強い電磁波で白血病死増加 溶接従事者ら対象に推定

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投稿者 しぜん 日時 2000 年 8 月 30 日 11:59:00:

08/26 16:34 共: 強い電磁波で白血病死増加 溶接従事者ら対象に推定

共同通信ニュース速報

 一般環境よりはるかに強いレベルの電磁波を浴びる溶接や電気炉
での作業従事者は、白血病になる率がわずかながら高まり、全国数
十万人の従事者中で死者が年間数人程度増加する恐れがある、との
研究結果を産業医大産業生態科学研究所の桜沢博文医師らがまとめ
た。シンガポールで開かれる国際労働衛生会議で二十八日、発表す
る。
 研究グループによると、作業従事者たちが浴びる電磁波のレベル
は携帯電話の使用時や高圧線周辺と比べはるかに強い。こうした人
たちの白血病の危険度を死者数まで含め推定した研究は日本で初め
てという。
 昨年公表された米政府の大規模調査報告書は、職業によって受け
る電磁波は慢性リンパ性白血病と関係があると指摘しており、今回
も同様の結論となった。
 桜沢医師らは、国内で溶接や、電気炉での作業をする人の数を、
業界のデータなどから五十五万―七十万人と推定した。
 こうした人たちが白血病や脳腫瘍(しゅよう)になる危険度を計
算したところ、一般の人に比べ白血病になる危険度は一五%高いと
の結果が出た。脳腫瘍では有意な影響はなかった。
 危険度の計算には、一九六三年から昨年までに論文が発表された
電磁波の影響に関する約五千三百の研究のうち、個人ごとに浴びた
量が把握できる十六の海外研究を使用した。
 国内の成人男性の白血病による死亡率は十万人当たり推定七・○
人だが、溶接作業などの従事者では危険度の上昇により死亡率も同
八・○五人に上がった。従事者人口に当てはめると、死者が年間五
・八―七・四人増える恐れがあるとの結果が出た。この死者増は米
国での飛行機事故死の危険の約百倍に当たるという。
 危険度の計算では、国内での研究には利用できるものがなかった
ため、電磁波を浴びる量の違いや、人種による影響の差はないと仮
定したとしている。
(了)
[2000-08-26-16:34]




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