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フセイン氏ではなくフセイン的統治構造 − 「壮大な劇場型犯罪に騙されている」には同意 −
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/472.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 28 日 20:33:26:

(回答先: 唖然!呆然!愕然!3月18日と20日にテレビ登場のサダムは完全な別人だった!! 投稿者 私をサンチャゴに連れてって!(ゆみ) 日時 2003 年 3 月 27 日 17:12:53)

私をサンチャゴに連れてって!(ゆみ)さん、こんばんわ。

18日と20日の映像は、直観的に別人だろうと思いました。
しかし、それはどうでもいいことだといくつかの記事の転載でコメントしています。

別人であればイラク人にもわかるはずで、フセイン政権がまた遊んでいるのねと思うでしょう。
それなのに、本人か影武者かと騒いでいる先進国メディアのほうが、フセイン政権の思惑に嵌められているとも言えます。

おっしゃられるように、99年にフセイン氏が死んでいたとしても驚くことではないと思っています。(死亡説には与しません。フセイン氏は18日のビデオ撮影がされた時点では生きていたと思っています。容貌にこだわってリフトアップなどの整形をしている可能性はあります)

フセイン氏が死んでも、フセイン的イラク統治は継続しているということです。
米英の政権にしても、フセイン氏がどうのではなく、フセイン的イラク統治を問題にしているはずです。

日本に限らず先進諸国も、誰が首相や大統領になっても、大枠での政策は変わりません。米国も、ブッシュ氏ではなくゴア氏が大統領になっても、9・11は起き、アフガニスタン侵略戦争が行なわれ、現在、イラクで侵略活動を行なっていたと思っています。


現時点でフセイン氏が死んだとしても、フセイン氏は、“偉大な殉教者”になるだけでクーデタが起きることもなく、侵略者排撃闘争が継続されると考えています。
(冗談ですが、フセイン氏が殉教者になるほうが、より抵抗力が増すとも言えます)
このようなことさえわからずに、本気でフセイン殺しを画策しているような人たちが政権中枢にいる国家がイラクを占領支配することはできません。


「壮大な劇場型犯罪に騙されている」というご指摘は、私も抱いている考えです。
米国発信の情報を先進国のメディアが増幅することで、フセイン氏やイラクに対するある像が現実であるかのように刷り込まれてきました。
見なくてもそうであるはずがないとわかることも、なんとなく、フセインやイラクはそういうものなんだと信じているのです。(見ればわかるというものではなく、論理的におかしいことは見なくても違うとわかるものです)

この3月20日に開始されたイラク攻撃がなんとなく当然だと思わせる策動が、13年前(20数年前とも)から行なわれています。


「フセイン独裁」や「キムジョンイル独裁」という表現は、現実とはまったくかけ離れた宣伝だと思っています。

一つの家族でも誰かの独裁という実態はなかなか困難で、村レベルの共同体になれば誰かの独裁統治なぞ実現することはできません。
(専制君主というのも、あくまでも形式や手続きの問題であり、独裁というわけではありません)

イラクや北朝鮮は2200万人を超える国家です。文学的表現として“独裁”という言葉は意味があるとしても、統治の実態に照らせば、イラクや北朝鮮の“独裁度”は、日本や米国の中央政府と実質的にそれほど変わるものではありません。
(民主制政治制度がある国は、国民多数派を信じさせる手続きが必要なだけです。(この制度は重要だとは思っています)民主制ではない国家の支配者は、政策の誤りを一身に背負わなければならない苦しさもあります)


“独裁”のために暴虐的統制を行なっているという話もされますが、錯誤・信仰・洗脳であっても、多数派が支持していない政府は、長期にわたって存続することはできません。

少数派が反対派を監視したり抑圧するためには、それを行なうのに膨大な陣容を整えなければなりません。
“独裁者”は自分の強欲や贅沢のために国民を支配しているといった説明もされますが、そのような人が、膨大なお金を投じて監視や抑圧のための公務員を大量に雇用するはずもありません。
権力欲に駆られている“独裁者”も、権力欲を現実化するために、まず身近のものを手なずけ、次にはその周辺をと気遣いするものです。
そうでなければ、人を一切寄せ付けず、頑強に防御された空間に居続けなければなりません。それでは、統治どころか、快適な生活さえ確保できません。

また、“独裁”政治というものがあるとしても、それが善であるか悪であるかは別の問題です。多くの人がいい政治だと思う“独裁”もあれば、ほどほどしかいいと思わない“独裁”もあるはずです。
(独裁=悪と言う考え方も、「壮大な劇場型犯罪」です)


“独裁”という文学表現がそれなりに意味を持つのは、民主制的投票の洗礼を受けず、国民の価値観や生活態度に国家が過度に関与し、反対派(少数派)に対して厳しい対応をしている国家でしょうね。


このような見方をすれば、フセイン政権は、北朝鮮に較べて、“独裁”からは程遠い存在だと言えます。

(日本などの先進諸国と較べても、武装力を保有した部族社会が基底にあるのですから、“独裁度”が高いとは言えません)

米英がイラクを占領支配すれば、間違いなく“独裁度”が高まります。

ある意図を持った人たちが与えたフセイン像やイラク像を現実と錯誤している人が、「壮大な劇場型犯罪」を支えています。

北朝鮮問題でも、同じ指摘をすることができます。


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