21世紀の地獄

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投稿者 宮崎学HP転載 日時 2000 年 12 月 31 日 05:03:17:

21世紀の地獄

日本がどんどん腐っていく過程で
「記者クラブ」という飼い慣らしシステムに
まるごと浸かって安閑とケイサツ化している
こいつらの果たす役割は犯罪テキ


アホらしい記者会見から、見えた21世紀の地獄

飽食で腐ったのはセイジだけやない

おまえらこんな記事しかかけんのやったら、「会見」なんかいらんやろ

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 あさっての大阪の忘年怪までなんとかシゴトを片づけようとして徹夜状態が続く宮崎学である。

 楽しみにしてくれてる組員、党員に、やはり徹夜で準備してくれとる関西総本部乙女組の諸君にも、シゴト抱えてあいたないしなあ。しやけどホンマ、滋賀県警が遊びたいというから、えらい予定がくるてしもた。この落とし前はかならずつけたる。それはええんやが、その過程でこらアカン、とつくづくおもわされた。

 アホばっかりなんに仰天した

 それは、大マスコミの記者の卵みたいなんが、これほどアホばかりであるなら、成る程、 今のこの国のマスコミ報道がなんであんなに狂っているのかようわかった。残念 ながらこれが唯一の収穫である。

 この国の警察の不祥事、というのは実はマスコミが起こしているのではないだろうか。 飛躍した結論であり、むちゃくちゃな論理であるとおもうかもしれんがわしの実感である。

 会見には2種類の、顔から違う報道人が来ていた。ひとつはフリー、または週刊誌や夕刊紙の東京から来た連中、そして残りは地元の警察記者クラブの連中。その差は顔みただけで違う種類のやつだった。

  そして、わしが話を始めたのが12時15分。その話の途中の12時25分に共同通信 が「会見記事」を流していた。むろん、「予定稿」というやつだろう。しかし、 この問題は、トークショーにゲストとして呼ばれたワシを理由に、警察が介入し た事件である。にもかかわらず、ワシが話しはじめたときに、原稿は完成して、 話の途中で配信されているわけだ。むろん、ワシの話なんか一言も入っていない 記事である。

 地元紙のやつは、トークショーのイベントの制作過程が、訴状内容と違うというのを鬼 の首とったような顔で得意になって質問しとったな。アホ、わしはゲストである。 そんなことはしらん。どうでもええこっちゃ。問題の在処は、警察がこのような 介入する権限があるのかないのか、ということ。それ以前に、「いつ、どこで、 誰が、なにを、どのように」ホテル側に申し入れたのか、その内容はなんだった のか、という事実である。

 おどろくべきことに、この地元警察記者たちは、誰もそれを取材しているようには おもえない質問ばかりであった。

 なんのために地元におるんや?なんで取材しないのか?おまえらにとって取材とい うのは公務員の言うことをはいはい、と聞いて、「記者会見」にでてメモをとっ て、共同配信の予定稿に毛のはえたような原稿を書くこと、が生業なんやな。

   新聞社に詳しいやつに聞くと、「そらキビシイ時間ですよ。1時半が最終版の降版 時間、つまり新聞を刷り始めるわけですから、それから逆算すると、記事を入れ ようとおもったら12時45分までにデスクに届かないと無理だし、それをさら に編集してチェックすると、実際に記者が原稿を書く時間がない。正午の記者会 見は無謀です」といいよった。

 しかしながら、いったい報道というのはなんなのだ?夕刊に、おざなりの情報を 掲載しました、という事実を作ることなのか、事実を知らせることなのか?

  「あは、それは前者です」と、新聞社のやつはいいよった。しかし、 「早さを 競う」と言うが、「中身抜きの早さ」でいいなら、それなら新聞というのはジャー ナリズム、ではもはやあるまい。この種の競いあいにいったいなんの意味がある のかさっぱりわしはわからんかった。

 そして、もうひとつ、何十人おっても「いつ、どこで、だれが、なにを、どうし た」ということを自分では一切調べようとせず、誰かが教えてくれる発表だけを ひたすら待つ。

   ニュースに対しては狩人のように追い求める、のがジャーナリストである。たとえば今回、一緒にきた寺澤有 がそうやけど、相手が逃げるのを追いかけ、追いつめ、しゃべりたがらないのを、 自分が調べ上げた事実をつきつけて、しゃべらせる、ちゅうウデやな。これないと記者なんか恥ずかしくていえない、というのは週刊誌にいたわしの仲間は一応みなそうおもとったよ。

 実際、今回、東京から来た内外タイムスとかあれから2日後につぶれてしもた「週刊宝石」の記者はみな自費できよったし、調べうることは調べておった。  が、大マスコミの地元記者というのはせいぜい、これまで報道された新聞記事 ぐらいしか事実を知らなかった。

 今回のような「事件」が起きたとき、あたふたするのは警察であり、権力である はずだった。が、実際、あたふたしたんは大マスコミだった。 これはつまり、大マスコミというのは権力と一緒やということに他ならない。ジャ ーナリストちゅうのはあたふたしない。むしろ喜ぶわけやろ。 居並ぶ顔をみて、こらあかん、こいつらはアカン、とはっきりわかった。

 日本を 腐らせているのはおそらくこいつらだろう。

 警察の不祥事もなんでこないに全国で起こるか、というのは警察が腐っているの はもちろんだが、それを加速しているのがこの共犯者たちだ、という印象をわし は受けた。なにをやっても批判されない権力が腐敗するのは当たり前のむしろ自然的プロセスといっていいのだから。

 記者会見が終わったら、ゴマ摺りにくる。 そんなことはいらないから、せめて事実だけを報道してほしいものだ。事実すら 報道できないなら、解説なんかできるわけがない。

 歴史とは事実の積み重ねである。詠嘆や感慨、憤慨や共感ではない。そして「ジ ャーナリスト」と名乗る、名乗りたい連中は少なくとも、わしの知っていたのは その事実の証人としてそれを広く他のシゴトでいそがしくて知る暇のないニンゲ ンたちに報道することに意味があったはずだ。

 だが、あの日集まった諸君にそれを期待するのは無理や。事実ですら自分たちで調 べもしないひたすら、餌を待つ、せいぜい警察に、ほかの犬に餌をやられて差を つけられるのに脅える犬にすぎない。 この上は、わしは権力同様、諸君をもっとあたふたさせるように、今後は努力してみよう。 中に、ひょっとしたら自分は犬であることを気がついてくれるやつも一匹はでてくるかもしれんからな。犬でもワンいいよるし。

 途中、あまりにアホな質問するから、高山登久太郎さんが、ホイと背広のポケットに手を入れたら、みんなビビってしもて、会場が凍りついた。

 むろん、修羅場の数、生き様、なにをもったって大新聞の記者諸君が逆立ちしたって高山登久太郎氏にかなうわけはない。しかしながら、自らの職業に対して本当にシンケンであ るならば、高山氏はその重みに敬意を払い、十分対等に相手をしてくれる人物や。しかし、諸君のような、頭の中からすっかりケイサツ化したアホなサラリーマンにはわし同様、ココロから軽蔑するだろう。

 そう、諸君らは取材者ではなかった。おこぼれちょうだいの大企業の会社員、にすぎなかった。

 わずかな救いは、この場に自費でかけつけた、いわゆる「3流紙」である内外タイムスや、今日、つぶれてしもた「週刊宝石」におる記者たちであった。それは結果として彼らのかいた記事の扱いの、「大きさ」ではなく、問題に対するシンケンさ、意識の違いであった。

 わしがいわんでも、下の予定原稿と、「内外タイムス」を比べたらだれでもわかるだろう。この内外の斎藤君という記者は、自費できた一人や。

 一方、このアカンほうの大マスコミのデスクやっとるのと話たら「いやあ、もう最近の若い記者は、給料分も働かないんです。せめて給料、それもたかい時間外もらってるんやから、それぐらいは働いてほしいんですけど」ゆうとったな。それでも、経営はビクともしないちゅうから、望み無い。あの腐った連中で、年間1000万円ももろとるて、アホらしいてわろてしもた。

 繰り返すが、日本がどんどん腐っていく過程で「記者クラブ」という飼い慣らしシステムにまるごと浸かって安閑とケイサツ化しているこいつらの果たす役割は犯罪テキというてええレベルになってる。

 地方支局ちゅうのはやがて社会部とかそういうところに巣立つ場所だ、ときいていたし、まあ、数は少ないが大マスコミにもおもろいおっさん記者は少しはおったから、「若いんはもう少しマシかいな」とおもたんやけど、現場の一線がこれではアカンわ。

 信じようと信じまいと、下の「一流紙」「一流通信社」と、「内外タイムス」の記事を比べてよめばだれもがわかるやろ。いうとくが「扱いの派手さ」ではない。中身の問題やで。

 あ、特別付録に、ライナス奥宮が撮影した、「記者たちが凍り付いた一瞬」をサービスしておく。これが高山登久太郎さんが胸に手をいれた瞬間だ。ホンマ、こんどはエアガンでももってきてもろて、アホな質問する記者うったろ。

 いずれにせよかって、「大本営発表」垂れ流しの栄えある伝統はいささかも損なわれていない。この連中に「言論」など代表させといたら、また地獄をみることになる。ひょとするともう遅いかもしれんけどな。

               2000年12月21日深夜 

                               宮崎 学





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