パキスタンが報復協力へ、国民は反発〔読売新聞〕

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 16 日 22:30:03:

【イスラマバード16日=長谷川聖治】
パキスタン政府は15日、米国で起きた同時多発テロに対する米軍の報復作戦に全面的に協力する方針を表明した。16日には、アフガニスタンを実効支配するタリバンに対し、今回のテロの首謀者とされるウサマ・ビンラーディンの引き渡しを求める動きが伝えられるなど、対米協調路線は一段と鮮明になってきた。これに対し、パキスタン国内では、米国寄りの姿勢を示すムシャラフ大統領への反発が強まってきた。強硬派のイスラム原理主義勢力は16日、各地で抗議デモを展開した。主要都市ではテロを警戒して厳重な態勢が敷かれている。
「同じムスリム(イスラム教徒)の兄弟であるアフガニスタンへの攻撃を支援するのは絶対許せない」
イスラム原理主義勢力による抗議デモはこの日、首都のイスラマバードや隣接するラワルピンディでも繰り広げられた。
デモに参加していない市民の多くも、米軍の報復作戦に協力を表明した政府の対応には批判的だ。
買い物客でごった返すイスラマバード・アパラの日曜市場で、公務員アサハラリーさん(50)は「兄弟への攻撃を支援するのは卑劣。ムシャラフ政権は終わりだ。国民の少なくとも95%以上は、政府の決定に反対だ」と語気を強めた。
学生のラファト・イナヤットさん(19)は「ウサマ・ビンラーディンは明らかにテロリスト。テロリスト根絶に政府が協力することは良いことだ」と述べた。しかし、軍事報復への協力については、「ビンラーディンをかくまうタリバンの兵士の中にはパキスタン軍に参加しているのもいる。確固たる証拠がないのに同胞を攻撃する米国追従姿勢は納得できない」と語り、学生の間で抗議デモを準備していることを明らかにした。
パキスタン政府は、米国が軍事報復に踏み切る場合、〈1〉米軍機の領空通過を認める〈2〉アフガニスタン国境を閉鎖する――などの協力を行うことを約束したと見られるが、具体的な発表は控えている。
イスラマバードにあるカイディアザム大のライス教授(地域研究)は「国内の反発を警戒して発表を避けている」と政府の微妙な立場を説明する。
この日、ムシャラフ大統領はイスラマバードで宗教指導者、各政党の代表者と会談し、対米協力の方針について意見交換する。会談を通じて、協力内容などを最終決定すると見られるが、イスラム原理主義勢力によるテロへの懸念だけでなく、一般国民の反発が高まる中、大統領は難しい選択を迫られている。
(9月16日22:19)

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