投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 06 日 18:12:42:
回答先: パキスタン：政権打倒なら核確保に海兵隊派遣 米誌報道［毎日新聞１１月５日］ 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 05 日 20:54:04:
米中枢同時テロで、米英軍の報復攻撃が続くアフガニスタンだが、隣国パキスタンも一触即発の“火薬庫”と化している。ムシャラフ大統領が米軍への協力姿勢を強める一方で、軍や諜報機関の中枢にもタリバンのシンパが存在し、国民の反米ムードも日増しに高まる。親タリバン勢力によるクーデターが起きると、パキスタン保有の核兵器がウサマ・ビンラーディン（４４）のテロ組織「アル・カイーダ」やタリバン側に渡る恐れが強い。核テロという最悪のシナリオを防ぐため、米軍は湾岸に展開する精鋭の急襲部隊を投入、核兵器の確保に総力を挙げる。
パキスタンはインドとの紛争をきっかけに、１９９８年５月に地下核実験を行い、イスラム諸国で初の「核保有国」となった。
現時点では弾道ミサイルに核弾頭は装着されておらず、すぐに兵器として使用できる段階にはないが、３０発から５０発の核弾頭を製造できるだけの核物質を保有しているという。
首都イスラマバード東部の濃縮ウラン処理施設や、パンジャブ州のプルトニウム生産用の原子炉などの核施設も点在している。
ムシャラフ政権にクーデターが起き、親タリバンや親ラディン政権がパキスタンに誕生した場合、こうした核物質は、武器として米軍や西側諸国に矛先が向けられることになるのだ。
米軍もこうした事態に最高度の警戒態勢を敷く。５日発売の米ニューズウィーク誌によると、ムシャラフ政権が打倒されそうになった場合、アラビア海に展開する強襲揚陸艦「ペリリュー」＝写真上＝の第１５海兵隊遠征部隊＝同左＝２２００人を緊急投入して、核物質の確保を検討しているとされる。
ラディン側も当然、反ムシャラフ勢力と気脈を通じ、自爆・バイオテロに続く第３のテロに最強の核物質の入手や、核施設の占拠を画策しているとされる。
仮にクーデターが成立した場合、米軍が「敵地」となるパキスタンの真っただ中に乗り込む作戦は極めて危険で困難になる。
そこで、米ニューズウィーク誌によると、クーデターの動きに備え、早めに急襲部隊を投入することが検討されているのである。
ムシャラフ大統領は、９月１１日の米中枢同時テロ発生直後から一貫して米国支持を打ち出している。基地使用を認める見返りに、米国に経済制裁を解除させ、アフガン新政権の構想にも参画を図るなど、巧みな外交手腕を見せている。
その一方で、盛り上がりをみせる国内のイスラム過激派勢力の封じ込めに、難しい舵取りを余儀なくされている。
ムシャラフ大統領は「政府方針に反対している国民は１０％から１５％程度だろう」と強調するが、実際には国民の半分が反政府で、さらに増え続けているというのが実情だという。
パキスタン警察当局は４日、「イスラム協会」のアフマド・カジ総裁を騒乱騒動などの罪で起訴した。
カジ総裁はパキスタン各地で反政府集会を開く原理主義団体・組織「パキスタン・アフガン防衛評議会」の指導者であり、国内の原理主義勢力は一斉に反政府姿勢を強めている。
そもそもタリバン自体、パキスタンの神学生から生まれたもので、旧ソ連のアフガン侵攻以来、パキスタンがタリバンを支援・育成してきた経緯があるだけに、同じパシュトゥン人という民族性からも国民のタリバンへの親近感は強い。
軍部にも若手将校を中心に、イスラム原理主義に傾倒する者が多く、あろうことか、タリバンに武器・弾薬や燃料を提供しているとさえいわれている。
さらに驚くのは、この重大な裏切り行為はパキスタンの諜報機関、軍統合情報部（ＩＳＩ）関係者が承認したものだというのだ。
国民の間にも反米ムードが高まり、既にパキスタン人の義勇兵５０００人がアフガン入りした。うち２０００人は北部同盟と攻防を繰り広げる北部の要衝マザリシャリフに配置されたという。
事実上、パキスタン人がタリバン側に参戦したことになるが、米国側が最も避けたい事態は、核物質そのもののみならず、核技術の流出にほかならない。
ムシャラフ政権はこれまでに、親タリバンの核科学者や技術者を追放するなど対策を講じている。
パキスタンの核開発の中心人物、バシル・ウディン・マフムード氏はタリバンを全面支持し、アフガン南部のカンダハルにも出入りしている。ラディン側に核爆弾製造技術を伝授した危険性も指摘される。
パキスタンを訪れたラムズフェルド米国防長官も「アル・カイーダは過去何年にもわたり、核兵器を含む大量破壊兵器を欲しがってきた」とけん制する。
ラディンと核については、「２０発近い小型爆弾を入手している」とのサウジ諜報機関の情報や、チェチェン共和国から核弾頭を入手したとの情報、核兵器の原料となる濃縮ウランを購入しようとしていたという証言などがある。「既に何らかの核物質を入手している」との見方も根強い。
これに加えて、パキスタンの大量核兵器が一挙にラディンの手に落ちてしまえば、核テロ、核戦争に発展する恐れもある。米国の懸念は強まるばかりだ。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。