追補10:愛らぶゆウイルスWiredNews記事5月9〜10日

 
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投稿者 佐藤雅彦 日時 2000 年 5 月 11 日 22:32:40:

回答先: ネット界初の性病蔓延?アイラブユーウイルスにご用心 投稿者 佐藤雅彦 日時 2000 年 5 月 05 日 20:40:06:

●WIRED NEWS日本語版が報じた「愛らぶゆ」ウイルス関連の記事(5月9〜10日ぶん)を紹介します。
●アンチMS派は、この伝染病さわぎを「ざまみろ」と思ってるんでしょうね。でも、こんなことを言う人もいる――

 ……『アップグレーディング・アンド・トラブルシューティング・ユア・マック』の著者であり、『マックナイトアウル』サイト( http://www.macnightowl.com/ )の作者であるジーン・スタインバーグ氏は、皮肉を込めてこう指摘する。マックがこのワームの攻撃から守られたのは、マック用のソフトウェア開発が遅くて不規則だという、マックが何年も悩まされてきた問題のおかげだというのだ。……

う〜む、災い転じて福となす、ですかぁ〜。

●犯人さがしについては、タンザニアまで出てきました。いやぁ〜国際的。ネオむぎ茶の素性さがしにうつつを抜かす日本の電脳探偵ごっことは、スケールが違うなとすなおに感心。

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アンチ・ウィンドウズ派は『I LOVE YOU』ワームに歓声
  Leander Kahney
    http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20000510302.html

2000年5月9日 11:40am PDT  『I LOVE YOU』ワームの猛威は収まりつつあるが、ウィンドウズ以外のOSを使う人々は、米マイクロソフト社のソフトウェアを使うという愚かな真似をしなかったことで悦に入っている。

 『I LOVE YOU』およびその変種は、この数日間で世界中の多数のコンピューターを破壊し、100億ドルにおよぶ損害を出した。だが、マックやBeOS、各種UNIXを使っていた「賢い」ユーザーたちは、自分たちが攻撃を免れたことに非常に満足している。

 これらのユーザーの大半が、掲示板やメーリングリストに大喜びで指摘したのは、『I LOVE YOU』ワームはすべてのコンピューター・ユーザーに損害を与えたわけではないということだ。つまり、マイクロソフト社の電子メールソフト『アウトルック』および『アウトルック・エクスプレス』を使っていたウィンドウズ・ユーザーだけに損害を与えたという点だ。

 「肝心なのは、これほど大規模にウイルスが蔓延した根本的な原因が、ある邪悪な独占企業が大衆に押し付けた、哀れなほど安全性が低い電子メール・クライアントにあるということだ。その企業の名前は言う必要がないだろう」と、セルドリバウ・スソブ氏は電子メールで述べている。「いいかい、これはアウトルックかアウトルック・エクスプレスを使っている場合に『だけ』起こるんだぜ!」

 市場調査会社米データクエスト社のアナリスト、ジェシー・リウ氏はこう語る。「ウイルスが広がった原因は、アウトルック・エクスプレスを使う人々が非常に多いことにあると思う。もう1つ、ユーザーは、自分をネットワークから守る方法についてもっと教育を受ける必要がある」

 データクエスト社によると、世界中のパソコンの約95%はインテルマシンであり、その大多数はなんらかのウィンドウズを稼動させているという。

 データクエスト社の概算によれば、アウトルックおよびアウトルック・エクスプレスについては、ビジネスユーザーの60%が使用しているという。情報技術管理者たちが次々に『ロータス・ノーツ』をお払い箱にして、マイクロソフト製品を支持していくにつれ、この数字は増加しそうだとリウ氏は述べる。

 だが、ウィンドウズ以外の製品を使う者たちは、満足感に浸っていた。

 マックを使っているマイケル・ドルゴス氏は、『ZDネット』のチャット掲示板への投稿で、「昨日は一日中、非常に快適にコンピューターを使うことができた。『I LOVE YOU』ワームが僕のマシンに影響を与えることはないことがわかっているから安心だった」と書いた。「仕事は山ほど片付いたし、マイクロソフト製品を使ったばかりに悪戦苦闘するはめになった可哀想な奴らを見て、何度も心から笑うことができた。マックを買おう。ラブ・バグなんかじゃなくて、最高のラブをコンピューターからもらえるんだから」

 米サン・マイクロシステムズ社の技術者で、UNIXの一種である『ソラリス』を使っているリン・ラガツィーニ氏によると、先週はこのワームを3回受け取ったが、仕事用のマシンにも、家にある『iMac』にも、全く影響はなかったという。

 当局は、ワームの作者を追跡するよりも、アウトルック・エクスプレスがバックグラウンド・スクリプトを実行するように設定した「ものぐさマイクロソフト」(Microsloth)を起訴するべきだと、ラガツィーニ氏は述べる。

 「こんなことが何度も起こるのをほっておくなんて、深刻な不備だ」と同氏。「メールでアクティブ・プロセスを実行できるようにするという発想がよくない。『メリッサ』問題があったのだから、彼らもそのことはもう理解していなければならないはずなのに。私は、マイクロソフト社という悪夢はすべて避けるつもりだ」

 『マックホーム』誌の元編集者であるジョン・ポールトニー氏は、『I LOVE YOU』とメリッサ・ウイルスは、同質的なコンピューター・ネットワークがいかに脆弱であるかを明白に示すものだと話す。

 「情報技術管理者たちは、3ヵ月ごとのウイルス攻撃に耐えるのは厭わないくせに、ウィンドウズ・ネットワーク上でマックをサポートするのは拒否する。これは私には理解できない。多様なネットワークを持つ方が、結局は安上がりだというのに」と、ポールトニー氏。

 『アップグレーディング・アンド・トラブルシューティング・ユア・マック』の著者であり、『マックナイトアウル』サイト( http://www.macnightowl.com/ )の作者であるジーン・スタインバーグ氏は、皮肉を込めてこう指摘する。マックがこのワームの攻撃から守られたのは、マック用のソフトウェア開発が遅くて不規則だという、マックが何年も悩まされてきた問題のおかげだというのだ。

 スタインバーグ氏によれば、マック上でマイクロソフト社のソフトウェアを動かしているユーザーは多いが、マックには、『I LOVE YOU』ワームが危害を与えるのに必要な『ビジュアル・ベーシック』のサポートが、システムレベルでないのだという。

 「マックは軽視されているが、こういうのはありがたい面だ」とスタインバーグ氏は述べた。


[日本語版:平井眞弓/岩坂 彰]

日本語版関連記事

・『I LOVE YOU』犯人の捜査は振り出しに

・『I LOVE YOU』容疑者が逮捕される

・『I LOVE YOU』の真犯人は別にいる?

・『ラブ・バグ』ワームは複数の技術を利用

・猛威ふるう『I LOVE YOU』ウイルス

・WIRED NEWS原文(Engl ish)
  http://www.wired.com/news/technology/0,1282,36194,00.html

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   ここからは、犯人追及の話題……
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『I LOVE YOU』犯人の捜査は振り出しに
           Lynn Burke
    http://www.hotwired.co.jp/news/news/Technology/story/20000510301.html

2000年5月9日 12:00pm PDT  結局、レオメル・ラモネスは犯人ではなかったのかもしれない。

 フィリピン警察が家宅捜索を行なったアパートの住人である27歳の銀行員は9日(米国時間)、『I LOVE YOU』ワームにつながる証拠が不十分だとして釈放された。このウイルスは、世界中に推定100億ドルの損害を与えている。

 セベリノ・ガナ上級検察官は報道陣に対し、「証拠が不十分だ。だが調べていないフロッピーディスクがまだある」と語った。

 ラモネスとそのガールフレンド、イレーネ・デ・グズマン両名の名前は、この事件の主要な容疑者として8日に大々的に報じられた。警察によると、デ・グズマンは依然として容疑者だという。同容疑者はまだ出頭していない。

 ラモネス容疑者の釈放は当然のこととする専門家もいる。

 ラモネス容疑者が釈放される以前から、警察は逮捕する人間を間違えたと述べていたコンピューター専門家が少なくとも2人、それぞれ地球の反対側にいた。

 マサチューセッツ州グロスターにあるグラナイト・アイランド・グループ(Granite Island Group)社のスパイ防止技術エンジニア、ジェームズ・アトキンソン氏は8日、このウイルスの真犯人はマニラ市郊外に住む別の若いカップルだと思うと述べた。アトキンソン氏の調査によると、この2人はマニラに拠点を置く『アコライツ』( http://acolytes.tsx.org/ )というハッカー・グループに関わっているという。アコライツとは「サーバー/従者」を意味するギリシャ語からきた言葉で、礼拝儀式で司祭を助ける侍者の意味で使われる。

 もう1人の専門家、スウェーデンのストックホルム大学フレドリック・ビョルク氏は、ミヒャエルというオーストラリア在住と思われる23歳のドイツ人が、このウイルスの作者だと思うと述べている。

 ビョルク氏は、たとえミヒャエルがこのウイルス作成の張本人だとしても、「彼にはこのウイルスをまき散らす意図がなかった可能性を念頭に置いておく」ことが肝心だと語った。

 犯人が逮捕されて米国へ引き渡された場合、米国の法律では危害を与える意図の有無が問われるため、ウイルスをばらまいた行為が意図的なものだったかどうかということが重要なポイントになるのだ。

 フィリピンの検察当局は現在、『I LOVE YOU』ワームのソースコードにあった10人の氏名のリストを解読しているところだという。これらの名前の背後に隠れているのが1人なのか複数なのかはまだ不明だ。

 検察側は5月19日まで、ラモネス容疑者に対するさらなる証拠を集めることができる。この日ラモネス容疑者は、予備的な訴えに答えるため検察に出頭を求められているのだ。

(この記事にはロイターが協力した)


[日本語版:天野美保/岩坂 彰]

日本語版関連記事

・アンチ・ウィンドウズ派は『I LOVE YOU』ワームに歓声

・『I LOVE YOU』の真犯人は別にいる?

・『I LOVE YOU』容疑者が逮捕される

・猛威ふるう『I LOVE YOU』ウイルス

・ WIRED NEWS原文(English)
   http://www.wired.com/news/politics/0,1283,36229,00.html


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『I LOVE YOU』ワームの素性は国際的
  Lynn Burke
   http://www.hotwired.co.jp/news/news/20000511303.html

2000年5月10日 12:05pm PDT  フィリピン警察は、『I LOVE YOU』ワームの主要な容疑者として、最初の容疑者の弟、オネル・デ・グズマン容疑者を追っている(英文記事 http://www.wired.com/news/technology/0,1282,36232,00.html )。しかし、世界中の自称コンピューター探偵たちは、この筋書きはもっと複雑だ語っている。

 自営でコンピューター技術者コンサルタント業を行なっている、モントリオール在住のジャン・フランソワ・ガニェ氏(31歳)は、ICQ(インスタント・メッセージ・クライアントの1つ)のログを追跡して、『I LOVE YOU』の痕跡を調査している。

 ガニェ氏の説はこういうものだ。このワームは、オーストラリアのブリスベンで作られた。その後マニラから発信され、東アフリカにあるタンザニアの首都ダルエスサラームから再度発信された( http://www.lonelyplanet.com/dest/afr/tan.htm#facts )。

 オーストラリア発祥説の支持者はもう1人いる。ストックホルム大学のコンピューター・ウイルス専門家であるスウェーデン人研究者、フレドリック・ビョルク氏だ。

 悪名高い『メリッサ』ワーム作成者の追跡にも協力したビョルク氏は、オーストラリア在住のミヒャエルという23歳のドイツ人学生が、オーストラリアでこのウイルスを作ったと述べている。

 しかしビョルク氏は、ミヒャエルは事態をこれほど深刻にするつもりはなかっただろうと語った。「(ミヒャエルは)このウイルスの作成者だが、彼にはこのウイルスをまき散らす意図がなかったという可能性を念頭に置いておくべきだ」

 ここでデ・グズマン姉弟が登場する。このワームのソースコードに含まれる情報によると、このウイルスの発信に使用された複数のアカウントはマニラにあり、所在地は、イレーネ・デ・グズマン容疑者がそのボーイフレンドのレオメル・ラモネス容疑者のほか、弟のオネル容疑者、姉妹のジョスリンさんと住んでいるアパートだ。

 ラモネス容疑者は、容疑者として最初に名前の挙がった人物だが、逮捕後に 証拠不充分で釈放された。

 現在フィリピン警察は、このワームの背後にいるのはオネル容疑者だと見ている。オネル容疑者は、マニラのAMAコンピューター単科大学の学生で、今年2月に、インターネットからパスワードを盗む方法を詳述した論文を提出している。

 筋書きのこの部分に関しては、ウイルス探偵たちも同意している。

 ガニェ氏は、「オネルが最初の発信元だ。これは今では相当確実になったようだ。そしておそらく(彼を)ジョスリンが手伝ったのだ」と語った。

 これまでのところ、ジョスリン・デ・グズマンさんに関する詳しい情報は明らかになっておらず、彼女がこの事件に関わっているのどうかも不明だ。

 一方、複数の研究者たちが、タンザニア出身のアンジャビ(Anjabi)という15歳の少女とのつながりを発見している。

 アンジャビは、監視技術関連企業の米グラナイト・アイランド・グループ社のスパイ防止技術エンジニア、ジェームズ・アトキンソン氏が、8日に見つけ出した人物だ( http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20000509302.html )。

 アトキンソン氏は、「趣味」としてこの事件を追跡している人物だが、同氏によればアンジャビは、マニラ市郊外に住むミヒャエルという人物と共に、マニラに拠点を置くハッカー・グループ『アコライツ』に所属しているという。同氏によると、アンジャビは、フィリピン在住のボーイフレンドと一緒に住むために、1年半ほど前にタンザニアから移り住んだという。

 アトキンソン氏は、ソースコードに記述されている4つのディレクトリーにある実行可能ファイルを分析して、このカップルに行き着いた。これらのディレクトリーは、その後、フィリピンのインターネット・プロバイダー『スーパーネット』によって停止されている。

 「森の中で熊の後を追う方法を知っているだろうか? 私はただウイルスの足跡を追ったのだ」と同氏。

 アトキンソン氏は、8年前からの『ユーズネット』のアーカイブ、ICQ登録者、ICQログ、IRCログを調査して、このウイルスがアンジャビとそのボーイフレンド、ミヒャエルから出たものだと結論づけた。

 アトキンソン氏は、この2人のアカウントが盗まれた可能性もあることを指摘し、真実は、警察が「腰を落ち着けて、この2人とじっくり話さなければ」わからないだろうと述べた。

 ガニェ氏も、同様の方法を用いて、タンザニアのアンジャビにたどり着いた。

 「(『I LOVE YOU』ワームは)東アジアにだけ広がっていたのに、突然アフリカ、次にヨーロッパと米国を襲った。これは、タンザニアにおけるアンジャビのつながりを示すものだろう。彼女は第2の発信元だ」とガニェ氏は述べた。

 「確かなことは、発信元が1つではないということだ。野火のように、広がり方が異常に速かった」


[日本語版:天野美保/合原弘子]

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・『I LOVE YOU』容疑者が逮捕される

・『ラブ・バグ』ワームは複数の技術を利用

・猛威ふるう『I LOVE YOU』ウイルス

・ WIRED NEWS原文(English)
 http://www.wired.com/news/technology/0,1282,36246,00.html



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