●ラオス反乱 アジア・太平洋軍事・諜報ニュース00-168号

 
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投稿者 倉田佳典 日時 2000 年 7 月 09 日 13:19:38:

回答先: 民主主義回復の戦いと評価 ラオス武装ほう起で旧王家 投稿者 倉田佳典 日時 2000 年 7 月 09 日 13:15:35:

アジア・太平洋軍事・諜報ニュース00-168号
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●ラオス反乱

○要約

7月3日、ラオス人とタイ人の武装集団が、ラオス南部国境の町Vang Taoの税関を
攻撃した。少なくとも6体の死体を残した攻撃に、ラオスのHmong反乱軍による
最近の一連の爆破が引き続き、亡命中のラオス皇太子の1ヶ月に渡る米国訪問と
一致している。襲撃自体は、国外のラオス人からの財政的及び政治的支援を獲得
するためのデモンストレーションであろうが、長期的には、ラオスにおける反乱
活動の高揚が、中国を含む他国の干渉を引き寄せるかもしれない。

○分析

7月3日、タイの農場から徴募された60人の武装反乱集団は、ラオス・タイ南部
国境のVang Taoの税関を攻撃した。襲撃は、少なくとも6体の攻撃者の死体と
タイの監獄に27人を残し、国境を越えて逃走した。税関に対する攻撃は、4分の1
世紀存在しているラオスの共産体制を排除するために、財政的及び政治的支援を
模索するラオス人反乱軍によるデモンストレーションであろう。

暴力の直ぐ後には、Hmong民族の反乱軍により、亡命中のラオス皇太子
Sauryavong Savangの米国訪問中にラオスの至る所で起こった一連の爆破が引き
続いている。本土での義勇兵徴募の潜在力の誇示と、財政支援を引き出せる多数
の海外同胞と共に、これが東南アジアにおける内戦の火種なのか、単に小規模な
暴力傾向の継続なのかについて、疑問が生じている。

国境哨所に対する攻撃は、政府を転覆する真剣な試みと言うよりはむしろ、主と
して注目を集めるためのデモンストレーションとして組織された。攻撃は、
Vientianeから離れた最南端のChampasak州の国境哨所で起こった。Bangkok
Postが引用したタイ軍事筋によれば、ラオス人の反乱軍は、Vientianeの共産
体制打倒の見返りに、金と土地を提示しつつ、タイ国境から農民を徴募した。

攻撃に引き続き、Sauryavongは、王室がラオスにおける「自由、平和及び民主
主義の回復」を助けるために、「国務に従事する用意がある」と、Radio France
Internationalに語った。

Hmong民族による最近の一連の爆破と、国境哨所に対する最近のこの攻撃をもって、
現ラオス体制に対する反対勢力は、少なくとも政府に対する限定攻撃を実行する
能力を誇示している。Bangkok Postによれば、集団は、AK-47、RPG、手榴弾を
装備し、迷彩服を着用している。

地域における武器及び弾薬へのアクセスは、長年の戦争又は警察及び軍筋から蓄積
されているため、比較的容易である。戦闘のための義勇兵の徴募は、より困難で
ある。ラオス亡命政府指導者Houmphan Sayasithは、ラオス、タイ及びカンボ
ジアが接触する国境地域における反共部隊は、政府の員数が低レベルであるにも
関わらず、約900人に達していると、Radio France Internationalに語った。

しかしながら、タイの貧しいラオス人農民からの徴募は、数を増やすかも知れ
ない。Mekong Environment Resource Instituteによる最近の報告は、アジア
金融危機が、特に、タイ人戦士が徴募されたタイ北東部において、既に苦しんで
いる農民をさらに傷付けていることを示している。ラオス反乱の組織者は、亡命
ラオス人社会、特に米国及び皇太子が亡命中のフランスからの財政支援を求める
ことができる。

しかしながら、農民の関心をよそに、全面的反乱は、兵站、本部及び訓練を援助
するために、宗主国の支援を要求する。インドシナの旧宗主国であるフランスは、
現ラオス政府を弱体化させ、地域を混乱に投げ込むべき戦略的理由をほとんど
有していない。

米国としては、ラオス共産政府の弱体化に一貫してほとんど関心を見せていない。
ラオスは、地域における米国の利益に対してほとんど脅威を有さず、米国に戦略
的価値をほとんど提供しない。ベトナムと中国が競争相手である以上、ラオスの
ベトナムとの同盟を破るべき理由はほとんど存在しない。さらに、コソボで進行
中の問題、中東和平プロセス及びイラクと取り組んでいる中、とりわけ、ラオス
は、低い優先度しか有さない。

地域的に、利用され得るいくつかの選択肢も存在する。ベトナムは、財政的にも、
政治的にも、現ラオス体制を支援する。カンボジア現政府は、Hun Sen首相の下、
歴史的にベトナムと結び付いているため、ラオス体制を弱体化させる願望はほと
んど有していない。

既にラオスとの国境紛争を戦っているタイは、現在、ミャンマーとの国境問題で
手一杯である。バンコクは、タイでトラブルを引き起こさない以上、ラオス人の
反乱活動を排除するのに多大な努力を払わないだろうし、ラオスの反乱を積極的
には支援しないだろう。

しかしながら、長期的には、中国が支援提供に関心を示すかもしれない。中国と
ラオス間の関係は、ラオスがベトナムの政治的影響下に入っているため、心から
のものではない。Nationによれば、1986年のラオスとタイ間の短期間の戦闘中、
中国は、タイに安価な砲弾を提供した。

財政的及び政治的支援に対する展望を既に感じ取っている反乱軍と共に、ラオス
への中国の干渉が、ベトナムとの関係を悪化させる可能性が現れている。事象は、
ベトナムに対する中国の敵対的意図をまだ現していないが、北京は、長期的に、
ラオス政権において、より親中国的な体制を確立する意思を有しているかも知れ
ない。
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●新部隊通報システム

2000年初め、住民及び部隊への通報の責任を負うロシア連邦軍の機構において、
根本的な変化が現れた。今後、以前国防省報道局に繋がっていた軍種、兵科及び
管区報道局、並びに全ての中央及び管区の新聞及び雑誌、テレビ・ラジオ局
(国防省報道局自身も含む。)を指導するのは、ロシア連邦軍教育総局(GUVR)
である。

GUVRは、通信部隊と協力して、部隊における官庁情報網(VIS)全ロシア技術
情報回線(OTIK)の技術手段に基づき、構想のメイン・エンジン、並びに創設
業務の実行者及び組織者となるはずである。

全世界的官庁閉鎖情報網、それに引き続き、「独自の」軍テレビ回線が創設 され、
そのプログラムは、ロシア全土、及び国外に位置するロシア連邦の駐屯部隊に
おいて使用されるだろう。

官庁情報網のモデルとなったのは、ダゲスタン及びチェチェンにおける対テロ
作戦中に創設されたVIS「カフカーズ」である。そのような部隊通報システムは、
全ての報道局及び軍事新聞の編集部に展開することが計画されている。さらに、
順番に、具体的な部隊及び小部隊は、その発信者(教育業務担当副指揮官)と
なるだろう。

新しい通報システムは、部隊でいかに動作するのだろうか?VIS「カフカーズ」に
基づき立案された図式に従い、その基盤となるのは、北カフカーズ領域における
国防省の加入者にOTIKを通して送信される情報プログラム(IP)「軍事通報」で
ある。

IPは、ニュース(インターファックス、プライム−TASS等の主要通信社の社会・
政治及び軍事性の最重要報道を含む。)、事実とコメント(社会・政治、軍事生活
の最も重要な事件をコメント、分析する資料)、公式情報(軍に関係を有する
ロシア連邦の法律、大統領令、政府決定全文、国防相、参謀総長、軍種及び兵科、
軍管区司令官の命令を含む。)、戦史等の項目から成る。GUVRの特別住所宛の
軍人の両親の手紙も送信され、その後、電子メールにより、チェチェンにおける
通信拠点に送信されている(この後、教育機構の代表は、彼らにアドレスを付与
する。)。
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●掲示板こちらの方も、よろしくお願いします。

○アジア・太平洋情報会議:
http://www.tcup3.com/353/g1022228.html?

○分析・予測・戦略計画会議:
http://www.atbbs.net/s.cgi?c=0&u=analysis
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元諜報員
nda6373@geocities.co.jp
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