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Re: 米国経済の行き詰まりが直接の原因だと思います 投稿者 あっしら 日時 2002 年 3 月 14 日 00:35:22:

(回答先: Re: なるほど。でも、やはり疑問が残ります・・ 投稿者 招き猫 日時 2002 年 3 月 13 日 21:02:15)


招き猫さん、こんばんわ。


>テクノロジーの進展やシステムの老朽化のせいでしょうか?

いちばんの原因は、近代的経済成長の柱であった産業資本が成長の限界に達していることだと考えています。

むろん、食事さえままならない人たちがいっぱいいますし、テレビもなければ電話もないという人であれば厖大な数にのぼります。
このような人たちが、日本並みとは言わないまでも中国並みの生活条件を得られるようにする政策をとるだけでも、産業資本の成長はまだまだ続けられます。

しかし、「先進国」は、自国民の“経済的救済”のために高額な税金をかけていますから、外国への多額の援助という政策を採ろうとしたら、支配層=資産家に課税を強化しなければならなくなります。
(日本もODAを減らしています。一般国民への税負担を上げると、需要が減退するので失業者も増え、国家に税金を納める額以上よりも、国家から受ける給付金のほうが多いという国民が増えてしまうことになります。そうなったときに放置してしまえば反乱の危険性がありますから、結局は、金持ちに税負担を強化することになるでしょう)


ご存じの通り、「先進国」は、80年代以降直接税をできるだけフラットなものにし、付加価値税(日本は消費税)で、貧困状態にある自国民の“救済”を計るようになりました。
これは、それほど豊かでない国民が、貧困な国民を経済的に救済するという仕組みです。高所得者は、直接税減税の恩恵よりも少ない間接税を支払えばいいようになっています。
このような税制の変更とともに、経済成長の柱を金融資本に据えるようになっていきました。
しかし、金融資本は、富を生み出すわけではなく、ひとが生み出した富の一部を収奪するというものです。
これまでは、そのようなかたちでも、日本の富を米国に移転させるというごまかしの手法でやってきましたが、日本の現状を見ればわかるようにいよいよ限界に達してきました。
とりわけ90年代に日本の富を得て(借りて)繁栄を謳歌した米国は、抜き差しならない状況に追い込まれることになります。
米国は世界一の輸入国ですから、日本が米国に移転させた富は、日本の輸出そして世界各国の輸出を支えてきたとも言えます。(米国の軍事費拡大もできません)
日本は、この10年間、米国に富を渡し(貸し)、その一部で商品を買ってもらうことで経済を下支えしてきたとも言えます。タコが足を喰って命をながらえるようなものですね。
このようなことから、日本の富が米国に回らないと言うことは、世界の経済を悪化させることでもあるわけです。
日本の富が米国に回らなくなる契機は、今はまだ黒字である貿易収支が赤字に転落したときだと考えています。それは、3年後くらいだと予測されます。

戦後世界の覇者であった米国が、対外債務をデフォルトしないとやっていけない事態に陥るのが目前に迫ってきたのです。
米国連邦政府がデフォルトしないのなら、支配層=資産家への課税を強化しなければなりませんが、彼らは、日本の投資家家などのために、そのような“損失”を負担する気はありませんから実施できないでしょう。
米国は強力な軍事力を持っていますから、悔しかったらとって見ろという感じでしょう。

そして、デフォルトをしなければならない状況ということは、米国経済全体が苦境に陥るということでもあります。
日本からの富の移転によって、資産家だけではなく、それなりの数の米国民も経済的恩恵のおこぼれに預かったわけですから、それがなくなれば、米国経済は不況に陥らざるを得ません。

それを予測している人たちが、その機に「世界の大変革」を企てているんだと思います。「大変革」に対しては、当然のように反対する人が出てきます。

このような意味であれば、システムの老朽化のせいだとは言えます。
テクノロジーは、産業資本にも貢献しましたが、金融資本により大きな貢献をしています。「IT」は、今後も発展し、金融資本家に貢献していくと思います。

>日本でも起こっている特異な犯罪や、金融のオフショアー化など様々な事象が、
>17,8世紀に形作られた近代社会や国家の概念では対応できなくなりつつある
>ように思います。三権分立で有名なロックは日本で言えば江戸中期の人。ルソーの
>社会契約論は1762年の書物。すでに250年も前の枠組みで現在の社会は形作
>られていますから。

民主主義にとどまらず共産主義でもわかるように、統治形態は、理念とはすぐに乖離するものですから、今後も、理念的なエッセンスを残しながら柔軟に変容していくと見ています。


>ただ、日米に関して言えば、ヨーロッパ諸国(英国はのぞく)とは明らかに一線が
>あるように思います。
>テロに対しての見解も、相当の距離があるようですし・・。(日本のメディアのこの問題に
>対する冷淡さ、無関心さにはあきれるばかりですが・・・これについてもインターネット
>という情報伝達、収集手段の激変が社会を大きく変えている一例ですね)


欧州諸国は、米英とは距離を置いているのは確かですが、それは世論対策だと見ています。フランスもドイツも、世論の様子を見ながら、少しずつことを進めているようです。
英国のブレア政権は、ある程度世論を無視して突っ走っているという感じです。

日本のメディアは、情報の秘匿については中国並みで、虚偽報道という点では「先進国」で最悪のレベルにあると見ています。(中国は、現在の世界の動きから距離を置きたいという思惑で情報を秘匿しているようです)

こうして対話もでき、主要メディアから出てこない情報も世界から集まるように、インターネットの貢献は大きいと思います。
策動している人たちも、それには気づいているはずですから、ある時点から“規制”や“弾圧”が始まると考えています。(それ用のソフトを必死で開発しているのでしょうね)

>日米両国における戦争の足音は、あまりにも靴音高いように思います。
>元来た道をまた、辿っているのではないでしょうか?

役割がそうですから、米国はがんがん行く可能性が高いと思いますが、日本はどうでしょう。
愚かにも日本軍が戦火を交えるとしたら、アフガニスタンか中東地域になると思います。

(日本が、北朝鮮や中国と戦火を交えることはないだろうと考えています。北朝鮮は、有事立法や軍部拡張の正当化を図るために必要な“敵”の役割を担わされていると思っています)

中国も北朝鮮もロシアも、自らが米国に戦争を仕掛けることはありません。
米国が仕掛ければ戦うことになりますが、北朝鮮でさえ危険な軍事力を保有していますから、米国も、そのような選択はしないと思います。
米国=国際金融資本は、共産主義国家であっても、「資本の論理」で商売さえさせてもらえれば文句はないのです。
米国政権は、北朝鮮・中国・ロシアについて、武器や軍事技術をイスラム諸国に輸出することだけを警戒しています。それさえ行わなければ、これまでと違って、敵視する必要はありません。(これまでは、日本の自立を防止するために、3ヶ国を敵視してきたとも言えます)


>ただ、日米の政府にはもっと具体的な「危機」が存在しているような気もします。
>私のような存在ですら、アメリカのバブルとその崩壊の危機が、経常赤字が膨大に
>ふくれあがったドルに危機をもたらす可能性に気がついています。そして、それが
>日本の金融システム破綻から連鎖的に起こりうるという可能性についても。

今後起こる国際的な金融危機は、前述したデフォルトを契機とした米国発になるはずです。
日本は貿易収支が赤字になっても、国際金融収支は黒字で推移すると考えられていますが、米国が対外債務をデフォルトしたり、米国の資産がおかしくなったら、それもダメになってしまいます。

日本経済は、銀行救済を考えなければ立ち直れます。逆に言えば、銀行救済を中心にしか考えていないのですから、日本発の金融システム破綻は防止されるということです。

>日銀の山口副総裁の講演。
>ニューヨークタイムズの記事。
>こういったものを読んで、今や単なる疑問ではありません。
>世界的な金融危機が起きる確率は、どんどん高まりつつあるように思います。
>それのリスクについてアメリカ政府が解っていないとは考えられません。
>日本と異なり、銃の使用が認められているアメリカで、金融システムが閉鎖に
>なったとき何が起きるでしょうか?

連邦政府が、対外債務のデフォルトだけではなく、国内債務のデフォルトを行ったり、預金封鎖をする可能性もあります。
そうなれば、武装が認められている米国では、反乱が起きる可能性もあります。
そのために、今後、武装解除(憲法修正第2条の骨抜きや削除などで日本並みに)が進められると見ています。


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