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展望2002年〜金融危機再来の現実・下[PAXNet] 2001/12/27 09:40:00

投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 12 月 27 日 10:54:41:

(展望2002年〜金融危機再来の現実・上は12月20日付で掲載しております)

(5)公的資金の再注入の可能性〜資本不足に陥る大手銀行も

「公的資金はまったく要らない」―。大手銀行の財務担当者は憮(ぶ)然と答える。これは、もうこれ以上公的資金を受ける事になれば、実質的に国有化されることを意味するからだ。あるアナリストの分析では、日本経済がこのまま悪化を続ければ、国債は格下げされ、株価は8000円台まで下落、企業倒産の嵐が吹き荒れ不良債権の山が再び築かれると最悪のシナリオを描く。しかし、これを全て机上の空論と可能性を否定できるものではない。そうなれば、ほとんどの大手銀行は、明らかに資本不足に陥る。いや、こうした最悪のシナリオを描くまでも無く、現実に資本不足に陥る可能性が極めて高い大手銀行が存在するのだ。
青木建設の破綻は一重にあさひ銀行<8322>の事情だったと見られている。その直後に、大和銀行が作る持ち株会社の設立を金融庁が認可した。この絶妙のタイミングを見れば、青木建設やら、他の問題先企業の破綻が続けば、あさひ銀行も大和銀行もすべて資本不足に陥る可能性があると当局が判断していた証であろう。また、UFJ<8307>もゼネコンなどの処理に負われた場合、アテにしている合併差益も取り崩したなけなしの資本準備金も消え失せてしまう。これにダイエー<8263>のリスクを抱えているのだから、1つ処理を間違えば、資本不足が確実視されている。これが株価の急落に表れているのだ。

(6)引き金は「外圧」

では公的資金を再注入する場合の大きな引き金は何か。それは・・・外圧ではないか。先ごろも来日したダム財務副長官が不良債権処理を早急かつ大胆に進めるようにと政府にクギを刺した。「恒例」と言うべきアメリカの要求と見ることも出来るが、この時期にアメリカの高官が不良債権処理に言及するのには意味がある。それは、不良債権を処理して日本経済の足かせを解き放つこと、引いては日本の景気を回復につなげていくことが、テロ後のアメリカを救う道、つまり国際貢献なのだと言っていることにほかならない。
湾岸戦争の苦い経験を考え国際貢献を声高に唱える小泉首相には、経済政策に自らの主張を持たない。その分だけアメリカの注文が危険な薬になるのではないか。公的資金再投入の条件である“小泉首相が金融危機を宣言する環境”は確実に整いつつある。もし、これが、現実のものになれば、三菱東京フィナンシャルグループ<8306>以外の大手銀行のほとんどが国有化という屈辱を味わうことになるであろう。

(7)金融再々編へ〜買収狙う外資が躍り出てくる、新生銀行は売却?

現在の金融大再編を促したのは、前回の公的資金の投入であった事はまちがいがない。そうであれば、この次に公的資金が再注入されるときがくれば、それがまた金融再々編の始まりになることは十二分に予想できる。いや、当局はそれを先導したいがために、公的資金を注入しようとしているのではないか。しかし、今度の組み合わせは公的資金の投入を受けた銀行同士とは限らない。それは、いま株価10円のゼネコンがいくら統合しても10円の価値しか持たない巨大なゼネコンが出来るだけという論と似ているのだ。規模だけを追及しても、何の問題解決にも向かわない。
しかもそれは大手銀行が巨額のリスクアセットを落とし始めていることからも明らかである。だとすれば、泣きつき先は限られてくる。銀行で救ってくれるところはない。例えば野村證券、日本生命、東京海上火災保険<8751>、シティコープ、モルガンスタンレーなど、日本のガリバー、世界のガリバーの傘下に入る事が、国有化を回避し生き残るための条件になるのだ。金融大再編の第2幕は、銀行という業界の垣根を越えて、さらには国境までも越えてグローバルに展開する可能性が極めて高い。

(8)間近に迫った「日本金融界の常識」が全く通用しなくなるとき

かつては“悪夢のような話”だったことが今、現実のものとなる可能性が高まっている。悲しいかな、その時初めて日本のバンカーは荒波に飲み込まれ、自らの本当の実力を知る事になるのだ。その一方で、企業の命運もこれまでの銀行の常識ではなく、「日本金融界の常識」が全く通用しない外資に握られるのだ。厳しい批判を浴びた新生銀行の回収騒動は、その現実を一足先に見せてくれただけなのかも知れない。
(東山 恵)




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