ビンラディン、猛毒サリン持って逃亡?追い詰められ決死の反撃も zakzak

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投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 20 日 13:33:10:

ラディン、猛毒サリン持って逃亡?追い詰められ決死の反撃も zakzak

 米中枢同時テロで、黒幕ウサマ・ビンラーディン(44)=写真=の捕縛・暗殺に向けた「不朽の自由」作戦が大詰めを迎えている。米英軍は精鋭の特殊部隊を増強してアフガニスタン南東部の3州で潜伏先の絞り込みを加速する。難攻不落の山岳地帯に点在する洞窟を爆撃するたびに居所を変え、一層追い詰められたラディンだが、ここにきて猛毒の化学兵器「サリン」を所持して逃げている可能性が出てきた。「決死の逃避行」を続けるラディンが最後の反撃に出る恐れもあり、事態は予断を許さない。
 「史上最大の人間狩り」が続くアフガン南東部の山岳地帯。英国防省筋の情報では、ラディンの潜伏先をアフガン南部の78平方キロ(JR山手線のほぼ内側の面積)の範囲に絞り込んだとされる。
 米軍筋もラディンの潜伏先をウルズガン、パクティカ、ナンガンハルの南東3州に絞り込んだとしており、ラディン包囲網が一気に狭まりつつある。
 米特殊部隊のデルタフォースや英SAS(特殊空てい部隊)は、地元アフガン人兵士の協力を受け、こうした地域の4000メートル山中に点在する無数の洞窟やトンネルの捜索、幹線道路の検問のほか、タリバンの投降兵からの事情聴取による情報入手を進めている。
 デルタフォースが装着する夜間でも行動可能な暗視ゴーグルや、無人偵察機のグローバル・ホークやプレデターなどハイテク兵器もフル利用し、ラディン傘下のテロ組織「アル・カイーダ」幹部の居場所を次々と特定しては潰している。
 米軍はこれに加え、北部と南東部で特殊部隊を数十人規模で増派、ゲリラ攻撃機AC130を6機から9機に増やして洞窟やトンネルの空爆を行っており、ラディンとアル・カイーダのメンバーの隠れ場所がどんどん限られてきている。
 ライス米大統領補佐官は、米CNNテレビのインタビューで「ラディンは行動半径を狭められている」。スタッフルビーム米統合参謀本部作戦部長も「アル・カイーダの指揮・命令系統は壊滅した」と述べ、作戦が十分な効果を上げていることを強調している。
 ラムズフェルド米国防長官はラディンについて「次々と居場所を移動しており、依然として特定できていない」と慎重な姿勢を崩さないものの、最終的な居所を突き止める作戦が順調なことをうかがわせる。
 指導力を失い、タリバンに見捨てられたとも伝えられるラディンは、妻子や護衛とともに、四輪駆動車で逃避行を続けているとの情報もある。
 米英軍や北部同盟軍だけでなく、ラディンの首にかけられた2500万ドル(約30億円)以上の懸賞金目当ての賞金稼ぎたちに捕まる恐れもある。
 ヘリコプターを使った国外への逃亡も十分に警戒されており、移動できる範囲が極端に狭まっている。
 ラディンの“焦り”は、その逃走パターンの変化にも如実に現れている。
 これまで「神の眼」とまで異名を取る米国の偵察衛星KH−12の空撮時間を避けて逃走してきたラディンだが、英米情報筋は「衛星に察知されるのを覚悟して移動している」と語る。
 なりふり構わぬ逃走を余儀なくされている事態が推測されるというのだ。
 ここ数日の間に、ラディンの潜伏先の情報が米英のさまざまな関係筋から流れていることも高等戦術の一環とみられる。
 「情報戦の罠(わな)」にはまり、ラディンが国内外のアル・カイーダメンバーに無線などで逃走支援を行うや否や、発信源を特定して急襲するシナリオを描いているとみられる。
 ラディンとアル・カイーダが窮地に陥る一方で、依然として化学兵器テロの恐れが残されていることが明らかになった。
 アフガン東部ジャララバードから約20キロ離れたアル・カイーダの軍事基地「ファルム・ハダ」内で、ロシア語で「サリン・Vガス」と書かれた特殊容器に入った長さ約7センチのアンプルが目撃されたという。
 ロシア・インタファクス通信がスペインのエルムンド紙の報道として伝えたもので、10本のアンプルが入った特殊容器は30個あり、いずれも黄色がかった透明の液体がいっぱいに満たされていたという。
 サリンは第二次大戦中にナチスが開発した猛毒ガスで、オウム真理教が平成6年の松本サリン事件と7年の地下鉄サリン事件で使用し、多数の犠牲者を出したことでも記憶に新しい。
 米中枢同時テロの実行犯らが出入りしていたアパートから、地下鉄サリン事件を特集した米タイム誌が発見されており、アル・カイーダが化学兵器テロを想定していることは確実だ。
 サリンが発見された基地は、北部同盟の攻勢を受けてアル・カイーダのメンバーが逃走した後だったとみられるが、ラディンやテロリストたちがサリンを持ったまま移動していることも十分に考えられる。
 米国など世界各国で生物・化学兵器、株物質を使った新たなテロの脅威も一段と現実味を増してくる。
ZAKZAK 2001/11/20


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