山岳のすそ野に響く砲撃音 「怖くない」と北部同盟少年兵

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投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 25 日 20:45:13:

09/24 21:41 山岳のすそ野に響く砲撃音 「怖くない」と少年兵  外信107

 【シャフラク(アフガニスタン北部)24日共同=及川仁】二○
○○メートル級の山岳地帯のすそ野に立ち上る白煙。にらみ合う両
勢力が放つ迫撃砲のごう音がとどろき、緊張感が漂う。米中枢同時
テロへの米軍の報復攻撃の準備が着々と進む中、二十四日、アフガ
ニスタン・タリバン政権と同国最大の反タリバン勢力「北部同盟」
が対峙(たいじ)する最前線を見た。             
 タリバンが支配する首都カブールから約四十キロ北東のシャフラ
ク。北部同盟兵士らが平原に放置された戦車の残がい周辺に塹壕(
ざんごう)を掘り、タリバンの拠点となっている山頂に向け砲口を
構える。数キロ先の軍事空港との間には白煙が上がる。     
 「けさ四時ごろにタリバンが攻撃を仕掛けてきた」とムハンマド
司令官。北部同盟側も反撃、戦闘は拡大しなかったという。   
 塹壕を守る兵士の中には、まだ童顔の少年の姿も目立つ。アトモ
タットは十七歳。「けさの戦闘にも参加したけど怖くはなかった。
こいつで撃ち返してやったさ」と肩に下げた旧ソ連製自動小銃カラ
シニコフを構えてみせた。従軍して約一年半。幼いころから内戦の
中で育ち、学校には通ったことがない。            
 一人の男が突然叫ぶ。「アフガンのムジャヒディン(イスラム戦
士)に恐れるものは何もない。われわれは死んでも降伏しない。最
後まで戦う」                        
 北部同盟側の補給ルートとなっているタジキスタンとの北部国境
付近では両勢力の激戦が続いている。なお三○度を超える猛暑が続
く首都近郊の最前線の平原は一見すると平穏だ。        
 だが山頂の方角からは数発の砲撃音が突然響く。記者が首をすく
めると、パクルと呼ばれるアフガニスタン独特の帽子をかぶった男
が振り返り「タリバンのただの脅しだ」とニヤリと笑った。   
(了)  010924 2140              
[2001-09-24-21:41]

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