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☆☆☆米国の石油謀略説は消えた☆☆☆

投稿者 比ヤング 日時 2002 年 1 月 12 日 15:10:19:

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     宮崎正弘の国際ニュース・早読み
        平成14年(2002)1月11日(金曜日)
             通巻 269号  
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☆このWEBニュースはほぼ日刊。転送自由
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印度ルートが浮上した「アフガン・パイプライン」の利権争奪

ロシア企業が名乗りをあげた。「ソ連帝国」時代の残滓、石油とガスが儲かる
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 それにしてもアフガン復興会議。日本の負担は20億ドル。そして「善意の名誉」だけ? 世界の紛争の後始末にのこのこ出掛ける日本。
特に米国の爆撃のあとの尻拭いのために財布をはたくのが日本で、またおそらくアフガニスタンからも感謝されないことになるのではないのか?
 
 一部にユダヤの陰謀に類する「ブッシュの石油陰謀論」が依然としてまことしやかに囁かれている。今回もパキスタンの英字紙「ドーン」が報じた中身は「あれほどアフガニスタンへ米国が介入したのはカスピ海の石油とガスのパイプライン利権だ」.
 
 ☆米国の石油謀略説は消えた 

筆者も何回か指摘したがトルクメニスタンのガスをアフガニスタン経由でパキスタンの港は運ぶ「パイプライン」構想は米国のユノカル(米国メジャー11位)が、94年から実際にタリバン政権と接触し、クリントンも乗り気で、ワシントンへ二回招待した。
もし石油利権という文脈でなら動いたのはクリントン政権である
 しかしその後は明らかな経緯ですべてのプロジェクトは雲散霧消した。

 ビンラディンの米国施設及び米軍へのテロで、98年に一度、米国はミサイル報復にでた。タリバンは激怒、これでユノカルは「正式に計画をあきらめた」(「ファー・イースタン・エコノミック・レビュー誌、一月17日号)。

 アルゼンチンの石油会社「ブリダス」も同様のパイプライン構想を進めてタリバンと交渉していた。
 これも頓挫し、商権はアモコが引き継いだとの説が有力。いずれにしてもアフガン復興会議と「パイプライン計画」との関連性はない。
 
しかし将来は有力なエネルギー権利ではないか。だからカイザル暫定政権に米国も英国も力を入れている?
 現実は小誌258号(12月27日号)で分析したように、この地域一帯の石油ガス「パイプライン」はほぼ99%、ロシアもしくはロシアがらみで抑えた。
 だからプーチンは米国と妥協し、一方でロシアにおける絶大な権力を彼は盤石にした。これが米国との密約の中身ではないか、と小生は推測した。

 ☆石油価格が20%も下落したときにプロジェクトを推進したりはしない

 ついで石油市場に目を転じると価格が昨年一年間で20%も下がり、OPECの原油価格統制は、参加各国の事情から抜け駆けが多いため以前のような強力なカルテルの機能はない。

 「トルクメニスタンのガスも過去二年の間にロシアがルートを確保した」(ローレント・ラスセッカス「ケンブリッジ・エネルギー探求協会」)。
 同様に「カザフスタンの石油も南ルートはあきらめ、http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/y2k/ukxus.html">BP(ブリティッシュ・ペトロリアム)率いるコンソシアムがロシアと組んで黒海へのパイプラインを稼働させたため、おそらく新しい需要は2005年まで起こらないだろう」(同氏)。

 だが基本的な展望にたてば、2005年以降、アフガン経由のパイプラインは必ず必要になり「そのときまでに印度とパキスタンの領土紛争もおさまり、他の中央アジア諸国の政情も安定していれば、アフガニスタンは年間一億ドルから一億五千万ドルの外貨が「通貨料」として収入
になりえるだろう」と米国国務省筋は計算する。

 ところがロシア「ガスプロム」が動き出したのだ。
「工業化めざましい印度はトルクメニスタンのガスに魅力を抱いており、カシミール紛争でパキスタンとの交渉が妥結する可能性はいまこそ不透明だが、カブール新政権は印度寄り、まして印度は米国と同盟関係にある。 アフガニスタン経由のパイプラインをパキスタンの北部から印
度へ敷設する計画は、いずれ有効性をもつ」と関係者は可能性を描いている。

 このややこしい一帯を嘗てソ連帝国は制御できた。「そのノウハウを生かせば、できないことはない」とでも言いたげに新プロジェクトをガスプロムは振りかざす。だが唯一の欠陥。それは同社にカネがないことである。

 さてはて、それにしても気になるのは「外交不在」の小泉政権。アフガン復興会議に20億ドルもの巨額を拠出する日本が近未来の石油、ガスの権利確保くらい交換条件に謳わないで、善意の平和、善意の貢献だけでアプローチしていることだ。

 どんな援助にも国益が深く絡むのは世界の常識である。
 やはり「xxにつける薬はない」?

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http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
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