暗い過去からの脱皮を目指すドイツ

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投稿者 DC 日時 2001 年 8 月 14 日 12:56:51:

http://www.diary.ne.jp/user/19481/

2001年、8月13日は新しい敗戦のある種の記念日となった、ということか。

中途半端な独立国、よちよちと、やっとこな、と、アジアの隅で自分の位置を確かめなおした。
だが、それを理解しているのはほんの一部の人間たちだけ。

http://tanakanews.com/990705berlin.htm

 昨年9月の選挙でドイツの首相になったシュレーダーも「ドイツの若者は、ナチス時代にドイツがやったことを、
自分自身の責任問題としてとらえる必要はない、もっと上の世代がやったことなのだから」という趣旨の発言し
ている。首相自身、55歳で、ドイツでは初めての、戦後世代の首相である。

 いつまでも過去だけにこだわるより、未来を作るための努力をした方が良い、というのがドイツ新政権のスタン
スだ。そして、その象徴が、かつてナチスの「帝都」だったベルリンに再び首都を戻し、暗い過去を乗り越える、
という構想であった。

 (NATO軍のユーゴ空爆に参加したドイツ軍が、戦後初めて他国の領土を爆撃した、ということも、軍隊をタブ
ー視しないドイツを作るという意味で、同じ流れの中にあるように見える)
----------------------------------------------------------------
 こうした「過去の清算」には、ユダヤ人団体と、ドイツ人の中からも、反対の声があった。それに対してドイツ政
府は「もちろん、過去の犯罪を忘れることはできない」という立場を取り、それを形に表すものとして計画された
のが、ベルリンの真ん中に、巨大なホロコースト慰霊碑を作る、ということだった。

 この計画はもともと1990年に、コール前首相が発案した。そして、デザイン審査の結果、サッカー場4つ分とい
う広大な都心の土地に、墓石のような石柱2700本を乱立させる案が採用された。

 都心に広くて大きな「墓場」を出現させ、その異様さによって、人々に過去を忘れさせないようにしよう、という
意図だった。日本に当てはめると「戦前戦中にアジアの人々を苦しめたことを忘れないため、皇居前広場を墓石
で埋め尽す」という感じだ。

 この問題は昨年9月の総選挙の争点の一つとなり、「過去を忘れない」ということに力点を置いたコールではな
く、「過去より未来を重視する」というスローガンを掲げたシュレーダーが勝った。

http://www.dandoweb.com/backno/980226.htm

 平和の維持には外交が非常に重要であることに、どなたも異論はなかろう。その外交の基本につい
て「沖縄で語る、これからの世界」にある、ヘルムート・シュミット西ドイツ前首相の忠告を、最後に引用
したい。周辺諸国との戦後の和解についてドイツのしたことや立場を説明した後で、「私が日本人の政
治家であるとすれば、一番重要なのは中国であり、その次がロシアではないかと思います。それから
そのほかの国々との和解を進めていくということだと思います。とくに土井党首に同行していらした記者
の方々に向かって申し上げたいが、どうして日本政府はG7サミットに、中国の指導者とロシアの指導
者を正式メンバーとして招請するべく他の国々に働きかけないのでしょうか。ソ連と中国の指導者がG7
に参加してG9となった場合、彼らはG9の議論に参加でき、これが日本との関係の正常化に一番近道
だと私は確信しているからです」「当然、米国との友好関係は日本にとってのみならず、われわれドイツ
にとっても重要ですが、今後の世界の発展を考えていきますと、超大国となるすぐお隣の国との友好関
係が日本にとって何よりも重要になってくるのは明らかです。 中国の次にはロシアもあなたたちの隣国
です」。戦後日本における自前の外交不在も、国の生き方に欠落した要素であった。

http://tanakanews.com/b0618uschina.htm

 その上で私が懸念を抱くのは、最近のアメリカのやり方は、アジア諸国のために中国を牽制するのが目的では
なく、アメリカの軍部が勢力を維持拡大するために米国内の政治を動かし、中国を敵に仕立てようとする意図が見
え隠れしていることである。以前の記事「アメリカのアジア支配と沖縄」でも紹介したように、アメリカ軍は日本人
の多くが知らないうちに、日本を「第二冷戦」に巻き込み始めている。

 台湾も同様に巻き込まれており、台湾の新聞では、こうした懸念を表明している記事を見かけた。(タイペイタイ
ムスの記事)

 しかし、日本ではこうした懸念について、あまり国内で報じられず、語られていない。むしろアメリカを信頼しきっ
た論調が目立つ。外交というものは権謀術数が渦巻く国家のサバイバルゲームだから、米軍が日本を巻き込ん
で新冷戦を始めようとしても、それ自体は仕方がないことだ。アメリカの真意を察知し、断るべきところは上手に断
ればいいだけのことである。

 外交に国家の存亡がかかっている敏感な台湾は、それを実行している。しかし日本は、無知なまま戦争に巻き
込まれ、致命的な結果となる可能性が日に日に大きくなっているように見えるのだが、そんなのは無用な心配だ
ろうか。

http://tanakanews.com/b0807USJP.htm
米中関係と靖国問題

http://www.mainichi.co.jp/eye/kishanome/200107/26.html
ドイツにみる「罪の清算」 過去から目そらさぬ努力

 独ポーランド間の共同教科書委員会のミュラー委員長は「どうしたら隣国と対立せずに、教科書問題で
合意ができるか」との私の問いに「いや、対立や徹底的な話し合いこそが必要なのだ」と語った。私たち
にはもっと悩み、戸惑い、話し合う姿勢が必要だと思う。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwgj5057/sub.100002.htm



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