エリアン君:親類宅から強制的に連れ出す 米政府(毎日)

 
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投稿者 大阪北摂住民 日時 2000 年 4 月 23 日 09:50:49:






2000年4月23日

エリアン君:
親類宅から強制的に連れ出す 米政府

【ワシントン22日中井良則】カリブ海で漂流中に救助され、米国とキューバのどちらで育てるか争われていたキューバ人少年、エリアン・ゴンサレス君(6)の問題で、米政府は22日未明(日本時間同日夜)、政府職員をマイアミの親類宅に派遣し、寝ていたエリアン君を強制的に連れ出した。同日中にワシントン郊外で待機する父親に引き渡す。政府の引渡し命令に親類が従わないため、夜明け前で抵抗の少ない時間を選んで突然の強制執行に踏み切った。

父親は5か月ぶりにエリアン君と再会するが、マイアミの亡命キューバ人社会は猛反発しており、強引な決着をめぐって議論が広がりそうだ。

同日午前5時10分(日本時間午後6時10分)ごろ、マイアミの親類宅に10人以上の連邦移民帰化局職員らが突然、押し入り、約5分後、女性職員がエリアン君を抱きかかえ、車に乗せて立ち去った。周辺には反カストロ派のキューバ系市民数十人が徹夜で集まっており、大混乱となった。政府は催涙ガスを使って規制した。

司法省高官は強制執行の直後「引渡しに協力してもらえるよう夜中まで親類側と交渉していたが、協力は得られなかった。子供は安全に家から連れ出され、まもなく父親と再会する」と述べた。

エリアン君は昨年11月22日、母親に連れられほかのキューバ人計12人とともに手製ボートで米国への亡命のため、カリブ海を横断しようとした。船は転覆し、母親らは死亡。エリアン君は2昼夜、漂流し。同25日、奇跡的に救助された。

米政府はマイアミの親類に預け、今年1月、キューバに帰国させる決定を行った。反カストロ派の親類は決定に従わず、裁判を起こして抵抗。今月に入ってキューバから父親が訪米し、リノ司法長官は12日、「父親への引渡し」命令を出したが親類は無視していた。


【1999年】
11月22日 エリアン君ら14人がボートでキューバから米国へ
23日 ボート転覆
25日 エリアン君漂流中に救助
26日 おじが引き取る
27日 父親がキューバへ戻すよう要求
12月10日 親類が政治亡命を申請
【2000年】
1月 5日 米移民帰化局「父親に帰属する」と決定
親類側がリノ司法長官に再考を要請
7日 おじが州裁に人身保護請求
12日 リノ長官が父親の身柄保護権を支持
19日 おじが移民帰化局の決定取り消しを求めて連邦裁に提訴
3月21日 連邦地裁がおじの訴えを却下。おじ、連邦高裁に控訴
4月 3日 父親が米国へ
12日 リノ長官、親類と会合、エリアン君を渡すよう命令
13日 親類、長官命令を無視。「少年は米国に滞在できる」との裁判所決定
19日 連邦高裁、同決定の期間を5月まで延長
21日 連邦政府当局がエリアン君を連れ出す




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