またも霊体験は脳が生み出した錯覚という仮説が登場

 
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投稿者 佐藤雅彦 日時 2000 年 7 月 16 日 02:46:03:

   クソ暑い夏の夜に、なんとも興醒めな科学記事を……
      ――霊体験は脳が生み出した
錯覚だという新たな仮説――

●立花隆の『臨死体験』にもその名が出てきますが、カナダにマイケル・パージンガーという脳神経学者がいて、この人物は、電気・電磁波・熱・気圧などさまざまな環境刺激がヒトの知覚や行動にもたらす変容を長年研究しつづけています。 なにせ70年代からそうしたマインドコントロール関連のテクノロジー研究では斯界の有名人で、CIAの軍事的マインドコントロール研究(ヒトを“暗殺ロボット”にしてしまうテクノロジーの研究)にカナダの神経科学界が深く関与してきた疑惑をめぐって、名前の出ることの多い人だったですから。 
●私もパージンガーの行動は、十数年来、注目してきました。 彼は「側頭葉に電気刺激を与えるとヒトは(幽霊や宇宙人や神などの)バケモノを知覚(錯覚)する」という仮説を実験的に立証し、この話題で科学番組に出ることも多くなってきました。 ちなみに、パージンガーが90年代にはいって力を入れているのは、カルト集団のマインドコントロール技術の暴露と告発です。
●実は欧米の幽霊研究団体や、UFO研究団体は、パージンガーの“脳の電磁刺激による錯覚体験”仮説にしたがって、UFOアブダクション体験や霊的体験の研究を行なう趨勢[すうせい]になっています。 米国ではハリウッド映画『ゴーストバスターズ』の影響で、環境中の電磁スモッグの強度を測定して「霊体験しそうな場所」を探し当てるという「ゴースト・ハンティング」が大流行ですし、心霊科学のメッカである英国などでも、「心霊写真」はたいてい、墓場に出現した球雷みたいなものばかりで、日本の心霊写真のようなオドロオドロしさが、すでに絶滅しかかっています。 個人的には、二重露光写真のような現像で「死んだ親戚」の顔なんぞが写っているという心霊写真のほうが、雰囲気が出ていてスキなんですけどね……。(^_^)v
●こうしてオバケの世界が、唯物的な味気ない“科学的説明”に侵犯されつつある現在、またも味気ない仮説が出現したというわけ。 幽霊ファンにとっては、なんともウラメシい話です。
●今回紹介するのは、脳の感覚補正機能の誤りを根拠にした幻覚仮説で、これについては目下、角川書店から出版されている『脳のなかの幽霊』という本が参考になります。 ちなみに同書はインド系アメリカ人の神経科医が書いたもので、このちょしゃの宗教的背景は知りませんが、ヒンドゥー教や仏教は「亡霊」なんてものを否定してるんで、キリスト教の超強力なカルトである「新教徒」たちのイデオロギーが支配的で、古くさいニューエイジがまかり通っている現代アメリカの“霊的ファンタジー”よりも、ドライなのではないかと感じている次第。

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●●“生き霊”との、意外なご対面
      ――幽霊は単に脳が想像している錯覚なのであろうか?――

   http://abcnews.go.com/sections/world/DailyNews/ghosts000607.html
     


  幽霊などというものが存在するのであろうか? スイスの神経科学者は、幽霊を見る人々のなかには、実際には「自分の全身の幻」を体験しているかもしれないと確信している。

         エドワード マッツァ記者(7月6日)

  あなたは今までに幽霊を見たことがあるか? 幽霊の存在(プレゼンス)を「感じた」ことがあるか? あなたの“生き霊”が、あなたについて回ったことがあるか? 今までに、ほんのわずかな時間、体外離脱を経験したことがあるか?
しかし、これらは超自然的な経験ではないかもしれない。 だからといって、あなたの頭がおかしいことを意味しているわけでもない。
スイスのチューリッヒ大学病院の神経科医ピーター・ブラッガーによれば、手足を切断した後に「幻肢」を経験する人たちと同様の事情で、幽霊を体験する人たちは自分の「全身の幻」の存在を体験している可能性があるという。
これは脳損傷によっても起こされ得る・だが激しい感情も「幽霊」体験を起こすきっかけになりうると、彼は ABCNEWS.com に語った。 ロイター通信によれば、 ブラッガー の 「生き霊」(ドッペルゲンガー) 理論についての記事は『ニューサイエンティスト』誌 の次号に掲載される予定だ。
「多くの健康な人々は、はっきりとした脳損傷がないのに、幽霊体験をしている」と ブラッガー は語る。 「つまり普通の脳であっても、自分自身が行為の主体となっている“距離をおいた行為”の対象に、容易に騙[だま]されることはありうる」。
  問題は脳にあったのだ。
  こうした「幽霊」は頭頂葉の損傷の結果、経験しうる。頭頂葉は、自分の身体と、身体を取り巻く周辺空間との識別を助ける働きをしているが、「正常な脳」であっても強烈な恐れや悲しみや陶酔感の結果、「幽霊」的幻覚を生み出してしまう可能性があるのだと、ブラッガーは語る。
彼はそうした例として「自動書記」現象を挙げている。「自動書記」とは、見えない何者かが自分の手を動かして“あの世からのメッセージ”を書き付けるという現象だ。 「自分の手が自分の脳に従っていない、と感じられる状況が生じた場合、脳は、そうした手の運動を合理的に解釈するための便法として、なんらかの幻をデッチ上げてしまう可能性が高いのだ」と彼は言う。 「脳損傷の場合には、こうした“非合理な結論”すなわち“誤った解釈”が発動される閾値が下がってしまい、“誤った解釈”がひんぱんに出てくることになる」というのだ。
他の研究でもこの仮説は立証されている。つまり手や足を切断された患者は、すでになくなった手足がまだそこにあるかのような幻を経験するし、そればかりか、神経学的に考えて「あるはずのない」手足の痛みまで感じてしまう現象が、しばしば観察される。

見えない 「生き霊」

   ブラッガーらの研究チームが出会ったエピソードをひとつ紹介しておこう。彼らは世界的に有名な8人の登山家に面接調査を行なった。この登山家たちは、いずれも酸素供給なしで2万7000フィートの高さまで登ったことがある。 登山家たちはしばしば「見えない実在」の出現を感じ、ときには体外離脱経験もしたという。
これも同じ症状なのだ、と ブラッガーは語る。 彼はこれを「見えない生き霊」(インヴィジブル・ドッペルゲンガー) 」と呼んでいる。
ブラッガー は「幻肢」体験をしている患者を治療するために使われてきた「バーチャ ル・リアリティーボックス」と似た道具を使って、この仮説を実証できると考えている。
「実験で再現できるのは、単なるシミュレーションだけれども、薬物を使わずに実体験さながらの現象を作り出すことが可能だろう」と彼は言う。
この実験では、何台かのビデオカメラと仮想体験メガネ(ヴァーチャルリアリティ・グラス)を被験者に装着することで、被験者の真横に自分の“生き霊”が座っている実感を作り出すことが可能だという。
「幽霊は錯覚である」と ブラッガーは言う。 「しかしその錯覚の仕組みは、まだ未解明」というわけだ。
おそらく、バーチャル・リアリティーボックスのような先端テクノロジーを用いれば、「幽霊」や「妖怪」や「生き霊」をめぐる長年のミステリーは解明できるであろう。

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