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Re: 一生懸命、自分の言葉で解説いたしました。これでご理解頂けますか?
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/914.html
投稿者 たこ 日時 2003 年 4 月 13 日 18:15:54:KZLCEeqX13raw

(回答先: 一生懸命、自分の言葉で解説いたしました。これでご理解頂けますか? 投稿者 Ddog 日時 2003 年 4 月 13 日 01:47:00)

「公平な意見とは、一方の言い分にだけ偏らない」でDdog氏の主張が明確になってきたようです。「一方」が紛争当事者の一方を指すなら、当事者への心情的な肩入れを避け、これと一定の距離を置くべきこととして、ジャーナリストの倫理などとして言及される内容です。阿修羅でも当事者の主張を改変せずに紹介し、たとえばコメントをつけるときは原文と明確に区別できるようにするなど、基本的なマナーです。仮にブッシュ政権や小泉の主張に関して、紹介が不十分とすれば転載は歓迎されるでしょう。同氏が最初に書いておられる「米国擁護の記事を転載をすることすら許せない」は、現実の現象として理解できません。当然ながら、その論とそれに付した転載者のコメントは議論の対象となります。

しかし、Ddog氏の所論が、これへの賛否が「偏らない」を求めておられるなら、賛同できません。この点で、同氏の最新のコメントのように「偏らない」を個々の論者の「柔軟に聞く耳」を求めることだけに解消されるなら、これ以上申し上げる言葉はありません。(私は「柔軟に聞く耳を持つべし」と申し上げます。また、その意見に対し「人格攻撃」による応対があったとすれば、それは「論理的な議論でない」と評します。ついでに、私も「柔軟な耳でブッシュと小泉の言い分を積極的に聞いて、これを厳しく分析しましょう」と主張しておきます。)

しかし、これを超えて、賛否両論が存在することを「偏らない」としておられるなら、やはり「傲慢で卑怯」とさせていただくしかありません。賛成論の論者は、単に自己の賛成論を述べて他の論者の賛同あるいは反論を受けることができます。現実にこれが少ない場所で「偏らない」を主張されることは、対象を明確にしないまま「ニューマ」として他者を批判する卑怯さと「公平」の名を借りて自己の意見を主張する傲慢さを感じることを禁じ得ません。繰り返しますが、ブッシュ支持論者が行うべきことは、その支持論を自己の言葉で展開することです(Ddog氏をブッシュ支持論者と考えているわけではありません)。

転載された「グローバルアイ」の所論(http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/804.html)そのものに関する議論は、前にも申しあげましたが、Ddog氏との議論で本論でないと考えております。不本意ですが少し詳論します。

原文の前段にある「アメリカは本気で日本を守ってくれるか」と「敵弾に倒れた米兵を助けるのは集団自衛権だから憲法違反」は、異論はありますが(特に後者)、安保条約反対論に関する論者の要約です。原文の論者はこれに反論を試みておられるようです。

Ddog氏の説明では(原文の論旨と一応区別します)、安保反対論あるいは懐疑論に対して「(忠)条約の遵守」と「(義)自分の国の為に戦闘しているのに見殺しにするな」を対置した反論とされておられます。前者によれば「武士道(忠)」は条約と等置されていますから、原文の最終段は「(条約反対論者は)条約賛成の精神に欠ける」という何の論拠にもならない同義反復になります。これを「条約遵守の精神に欠ける」とすれば、条約反対論でなく「条約不遵守論」に対する反論ですが、そもそも、条約の不遵守を主張する論者として何を想定しているのか見当もつきません。(「条約不遵守論者」が実在するか否かわかりません。また、これへの非難とイラク攻撃支持は無関係です。)

原文の論者は、Ddog氏の説明を超えて、イラク侵攻への支持を訴えているようです。Ddog氏の説明にある「(義)自分の国の為に戦闘しているのに見殺しにするな」は「日本の為」ですから、この論とは関係ありません。論者のいう「同盟条約」もイラクでの戦争に関した条約ではありませんから、これも論拠になりません。論者が「武士道の精神」を論拠にしてイラクでの戦争への支持を訴えたいなら、「条約」ではなく「武士道」の内実を説明し、「武士道は国際法に優越するので違法な戦争も武士道で正当化される。日本は条約上の義務と関係なく武士道に基づいてこれに追随すべし。」とでも主張していただければ論理的破綻は避けられます。もちろん、そんな主張を支持するか否かは別論です(私は支持しませんしDdog氏も支持されていないように見受けられます)。いずれにしても、原文の所論に仮に論拠らしいものを指摘するとすれば、「武士道の精神を欠く」という否定的なイメージしかありません(これを「心情論」と申しております)。

(なお、本論と関係ありませんが、「同盟条約」は、攻撃同盟のみならず防守同盟も、憲法上の問題にとどまらず、現在においては国際法上で厳格に違法とされていることを指摘しておきます。国際法上で戦争は原則として違法ですから、同盟条約に基づく参戦を正当化する余地がなく、参戦を定める条約そのものが違法となります。日米安保条約は、これを避けるため「(前略)武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する」との慎重な表現で参戦義務を排除しています。これを安易に「同盟条約」と呼称する原文の論者の見識を疑いつつ、安保条約の性格を見誤らせる「危険」も評語に加えておきます。)

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