遺書,犯行声明文あった…バス乗っ取り犯自宅部屋

 
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投稿者 一刀斎 日時 2000 年 5 月 12 日 20:16:02:

内外タイムス5月13日(発行12日)

西鉄高速バス乗っ取り事件17歳少年自宅に遺書、犯行声明文
自殺願望あった
立てこもり部屋に包丁、ナイフ、スタンガン…

西鉄高速バス乗っ取り事件で逮捕された佐賀市の少年(17)は犯行の前、自宅
の部屋に犯行声明文とともに遺書を残していたことが12日までの関係者の証言
で明らかになった。それを見た母親は「何かしそうで不安」と学校や関係機関に
何度も相談したが、まともに取り合ってもらえなかったという。少年は2日同じ
17歳の少年が逮捕された愛知県豊川市の夫婦殺傷事件に「先を越されたと思っ
た」とも供述。凶悪な犯行に走る前に母親と少年に何らかの手が差しのべられな
かったのか。事件の背後の解明がますます重要になってきた。


少年は乗ったバスの中で、「弾を1発火れた拳銃」を要求するとともに、「まだ
やることが残っている」などと述べていたことから、自殺を考えていたのではな
いかとみられていたが、部屋に遺書があったことは、少年の〃自殺願望〃を裏付
けるものとして注目される。
母親は少年が国立療養所に入院する直前の3月上旬、「息子が何かしでかそうと
考えている様子で不安だ。入院させたい」と町沢静夫・立教大教授(精神医学)
に電話で相談、少年の荒れる状態を訴えていた。町沢教授によると、母親は切迫
した様子で教授が主宰する町沢メンタル・ヘルス研究所(千葉県)に電話をかけ
て、「息子が部屋に立てこもり、荒れていて大変な状況だ」と、相談した。この
中で母親は、こっそり、少年の部屋の中を見たら、通信販売で購入した包丁、ナ
イフ、スタンガンとともに、犯行声明文と遺書があったと話した。
さらに母親は、「学校や病院、警察、児童相談所にも相談したが取り合ってくれ
ない」と切羽詰まった声で無力感を訴えたという。直後に教授は、佐賀県内の療
養所や警察に電話をかけ、少年を入院させるよう進言した。
教授は「母親は少年の状態を関係機関に相談したが相手にされず、困り果ててい
た様子だった」とした上で「家族を置き去りにしてしまった公的機関は無資任。
安易な一時帰宅許可など入院先の治療姿勢も疑問」と話している。
少年は取り調べの中で、2度目の外泊の時に楽しみにしていた父親とのドライブ
が都合で見送られたことで、「親に見放されたように感じた」などと述べている
ことが分かった。
中学校でいじめにあい、高校を10日で退学し、病院に入れられた少年にとって
は父親とのドライブが心のよりどころだったようで、それがかなえられなかった
ことで孤立感を深め、外部への攻撃性を強めたとみられている。
そんな中で豊川市で同じ17歳による殺傷事件が発生。「先を越されたと思っ
た」少年がバスを乗っ取ったのはその翌日だった。
少年は乗っ取ったバス内に、高速道路通行料の領収書百数十枚を持ち込んでいた
ことが12日、分かった。少年はバス内で「領収書は自分の宝物だ」と乗客に見
せていたという。
少年は3月に療養所へ入院する以前、父親に車を運転させ、事件と同様のコース
を頻繁にドライブしていた。京都や奈良、岡山など近畿、中国地方まで出向いて
おり、その際の領収書を集めていたとみられる。




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