劣化ウラン弾 被曝深刻 「知られざるヒバクシャ」

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投稿者 dembo 日時 2001 年 11 月 27 日 02:49:08:

劣化ウラン弾 被曝深刻

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index.html


白血病や先天性障害 
 米軍43万人、汚染地帯に

 核兵器や原子力発電用の濃縮ウラン製造過程で生まれる大量の劣化ウラン(ウラン238)は、鉛より比重が重く、優れた貫通力は 対戦車砲として絶大な威力を発揮する。摩擦熱による発火力も高く、発火の際に放射能を含んだ微粒子が大気中に飛散。劣化ウラン の持つ強い毒性と併せ、人体や動物に悪影響を与え、環境汚染を引き起こす。

 湾岸戦争では、戦車や戦闘機から米・英両軍合わせて約九十五万個(劣化ウラン約三百二十トン分)の砲弾が広範囲に使われた。その 結果、地上戦に加わった米軍兵士だけでも、四十三万六千人が放射能汚染地帯に入り、劣化ウラン粒子の吸入などで被曝したとされ る。

 昨年七月までに、湾岸戦争に参加した退役米軍人五十七万九千人のうち、二十五万一千人(約四三%)が退役軍人省に治療を求め、 十八万二千人(約三一%)が病気や傷害に伴う「疾病・障害」補償を請求した。病名は白血病、肺がん、腎臓(じんぞう)や肝臓の慢 性疾患、気管支障害、慢性的けん怠感、皮膚斑点(はんてん)、関節痛などである。

 これまでに少なくとも九千六百人以上が亡くなり、湾岸戦争後に生まれた彼らの子どもたちの間には、先天性障害を抱えた子も多 い。また、同じ症状は湾岸戦争参加の英国兵にも表れている。

 イラクでは、前線で辛うじて生き延びた兵士ばかりでなく、市民、とりわけ子どもたちの間に白血病やリンパ性がんなどさまざま ながんが増加。先天性異常を持つ新生児の誕生も目立つ。国連決議に基づく米国、日本などの対イラク経済制裁による医薬品不足や医 療設備の不備などが、いっそう事態を悪化させている。

 米国防総省や英国防省は、劣化ウラン弾による人体や環境への影響を認めておらず、米軍は昨年のコソボ紛争で再び空爆に使用。北 大西洋条約機構(NATO)軍は今年二月七日付のアナン国連事務総長あての書簡で、約三万一千発の劣化ウラン弾の使用を公式に認 めた。

 このほか米国では、劣化ウラン弾の製造工場作業員や周辺住民、試射実験場周辺住民らにも大きな影響が出ている。しかし、被曝の 全体像は今もつかめていない。

閣内で劣化ウラン弾開発に反対 「人類への犯罪だ」
英国労働党議員のトニー・ベンさん(75)
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/england/000607.html

ジャーナリストから転身して、五〇年に二十五歳で初当選。今年 十一月で議員歴も半世紀を迎える。英国議会の中で、湾岸戦争に反 対した数少ない一人。英米両国による劣化ウラン弾の使用問題や、 さまざまな疾病に苦しむ自国の退役軍人救済のため議会で積極的に 発言してきた。

 「劣化ウラン弾については二十年も前からかかわりがあるんだ。 実はね…」。彼はいすから立ち上がると、部屋の隅の書棚に向かっ た。そこには十五歳からつけ始めたという四千万語にのぼる日記 が、年ごとにまとめられ、黒い背表紙で装丁されていた。

  21年前 無念の決定

 「米国政府が劣化ウラン弾の持ち込み許可を求め、わが国も独自 で開発、実射試験をすべきだと提案してきた時、私はエネルギー・ 産業大臣だった。ほら、その時のことがここに書いてあるだろ」。 ベンさんは取り出した七九年の日記から「月曜日・一月二十二日」 のページを指さした。

 そこには当時閣僚だった七人の議論のもようが記されていた。新 しい兵器は戦車を貫通するだけでなく、火だるまにして完全に破壊 できる。ドイツ(西ドイツ)はすでに所有しているが、国民に知ら せていないだけ。ソ連も米国も所有しているのだから英国も開発す べきだ。劣化ウランの危険は腕時計の針に塗った蛍光物質程度…。

 持ち込みも、独自の開発を容認する声も強いなか、ベンさんだけ は頑固に反対した。「劣化ウラン弾を持つようなことがあれば、国 民はわれわれが通常兵器の敷居を越えて核戦争に向かおうとしてい ると考えるだろう。…私は絶対に反対だ」。が、決定はなされ「私 は敗北した」と無念をつづる。

 「劣化ウラン弾による破壊は、そのとき限りで終わらない。原爆 や水爆のように爆発はしないが、長い間にわたって敵も味方も苦し め、命まで奪ってしまう無差別兵器。使用は人類に対する犯罪だ」

 彼はその思いを、一部の他の労働党議員らとともに何度も政府に ぶつけた。しかし、かつての保守党政権も、与党である現在の労働 党政権も「通常兵器で、後遺症はない」と同じ答弁を繰り返すばか りである。

  核政策「米が主導」

 「なぜ政府は真実を語れないのかって? それはね、武器使用の 影響を認めれば退役軍人らに補償せねばならない、というだけでは ないんだ。ブレア首相も国防省も、米政府の許可なしに認めるよう なことがあれば、米国がこの国からすべての核兵器を引き揚げるの を恐れているのだよ」

 英国は独自の核政策を堅持しているように見えて、実態は米国の コントロール下にあるという。「核のコロニーだね。だから劣化ウ ラン弾についても、ペンタゴン(米国防総省)のオウム返しのこと しか言えない」

 歯に衣(きぬ)着せぬ政府批判は、そのまま労働党批判にもつながった。 ベンさんは長い議員生活を振り返りながら「実際に政治的進歩をも たらすのは、自覚した市民の力が結集された時だ」と力説する。

 それには、より多くの世界の市民が劣化ウラン弾の危険を知る必 要がある。「私は議員になる前から核廃絶を唱えてきた。これから は劣化ウラン弾の製造・使用禁止も加えて、もっと市民に向けて語 りかけていくつもりだよ」

 ベンさんの平和への取り組みは、今後も日記に記録されていくに 違いない。

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