はこうだ。
 「上祐氏にとって、彼らの行為は、再発防止の条項に触れ、破防法の再申請を引き起こす脅威があったことは確かでしょう。ですから、あの会見では『しないという念書までとったが、言うことを聞かなかった』と述べ、もし何か起きた場合の予防線にしたかったのでしょう」

 C 公安調査庁第1部第2課石井憲文専門官も実名は明かしてくれなかったが、興味をそそるに十分なコメントをしてくれた。
 「ロシアの信徒とはインターネットなどを使ったやりとりがあるのは事実です。ロシアの信徒が日本の指示を受けているのでしょう。
 また上祐氏に次ぐ正悟師である二宮、野田、杉浦氏などは海外に出国しており、海外信徒の指導に当たっていると推測できないこともありません。シガチョフに渡された10万ドルについて、上祐氏は『脱会信徒が脱会後の生活のためにロシアで事業をパートナーと興すための資金が、シガチョフに渡ったようだ。『日本国内で事件化するならば、協力する』と言っていましたが、随分面倒見が良いようですね」

 D シガチョフは準備を進める一方、観光客として2000年春と初夏の2回、日本を訪問している。前出の石井専門官によると、こうだ。
 「主犯格とされるシガチョフは2回、日本に入国しています。1回目は2000年3月2日から16日まで、この時、我々はノーマークでした。2回目は、5月22日から25日でしたが、この時は我々も警察もマークしていました。警察の事情聴取があったのはおそらく事実でしょう。上祐氏は記者会見の中で『ロシア信徒から連絡を受け、警視庁に通報した』と言っていますが、我々は別のところからシガチョフの入国情報を得ていました」

 まず本文について触れる前に、最初に驚いたのは石井憲文。本庁総務部総務課で庶務一筋の男だが、いつからイッパシの分析官のような口を聞くようになったのか、返すがえすも驚きである。
 ちなみに昨年、立入検査でトラブルばかり起こし、一時期、現場を外されていた“調査官”でもある。
 ほかに幸野悦二、こちらも立入検査の常連である。
 つまり、どちらも、いわゆる「オウム班」である。「本庁調査第一部第二課」とは、同課別室の「オウム特別調査室」のことなのだ。
 取材者がそのことを知らないのか、あるいは知ってて書かないのか、いずれにせよ紛れもない事実である。
 そして、小さな部屋の中堅幹部クラスの職員が、しかも、本来公安機関では実名がご法度なはずにも関わらず、ガンクビ揃えて氏名・肩書を明らかにしている理由は一つしかない。
 職員が、しかも同じ部屋の中堅幹部が二人もそろって、名前まで明かしつつ、勝手に雑誌に情報をリークしたりすることは、いかに情報管理の甘いポンコツ官庁とはいえ、考えられない。上司の許可をとらず、しかも実名でコメントすることなど絶対に不可能だ。
 すなわち、石井、幸野のコメントは、明らかに公安調査庁という「団体」が、「団体の活動として」、特定の意図を持って流している情報なのである。
 これを無批判に垂れ流しているとすれば、記事が最初から公調リークの情報をメインに作文をしていると批判されてもいた仕方ないではないか?
 という目で見ると、そもそも、「ロシアで独自に入手した事件の全貌を知る関係者ら」とか「ある信頼できる筋」というのも、他ならぬ公安調査官ではないのか、という自然な疑問さえ当然湧いてくるのだ。

 まあ、それはこの際、ひとまず置いておこう。
 それにしても、A〜Dまでを読んで、皆さんはどう思われるだろうか。上に赤線を引いたように、肩書・氏名まで明らかにして登場している割には、数箇所の事実らしき言及は除くとして、あとは伝聞・推量ばかり。「公安調査官」という肩書以外は単なる個人の意見・感想である。
 ただ、石井が迂闊にも自ら語るに落ちていて笑えるのは、最初の入国をノーマークだったなどと正直にも吐露していることだ。断っておくが、公安警察が当初からシガチョフを行確していたことは100%保証する。
 それだけなら、単に公調が間抜けなだけで、今さら取り上げるほどのことでもないが、問題は次の個所。
 つまり、第二回目の際には「警察の事情聴取があったのはおそらく事実でしょう」などとコメントし、仲間であるはずの治安機関から蚊帳の外に置かれていることを正直にも露呈しているのである。
 さらに、そんな瑣末なことにとどまらず、「マークしてい」たという割には、警察との接触すらはっきりと把握していないのだ。
 「おいおいホントにマークしていたのかよ」と突っ込みを入れたくなるのは独り私だけではあるまい。一体何を見て、何に基づいて発言しているのか、わずか数行の記事を検討しただけでも疑問が湧く。
 皆さん!これを「テクスト・クリーク」と呼ぶのである。

 石井は別のところからシガチョフの入国情報を得たとも記している。あたかも上祐からは一報もなかったような、思わせぶりな書き方だが、以下のようにも読める。つまり、上祐からも提報があったが、それ以前からも情報を察知していたということである。事実、上のCを見ても分かるとおり、自ら上祐から相談を受けたことを認めているのである。
 事前の情報察知は治安情報機関として当たり前の話で、石井風情が何も偉そうにコメントすることでも何でもないのだが、可能性としてすぐに思いつくのは、上祐以外の教団関係者、すなわち協力者、あるいは当のFSBあるいは対外情報局SVRから情報提供があったということである。
 先日の当HPの記事を読んでいる読者であれば、ロシア機関から情報提供があったとしても何ら驚くには当たらないだろう。
 私は経験上の直感から、十中八九、後者のほうだと思う。余所の外国機関からおこぼれで聞いてきた 話を何を鬼の首をとったように記しているのかと、またも驚き呆れるばかりである。


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 とまあ大体駆け足で検討するとこんな感じだと思うが、私が一番、気になったのは、記事や調査官が「破防法再適用」に言及していることだ。
 最初に断っておくと、取材者及び上祐氏が憂慮するまでもなく、この程度の与太話ではとうてい破防法の立証には耐えられまい。
 しかし、当の公安調査官・幸野悦二が意図的かどうか、団体規制法の再発防止処分と破防法の解散指定処分再請求を混同している様子がうかがえることは要注目である。
 とりあえず、記者が不勉強で両者の違いが分からなかったという可能性は除くとして、もし意図的に両方の手続をパラレルに進めることをも想定しているのだとすれば、それはそれで貴重な情報だ。もっともその可能性については99年当時の国会審議ですでに明らかにされているので、「公調が本気で考えているかもしれない」という可能性のほうに意味があるということである。

 しかし、実際のところは、ポンコツ官庁も何も破防法適用が可能だと考えて情報をリークしているわけではなかろう。
 このところ、叩かれ続きの公安調査庁。ここいらで情報をリークして大々的に宣伝工作をしておこう、というリストラ官庁らしい発想から出た情報工作、というのが真相ではないか。
 だから、去年の話を今ごろ、つまり、3月20日の地下鉄サリン事件直後の24日に雑誌に掲載してもらおうと考えているのだ。
 そして、もう一つ重要なことを忘れてはならない。
 それは3月24日が同時に、日ロ首脳会談の前日でもあるということである。その意図は必ずしも明らかではないが、そもそも「沖縄サミットを狙った奪還計画」、これを思わせぶりに日ロ・サミットにぶつけてくる、というのは単なる偶然ではあるまい。

 以上のように権力機関というものは、いかにも善良なふうを装いながら、その都度そのつど狡猾な計算をしつつ、都合のいい情報を垂れ流すものなのである。
 賢明なる読者の皆さんにはあらためて断るほどのことでもないのかもしれないが、僭越ながら一応注意喚起させていただきたい。


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 ところで以上のように、毎度まいどポンコツ官庁のことを叩いていると、私がアレフの一味のように思われて、「為にする発言」をしているように勘違いされてしまうかもしれない。
 あらためてここで旗色を鮮明にしておこう。
 私ははっきり言ってオウム問題にはさして関心がない。治安問題の一つではあるかもしれないが、もっと深刻なことはいくらでもある。にもかかわらず、いくらかその動向をフォローするのは、ひとえに対ポンコツ官庁との関係である。したがって、その限りにおいては必要な情報収集を行うということでもある。
 一方、オウムの危険性について言えば、95年当時には明らかな危険性があり、たしかに即座に破防法を適用すべきであった。
 しかし、簡単に言えば、漸次その危険性は減少する傾向にあり、最近では住民届不受理問題を見ても分かるとおり、むしろ別の社会問題に変質してしまっている。
 ただし、私はオウム改めアレフに対する一切の規制・情報活動を中止せよ、という立場ではない。過去の犯罪に照らせば、たとえ潜在的であるとはいえ、何がしかの危険性が残存しているかもしれない、と判断するのが常識的であるからである。
 しかしながら、それは今や、マスコミや住民を挙げて大騒ぎするべき問題ではない。治安機関が粛々と情報活動を行い、必要であれば犯罪捜査を行えばいいだけの話である。それで防衛できないほどの危険性は現在のアレフにはない。
 したがって、本来は、公安警察のほかに、公安調査庁がその任にあたっても構わないことになるが、私が言いたいのは、何よりもその公調が機能不全に陥っていること、この組織がオウム規制を名目にあたかも正当な活動をしているかのように装うことだけは断じて許さない、ということなのである。
 お分かりいただけるであろうか。機会があればあらためて説明したい。
 もっとも、たかだが私一人が少々騒いだところ、よもや“天下の公安調査庁”が解体されるなどということはなかろうから、こんな余計な能書きはやや自意識過剰との謗りを受けるやもしれない。


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 それにしても、『プレイボーイ』編集部の皆さんは、どうして無職者風情が事前に原稿を入手しているのか、うだうだした批判の内容よりも、そのことに大いに動揺しているに違いなかろう。
 残念ながら私もFSBの捜査官並に明らかにできることはほとんどない。ただ最後に念のために付け加えておくこととしよう。
 「あなたたちが信用している公安調査庁は、実は組織防衛第一主義のリストラ官庁である。そして情報漏洩体質のポンコツ官庁以外のなにものでもない」
という「紛れもない事実」をである。





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