日本が核解体に直接協力へ ロシア高速炉で核物質燃焼


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投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 2 月 24 日 09:09:05:

◎日本が核解体に直接協力へ ロシア高速炉で核物質燃焼

 科学技術庁と核燃料サイクル開発機構(茨城県東海村)は23日、
ロシアの核兵器解体により発生するプルトニウムを同国の高速増殖
炉で燃焼させることを柱とした日ロ技術協力計画を明らかにした。
解体核のプルトニウム処理に日本側が技術面で直接かかわるのは初
めて。計画は当面5年間で、核燃機構とロシア・オブニンスクの物
理動力工学研究所など2研究所が協力する。本年度から開始し、最
初の2年間はロシアの高速増殖炉BN600で照射実験などを行う。
2000年ごろから解体核の金属プルトニウムを酸化物にしウラン
酸化物と混ぜるMOX燃料を製造する。
 2002年ごろからはBN600の炉心を改造し増殖能力のない
炉に転換し炉心の一部をMOX燃料にしプルトニウムを年間0・3
トンを燃やす。最終的には100%MOX燃料用に改造し、年間1
・3トンを燃焼させたい考えだ。
 同機構は99年度までの2年間で計約1億1000万円の費用を
予定しており、ロシア側と3月中にも正式契約が結ばれる見通し。
今春にも同機構の研究者を相手先の研究所に派遣する。
 約50トンとされるロシアの解体核の余剰プルトニウムについて
は、プルトニウムをガラス固化して地層処分する方法とMOX燃料
にして燃焼させる方法が有力だ。
 MOX燃料化はプルトニウムの分離も困難で兵器への再利用や核
ジャックの防止の観点からも望ましいとされるが、BN600は高
濃縮ウラン燃料用のためMOX燃料を使った経験はない。このため
新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)などでのMOX燃料製造実
績を持つ日本が資金や技術協力をする。
 この計画の具体的な技術について22日から東京で開催中の「原
子力平和利用国際フォーラム」(同機構主催)で日本、ロシア、米
国の代表が意見交換していた。             (了)


[共同 2月23日]  ( 1999-02-23-20:01 )


◎25日に核廃棄物船が出港へ 25日に仏から

 【パリ23日共同】フランス核燃料公社(COGEMA)は23
日、日本に返還される高レベル放射性廃棄物を積んだ輸送船が25
日にフランス北西部のシェルブール港を出発すると発表した。
 日本の原子力発電所の使用済み核燃料を再処理した際に出た放射
性廃棄物が日本へ海上輸送されるのは昨年1月以来で、これが4回
目。到着日は明らかにされていないが、これまでは約2カ月かかっ
ており、4月下旬以降とみられる。
 輸送船は前回と同じ英国船籍のパシフィック・スワン(5、00
0トン)。高レベル放射性廃棄物のガラス固化体40本を2基の輸
送容器に積み込んで輸送する。輸送ルートは出港翌日の26日に発
表される。                      (了)


[共同 2月23日]  ( 1999-02-23-19:34 )


◎高速炉のデータ集めも狙い 解体核処理への本格参加

 ロシアの解体核兵器からの余剰プルトニウム処理に日本が技術面
で本格的に参加することになった。科技庁は「金銭援助を越えた国
際平和への技術貢献」と位置付けているが、日本側関係者には、日
本の高速増殖炉開発に役立つデータ集めにロシアの高速炉を利用し
ようという狙いもある。
 日本の高速増殖炉原型炉もんじゅは1995年の事故以来、再稼
働のめどが立っていない。核燃料サイクル開発機構の存在意義とも
いえる高速増殖炉開発は、先頭を走っていたフランスが撤退を決め
るなど国際的にも後退が目立つ。こんな中で同機構が国際協力の相
手として目を付けたのがロシアだった。
 本来は高濃縮ウランを燃料に使うロシアの高速増殖炉では、ウラ
ン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の使用経験は少ない。
日本は新型転換炉ふげんでのMOX燃料製造の経験などを提供する
見返りに、ロシアの高速増殖炉で燃料の照射実験や炉心のデータ解
析を行える。
 日本側にはこうした技術開発上の実利に加え「プルトニウム処分
への協力により、原子力の平和利用に徹する姿勢を世界に示し、日
本のプルトニウム利用が核兵器開発につながるとの疑念を薄めたい」
(科技庁国際協力保障措置課)との狙いもある。
 だが伴英幸原子力資料情報室共同代表は、逆に「日本が兵器用の
高純度プルトニウムを扱うことは疑念を招くだけ」と批判する。
「核燃機構はもんじゅの安全性を訴えるためのデータ取りをしたい
のでは」(エネルギーと安全保障編集委員会の坂本国明委員)と警
戒する声も出ている。                 (了)


[共同 2月23日]  ( 1999-02-23-20:17 )




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