タリバン総崩れ、50%を制圧される〜北部同盟がカブールを包囲(ZAKZAK 2001/11/12)

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 12 日 12:19:41:

米中枢同時テロで、アフガニスタンの北部同盟は12日までに、米軍の空爆支援を受け、北部から西部にかけ全土の約50%を制圧、タリバン軍は総崩れとなった。西部のヘラートも陥落寸前で、北部同盟は中部の首都カブールを包囲、南部のカンダハルに向け大攻勢に入った。16日からの「ラマダン」(断食月)を前に、米軍は中南部の洞窟に潜む可能性が高い黒幕ウサマ・ビンラーディン(44)捕縛に向け、いぶりだし作戦を進めた。マザリシャリフを陥落させた北部同盟は、その後もタリバン側が実効支配する地域への進撃を続けた。
10日にはサマンガン、サリプール、ファリヤーブ、ジョズジャーンの北部4州を奪還した。11日には北部のタハル州、北西部のバドギス州を制圧した。
3月にタリバンが世界遺産の仏教遺跡を破壊したことで知られる中部のバーミヤン州にも攻め込んだ。
バーミヤンはカブールの西側でマザリシャリフとの中間地点にあり、空港もある重要拠点の一つ。イラン国営放送は同州の知事や部隊が投降したと報じる。
北部同盟は北部に展開するタリバン兵1万5000人を隣国タジキスタン国境のクンドゥズ州に追い込んで包囲し、北部戦線でタリバン軍は壊滅状態となった。
パキスタン人やアラブ人の義勇兵1200人もマザリシャリフ周辺の戦闘で大半が死亡したという。
北部、中部に支配地域を広げた北部同盟は、西部のカライナウを制圧後、マザリシャリフと並ぶ西の要衝ヘラートに向けて進軍。11日夜の時点でヘラート北東約25キロにまで到達、陥落寸前となっている。
ヘラートでは、住民によるタリバンへの反乱も起こっているとされ、北部同盟は12日にも最終的な攻撃を仕掛ける準備を進めているという。
北部同盟のモハマド・アッタ司令官のスポークスマンは、「数日中にヘラートを陥落させる」との見通しを示している。
「同盟側は全土の半分を制圧した」。もともと支配地域はアフガン全体の10%以下に過ぎず、北部同盟のアブドラ外相は11日の会見で戦果を強調した。
この間、タリバン兵はほとんど交戦せずに敗走を繰り返し、部隊もろとも北部同盟側への寝返りも相次いでいるとされる。
タリバン系のアフガン・イスラム通信は「戦略的撤退であり、何も心配することはない」と強調する。
北部同盟軍は北側のジャブルサラジからの攻略と、マザリシャリフからバーミヤン経由でカブールに進攻するルートを確保した。
バーミヤンからカブールまで約120キロに迫り、北部同盟軍内には、一気にカブールに攻め上がろうとする気運が高まっている。
カブールの北30キロのバグラム空軍基地に戦車や軍用機の配備を本格化させるなど首都攻略の準備を進めており、アブドラ外相も数日中のカブール進撃を「否定できない」と述べる。
だが、北部同盟のカブールへの単独進攻については、米国や隣国パキスタンなどが強い警戒心を抱く。
アフガン東部や中部の一部にはタリバンと同じ多数派のパシュトゥン人が居住している。タジク人やウズベク人、ハザラ人など少数民族からなる北部同盟の必要以上の進撃は、パシュトゥン人を抱えるパキスタン人には耐えがたいのだ。
北部同盟の背後に、パキスタンの紛争当事国インドやロシア、イランなど大国が控えていることも見過ごすことはできない。
カブールなどで陵辱、略奪の限りを尽した過去の経緯が北部同盟にあり、民衆の支持を得られることは困難で、幅広い勢力による新政権の樹立を目指す米国には容認できないのだ。
ブッシュ米大統領は「我々の友人(北部同盟)が南へ進撃するのは支援するが、カブール市街に入ることは別だ」と明言する。
パキスタン外務省も「人種も違う北部同盟がカブールを支配すべきではない」とけん制している。
北部同盟軍の攻勢は、米英軍の空爆に加え、グリーンベレーなど米特殊部隊の作戦、ロシアなどからの武器・食糧補給があるからこそ可能となったもので、北部同盟側も米軍の意図を無視できないのも実情だ。
カブールは当面、包囲網を敷くにとどめ、空爆を続けるものとみられる。
マザリシャリフの陥落で、アフガン北部から西部と南部にかけて陸路の補給路を確保した米英と北部同盟軍は、ウズベキスタン国境に展開する第10山岳師団や攻撃ヘリ部隊の投入が容易になる。
今後はタリバンの本拠地カンダハルの攻略とともに、中南部のウルズガン州とガズニ州の間にある4000メートル級の山岳地帯の洞窟やトンネルに潜伏している可能性が高いラディンのいぶり出し作戦を特殊部隊やCIA(米中央情報局)など地上軍が行うとみられる。
退却を続けるタリバン軍だが、戦力を温存させているとも考えられ、ゲリラ的な反撃も予想される。
旧ソ連軍もわずか4日でアフガンを占領した後、約10年にわたり苦しめられ、撤退に追い込まれた。
寄り合い所帯の北部同盟も一枚岩ではなく、戦況は依然、予断を許さない。

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