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フセイン一派が米国政権と取引として合作をしなかったらどういうメリットがあるのですか?
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1214.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 4 月 23 日 16:59:52:

(回答先: 「アメリカーフセイン合作陰謀説」について 投稿者 HINO 日時 2003 年 4 月 23 日 12:08:48)


HONOさん、こんにちわ。


>誤解しないでいただきたいのですが、私は政府側の発表をそのまま信じろとは言って
>いません。ただ、根拠もなく検証もされない陰謀論を信じるよりはまだマシだろうと
>いうことです。

「政府側の発表をそのまま信じること」と「根拠もなく検証もされない陰謀論を信じる」を比較して、どうして“まだマシだろう”という判断が出てくるのですか?

両者はまったくのイーブンか、被支配者であれば陰謀の可能性を追求するほうが身のためだと思っています。


>おっしゃる通り、入手できる情報をもとに考えておかしい部分を提起できるなら、そ
>れは健全でしょう。しかしそう提起できる、というのも他の国、またはその自国民に
>よって検証されやすいからこそできることです。

この部分のおっしゃりたい意味がわかりませんので、補足の説明をお願いします。

>根拠という点では、今までの話では、フセインのメリットを考えると成立しないと思
>います。また、証拠という点では、あっしらさんが今まで証拠を示された記事がある
>なら、ぜひご提示ください。

個々の問題も重要ですが、それらは総体的な構図のなかで位置付けられてこそより明瞭な意味を持つようになります。

フセインのメリットをあれこれ説明してきたのは、過分とも言えるメリットがあるという視点からです。

それらは成立しないと表明されているので、逆にお聞きしますが、フセイン一派が取引という合作をしなかったらどういうメリットがあったのかかをご説明ください。

その際に、

● 事前に取引していないで土壇場で「敵前逃亡」する経済的メリット

● 事前に取引していないで土壇場で「敵前逃亡」する安全上のメリット

を織り込んでいただければ幸いです。

「米国政権−フセイン政権合作説」の根拠は、下記の書き込みを参照してください。

『【「イラク侵略戦争」のこれまで】 「ブッシュ−フセイン合作」の“戦争劇”は終わった − その1 −』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/865.html


『【「イラク侵略戦争」のこれまで】 「ブッシュ−フセイン合作」の“戦争劇”は終わった − その2 −』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/868.html

『「合作がなければこうはならなかった」を米軍側から考える』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/963.html

『いくつかの疑念への回答』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/888.html

『「イラク侵略戦争」はイラクが負けない戦争だった』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/895.html

『米国歴代政権とフセイン政権の“長期同盟関係”を読む − 「イラン−イスラム戦争」から現在の「イラク侵略戦争」まで −』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1033.html

『フセイン一派のメリット』
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1024.html

『『ブッシュ−フセイン合作戦争劇』=「イラク南部虐殺戦争」の幕引き地ティクリートの状況 [CNNニュース] − 北部諸都市の空爆被害状況の検証を! −』
http://www.asyura.com/0304/war31/msg/1163.html

『ティクリートで別の野ざらし戦車群の映像/ティクリートで自爆攻撃が発生 [BBCニュース]』
http://www.asyura.com/0304/war31/msg/1178.html

>偏った荒唐無稽の陰謀説とまでは私は言ってません。ただ、少々主観的すぎるとは
>思っています。あっしらさんが客観の存在を無視するならば当然の結果だとは思いま
>すが。
>万有引力や重力の存在を信じるのは、これまで科学者により多く検証されていること
>で、少なくない客観性を引き出していることが前提にあります。

運動的事象を説明する概念として万有引力や重力の有効性を認めていますが、万有引力や重力が存在しているとは考えていませんし信じてもいません。

天体や物質の運動(変化)を体系だって説明するのに、万有引力や重力という概念を使うとうまくいきもっともらしいというものです。

万有引力や重力が「科学者により多く検証されている」という事実を示して下さい。
ちなみに、万有引力や重力は、どの程度の速度で伝播するのか、それとも無限大の速度で伝播するのかご説明いただければ幸いです。

私が主張している「合作説」も、主として今回のイラク侵略戦争という事象を体系だって説明するのに、イラクと米国が合作していると考えるほうがもっともらしいというものです。

「あっしらさんが客観の存在を無視するならば当然の結果」と言われていますが、客観の存在を否定しているのであり、無視しているわけではありません。

>カントは、現象世界において客観が存在しえるとしています。私たちの認識能力に
>よって得られた世界を現象世界として定位することによって「客観性」が生まれる、
>つまり認識している対象が、「主観−客観」の構造の中に出現した現象であるという
>ことをわきまえた認識こそが「客観的」でありえるということです。

人が事象を感覚的に認識する際でも、カントの概念である“物自体”を直接認識することはできません。
光などの電磁波を媒介として認識するしかないのです。
人には“物自体”を直接知る能力はありません。

そして、物(存在)が相互関係的に運動(変化)しているように見えるのなら、その運動法則は、理性的思考を通じて体系化するしかありません。

あなたが言われる「客観性」を説明的に語ってください。


>なぜ奇異に感じられるのかわかりません。「今は判らない」というスタンスに立たず
>展開される陰謀論に、眉をひそめることがおかしいことでしょうか?

「今は判らない」のに、「陰謀説というのは、根拠もなく信じる人が多い」と“根拠もなく”という判断を付加しているからです。

“根拠もなく”という判断を付加するためには、どう根拠がないかを示す必要があり、そのためには陰謀説ではないパラダイムをご自身が持たれていないと困難だろうと思うからです。

>あっしらさんは、私に、『「根拠もなく信じる人が多い」だの、「主観的判断に偏っ
>た論」といったレッテルを貼る傾向がある』というレッテルを貼っていませんか?

あなたが書かれた内容を再構成して投げ掛け、あなたもそう言われても仕方がない言動をしていると揶揄しただけです。

>「唱えがち」ではあるが、必ず唱えるとは言っていません。そこにストップをかける
>人間は存在し、またそういう人間がどこかに必要だと思っています。

だから、陰謀説を唱える人たちも、あなたと同じような考えで、世界規模で見れば米国政府や主要メディアの主張を受け入れる人が多い状況に「ストップをかけ」、「そういう人間がどこかに必要だと思って」いるのかも知れません。

どうして、陰謀説を唱える人に関してのみ、「人間は「判らない」という不安定な状況に置かれるとその状況から脱するために理由付けとして陰謀論を唱えがち」と言うことになるのですか?

>>仮に今フセインが軍隊を持っていたとしても、経済的にその軍隊を長期間維持してい
>>くことは難しいでしょう。なぜ経済的に難しいのかは、既に述べた通りです。小規模
>>な武装隊なら可能かもしれません。


>「なぜ経済的に難しいのかは、既に述べた通りです」では、私がその後に説明した内容に対する反論になっていません。
>フセインがティクリートを今なお支配していれば、ティクリートの武装勢力のみならず、国費が投じられるティクリートに駐屯する「新国軍」や「新治安部隊」も、米英政権+フセインの意向で動きます。


>イラク国内を支配したいなら、ティクリートの支配だけでは不十分です。ティクルー
>ト内だけでも決して少なくない人数に情報が行き渡ることになります。外に情報が漏
>れる可能性は高いでしょう。

フセイン一派が「イラク国内を支配したい」と考えているなぞ主張していません。
ティクリートの支配だけで、身の安全とこれまでよりは少ない経済利益を得られればいいと考えていると説明しています。

ティクリートの状況については、先ほど投稿した『「ティクリートではフセインの肖像画や写真が町中にあふれている」 [ニューズウイーク日本版4・30/5・7]( http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1213.html )を参照してください。


>フセイン一派が今後の経済的利益の配分で、軍隊を維持できるという根拠を説明して
>ください。

米英政権や再編成される「新イラク国軍」・「新治安部隊」が、合作説のシナリオで動くのなら大きな軍隊さえ維持されると説明しています。

そして、私兵的な軍隊なら、原油利益の配分がフセイン一派が支配していると判断できるティクリートにも届きますから維持できます。


>国軍・共和国防衛隊・治安警察の動きや北部地域・バグダッド一部地域の人々の、ど
>のような動きから「合作」を承知していると推測するのか教えてください。

この問題は、これまでの書き込みで書いてきたことですので、詳しくは上述の書き込みリストを参照してください。

北部地域ははじめから顕著ですが、国軍・共和国防衛隊は、米軍特殊部隊とクルド人傭兵の部隊に動きに連動して戦わずに後退し、モスルのように第5軍4万人の将兵が組織的に投降したり、軍服を脱いで離散して家に帰っています。
南部地域でも、国軍部隊は米軍の進撃に合わせて戦線を離脱し、最後まで果敢に戦ったのは、反フセイン派の民兵やアラブ義勇兵だけです。

バグダッドでも、「銅像引き倒し」イベントがあった日に、治安警察が反フセイン派地区のサダム・シティーで放火して暴動や略奪を煽っています。その一方で、同じ日に、フセインとクサイの親子は、街中に出て支持者の歓呼に応えています。

さらに、米軍と戦う意志さえ見せなかったティクリートには、今なお、フセインの肖像画や写真が街中にあふれているのです。


>フセイン政権の治安警察を雇用・各省庁の職員に職場復帰を呼びかけているのは、
>単に人員の確保のためだと思っています。混乱が続く国内で、「反フセイン派」だけ
>で人員を賄うのは無理でしょう。また、アメリカは反米感情を避けたいはずです。

フセイン政権の悪行とりわけ治安警察の悪逆非道ぶりは、あなたもご存知だと思いますが、反フセインの大きな理由でもあります。

フセイン政権が邪悪であったこともイラク攻撃の主要な大義名分ですから、他の勢力からいくらでも「人員の確保」ができるイラクで、フセイン政権の治安警察をわざわざ雇用する必要はありません。

反フセイン派のほうが多数派ですから、「反フセイン派」だけで人員を賄うのは無理ではないのです。
(専門知識を要する各省庁の職員を再雇用することは理解できますが、専門知識を持ちながらフセイン政権のあいだに職から追い落とされた人もいますから、そちらを優先的に採用するのが筋です)

部族が十万単位の武装戦士を抱えているのがイラクです。どうして、悪逆非道の象徴であった治安警察職員を再雇用する必要があるといえるのですか?

また、治安警察職員の再雇用と『フセイン政権崩壊直前に処刑?政治犯百人の遺体発見 [読売新聞]【本当なら指揮命令系統が維持され将来の安全が保証されていた証】』( http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1181.html )の関わりも少しは想像力を働かせてみたらいかがでしょうか。

『キルクークでは役所が襲われ出生証明書など書類がすべて焼失 [BBCニュース]【よく秘密警察の個人情報ファイルが焼き打ちにあわなかったものだ(笑)】』( http://www.asyura.com/0304/war31/msg/1176.html )という情報もあります。

>アメリカによるティクルートに対する戦闘が比較的軽かったのは、アメリカはバク
>ダッドに戦場を絞りたかったためであり、流血を避けるためと解釈しています。

ティクリートの制圧は、いちばん最後で、バグダッドでは散発的な抵抗がある程度になった時点で行なわれたものです。
そして、フセイン一派の牙城であるティクリートは、バグダッド以上の激戦が予想されていた都市です。そうであるならば、米軍がお得意の猛空爆を敢行したはずだと考えるのが“客観的”だと思います。

ひとの説明を、主観で偏ったものと言われる前に、ご自身の認識を顧みられることをお勧めします。


>ティクルートでの戦闘が激化すれば、イラク国民の反米感情は高まるだけでしょう。
>また、今回の開戦に至る経緯から、「イラク国民によるイラク政府を」とアメリカは
>表明しているようにアメリカは流血を多くすることで国連から非難されることを極力
>避けたいはずです。

南部地域は、反フセイン派が多く米英軍を解放者として迎え入れると予想されていました。
その南部地域で、どれほど激しい戦闘と空爆が行なわれたのかご存知ないのですか?

「ティクルートでの戦闘が激化すれば」と言われますが、ティクリートに限らず北部地域では米英側とイラク側正規部隊とのあいだで戦線が確立することもなかったのです。

「イラク国民の反米感情は高まるでしょう」と反米感情の醸成を避けることが目的だと言うのなら、激しい空爆を加えつつ街中まで戦車部隊を侵攻させ虐殺を継続した現実をどう評価するのですか?

「「イラク国民によるイラク政府を」とアメリカは表明しているように」を真に受けているのですか?
「イラク国民によるイラク政府を」は、「米国的価値観と政策を受け入れたイラク国民によるイラク政府が確立できることを願っているが、それが可能になるまで占領支配を行なう」という説明を端折ったものだと理解しています。

米国政権がそういうのなら、すぐにでも、イラク国民に「米英の占領支配は是か非か」の住民投票を実施すべきです。


>また、バグダッドを制圧しフセイン政権を崩壊させた後、フセインのティクルートで
>の地盤が緩むのを期待しているという可能性もあると思います。

>ティクリートで戦闘が行われていないことが、ティクリートの権力構造がそのまま維
>持されていることを示唆するという根拠を説明してください。

イラクの政治的社会構造を少しお調べください。
ティクリートの政治社会構造は、中央政府であるフセイン政権の崩壊と違って崩壊していないのですよ。
そして、ティクリートの政治社会構造は、フセインの牙城と呼ばれたものなのです。

>ではあっしらさんは、アメリカが今後、フセインを受け入れるとお考えですか?

これまでも、今も、今後も、受け入れていると思っています。
ただし、米国に受け入れるというものではなく、イラク国内で安住の地を保証するというかたちです。

>フセインが「世界経済を支配している国際金融家グループ」と繋がりがあり、より信
>頼しているという根拠を示してください。

米国歴代政権と同盟関係にあったことが根拠です。


>私の解釈では、最後の審判で合格したものが、「ご褒美」として美酒を飲める、と解
>釈しています。また、「嘘」は教えの中で明確に禁止されています。

合格の基準は、イスラム信仰者であったかどうかです。

嘘を付くことは禁じられていることは書いております。

例外として書いたのは、

「信者となったのに神様を信じなくなってしまった者がいる。心が信仰心で満ちあふれていながら、(敵に)強制されて神様を信じないと告白した者にもちろん罪はない。けれど信じないと心のうちを明かした者たちには神様はお怒りになる.そして、厳しい懲罰があるのだ。」(『コーラン』蜜蜂の章106節)

のような場合です。

>私はそういう国民性なのだと解釈しています。
>国民がフセインの銅像や肖像画を受け入れていたという点、そして禁じられているこ
>とを堂々としながらも、フセインが自らをムスリムと名乗っていた点からです。

私も自省していますが、イラクを語るのなら、もう少しイラクを調べられたらいかがでしょうか。

「国民がフセインの銅像や肖像画を受け入れて」いなかったことが、反フセインの動きの大きな理由でもあり、そう人たちを弾圧するために秘密警察や治安警察を駆使したのですよ。
(フセインの銅像や肖像画にどう対応するかという“踏み絵”に使われていたのです)

「禁じられていることを堂々としながらも、フセインが自らをムスリムと名乗っていた点から、フセインを悪魔崇拝者だと決め付けているのです。


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