エシェロンが“米国カミカゼ特攻爆撃テロ”の警告を3ヵ月前に発していた!

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投稿者 佐藤雅彦 日時 2001 年 9 月 17 日 04:46:31:


●アングロアメリカン・国際電脳スパイ網の「エシェロン」システムが、今回のテロに関して少なくとも3ヵ月前から“兆候”を捉えていた――という内容のニュースが出てきました。

●これはニュースバイトがドイツからの報告として伝えたもので、英米現地のニュースソースがこの情報を報じているかどうかは、私は未確認です。

●今回の事件の勃発で「エシェロン」の“神通力”(笑)についての疑問を呈する声が出ていましたが、このニュース記事はそれを否定する政治的効果を狙っているのかも知れません。

●この計画をイスラエルがずいぶん前から「知っていた」というのも、ずいぶんと胡散臭い感じがします。
 (イスラエル諜報当局がアングロアメリカ諜報システムを利用できる立場にあるとすれば、世界の諜報機関の序列について、再考する必要があるでしょう。当然、相互利用は行なわれているでしょうが、エシェロンはあくまでも英米秘密安保協定にもとづく通信傍受システムなので、アングロアメリカン体制の“枠外”にあるイスラエルが特権的な利用を許されているとすれば、やはり“意外”だと感じるべきだと思います。)

●「知っていたならテロ犯人を泳がしていたのかよ、ヲイ!」と突っ込みたくなってしまいますが……。(苦笑)

●この“報道”によって、内容の真偽にかかわらず「エシェロン」の“神通力”神話は護持されるでしょうし、アングロアメリカン諜報界の電子通信傍受は大手を振って行なわれることになるのでしょうな。……来月に「エシェロンを窒息させる日」が予定されていましたが――私自身はこうして日程を公言して“エシェロンに挑む”企てはエシェロン運営者どもを喜ばせるだけの愚行だと考えていますが――これはどうなるのだろうか? 米国の“ハッカー”(クラッカーではなく)たちも今回の事件で「愛国心」にめざめてサイバー戦争の“義勇軍”にぞくぞくと志願している、という不気味で情けない話もあるようなので、「Jam Echelon Day」という“お祭り”も中止になるのかも知れませんね。

●ところでアングロアメリカン国際電脳スパイ網の「Echelon」システムを、日本では「エシュロン」と音訳する悪弊ができてしまいましたが、これは完全な間違いで、「エシェロン」と呼ぶべきだと申し添えておきます。(この問題については、エシェロン関係の報告書などの現時点における集大成といえる『サイバーX インターネットの闇』[工学社. 2000年]でも論じてありますが、間違いが改められる気配が一向になく、むしろ通信傍受の横行にともない「エシュロン」というインチキ呼称がますます幅を利かせているので、ここでも書いておくことにします。)
 96年にニュージーランドのNicky Hager氏が『Secret Power』というルポを発表して「Echelon」というコードネームの国際電脳スパイ網の存在を暴きだし、それが欧米に伝わって、現在の国際通信傍受スキャンダルにまで発展してきたわけですが、97年にこの報道が「マスコミが黙殺した抑圧報道」として脚光を浴びた際、私は単に――呼称が分からなかったので――「echelon」として、日本の雑誌に紹介しました。その後、この欧州議会で「Echelon」非難が起き、日本のメディアが無視を続けるなかで殆ど唯一これを報じてきた毎日新聞は、当初、ワシントン発の記事などで「エチェロン」などと伝えたりしていました。
 英和辞典には、次のような記述が載っています――
-----------------------------------------------------------
ech・e・lon
発音は[e【←第1アクセント/】∫∂lα【←第2アクセント】n]
●名詞
1
a 《部隊・艦船・飛行機などの》 梯(てい)形編成[編隊, 配置], 梯形, 梯団.   ・in 〜 梯陣をなして.
b 《単位としての, また位置・任務からみた》 部隊.  
・the first 〜 第一攻撃波.
2 《権限・任務・実力などの》 段階, レベル; 段階[レベル]を同じくする人びと[軍人, 選手など].
・officials in the lower [higher] 〜 下級[高級]官吏.
・people on every 〜 あらゆる階層の人びと.
・the upper 〜s 上層部.
3 【理】 エシュロン[階段]格子 《分散性回折格子》.
vt. 梯陣に配置する.
vi. 梯状に位置を占める.
[語源:F=rung of ladder (e【←アクサンテギュ付き】helle
       すなわちフランス語のladder )< SCALE)]

               【研究社リーダーズ英和辞典】
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 日本のニュース翻訳者は、乏しい情報資源と切迫する“締め切り”に追われて、当初に「エシュロン格子」から呼称をパクって無難に取り繕ったのでしょうが、その間違いが修正されぬまま使用が繰り返され、その結果定着したのだと、私は見ています。
 「Echelon」は、あくまでもアングロアメリカン・エスタブリッシュメントが生み出した諜報装置です。ただし、このコードネームはフランス語由来の「ハシゴの階梯」ないし「梯団」を暗示しています。それゆえ、「ch」は「シュ」というフランス風の発音になるでしょうが、「e」は原則として「エ」と発音します。(弱勢の部分は「曖昧なア」になるので、上述の辞典の発音記号のように「エシャロン」または「エシャラン」という発音になる。
 フランス語では「e」はアクセント記号が付かないものは原則として「エ」でなく「ウ」に近く発音されます。だからフランス語の「e【←右上がりアクセント(アクサンテギュ)が付く】chelon」は、確かに「エシュロン」という発音になりますが、我々が問題にしているスパイシステムはフランス製ではないですし、物理学の実験器材の「エシュロン格子」でもないわけですから、「エシュロン」という音訳は不適切です。
 日本で横行している「エシュロン」という呼び方を認めるべきかどうかについて、先日、Nicky Hager氏に直接この点を尋ねてみたところ、このスパイシステムに関するかぎり英語圏では例外なく「E-SH-E-LON」と発音する――ただし実際には2番目の「e」は弱勢なので「E-SH-a-LON」に近くなる――という回答を得ることができました。
 というわけで、「Echelon」を「エシュロン」と間違って音訳しているのは日本だけ、ということになります。
 「Echelon」は英米諜報機関のコードネームなのですから、「エシェロン」と音訳すべきなのです。


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Newspaper: Echelon Gave Authorities Warning Of Attacks
【エシェロンが今回の攻撃を関係当局に警告していた】

http://www.newsbytes.com/news/01/170072.html

By Ned Stafford, Newsbytes
FRANKFURT, GERMANY,
13 Sep 2001, 1:16 PM CST

U.S. and Israeli intelligence agencies received warning signals at least three months ago that Middle Eastern terrorists were planning to hijack commercial aircraft to use as weapons to attack important symbols of American and Israeli culture, according to a story in Germany's daily Frankfurter Allgemeine Zeitung (FAZ).
【米国とイスラエルの諜報機関は少なくとも3ヵ月前に「中東のテロリストたちが民間航空機をハイジャックし、それを“兵器”に使ってアメリカとイスラエルの重要な文化的象徴物を攻撃するという計画を練っている」旨の警報を受けていた、とドイツの日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』紙が伝えた。】


The FAZ, quoting unnamed German intelligence sources, said that the Echelon spy network was being used to collect information about the terrorist threats, and that U.K. intelligence services apparently also had advance warning. The FAZ, one of Germany's most respected dailies, said that even as far back as six months ago western and near-east press services were receiving information that such attacks were being planned.
【同紙は、匿名のドイツ諜報筋の話として、今回のテロリストの脅威に関する情報を集めるためにエシェロン・スパイネットワークが使用されていることや、英国の諜報機関が明らかに事前の警告を受けていたことを伝えている。『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』紙はドイツの最も権威ある新聞のひとつであるが、同紙は、西洋と近東のニュース通信各社が6カ月も前からこうしたテロ攻撃の計画が練られているという情報を受け取っていたと伝えている。】

Within the American intelligence community, the warnings were taken seriously and surveillance intensified, the FAZ said. However, there was disagreement on how such terrorist attacks could be prevented, the newspaper said.
【米国の諜報界内部では、この事前警告は深刻に受け取られ、監視活動が強化されていた、と同紙は伝えている。しかしこうしたテロ攻撃がどの程度抑止できたか、という点については、対立するさまざまな見解があると同紙は伝えている。】

Echelon is said to be a vast information collection system capable of monitoring all the electronic communications in the world. It is thought to be operated by the U.S., the U.K., Canada, Australia and New Zealand. No government agency has ever confirmed or denied its existence. However, an EU committee that investigated Echelon for more than a year just last week reported its belief that the system does exist.
【エシェロンは膨大な規模の情報収集システムで、世界中の電子的通信をすべてモニターできる能力がある、といわれている。このシステムを運用しているのは、米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの5カ国であると考えられている。これらの国々の政府は、いずれもエシェロンの存在を追認していないし否定もしていない。だが欧州連合はエシェロンに関して1年以上の調査を行った結果として、先週、このシステムが実際に存在していると確信するに足る、という内容の報告書を出したばかりである。】


The EU committee said that Echelon sucks up electronic transmissions "like a vacuum cleaner," using keyword search techniques to sift through enormous amounts of data.
【欧州連合の委員会は、エシェロンが「まるで真空掃除機のように」電子通信のデータを吸い取り、キーワード検索テクニックを用いて膨大な量の電子通信データをふるいにかけて、狙いをつけた情報を拾い集めている、と表明している。】


The FAZ, in its news story, described the system as covering the whole world with 120 satellites. The newspaper also said Israeli intelligence had collected information indicated that Arab terrorist groups planned to hijack planes in Europe to use as weapons to attack targets in Tel Aviv and other coastal cities in Israel.
【『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』紙が伝えたニュース報道によれば、エシェロン・システムは120機の人工衛星を用いて全世界の通信傍受を実行しているという。さらに同紙は、イスラエルの諜報機関が「ヨーロッパで飛行機をハイジャックし、それを兵器に用いてテルアビブや他のイスラエルの湾岸諸都市に攻撃を仕掛けることを、アラブのテロリスト集団が計画している」という情報を事前に終始していた、とも伝えている。】

Because of increasing concerns of plane hijackings, Israel has tested a new x-ray machine at the Tel Aviv airport, the FAZ said. The machine capable of detecting all known explosive elements, even if only in small quantities, the newspaper said.

同紙によれば、イスラエル当局はハイジャックの危機が次第に高まってきたことから、テルアビブ空港で新型のX線装置のテスト行っていたという。この装置は、あらゆる既知の爆発物を極めて微量でも検出できる能力を備えているという。】


The FAZ said that German intelligence fears that in coming days planes will be hijacked in Europe and the Near East, and that there is no sure way to protect against it.
【同紙によれば、今後何日かのうちに欧州か近東地域でハイジャックが行われるかもしれないし、それに対する確実な防御策が何ら存在していないことに、ドイツの諜報機関が恐怖を感じているという。】

Reported by Newsbytes.com, http://www.newsbytes.com .

13:16 CST
Reposted 14:52 CST

(20010913/WIRES ONLINE, LEGAL, BUSINESS/ECHELON/PHOTO)


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