日本の難民支援がパキスタンに大不評

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投稿者 タリ房 日時 2001 年 11 月 03 日 08:57:28:

日本の難民支援がパキスタンに大不評
不手際続出「援助は不要」の声も

 難民救済のための物資を届けた日本の自衛隊が、受け入れ先のパキスタンで思わぬ“不評”を買っていたことが判明した。


 「アフガニスタン難民救援空輸隊」と名付けられた航空自衛隊のC130空輸機6機が、パキスタンの首都イスラマバードのチャクララ空軍基地に到着したのは10月9日。日本政府が「目に見える国際貢献策」の目玉として推し進めたビッグプロジェクトだ。


 届けられたのは10人用テント315張りと毛布200枚、給水器400セットなど。アフガン難民の大量流入に苦しむパキスタン政府からは、当然歓迎されると思いきや、意外にも迷惑顔なのだ。


 同国難民担当省の係官は、不愉快そうにこう語る。


 「とにかく、日本側は自衛隊機の基地への到着時間や着陸スペースの確保など、あれこれ口うるさく注文してきた。例えば当初、『救援物資の荷降ろし作業を1時間で終わりたい』と言ってきた。できるだけ早く逃げ帰りたいという意向がアリアリ。輸送要員の安全を考えての要求だとしても、現在は戦時下であってその余裕はない。『当基地は日本政府の専用飛行場ではない』と突っぱねた」


 結局、自衛隊機はわずか2時間ほどで作業を完了して離陸したのだが、その間、パキスタン当局と日本の報道関係者の間では別のトラブルが発生した。同基地には多数の日本人特派員が押しかけたが、パキスタン側は撮影場所が狭いとして、一方的に「取材は10社限定」と通告したのだ。


 大手通信社の中堅特派員はいう。


 「いくら交渉しても、『場所がない』『戦時中であって要求を受け入れられない』の一点張りで、最後には『それならば、別の広い飛行場に自衛隊機を移して撮影すればいい。大体、日本の支援など必要ない』と怒鳴りまくる始末。日本の難民援助がアテにされていないことを実感した」


 この騒動について、「在イスラマバード日本大使館のまずい対応が原因だ」と指摘するのは、沼田貞昭パキスタン大使とも面識のあるマスコミ関係者。


 「実は、これらを取り仕切り、パキスタン当局と折衝したのは日本大使館のA担当官。彼は、万が一、自衛隊機に事故が起こった場合、自分の責任問題につながることを恐れ、パキスタン当局にさまざまな安全確保の要求を突き付けた。それがパキスタン側の反発を招いてしまった」


 基地取材を「10社限定」とパキスタン当局と勝手に決めたのもA担当官。もちろん、この背後には沼田大使や外務省の意向が働いている。つまり、パキスタン側を激怒させて「援助は不要」と言わしめたのは、すべて外務省の“独り善がり”の対応にあったのだ。


 実は、外務省はエチオピア飢餓のときにも、似たような大失態を演じた“前科”がある。当時の安倍晋太郎外相が人道支援の目録を持って首都アディスアベバを訪れたとき、難民の子供たちの表敬を受けた。外務省は子供たちと握手した外相が病原菌に汚染されることを恐れ、握手した後に外相の手を消毒液で浸したコットンでふき、それを目撃した現地の人々から大ヒンシュクを買った。


 食糧支援でも同じ。「食糧なら何でもいいだろう」と現地の食生活もロクに調べず、パキスタンで3000トンもの米を買い付けてエチオピアのジブチ港に届けたが、エチオピア人は米を食べる習慣がなく、見たこともなかった。大量の米は岸壁に野積みされたまま雨にうたれ、腐敗したのだ。


 こうした教訓がアフガン支援にまったく生かされなかったことがよく分かる。ご都合主義の外交を繰り返している限り、日本の難民支援など永遠に受け入れられないだろう。(フリージャーナリスト・加藤昭)

ZAKZAK 2001/11/02

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