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【日本の政治が動くか】小泉首相は「NGO排除問題」の火に油を注いだ

投稿者 あっしら 日時 2002 年 1 月 30 日 03:43:13:

(回答先: 【日本の政治が動くか】小泉首相が『田中外相』と『野上事務次官』を二人とも更迭 [J−WAVEニュース] 投稿者 あっしら 日時 2002 年 1 月 30 日 00:24:48)

自宅に戻りTVを見て、今回の「田中外相」&「野上事務次官」更迭問題(+鈴木宗男議運委員長辞任)に関する追加情報が入ったのでアップする。


● メディアがこの件を知ったのは田中外相を通じて

 首相官邸から帰るところを記者たちに囲まれた田中外相は、官邸に呼ばれたのが国会衆院本会議の第二次補正予算案可決後の自宅に戻る途中であったこと、部屋には小泉首相・福田官房長官・山崎幹事長の3名がいたこと、人事の問題であることを告げられ野上事務次官のことかと思い後任は自分に任せて欲しいと伝えたが自分の問題も含まれていると告げられたこと、私は更迭ですかと訊ねたらそうだと小泉首相に言われたこと、お世話になりましたと辞そうとしたら福田官房長官が紙をひらひらさせてこれに署名して欲しいと言ってきたが今日はできないと言ったことなどを語った。
 記者たちが田中外相の“更迭”という言葉に色めきたったことから、一般の外相番記者たちにそれ以前に更迭情報が漏れていなかったことが推測できる。

 田中外相も、当然、小泉首相からすぐに正式発表があることは分かっているはずだから、あの場で先んじて自分も野上氏も更迭と語ったことは、今回の決定に大きな不満を抱いていることを物語っている。


● 小泉首相は「NGO排除問題」の火に油を注いだ

 小泉首相は、二人を更迭した理由を、国会と外務省の正常化を通じて国益をはかるためと語った。
 他に言いようがないのだろうが、今回の「NGO排除問題」で国会に混乱をもたらした責任という名目で田中外相を切ったことには多くの支持を得ることはできないだろう。
 元々田中外相を国益に反する外相だと思っている人や田中外相は嫌いだと感じていた人は支持するかもしれないが、外務省に非が在ると考えている人や冷静に成り行きを見てきた人は支持しないだろう。

 田中外相は、特定の実績ある有力なNGOを復興会議に出席させないという相談すら受けず、逆に、その事実をメディアを通じて知ったあとで、なんとか早く出席できるよう外務省幹部の抵抗を排除しながら動いたのである。

 国会が混乱したのは、「NGO排除問題」の経緯をただされたことへの田中外相の答弁内容と外務省幹部の説明が食い違い、それに対する政府見解が食い違いを解消するものではなかったことによるものである。
 そうであるならば、正しい経緯はどういうものであったかを明確にしない限り混乱は解消できない。

 今回の問題は、アフガンで長いあいだ実績を積み重ねアフガン諸勢力とも緊密な関係を維持しているNGOが、外務省によって先日の復興会議からなぜ排除されたかということである。小泉政権は、このことをきちんと認識していないようだ。

 メディアが、この問題を田中真紀子さんと鈴木宗男氏のバトルというように矮小化する流れにあったことで、誤った判断をしたとしたら不幸なことである。

 外務省幹部が外務大臣を差し置いて有力NGOを排除した行為が、たんなる独断だったのか、ある代議士の指示に従った結果なのか、ある代議士の話を勝手に排除指示だと勘違いした結果だったのか、はっきりするよう問い掛けられているのである。

 外務省の“機能不全”は昨年5月からずっと続いているのだから置いておくとして、小泉首相が、国会の正常化を計ることが国益だと考えているのなら、否応なく首を切らざるを得なくなった野上氏に「NGO排除問題」の責任までとってもらう道を選択すべきだったと思う。

 野上氏も、国益を第一義に考えている外交官なら、たとえ責任がないと思っているとしても、“最後の奉公”として自らそのような申し出をすべきであろう。

 野上氏が、「鈴木代議士のご教示を変に考えて要らぬ気を回し、アフガンで頑張っていただき今後も多いに期待しているNGOを会議に出席させないという誤った判断をしてしまった。深くお詫びします」と言えば、ほぼ一件落着するのではないだろうか。
 今回の問題に、喧嘩両成敗は通用しないのである。とにかく、あのNGOを復興会議から排除したことが正しかったと主張して小泉政権からもそれを認めてもらわない限り、いきさつはともかく、非は、最終的に排除を決定した外務省幹部にあるのだ。

 しかし、野上氏は、今回の人事で、“自分の首と引き換えに外相の首をとって、外務省を守った”と考えているようだ。

 小泉首相が、反田中外相派と外務省のために、田中外相をどうしても辞めさせたいと考えているのなら、今回の問題が収まってから、別の話し(いちばんいいのは外交政策のズレ)で実行すべきであった。

 どうせやるのなら一気に片づけてしまえという安直な手法は、国会の正常化さえも実現できず、外務省の“過去への回帰”も思うに任せず、小泉政権の基盤だけが揺らぐという結果をもたらしかねないものだ。

 このような意味で、やはり、小泉首相は「総理大臣不適格者」なのである。


● 議運委員長を辞任した鈴木宗男代議士と森前首相の発言

 議院運営委員長を辞任した鈴木宗男氏は、しおらしく話していたが、「私は身柄を総理に預けていた。総理は英断を下された」と田中外相の首をとったことでそこそこ満足しているようだ。

 森前首相は、さすがに低支持率でならしただけあって、「私は初めから田中真紀子さんを外相にするのに反対した。田中外相の更迭は、遅きに失したと思うぐらいだ。しかし、身体を張って外務省を守った野上事務次官を更迭したのはおかしい」と、様々な“反田中外相”派の気持ちを代弁していた。


● 今回の更迭人事騒動が、解散総選挙に結びついていくような政治的波乱を引き起こすことを期待する。







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