水面下の情報戦 浮き彫り〜露原潜事故〜露−西側意識した演習 米−潜水艦で情報収集(17日産経)

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投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 17 日 15:31:55:

【モスクワ17日=斎藤勉】
ロシアのプーチン大統領は十六日夜、バレンツ海で沈没した北方艦隊の原子力潜水艦「クルスク」の乗員救出に米国の支援受け入れを決定、ようやく米露協調に断を下した。しかし、現場一帯のバレンツ海の文字通り水面下では、冷戦時代さながらの米露潜水艦による熾烈(しれつ)な情報戦が続いている。これが沈没事故の直接原因となったわけではないが、事故が米国や他の「西側」諸国を意識した北方艦隊の軍事演習中に起きたことは事故の背景を浮き彫りにしている。
モスクワの軍事筋によると、ロシア海軍全体の現在の原潜保有数は二十八隻と十年前のソ連時代末期の四分の一以下に減った。このうち水中で実動可能な原潜となるとわずか十隻で、この中に「クルスク」も含まれていた。十六日の「セボードニャ」紙は「冷戦後、ロシアの対艦防衛能力の顕著な弱体化により、米国の潜水艦はロシアの沖合でますます“野放し”状態となっており、いくつかの外国の潜水艦は(バレンツ海に面した)コラ湾の入り口を常時パトロールしている」と指摘した。
「クルスク」が参加したバレンツ海での軍事演習は「西側からロシア領海への不法侵入を撃退する訓練が主目的だった」(同軍事筋)とされる。イタル・タス通信によると、これを米海軍は周辺でしっかりモニターしており、十二日に「クルスク」の沈没現場付近から「爆発音」が聞こえたのを複数の米潜水艦が記録していたという。
このこと自体、北の海での米露の緊迫した角逐が続いている証左だが、ソ連時代末期に海軍総司令官を務めたV・チェルナビン氏によると、一九六〇年代後半から九〇年代前半までに、米潜水艦がロシアの領海内深く侵入してソ連・ロシアの潜水艦と衝突、接触した事故例は約二十件にものぼる。しかも、大半が公表されていないという。
この中には、六五年ごろ、米潜水艦がソ連太平洋艦隊のある基地内に侵入してソ連潜水艦と衝突したケースがある。しかし、冷戦後に起きた米露潜水艦同士の衝突事件二件はいずれも、北方艦隊が舞台となった。最初は九二年十一月十一日、コラ湾の入り口で米潜水艦「バトン・ルージュ」とロシア潜水艦「コストロマ」が衝突、次いで九三年三月にも同じコラ半島近くでロシア原潜と米潜水艦「グレーリング」が衝突した。
チェルナビン氏によると「クルスク」の沈没現場(北方艦隊の司令部がある「セベロモルスクから約一四〇キロ沖合)一帯には冷戦時代から米潜水艦が集中的に入り込んでおり、ソ連・ロシアの潜水艦の動きを偵察していた。
チェルナビン氏は「今回の事故は、米露潜水艦同士の衝突が原因、との可能性をなお排除できない」との立場だ。
米潜水艦がロシア海軍の懐深く飛び込んでくるのは、乗員に実際に敵陣営の中でソナー(音波探知装置)などの使い方や敵艦の追尾の仕方を習得させたり、実戦のさい、真っ先に潜水艦を破壊するため、その“溜まり場”を事前キャッチしておくためとされる。
米露両国は冷戦後、潜水艦の衝突、接触事故を避けるための新規則をつくったとされるが、実効はなさそうだ。



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