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大爆発! 世界的大不況が「憎しみの連鎖」を加速させる〜2002 世界『紛争・テロ・破産』マップ(週刊現代オンライン)

投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 1 月 10 日 22:03:19:

●ブッシュ大統領が戦争を宣言

2002年の世界についてアメリカのブッシュ大統領はこう明言している。
「2002年は『戦争』の一年になる」
昨年は悲劇と混乱に満ちた一年だった。ニューヨークを襲った史上最悪のテロ、その報復で起きたアフガニスタンでの戦乱。テロの影響は世界経済の根幹を揺さぶり、もとよりデフレ不況に喘いでいた日本経済は、いまや瀕死の状態に陥っている。
だが、本当の激動はこれからやってくる。アメリカのテロに対する報復戦争はアフガニスタンを焦土と化しただけでは収まらない。ブッシュ大統領が自ら“宣言”したように、アメリカはすでに、「次」の攻撃目標を決定している。
また、ただでさえ破綻寸前の日本経済を、一気に奈落に突き落とす巨大な津波が、海外から押し寄せる可能性がある。その兆しは、すでに見えている。
まずは、後出の地図を見てほしい。いま世界には、主なものだけでこれだけの紛争と経済危機が存在する。紛争の原因は民族・宗教問題が中心だが、昨年9月11日に始まったテロの恐怖とそれに対するアメリカの報復は、これまでの世界のバランスを大きく崩した。
市民を巻き込んだ殺し合いは互いの「憎しみの連鎖」を産み、同時に表面化した世界的な不況が貧富の差をより拡大させ、その悪しき連鎖を加速させていく。軍事、経済の両面で、世界はいまや「大爆発」寸前の状態だ。これから、世界と日本でいったい何が起ころうとしているのか。

●アメリカの対テロ戦争 次の攻撃目標はここだ

昨年10月にアメリカは、イスラム原理主義過激派組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン氏の捕捉を目標に、アフガニスタンに対する空爆を開始。アメリカとそれに同調する国の支援を受けた北部同盟の攻勢もあり、ビンラディン氏を匿かくまっていたタリバン政権は崩壊した。昨年12月22日、北部同盟を中心とした多民族集合の暫定政権がアフガニスタンに成立した。
だがアメリカは、ビンラディン氏が死のうが捕まろうが、軍事活動を停止しようという気配がまったくない。日本大学国際関係学部の大泉光一教授はこう語る。
「今年の新たな火の手は、まずフィリピンとソマリアから上がるでしょう。もともとCIAは、オサマ・ビンラディン氏がアフガニスタンから脱出した場合、この2国を逃亡先とする可能性がもっとも高いと判断し、両国のテロ組織を叩く準備をしてきた」
フィリピンには、アルカイダの支援を受けた反政府過激派集団「アブ・サヤフ」が存在する。一方ソマリアは、アルカイダの戦闘訓練の場になっていたとされる。
さらにブッシュ大統領は、ビンラディン氏が銀行口座を置いているスーダンの空爆も示唆している。スーダン政府は自国内で活動するアルカイダを怖れ身動きが取れなかったが、昨年、政府の代表団が米国を訪問、米国支持を表明した。米軍はスーダンの現政権支援の名目で、同国内のアルカイダ攻撃を始めると予想される。また、同じくアルカイダの基地があるとされるイエメン、イスラム系の過激派が争乱を引き起こしているインドネシアなどでも、米軍の軍事行動が展開される可能性がある。
だが、こうした国々では、標的は基本的に「その国に存在するテロ組織」である。ところが、アメリカが国家そのものを壊滅させようともくろんでいる国がある。ブッシュ大統領が「テロ支援国家」「ならず者国家」などとほとんど名指しで非難する、イラクと北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)だ。

●アメリカはイラクと北朝鮮をいつ攻撃するか

「イラクや北朝鮮は、大量破壊兵器、生物・化学兵器を数百tレベルで保有しています。これはアメリカ全土を壊滅させられる量で、アメリカにとっては重大な脅威です。アメリカは国連の査察を受け入れるよう何度も警告していますが、イラクも北朝鮮も頑として応じない。それだけにアメリカは、この両国をどうしても潰したいんです」(軍事評論家・神浦元彰氏)

●イラク攻撃に向け石油の備蓄を開始

実は対アフガニスタン戦争のどさくさに紛れ、アメリカは昨年10月13日と11月27日の2度にわたり、イラク南部の軍事施設を空爆している。
「米軍はいまなお、ペルシャ湾に空母機動部隊を展開しており、臨戦態勢を解いていません。これはアフガニスタン空爆のためではなく、実はイラクを警戒すると同時に、サダム・フセイン大統領を挑発して暴発させようという意図による。ただフセイン大統領もアメリカの手口を熟知しているのでその手には乗らず、膠着こうちゃく状態になっています」(全国紙外信部デスク)
軍事評論家の鍛冶俊樹氏はこう分析する。
「米国は今年4月から1年間かけて、石油備蓄を従来の2倍に引き上げることを、昨年11月に決定しました。これは明らかにイラク攻撃を念頭に置いています。まずソマリアやフィリピンなどのテロ組織を叩き、そのあと本腰を入れてイラクを攻撃するのだと思われます」
さらに、ここにきて攻撃の可能性が急浮上しているのが北朝鮮だ。
昨年12月22日、不審船が鹿児島・奄美大島沖を航行しているとの通報が防衛庁から海上保安庁に入った。海保は巡視船を出動させ、停船を命じたが不審船は応じず銃撃戦となり、不審船はやがて沈没した。その後、遺体で回収された乗員の着衣にはハングル文字が書かれていたことが判明し、不審船は北朝鮮の工作船だったとされている。
「アメリカは世界の注目がアフガニスタンや中東に集まった隙に北朝鮮の活動が活発化すると予想し、警戒体制を強化していました。現在、朝鮮半島上空には監視衛星と無人偵察機が飛び交い、通常の10倍の密度での監視が続けられています。奄美沖の不審船も、実は最初にアメリカの衛星が発見し、防衛庁に通報したのだといわれています」(外務省関係者)
イラク同様、北朝鮮への攻撃は何らかの「きっかけ」を待つのみで、時間の問題だ。
「アメリカが攻撃に踏み切るかどうかは、中国とロシアという両大国の出方次第。このうちロシアはアフガニスタンで対米協調路線を続けており、今度もプーチン大統領はブッシュ大統領に同調する可能性が高い。問題は中国。アメリカは中国さえ説得できれば、その瞬間、北朝鮮での軍事行動に入るでしょう」(前出・鍛冶氏)

●イスラエルvs.パレスチナほか 火を噴く中東

アメリカの報復戦争が飛び火して危機的状況に陥っているのがパレスチナ問題だ。
アフガニスタン空爆直後から、この地ではイスラム過激派による自爆テロやイスラエル要人の暗殺が頻発し、その報復としてイスラエル軍によるガザ地区空爆や戦車での侵攻が行われてきた。ただ昨年末にパレスチナ自治政府のアラファト議長が「武装闘争の禁止」を宣言し、イスラエル軍も一時的に撤退の動きを見せたが、これで流血が止まるとは誰も思っていない。
パレスチナでは、アラファト議長が指導力を失っている。過激派のハマス(イスラム抵抗運動)などは武装闘争停止に同調する構えをみせていますが、イスラエルのシャロン首相の出方次第で、自爆テロは再び活発化する恐れがあります」(中東問題に詳しい国立民族学博物館地域研究企画交流センター・臼杵陽うすき あきら助教授)
東京外国語大学の飯塚正人助教授もこう語る。
「状況は何も変わらず、これまでのように散発的なテロが依然、続くと思います。もうひとつ中東問題で注目すべきは、サウジアラビア情勢です。サウジでは対米追従の王家支配に対する一般国民の不満が高まっている。その根っこにあるのは反米感情で、ビンラディン氏への支持も根強い。'96年にダーラン近郊の米軍基地宿舎が爆破され米兵23人が死亡しましたが、こうした米軍基地へのテロ攻撃が再び始まる可能性があります」
サウジに限らず、中東諸国は君主制の国家が多いため、反米の動きが反政府運動に直結する可能性が常にある。パレスチナを中心にした中東一帯は、まさに火薬庫だ。

●中国の“暴走”で世界大戦へ

中国の経済成長は世界をどう変えるのか
世界を危機に陥れているのは、軍事面の問題だけではない。経済的にも、とてつもない火種を国際社会は抱えている。そのひとつが、昨年12月にWTO(世界貿易機関)への正式加盟を果たした中国経済のゆくえだ。
中国は昨年、世界で唯一、経済成長率7%を達成し、GDP(国内総生産)は'00年の段階で約1兆ドル(世界7位)。'01年10月現在の外貨準備高は国有分だけで2000億ドルで、これは日本に次いで世界第2位の水準だ。まさにひとり勝ち状態である。
この中国経済が、減速を続けるアメリカや日本、欧州経済に代わり世界を牽引してくれればそれでいい。ただ、そう簡単にいくかどうか危ぶむ声がかなり多いのも事実だ。
「中国はこれまでも、貿易に関する債務不履行や偽物製造などで、他国とトラブルを起こしてきました。WTOに加入した以上、今後他国は中国に対して、ルール違反をはっきり指摘するようになりますが、その場合に中国側が素直に違反を認めない可能性がある。そうなると日本や韓国など周辺のアジア諸国との間で貿易摩擦が激化する恐れがあります」(内閣府国際経済担当参事官で慶応義塾大学教授の塩澤修平氏)
日本との間では昨年、中国から輸入するネギなどのセーフガード問題が起きた。日本がネギの輸入を制限して国内農業を保護しようとすると、中国は日本が輸出する自動車へ100%の報復関税をかけた。中国の行動はWTO違反である。ところが中国は、そんなことなどほとんど斟酌しんしゃくしない。中国が国際ルールを遵守しない限り、貿易相手国の損害ばかりが拡大していく。
そのうえ、そもそも中国経済がこのまま好調を維持できるのか、という点を危惧する声もある。
「中国は国営企業向けの不良債権を1兆数千億元(約20兆円)も抱えていると言われます。過去の負の遺産を残したまま、急速に資本主義化が進んでいる。貧富の格差も大きく、大学教授がベンチャー企業の社長を兼務していたり、密輸など不法行為に関わって収入を得る人もいるなど、さまざまな矛盾・腐敗がある」(慶応義塾大学商学部・深尾光洋教授)
また、急激な経済成長により、中国国内での地域格差も顕著になってきた。
「外資系は立地条件のいい沿岸部に集中する。そこに労働者が大挙移動して内陸部が空洞化しているのです。また、国有企業改革に伴う生産体制の合理化で失業問題も深刻化している。公式統計では、'00年の都市部における失業登録者の割合は3.3%ですが、実際はこの倍以上ではないでしょうか」(京都大学経済研究所・上原一慶教授)
人口12億人以上を抱える中国経済が暴走を始め、破綻するようなことになれば世界経済への影響は計り知れない。
「IMF(国際通貨基金)や世界銀行といった国際的機関も中国を止められない、という状況になると、やがて世界全体が大混乱に陥り、恐慌に発展する恐れがあります。かつて'29年の世界恐慌では、世界全体をコントロールする国際機関が存在しなかったため、世界大戦が起きた。同じことが中国の暴走・破綻をきっかけに起こらないとは限らないのです」(日本総合研究所主任研究員・新美一正氏)
中国には、国内政治の面でも不安材料がある。今年9月に“勇退”すると言われる江沢民国家主席の、その後だ。
「江主席は、党総書記、軍事委員会主席も兼ねる3権のトップだが、故・トウ小平氏のように軍事委員会だけは手放さず、院政を敷くケースも考えられる。後任には現在、国家副主席を務める胡錦濤こ きんとう氏が有力視されていますが、軍の上層部には、現政権の対米軟弱外交に対する不満勢力もいる。江主席に対しては旧保守派の一部でも批判の声がくすぶっている」(日本貿易振興会経済情報部付主任調査研究員・小島末夫氏)

●日本がアルゼンチンになる日

アルゼンチン「デフォルト」は恐慌のシグナル
昨年のクリスマス直前、経済危機のアルゼンチンで、年金切り下げなどの政策が発端で暴動が勃発。デラルア大統領は辞任、12月23日にロドリゲス暫定政権が誕生した。ロドリゲス大統領は、1320億ドル(約17兆円)にものぼる債務の支払いの一時停止を発表。事実上、世界史上最大のデフォルト(債務不履行)に陥った。自ら「借金は返せません」と宣言したわけで、これが企業や個人であれば、破産したに等しい。
「アルゼンチンは'90年以来、国有事業の民営化を急進的に進めてきましたが、その際、ヨーロッパ資本がどっと参入した。最大の流入資本は旧宗主国のスペインで、石油、電信電話、銀行、航空など主要企業約500社がスペイン系です。これらの企業が大打撃を受ければ、スペイン本国はもとよりEU圏に大変なショックを与えます」(神戸大学国際協力研究科・松下洋教授)
この影響は、巡り巡ってやがては全世界へと波及すると予想されている。
「経済水準がアルゼンチンと同レベルの国々は連鎖で金利が急上昇し、国債の価値が暴落、デフォルトを起こすかもしれない。マレーシア、インドネシアのほか、ずっとレベルが高いシンガポールなどにも影響が出ていることも気掛かりです。なかでも、隣国のブラジルへの影響が一番怖い。南米でもっともアメリカと繋がりが深い国で、世界金融市場への影響も大きい。これから常識では計り知れない大混乱が起きる可能性があります。アルゼンチンのデフォルトは世界恐慌のシグナルではないか」(証券アナリスト・植木靖男氏)
アルゼンチンの周囲には、ブラジル以外にコロンビアやペルーなど、経済基盤が脆弱ぜいじゃくなうえ政情不安まで抱える国が存在する。南米から欧州、アジアへと火の手が広がれば、当然、日本経済への悪影響の可能性も極めて大きい。
「実は、アルゼンチン政府筋に融資していた邦銀の米国支店が少なからずある。融資残高は1件が100億円単位で、邦銀全体で数千億円にのぼるといいます。石油や地下資源の開発事業に出資している日本の企業グループもあり、投資額はやはり100億円単位。金融庁の統計には反映されない、こうした民間金融の損失が、これからゴロゴロ出てくるでしょう」(全国紙経済部記者)
まさに予断を許さない状況だ。ただでさえ不況にのたうち回る日本経済が、これに耐えられるのか。日本がアルゼンチンのようにデフォルト状態になり、破産する日――。
これは決して空想などではない。掛け声だけで何もしない小泉政権がこれ以上失政を続ければ、今年中にも「最後の日」がやってくる。




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