ムー8月号より『人間の《頭部》を移植する研究』

 
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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 7 月 06 日 22:10:25:

◎最先端科学こぽれ話 文=大村 学 頭部移植が切り開くのは希望の未来か、それとも・・・・・・

◎人間の《頭部》を移植する研究

二十数年前、筆者はある雑誌の編集長をしていた。ある日、写真通信社の営業マンがやってきて、アメリカから送られてきたという何枚かの写真をカバンからとりだした。そこには一見して目をそむけたくなるような被写体が写っていた。サルの首が、そっくり別のサルの胴体に縫合移植されていたのだ。サルは目をうっすらと開け、半分麻酔がかかっているような、あるいはすでに死んでいるようなうつろな表情をしていた。
出版社にはさまざまな《にせ写真》や《やらせ写真》が持ち込まれる。だからこれも、サルの死体を切断して縫合し、それらしく撮影した写真を売り歩く質の悪いピジネスか、と疑った記憶がある。
ところがこの写真のことなどとうに忘れていた今年4月、イギリスのある有名な科学雜誌に、衝撃的な記事が載っていることに気づいた。そこには「人間の頭部の完全移植」を研究しているアメリカの医学者が、詳しく紹介されていたのである。
「彼は、1970年代のはじめに、サルの頭部の完全移植の実験を行った〜」そう、あのときの写真はにせものではなかったのだ。あの戦慄すべき実験を行った科学者は実在し、しかも1999年にも健在で、これまでずっと「人間の頭の完全移植」の研究にとり組んでいたらしいのである。
差し障りがあるので実名は差しひか控えさせてもらうが、仮にその科学者を、元サウスイースタン州立大学の神経外科医フランク・ホイッフル博士と呼ぼう。
だが〜それにしても彼はなぜ、長年にわたって人間の頭部移植を研究し、その実現を目指してきたのか?インタビューのなかで彼は、次のように答えている。
「たとえばケンブリッジ大学の物理学者ステイープン・ホーキング教授について考えてみましょう。彼は偉大な天才ですが、若いときに全身の進行性麻痺(脊索硬化症)にかかり、しだいに症状が進んでいる。この病気にかかるとあらゆる臓器の働きが低下し、寿命は一般人より20〜30年も短くなる。
頭部の移植治療は、ホーキング教授のような偉大な頭脳の持ち主に対して、もっとも適した治療法となるでしょう」

◎頭部と胴体をネジで結合

ホイッフル博士によれば、すぐにでも人間の「頭部移植」は可能なのだ、という。
ただし、その場合にも必要な前提がいくつかある。
まず、脳は破壊されているものの、首から下は健康な臓器提供者ならぬ「胴体提供者」が現れ、一方では首から下の肉体は崩壊しつつあるが、頭脳は完全に働いている人間がいること。
移植手術について双方の合意があること。
医師による移植チームが整っていること。
そして、これがもっとも重要な点なのだが、社会環境(すなわち世論)が手術を許すこと、である。
これだけの条件が整えば、手術自体はそう難しくはない、と博士は説明する。
まず、双方の患者の首の周囲全体を切開することから始め、脊髄が通っている首の骨(頸椎)と主要な動脈およ州じ静脈を残し、それ以外の筋肉や毛細血管、末梢神経などを切り分けて切断する。
ついで胴体側の切り口と頭部側の切り口を、特殊な金属カバ−でおおって固定。最後に残されていた双方の脊髄と血管をそれぞれつないだあと、両方の切り口を覆っている金属カバーどうしをネジで結合して固定する−−。まさに現代のフランケンシュタインだが、この方法でも胴体と頭部の間で血液は還流し、神経もある程度はつながるのだという。
しかし、これでは頭部は生きられても、実際には寝たきりで指を動かすことさえできないだろう。
首を骨折して脊髄を破損した患者はたくさんいるが、たとえばハリウッド映画で『スーパーマン』を演じた俳優クリストフアー・リーブも、落馬事故で頸椎を骨折し、完全な全身麻痺になった。
もちろん、このような人が社会で生きていくのは容易ではない。周囲の人間の献身的な介助と社会の支援が必要となる。
つまり、違う人間の頭と胴体を結合してひとりの人間にするというのは、たとえ手術がうまくいったとしても、現実には全身麻痺の人間をひとり生みだすことと同じであるようにも思えるのだ。
その意味では、まだこの技術は完璧ではない。しかしホイッフル博士によれば、現在の神経外科の高度な技術なら、少なくともこの程度の頭部移植手術(脳が主役なら「胴体移植手術」というべきだろうが)は、とくに困難とは呼べないのだという。
そして、多くのすぐれた神経外科医がいて、センセーショナルな報道をしたがるマスコミが押し寄せたりできない場所−−たとえばウクライナのキエフ市のようなところ−−でなら、このような手術が最初に実現する可能性がある、とまで断言する。
いや、この話はここで終わりにしよう。いかに冷静を装っても、筆者はこれ以上この慄然たる話題について書きつづけることはできないようだ。あるいは将来、テレビニュースが「今日、人間国宝の陶芸家Aさんが末期ガンの胴体に代わる健康な胴体の移植を受け、今後数十年は元気に陶芸活動を続けられる見込みとなりました」と報じ、人々が「それはよかった」などと思う時代がくるのかもしれない。
しかし、是非の判断は未来の世代にゆだねるべきだろう。

※頭部の移植治療は、ホーキング教授のような『偉大な頭脳』の持ち主に対して、もっとも適した治療法となるでしょう・・・

※だれが「偉大な頭脳」と「しょうもない頭脳」の判定を下すんでしょうねぇ・・・。

※偉大な宇宙の建築者の目玉を思い出してしまいました。



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