「米国のアフガン報道は眉唾だから真に受けるな」――オーストラリアの学者が警告

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投稿者 佐藤雅彦 日時 2001 年 10 月 27 日 17:00:40:

●我々「文明世界」(爆笑)のアフガン報道は、現地の言語も文化
事情もわからぬままに、北部同盟側のニュースソースから記事を
作るほかないので、どうしても噂や憶測を増幅させる役回りに
なってしまう。――これは当然すぎる指摘なのですが、残念ながら
“非常時”(またも爆笑)の昨今では忘れられがちです。下記に紹介
するセントラル・クイーズランド大学の学者の警告は、この当たり前
のことを我々に思い出させてくれる貴重なものだと思います。

●かつて、大学図書館で、第二次大戦中の日本の医学雑誌を読み
あさっていた時に、とんでもなく馬鹿な随想を見つけたことがありました。
時は昭和20年の1月、すでに日本は経済的にも疲弊して戦争継続が
立ち行かなくなっていた頃のこと、東京の医師会の重鎮が、専門誌に
書いた随想のなかで「昨今の状況から見て敵国の劣勢と後退ぶりは
明らかである。もうすこしの辛抱で我々は勝利する」云々と書いてい
たのでした。

 この随想をどう解釈したらいいのか……。戦後世代の私には推測
するしかありません。検閲が厳しかったし、周囲の目もあったから、
戦争に批判的なことや悲観的な展望は発表できなかったでしょう。
偉い立場の人なので、本心とは違う“威勢のいいデマ”を言い放って
いたのかも知れません。 ……しかし、案外、本心から、こういう
大本営発表のインチキ情勢判断を信じていたのかもしれないな、と
思えるのです。

●戦争が遙か昔の「歴史」になってしまった今では、戦争を体験した
人の多くは、「戦時中からこの戦争は負けると思っていた」と訳知り
顔で語っているけれども、外地で実戦を経験していないそうした訳知り
顔の世代はたいてい当時は徴兵年齢にも達していないガキだった
わけで――なかには特権的に徴兵を免れていた職種の成人も
いただろうが――空襲被害に遭った人々も多いけれども、前線における
戦争被害や兵士としての極限状況を知っていたわけではない。だから、
大本営発表を真に受けて、インチキ国家カルトの狂信者としての
日常生活に甘んじていただろうし、仮に人目を忍んで短波受信機で
外国放送を聞いていたとしても、そこで語られる(往々に謀略的な)
報道をどう解釈すべきか見当もつかなかったでしょう。

●我々は、そうした戦時中の“狂信的”国民を、もはや嗤うことは
できません。我々とて、今や似たような状況に追い込まれています。

●しかし、すくなくとも、先日の世身売り新聞――もとい読売新聞――
の「ウサマ・ビン・ラディン暗殺説」のようなデマを、デマとして評価
検証するだけの感受性と機会は、まだ我々に残されています。

●つまり我々に必要なのは、市民的・個人的な情報・情勢判断能力
です。言ってみれば、「市民的諜報能力」(シヴィリアン・インテリジェンス)
ということになります。ただし、この概念は、下手をすると「制服組では
ない背広の政府官僚が運営するスパイ組織」の整備に悪用されかね
ませんが、断じてそういう木っ端役人の巣窟を整備するという
土建的問題ではなく、なによりもまず、市民一人ひとりの
“情報・状況への接し方・対処の仕方”の問題だと思います。


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Posted: 24/10/01. 07:05:35 (AEST)

Academic sceptical about US strike reports
【大学の学者が、米国のアフガン攻撃報道に、懐疑を表明】
http://abc.net.au/news/newsitems/s398656.htm

A Central Queensland University academic says television viewers should be sceptical about news reports coming out of Afghanistan.

Professor Alan Knight says journalists are often under great pressure to produce stories when they do not always understand the culture or language of the country they are in.

He says reports about battle are often produced a long way behind the frontline, using questionable sources.

"The ABC has got great correspondents who are up near the frontline with the Alliance in northern Afghanistan and they're telling you about what they think is happening in Kabul," he said.
【注:ABCはオーストラリア放送協会】

"But Kabul is 100 kilometres away and there's two battle lines in between.

"What they're basing their information on is rumour, assessment and basically statements by the Northern Alliance, who are not the most reliable of sources."


C 2001 Australian Broadcasting Corporation



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