ブッシュ混乱!ビンラディンの「スパイ大作戦」 秘密工作筒抜け!誤爆は激増!(週刊ポスト)

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投稿者 いがらし 日時 2001 年 11 月 06 日 22:03:57:

週刊ポスト11月16日号
世界テロ戦争/総力リポート第8弾
ブッシュ混乱!ビンラディンの「スパイ大作戦」
秘密工作筒抜け!誤爆は激増!

 テロから2カ月、米国のアフガン空爆が始まってから1カ月が過ぎた。激しい
怒り、報復の高揚感を経て、米市民は今、いい知れぬ不安に取りつかれている。
ブッシュ大統領は強気の姿勢を崩さないが、実際にはしたたかなテロリストの戦
略にすっかり翻弄されていることが見え隠れし始めた。“見えない戦争”の深層
とは――。

ビンラディンの居所は不明

“信頼できる筋の情報”として、米国のアシュクロフト司法長官は次のテロが迫っ
ていることを会見で強調した。
 その翌日(10月30日)、ワールドシリーズ第3千にブッシュ大統領が訪れ
た際には、ヤンキーススタジアムは1500人を超える警官が物々しい警戒にあ
たり、球場全体が異様な雰囲気に包まれた。
 が、そうした政権中枢の動きに、米メディアは冷めた目を向けている。3大ネッ
トワークのテロ事件担当幹部がこう語る。
「ブッシュ政権は思うように作戦が進まず苛立っている。この1カ月、特に情報
戦では完全にタリバンとビンラディンに主導権を奪われた。タリバンは、ブッシュ
大統領が『新たな十字軍』と発言したことを逆手に取ってイスラムの聖戦を呼び
かけ、これに慌てた大統領は必死の弁明に終始した。また、アフガン国内で“米
軍の投下した食糧に毒が入っている”という噂が流れると、国防総省はびっくり
して、“毒はタリバンが入れている”と反論した。実際には毒入り食料などは見
つかっていない」
“戦況は順調”“テロリストの動きはつかんでいる”というばかりで、一向に具
体的内容を発表しないブッシュ政権の姿勢に、メディア各社は不信感を募らせて
いる。特に、10月末になって、ラムズフェルド国防長官が、「特殊部隊の行動
がマスコミに筒抜けになっているのはけしからん」とブチ切れるにいたり、政府
とメディアは完全に冷戦状態となってしまった。
 実際、米政権のアフガン情報は混乱している。これまで、アフリカの米大使館
連続爆破事件などで、ビンラディンを“米国最大の敵”と位置付けながら、CI
AもFBIも、アフガニスタンに対する諜報活動を怠ってきたからだ。
 米国務省筋が語る。
「クリントン前政権は、CIA予算を公開するなど、冷戦時代の諜報体制を転換
し、特に海外での活動を縮小する方向を打ち出した。その結果、過去数年にわたっ
て、CIAはアフガンに誰ひとり担当者を潜入させていなかった。当然、最新情
報はなく、今回の事件が起きてから、慌てて地図の作製からやり直したのが実情
だ」
 だから、何年も前の情報に基づいて、“タリバンの拠点”を攻撃し、民間施設
を誤爆する被害も後を絶たない。米国内の報道によれば、米軍の空爆の15%ま
でが誤爆だとされている。
 タリバンの最高指導者・オマル師とビンラディンの居所さえわかっていない。
1回目の特殊部隊突入(10月19日)では、奇襲攻撃ばかりが強調されたが、
実は2人の行方を探る偵察活動が最大の任務だったようだ。
「カンダハルに奇襲攻撃をかけてタリバンを攪乱し、そのスキに別部隊が周辺拠
点の動きを探ったらしい。それだけアフガンの情報が不足し、作戦が立てられな
くなっていたとも言える。ある軍高官は作戦直後に、“ビンラディンの居所を絞
り込むことができた”と語っていたが、後日、詳細を確認すると、『ほぼ35キ
ロ平方の範囲にいる』というので呆れてしまった」(国防総省担当記者)
 その広さは、だいたい東京23区に相当する。核爆弾でも投下する作戦がある
のなら話は別だが、これで“絞り込んだ”とはとてもいえない。

阻止されたクーデター計画

 情報不足に苛立つブッシュ政権をあざ笑うように、米国の機密がビンラディン
のスパイに流れている恐れが強まってきた。10月28日付の『ニューヨーク・
タイムズ』は、米高官の話として、パキスタンの情報機関がビンラディンのテロ
組織『アルカイダ』と深い関係にあると報じた。
 パキスタンを拠点に活動してきた反タリバン指導者、アブドゥル・ハク氏が、
CIAとの隠密行動のさなかにタリバンに拉致され、処刑された事件(次項参照)
なども、もし米国と共同戦線を張っているはずのパキスタンから機密情報が流れ
ているとすれば説明が付く。
 既に米国は、パキスタンとタリバン、ビンラディン一派との緊密な関係がテロ
戦争の行方を左右するとして厳重な警戒を敷いている。
 ブッシュ政権と太いパイプを持つ日本政府関係者の話には背筋が寒くなる。
「今だから言えるが、実はタリバン、ビンラディンと通じているスパイは実際に
パキスタン政府中枢にもいた。10月のAPEC直前に、パウエル米国務長官が
インドとパキスタンを訪問したが、あの時の本当の目的は、スパイによるクーデ
ター計画を事前に潰すことにあった。米パ両政権の極秘交渉の結果、秘密裡にス
パイの疑いがある人物が放逐されたと聞いている。
 パウエル訪パのさなかに、インドはパキスタンと領有権を争っているカシミー
ル地方で軍事行動を展開したが、これも、ビンラディンのスパイがこの地方のゲ
リラ活動に関与しているという情報があったからだ。
 タリバン、ビンラディンのスパイは、中央アジアからアラブ諸国で幅広く活動
しており、米国や欧州にも潜伏していると見られる。パキスタンの政変を阻止し
ただけでは全く安心できない」
 まして、ビンラディンは、かつて旧ソ連がアフガンに侵攻した80年代、CI
Aから多額の資金援助を受けてゲリラ戦を展開した人物だ。当時、ビンラディン
と関係があったCIA関係者は今も米政権内におり、ホワイトハウスの疑心暗鬼
はますます募る。
 冒頭で紹介したラムズフェルド国防長官の“プッツン会見”では、長官は、
「情報を漏らした人物は、アルカイダやタリバンに情報を与えることで米国民の
命を危うくしている!」
 と、自らの部下である軍関係者を口を極めて罵った。
 すでに、米政権内部はスパイの影におびえて大混乱に陥っている。

「FBIの怠慢が混乱を招いた」

 ブッシュ大統領を窮地に追い込んでいるという点では、アフガン戦線以上に深
刻なのが、ますます広がりを見せる米国内の炭疽菌テロだろう。
 ついに感染経路のはっきりしない一般市民にも被害者が出たことで、人々の不
安はいつ爆発してもおかしくないところまできている。しかも、ホワイトハウス
とFBIがビンラディンによるテロを匂わせながら、ここにきて別組織の犯行で
ある可能性が強まっていると方向転換していることも一層市民を不安にしている。
 実際に、米国内の極右組織が、連続テロ直後から、事件に賛同する声明を出す
など不穏な動きをしており、しかも、そうした極右組織とイスラム過激派が連動
している疑いも浮上している。
 95年に起きたオクラホマ連邦政府ビル爆破事件を追跡取材してきたことで知
られるフリージャーナリストのケリー・オメーラ氏は、FBIの怠慢が今回の混
乱の原因だと厳しく指摘する。
「オクラホマの事件の際も、当初はビンラディンがやったとか、イラクがやった
といわれたが、実際に逮捕されたマクベイは湾岸戦争にも従軍したアメリカ人だっ
た。ただし、共謀容疑で逮捕された白人医師は、ビンラディンらとも関係が深い
とみられるイスラム過激派メンバーと何度も接触していた。しかも、98年には
炭疽菌をはじめとする細菌を隠し持っていた疑いでFBIに逮捕されている。彼
が今回の件に関与しているかは別として、当時からイスラム過激派と米国内のテ
ロ組織、そして細菌兵器をつなぐ線が浮かんでいたのに、FBIもクリントン政
権も、それ以上の捜査や対策を取らなかった。それが今になってすべて裏目に出
ているということだ」
 アフガンの戦況について秘密主義を貫く裏には、情報不足による“戦果なき空
爆”がある。同じように、炭疽菌テロ捜査の内情が一向に発表されない本当の理
由は、FBIが、実は公表する材料を持っていないからではないのか。
 10月29日に米下院テロ小委員会の公聴会に出席したニューヨークのジュリ
アーニ市長は、FBIの秘密主義を厳しく批判した。
「機密情報を体制に示せば、漏れやすくなるのは分かる。が、われわれは最新情
報を知る必要がある」
 ブッシュ大統領の描いた戦争シナリオは、すでに書き直しを余儀なくされてい
る。


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