恒常化する異端の自爆テロ 人命尊重の社会に恐怖感

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投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 18 日 19:32:20:

09/18 15:47 恒常化する異端の自爆テロ 人命尊重の社会に恐怖感 外信93
共同
 無差別に大量の市民の命を奪った米中枢同時テロ。「強大な敵」
である米国を恐怖のどん底に陥れたのは、自分の命をかけた捨て身
の「必殺攻撃」だった。こうした自爆テロは、今回のテロの黒幕と
されるウサマ・ビンラディン氏の組織だけに限らない。中東地域で
は、イスラエルに抵抗するパレスチナ過激派、トルコの反体制派な
どの戦術として恒常化している。               
 過激派が自爆テロへと戦術を硬化させたのは「一九七九年のイラ
ン革命が源流」。こんな見方が中東専門家の間にはある。    
 イランは、イスラム教主流のスンニ派から異端視されてきたシー
ア派の国だ。シーア派特有の「圧政者に激しく抵抗する宗教的性向
」は、イランの革命輸出政策を通じ、まずレバノンのシーア派民兵
組織の反イスラエル闘争に「移植」され、八三年のベイルートの米
国大使館爆破事件のような激しいテロに発展した。       
 イスラム教の聖典コーランは、イスラム世界を異教徒から守るた
めの戦いを「ジハード」(聖戦)とし、イスラム教徒の義務と規定
する。ジハードで死ねば、殉教者として天国(楽園)を約束されて
いる。                           
 「人命尊重を最優先に掲げる現代社会に、自爆テロは恐怖心を呼
び起こす有効な戦術」(専門家)。それは、パレスチナの過激派の
闘争にも大きな影響を与え、イスラエルでは、爆弾を抱えたパレス
チナ人の若者が繁華街に突っ込み、多数の市民が死傷する事件が今
も絶えない。                        
 ビンラディン氏が関与したとされる九八年のケニア、タンザニア
の米国大使館同時爆破事件や、昨年のイエメン沖の米海軍駆逐艦爆
破事件も、自爆テロによるものだった。だが「自分の命を捨てるテ
ロは最後に残された異端の作戦。逆に過激派の追い詰められた状況
を露呈している」(軍事筋)との指摘もある。         
 イランは歴史的に「自殺テロ」の震源地だった。ビンラディン氏
の組織は、十一―十三世紀にイラン北部のエルブルズ山脈の要さい
を拠点に活動した「暗殺教団」を想起させる。当時、シーア派分派
の教祖ハサン・サッバーフと後継者は、対立するスンニ派のセルジ
ューク朝トルコや十字軍の指導者を暗殺するため「死んでも楽園に
行ける」と説き、麻薬のハシシュを用いて決死隊を送り出した。 
 アフガニスタンの険しい山中に身を置き「戦士」を送り出すビン
ラディン氏は、さながら現代版「暗殺教団指導者」とも言える。 
 イスラムの地を侵略する新たな「十字軍」に米国を見立て、戦い
を挑む若者たちには技術系の学生も目立つ。「欧米の科学的優位を
覆し、イスラムの劣勢をばん回するという純粋な理想や使命感に燃
えた者が、やがて周囲を取り巻く政治的絶望感にぶち当たり、極端
な行動に走っている」と専門家は指摘する。(テヘラン共同=福田
泰教)                           
(了)  010918 1547              
[2001-09-18-15:47]

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