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展望2002年〜金融危機再来の現実・上[PAXNet] 2001/12/20 15:40:00

投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 12 月 20 日 15:56:19:

日本の金融界が揺れている。それまで一部しか表向きにならなかった金融界そのものの破たんが2001年になって大きく表面化してきた。優勝劣敗どころではない。負けた者はそのまま消えていく運命にある厳しさだ。2002年はこれがさらに大きな渦を巻いて激流になっていく可能性は高い。飲み込まれて行く数は増えるのか、それとも・・・焦点となるであろうポイントを挙げて2002年の金融再生最前線を展望してみる。

(1)特別検査〜破たんか再生か、最終決断の時がくる

「1月にまた来ます。その時までに答えを出しておいて下さい」――。金融庁の検査官は、特別検査のプレ検を終えるとそう言い残した。大手銀行の2002年の幕開けは、まさに、この大きな宿題に答えを出す作業から始まる。金融庁が、各行ごとに狙いを定めた2、3社の大手企業を、破たんさせるのかそれとも再生させるのか最終的な決断をしなければならない。歴史的、政治的、はたまた闇の世界など様々な柵から要注意先債権に分類され生き延びてきた企業を破たん懸念先という地獄に突き落とし、金の流れを止め命を絶つのである。また再生させるならば、金融庁を納得させるような最終的な絵を描き切らなければならない。体力以上とも思える不良債権処理を見込む大手銀行は、すでにその準備は出来ている。残すは引き金をいつ引くか、だけである。

(2)本格化する企業破たんと加速する業界再編

マイカルや青木建設など、マーケットではすでに死に体同然だった大企業の破たんは、2002年明け後の序章にしか過ぎない。思い詰めた大手銀行は、これまで避けて通ってきた道を突き進むしかないのだ。すでにマーケットは、「次」を探し当てているのだから。マイカルの次は、誰しもが連想するダイエー<8263>であろう。ダイエーについては、早くも債権放棄説が有力視されつつある。福岡3点セットなど関連子会社を切り売りした上で、来年春にも新3カ年計画の策定に合わせて、銀行団に債権放棄を要請するというものだ。ダイエーとマイカルの絶対的な違いはメイン、準メインの大手銀行4行の融資残高が余りにも大きい事だ。今回の特別検査で「要管理」という中2階的なところに置かれたダイエーを潰してしまえば、それだけで数千億円の損失の急増大を招く。特に三和銀行と東海銀行のUFJ<8307>グループは、経営危機への転落が確実視されている。いまや、ダイエーの危機と破たんが、大手銀行の最大のリスクとなっているのだ。
また、今回の特別検査で大手ゼネコンも破たん懸念先に落とされている。そのために各行が特定業種に対して用意周到に引き当てを積み上げてきた。しかしそれだけではない。不動産、ノンバンク、商社などにも金融庁は特別検査で厳しい態度を示したと伝えられる。こうした淘汰(とうた)をきっかけに、多くの業界が再編への道を歩み出し、その動きを加速させていく事は間違いない。

(3)金融国会の再現か

相次ぐ企業破たんは、失業者の増大を招くなど景気の悪化を加速させる。政府は、ついにデフレスパイラルに入ったと認めざるを得ない状況に追い詰められて行く。日銀も認めるように、金融緩和の効果はまったく失われ、企業の資金繰り破たんが増え始め、銀行は企業への貸し出し姿勢を厳している。「貸し渋り」の状態に入りつつあるのだ。
さらには、企業を破たんへと追い込む「貸し剥がし」にまで事態は及んでいる。これが時間を追う毎に深刻度を増していくだろうという先行きは想像に難くない。かつて金融危機が吹き荒れた際と同じ様相を呈する可能性も大きい。同時に、国会の目玉を欠く小泉内閣にとって、落ち目の人気を取り戻すまたとないチャンスになるかもしれない。金融国会をぶち上げて銀行をいじめ抜き、不良債権処理を加速させる一方で中小企業救済キャンペーンを張るといったシナリオである。
そのためには目前に迫ったペイオフの再延期、それに公的資金の再投入という2つの鬼門を越えなくてはいけない。金融庁関係者はこれらの法律改正は1カ月あれば出来ると力説するが、それは小泉首相の説いてきた日本の構造改革が、ここで方向性を大きく変えることを意味するものでもある。小泉首相が最も忌み嫌ってきた「先送り」の復活につながり兼ねないからだ。

(4)ペイオフ延期論

ペイオフ延期論が再燃するための条件は、地域金融機関つまり信用金庫と信用組合の処理が進むにつれ、預金者が混乱し、その混乱が他の金融機関に波及して行くといった金融不安スパイラルに陥る事にある。いまだに与党の政治家には、有力な支持者から自らが関係する信金・信組の助命嘆願が相次いでいる。先日のあるシンクタンクの討論でも、自民党の麻生政務調査会長と民主党の岡田政務調査会長が、ペイオフ解禁を巡り与野党でねじれ現象を起こした。与党の自民党執行部が公然とペイオフ解禁に反対するのだから、単なる改革への抵抗勢力と片付けるわけにはいかない。自民党の中には、ペイオフの再延期を求めるマグマがたまり始めている。地域経済の疲弊度合いが増すにつれ、これが爆発する可能性も高まってくるに違いない。
(東山 恵)




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