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Re: 財政悪化問題 投稿者 あっしら 日時 2002 年 2 月 18 日 17:33:10:

(回答先: Re: 入るを量って、出るを知る(だっけ?) 投稿者 13代目 日時 2002 年 2 月 17 日 20:55:00)

>宗教法人課税も・・・強化しないと・・・

緩やかものですが、書き込みした「公益法人課税強化策」でとりあえずはいいのかと思っています。“国難”の今、あまり宗教とお金の問題に深入りしても、奇妙な軋轢を生むだけかとも思っています。


>地価も下落を止めないと地方財政が悪化します・・・。

固定資産税の問題かと思いますが、地方財政の収入を増やすために地価を上昇させる必要はないと考えています。
「金融システムの安定化」という建前で銀行を救済するために60兆円の国庫金を準備したのです。
地方公共団体として必要なが活動は何かを論議し、そのために必要な財政が不足する地方公共団体には、国家がきちんと地方交付税などを通じて補助します。

地方財政がここ10年でより悪化したのは、地方公共団体が“景気対策”に精を出したり、国家の“景気対策”に引きずり込まれたからです。

地方公共団体の役割は、住民の最低限の生活条件を確保することにとどめるべきです。
そして、それに必要な資金は、ぎりぎりの額で国債を発行してでもまかなうべきです。


地方財政や国家財政の問題ですが、財政赤字をそれほど深刻には思っていません。

● 外国(人)の保有率が極めて少ない

日本は、財政赤字を補うために、厖大な国債(地方債)を発行してきましたが、外国(人)の保有率が5%そこそこと極めて少ないのです。(日本国債の格付けがさがるなかで、さらに比率は減ってゆくでしょう)

これは、国家債務問題が、内輪の話として解決できる余地が大きいことを意味します。
アルゼンチンのように、ドル建てでしかも外国(人)に依存して財政赤字を補ってきた国家とは話が違います。


● インフレになっていない

現状の最大の救いは、これだけ深刻な経済状況でありながら、インフレにはなっていないということです

紙切れである「日銀券」は、日銀から商業銀行に流れるだけで、商業銀行から企業や個人という実体経済領域には“金融緩和策”とはほど遠いレベルでしか流れていません。

「不況」・「不良債権問題」・「超金融緩和策」・「国家財政赤字」という日本での「日銀券」の流れを端的に言えば、日本銀行と商業銀行の間にある“ため池”に「日銀券」がたまっているという状態です。
そして、“ため池”にある「日銀券」を汲み出した(借りた)商業銀行は、それで「国債」などを買っています。ですから、「国債」を買った分は「日銀券」として国庫に流れ込み、結局は日本銀行に戻っています。
商業銀行は、“ため池”からくみ取った(借りた)「日銀券」を返済するときは、購入した「国債」を日銀に売ると同時に差益(国債の売却益−日銀への支払い利子)を手元に残したかたちで日銀に返済します。


[現状の日銀券の流れ]

『日本銀行』(貸付)→商業銀行(新規発行国債購入)→『国庫』(預け入れ)→『日本銀行』

商業銀行(既発債国債売却&返済)→日本銀行


雑ぱくに言うと、このような流れで、商業銀行の利益増大を計るとともに国家財政の赤字を補填しているわけです。

この循環が壊れない限り、いわゆるインフレになることはありません。
しかし、この循環が続く限り、「景気回復」も「デフレ解消」もあり得ません。


● この循環の破壊には3つの道がある

★ 既発国債価格の下落

一つは、666兆円(こんな意味深な数字にするな!(笑))以上と言われている国家債務をさらに膨らましていく国債の増発を続けていくことで、国債利回りが上昇(国債価格の下落を意味し新規発行国債の利子率アップにつながる)し、商業銀行が保有している国債が利益を生むどころか、損失をもたらす事態を発生させることです。

このような状況が生まれると、国債を保有している銀行や投資家は、少ない損失で済ましたいと考えて、手持ち国債の売りに走ります。この行為が、さらに国債価格を押し下げるという悪循環をもたらします。

そして、新規発行する国債も、現在の方式であれば、高い利子率でしか販売できなくなります。これは、さらなる財政赤字を生み出すとともに、一般の貸付金利も上昇させます。(株価や地価も押し下げる方向に働きます)

これをくい止める方法は、市場論理(国債を競売にかけて売る)ではなく、政府が強制的に決めた低利の国債を発行し続けることだけです。(“自国破壊者”はそれを自由主義に反すると言って反対するでしょうが、国難を緩和するためには必要な措置です。これをやらないと思っているので、ハイパーインフレが生じると考えているわけです)

「低利国債」の発行を強権的に続けることで、国債価格の暴落は避けられます。そうすれば、国債保有者の狼狽売りも止まり、銀行は、国債取引で利益を上げることができます。
副作用としては、“国際的信用”を低下させ円安が進むことです。これは、そうなることを見越して経済政策を行えば、ハイパーインフレのような破滅的な事態には至りません。(デフレ解消になるかも(笑))


★ 倒産や失業者の急増

今でも酷いレベルですが、倒産や失業者がますます増大していけば、国家は否応なしに「貧民救済活動」をしなければならなくなります。
(これをやらない政権は倒されて当然なのですが、年間3万人(うち経済苦境が2万人以上とも)にも達する自殺者やホームレス(2万4千人でここ2年で18%増)を放置している政権が存続を許されているので、倒れないかも知れませんが(笑)生活保護受給者はおよそ107万人)


従来の景気浮揚目的の財政支出は企業向けが主で、企業の存続や企業の債務返済に資してきたのですが、個人向けの救済を目的に財政支出を行うと、インフレの芽が吹き出てくるでしょう。
失業者などは生産活動に従事していないわけですから、その人たちの生活を国家がきちんと面倒を見ることになると、相対的に低い供給力状況になるからです。
ただ、日本の場合は、“国際価格”に比較してまだ物価高ですから、輸入増につながる可能性が高いと思います。これは、日本が予測以上に早く貿易赤字国家になることを意味します。

どちらにしても、財政赤字は急増します。

生活物資をより輸入に依存するようになると、国内の経済活動がさらに縮小し、倒産や失業者をより多く生み出すことになります。

これがもたらす問題は、前項の「既発国債価格の下落」につながります。


★ ささやかで少しはまともな経済政策

オリジナルでアップした経済政策は、日銀と商業銀行の間にある“ため池”から、少しずつ実体経済領域に「日銀券」を誘い出すためのものです。

「不良債権」で破綻させられるのは“不良企業”だけで、実体経済も上向くという認識を多くの国民が持つようになれば、少しずつとはいえ、“ため池”から「日銀券」が実体経済領域に流れるようになります。
銀行も、国債でわずかばかりの差益を採るよりは、貸付でより多くの差益を採る道を選択するでしょう。

ここで気をつけなければならないのは、けっして“資産価値上昇策”を採らないことです。地価や株価が上がるのではという期待をもたらすような政策は、徹底的に排除します。土地は活用した成果(儲け)がどうなのかが問題であり、株価は、預金プラスアルファの配当が得られるもので十分です。つまらない政策を国家が採らなければ、地価も株価も、大局的にはそのような水準で落ち着きます、

“バブル”は、地価と株価は上がり続けるものという根拠レスの神話を強欲な者たちが信じたために生じた(それを国家・メディア・知識人が唆した)もので、“バブル崩壊”は、それが神話でしかなかったことを現実で見せつけたものです(もちろん、あの時点であのようなかたちで崩壊したのは、それを演出し仕掛けた人たちがいたからですが、それがなくても続くわけではありません。高価な土地や株式に金を投じられる人は限られます。国際金融マフィアが関与しなかったとしても、それにいち早く気づいた人が儲けることで“バブル”は終わったでしょう。先ほど、地価や株価で書いたように、価格は、大局的に言えば、経済論理で収まるところに収まるものです)


このようなそこそこの経済状況を続けていくなかで、「日本という共同体」をどのようなかたちのものにしていくのかを考えていかなければなりません。
もちろん、“不要”な企業は消えてなくなる必要があります。アップしたオリジナルの書き込みは、あくまでも緊急避難策なので、そのような話には立ち入っていません。


このように、日本は結構まだ救いがある国家なのです、
しかし、“自国破壊者”が統治を続ける限り、助かるものも助からずに、とんでもない災厄をもたらすでしょう。
(恐いのは、日本を標的にしている国際金融マフィアの出方なんですが、土下座(「債権放棄」)してでも許してもらうしかないでしょう)

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